祐一「・・・・駄目だな」
港町ハルジオン。
ここでガルナ島へ行くための船を調達しようと思ったのだが、やはり呪いだの何だのとか言われている島へ行くのは、皆嫌なようだ。
船を買い取ろうかとも思ったが、今回の件だけで船を買うのは流石に出費がデカすぎる。
飛んでいこうかとも思ったが、場所知らねーし、距離も判らねー。
場所は聞けば分かるのかもしれないが、飛んでいけるのも俺だけだしな。
・・・・さて、どうするか。
レッド「おーい、祐一」
レッドが翼をはためかせながら、空から声をかけてきた。
三人別れて船を探していたのだが、何か当てを見つけたのだろうか?
祐一「どーした?」
レッド「エルザが船を抑えたって!」
流石、仕事が早いな。
祐一「場所は何処だ?」
レッド「こっちだ!」
飛んでいくレッドを追って、俺も空を飛ぶ。
◆◆◆
レッドを追って行き、俺は首を傾げた。
此処は既に町の外。
こんなところに船を持ってる奴がいるとは思えんのだが・・・。
レッド「着いた。あそこに船があるぞ!」
レッドが指差す方を視てみる。
そこには確かに船があった。
海岸沿いに止められている船が一隻。
それなりの大きさを持つ船で、長距離の航行もあの船なら可能だろう。
だが、
祐一「おい、あれ海賊船だぞ?」
俺の目がおかしくなっていないのなら、あの船の帆に描かれたシンボルは海賊のマークだ。
髑髏の旗は信念象徴とか言ってる某海賊もいるが、それもこの世界に当てはまるのだろうか?
信念掲げてるだけで海賊ではありません的な。
まぁなんにせよ、説得して乗せてもらえるようになったとは思えん。
祐一「どうやってあの船に乗せてもらえるようになったんだ?」
レッド「エルザがアイツらをボコボコにしたら、何か乗せてくれるって言ってきた!」
祐一「恐喝かよ」
エルザが見つけたって聞いた時点で予想してたが。
・・・・・そーいや、原作でも海賊船に乗ってエルザがガルナ島に来たんだっけか?
何で来たとかワリとどーでもいいから忘れてたが。
◆◆◆
既に日が暮れて、今は夜。
海賊船に乗っている俺は、船を操舵している海賊達に少しばかり同情した。
「あ・・・あんな島に何しに行くつもりでぇ!?」
エルザ「いいから舵を取れ」
凄まじい眼力で睨むエルザに、海賊はビビりながら操舵を続ける。
それでもやはり言いたいことはあるようで。
「勘弁してくれよ・・・ガルナ島は呪いの島だ。噂じゃ人間が悪魔になっちまうって・・・」
必死に抗議するが、海賊の抗議にエルザは、
エルザ「興味がない」
と、切って捨てた。
エルザ「掟を破った者どもへ仕置に行く。それだけだ」
祐一「物騒だな。別にそこまでマジ切れしなくてもよくね?」
エルザ「・・・・・・・・・・」
祐一「わーったよ、睨むなっての!」
もうホント、マジ怖いわコイツ。
.
殆ど話が進んでない。
・・・・ま、まぁ、次くらいから進むはずだ。