Angel Beats! 星屑の記憶   作:刻焔

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思った以上に私生活が忙しかったので当初の予定より遅くなってしまいました
今後も忙しくなりそうですが、頑張って投稿します!


第39話 勉強会

「というわけで、戦線メンバー全員がテストを受けることになった

 これはガルデモも例外ではないので、バンド練習は禁止

 テストまでの期間はテスト勉強するぞ」

 

「どういうわけだ!そして話が唐突すぎる!」

 

ゆりから受けた説明を大雑把に説明し終えたところで、ひさ子にツッコまれてしまった

 

「どうもこうも今説明したとおりだ、俺は今言った以上の事はなにも聞いてない」

 

ただ学力を図るためにテストを受ける、端的に言えばそれだけだ

ゆりの事だからテスト当日になにか天使に仕掛けるのかもしれないが

そのあたりは実行メンバーの一人に選ばれてから考えても遅くはないだろう

 

「そんな、音楽活動が禁止だなんて……」

 

ただ一人、テストを受けることになったために

ものすごいダメージを負ったやつもいることだしな

 

「月斑!どうにかゆりを説得できないか!?試験当日までまだ一週間以上あるんだぞ!」

 

岩沢に肩を掴まれたと思った瞬間、前後に揺さ振られ始めた

あぁ、頭がくらくらする

これはやばいかもしれない…

 

「おい岩沢落ち着け!ものすごい勢いで揺さぶるから月斑の顔色がすごいことになってるぞ!」

 

ひさ子が止めてくれたおかげで助かった

もう少しで出したくないものが戻って来るところだった

 

「大丈夫ですか先輩」

 

「あぁ、ひさ子のおかげでなんとかな」

 

岩沢に解放され床にへたりこんでしまった俺を入江と関根が心配して寄ってきてくれた

先輩思いな後輩ってなかなかいないよな

 

しかし、岩沢がこんなにも取り乱すなんて珍しいな

てかホントに音楽が好きなのか

 

「岩沢、俺が何とかゆりに相談しておくから

 今日のところは我慢してくれ」

 

「本当か!?ありがとう月斑!」

 

「うわっ、ちょっ!!」

 

それほどにまでうれしかったのか、岩沢が思いっきり抱き着いてきた

あぁ、なんかかなりうれしい感触が……

 

っていかんいかん

 

「うれしいのは分かるが離れろ」

 

俺は強引に岩沢を引っぺがす

 

「ああ悪い、うれしさのあまりつい」

 

「いや、いい大丈夫だ」 

 

男としてかなりうれしい状況ではあったが

他四名の視線が痛い

 

「……えー、まぁ、そういうわけだからしばらくはテスト勉強に励む事!以上!!」

 

あまりの居心地の悪さに耐え切れなかった俺は、さっさと話を切り上げて寮へ戻ることにした

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

テスト勉強を始めて数日

 

「………あー駄目だ、全っ然分かんねぇ」

 

「俺もだ、さっぱりだ」

 

「野田なんて見てみろ、もはや真っ白になってるぞ」

 

「僕はなんとかってレベルかな」

 

「このメンツじゃ大山が一番勉強できるって状況か」

 

何故か戦線メンバーの一部が俺の部屋に集まり、こうして勉強会を開いていた

 

あ、ちなみに岩沢の音楽禁止令は条件付きで撤回され、岩沢は一日のノルマである

勉強時間2時間(ひさ子監督の下)をこなした後、音楽に没頭している

 

「だからここはコッチから解かないと式が成り立たないんだって」

 

「だから何でコッチから解かなきゃならないのか聞いてんだろ!左から順に解いちゃダメなのか!?」

 

音無と藤巻のなぜ掛け算割り算からやらなくてはならないのかと言う口論を流しつつ、俺は一言つぶやいた

 

「なぜ俺の部屋で勉強会をしているんだ」

 

「発案者は俺だ!」

 

「日向、お前迷惑って言葉知ってるか?」

 

「勉強も一人でやるより皆でやった方がはかどるだろ?」

 

「そんなことを聞いてるわけじゃない、あと俺は一人の方がはかどるタイプだ」

 

「この部屋が一番遠いんだよ、皆を誘って最後にここに来たからな」

 

……だからって

 

「だからってなぁ、流石に男子寮の一人部屋にこの人数はどう考えても狭いだろ!」

 

教師役である音無は立ってるから問題ないとして、他のメンバーはどこから持ってきたのかみかん箱を半分づつ使って勉強している

 

てかベットの上やベランダまで使ってるし

 

「あぁくそ、もう我慢の限界だ、今から図書館行くぞ!狭くて集中出来ねぇ!」

 

俺は勉強道具をまとめ、全員を部屋から追い出し図書館へと連れて行った

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

図書館へ連れて来たはいいものの、さっきと現状はあまり変わっておらず

 

「なんでこんな簡単な漢字の読みを書き間違えるんだよ!」

 

「『人』と『入』って同じ字じゃないのか!?」

 

とんでもない小学生発言は置いといて、俺の部屋で起こっていた出来事と瓜二つなこの状況

 

一般生徒は授業中の為、ここまで騒いでも誰にも迷惑は掛からないが

正直頭が痛い……

 

「あ、ここなんだけど月斑君分かる?」

 

「ここの対語はこれだな」

 

「あぁなるほど、ありがとう」

 

なぜ俺まで指導役になってしまったのか

 

「月斑先輩!こっちも教えて下さーい!」

 

しかもガルデモの勉強まで見る羽目になるなんて

俺も勉強しないとヤバいんだが…

 

「ユイ、俺も勉強しないといけないからあまり頼らないでくれよ」

 

「でもなんだかんだ言って、ちゃんと見てくれてますよね」

 

「そりゃさっきアレだけ泣き憑かれたら誰だって折れるわ」

 

「文字間違ってませんか?」

 

「いや、これであってる」

 

勉強会の為に図書館へ来たはいいものの、ガルデモと鉢合わせし

そのまま合同で勉強会という流れまでは良かった

 

問題はその後だ

 

音無が教えて回っている為、どうしても待ち状態になる奴が出てくる

そこで音無ほどではないにしろ、メンバーの中で学力が高かった俺の方にユイが勉強を教えてくれとせがんで聞いた

 

もちろん断ったが、しつこく勉強を教えてくれとせがんでくるユイに軽くキレてしまった

その瞬間周りの目がひどく冷たいものになってしまい、しぶしぶ勉強を教える羽目になってしまった

そしてこれ幸いと他のメンバーまで俺に聞くようになってしまった

 

この時点で俺の勉強時間が無くなり、完全に教える側になってしまったというわけだ

 

おかげで自分の勉強ができない

こんな調子で大丈夫なんだろうか……

 

 




俺もこんな風にみんなで集まって勉強会とかしてみたかった時期がありました!

燕「唐突だな」

俺は燕君と違って一人じゃ長時間集中できないタイプなんだよ

入「勉強苦手だったんですか?」

いや、勉強そのものは苦手ではなかったけど、一人で勉強してると
どうしても他のものに目移りとかしちゃって

燕「自分から勉強会誘うなりすればよかったんじゃないか?」

俺の友達に勉強会するほど勉強好きな奴はいません

入「勉強が好きな人がまず少ないと思うんですが」

俺は結構勉強好きだけど?好きな分野だけ…

燕「英語とか悲惨だもんな」

言わないでくれ!
てか、今回はここまで
これ以上話してたら長くなるし、俺のトラウマとか出てきそう

入「勉強のトラウマって何ですか…
  えっと、それでは皆様!」

『また次回もお楽しみに~』

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