現代人のお気楽極楽転生ライフ(修正版)   作:Amber bird

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エレオノール&ソフィアルート第4話から第5話

エレオノール&ソフィアルート第4話

 

 謀略…しかし味方が豪華すぎるのが困る

 

 こんにちは。ツアイツです。久々にメイドに囲まれて仕事をしています。

 

 それはそれで嬉しいのですが、学院に戻るタイムリミットが刻々と近付いてきています。

 ソフィアも同行させる為あまり遅くまでこちらにいると暗くなり道中が危険になるから…

 首都に近いのに盗賊が出るってどんだけ治安悪いのよ?

 この屋敷の警備兵の補充申請も作っておいたし今でも常時武装兵20人メイジ6人が居るから安心だ。

 最悪、逃走用の武装装甲馬車の完備もしているし銃器もそれなりに配備している。

 

 

 カリカリカリ…

 

 カリカリカリ…

 

 カリカリカリ…

 

 ふぅ、重要度中まで何とか終わったぞ。重要度低はエーファに代理承認をして貰おう。※既に彼女の罠に嵌りました(笑)

 

「さぁ皆、そろそろ終りにしよう。エーファとソフィアを呼んで来てくれるかな。」

 

 

「「「「はーい!」」」」

 

 ふぅ…結局、仕事で終ってしまったけど仕方ないか…スーパーメイドニャンニャンタイムは次回に繰越しか。

 

 コンコン「失礼します」おっ2人がきたな。

 

「エーファそろそろ学院に戻るが、ソフィアへの説明は終ったかい?」

 

「はい、全て完了しております。支給品も全て馬車に積み込み終了です」

 

「ソフィアはなにか分からない事は有るかい?大丈夫かな?」

 

「はい。有難う御座います、問題無いです」

 

「では学院に戻ろうか…あっ一寸待って。今屋敷に伝書用の動物は何匹居るかな?」

 

「長距離用の鷲と梟、それに近距離用の鳩が数匹居ますが……お手紙をお送りですか?」

 

「うん実家とツェルプストー辺境伯にこの手紙を送っておいて欲しいんだ。返事は学院の僕まで直接送り返して欲しいって」

 

「了解いたしました。では鷹を使い高速で送っておきます」

 

「有難う。頼むね、ではソフィア帰ろうか」

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 行きと同じ様にご主人様の手綱捌きで帰路に付いています。

 

「どうだいソフィア疲れたかい?」

 

 相変わらずご主人様は私などに気を使ってくださいます。僅か半日足らずの訪問でしたが内容は凄く濃かったです。

 ご主人様に秘密を作ってしまいましたが何れバレると思いますしエーファさんからも口止めされていますので……その時はその時で……

 

 ご主人様ごめんなさい。でも明日以降屋敷の皆さんもツアイツ様のお世話に来る様になります。

 チャンスは少ないですから……

 

 ここは私から攻めに行かないと駄目でしょうか……丁度色々な夜伽セットも頂きましたから。 ソフィアが黒化した!

 

 

 

 そして馬車は無事に学院に付いた。

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 凄い荷物なのでレビテーションを掛けて鞄?もう既に箪笥?を浮かせソフィアの部屋に運ぶ。

 ソフィアは申し訳無さそうに後から付いてくる、てかこんなに支給品て有るんだ。知らなかったよ。

 

 使用人達は貴族が平民の宿舎に来た事に驚いたが、僕と分かるとお辞儀をして皆、仕事に戻る。随分馴染んでしまったものだ。

 結局、荷物は2人部屋には入りきらず新たにソフィア用の部屋を手配して貰った。

 

 ソフィアの部屋の件はちゃんと考えないといけないな。明日にでもオールドオスマンに相談するか。

 ついでに厨房にも顔を出しておくか…

 

 

「今晩は、マルトーさん、今戻ったよ」

 

「おぅ。お帰り。どうだい久々のお屋敷は?」

 

「あー仕事が山積みでね…疲れに行ったようなもんだよ」

 

「はっ貴族様はそれがお仕事だろうに、俺たちゃ旨いメシを作るのが仕事さ!」

 

「じゃ旨い物を頼むよ」

 

 そう行って厨房を後にし食堂に向かった。

 

 

 

アルヴィーズの食堂にて

 

 

 

 食堂に入ると、レイナールが手を振っていた。

 何時もの男子メンバーとルイズ・キュルケ・モンモンが食堂の一角に集まっている。

 テーブルに向かうと、賑やかな様子ではなく皆が、結構真剣な表情をしている。

 

 ギーシュが代表で、「ツアイツ、君の周りに不穏な空気が有るのを知ってるそうだが、僕らも少し調べてみた」 ギーシュとモンモンの実家とは最近取引を始めたばかりだ。

 当面はウチの安い品を買って貰うのが殆どだが…

 

「ああ…僕も朝にレイナールから教えて貰ったよ」

 

 なんだ皆心配してくれたのかな。

 

「それで1年生の中だけで調べてみたけどどうやら主犯はペリッソンとスティックスって2年生よ。口説かれた他の1年の女子から聞いたわ。

しつこいからミスタツアイツの方が素敵だからって断ったら、アイツは直ぐに失脚するぞって息巻いていたそうよ」

 

 モンモンがギーシュの言葉を遮って報告してくれる……ギーシュ哀れ。

 

「つまり近々、何か仕掛けてくるって事だ。失脚って事は何か政治的な動きが有るのかもしれん」

 

 ギムリ……筋肉馬鹿じゃ無かったんだな。

 

「「どうするの?実家に応援を頼みましょうか?」」

 

 ルイズ&キュルケ……

 

 落ち着け、君らの実家から応援を願ったら即、戦争というか一大事だ。

 てかルイズの実家と言うか母親と姉は積極的に介入したがってるんだが……

 

「ツアイツが居なくなるとお腹一杯食べれなくなるよ」

 

 マルコリヌ…君…僕は餌係じゃないんだよ。

 

「その件は今日、ヴァリエール夫人からも提案を受けたんだ。僕も実家の意見を聞かないとまだ内容は教えられないんだけど」

 

「お母様が?」

 

 ルイズが不審な顔をしている。

 

「僕も何故あの厳しい2人がここまでしてくれるのか解らないんだけどね」

 

「へー凄いな、烈風のカリンから心配されるとは!流石我がライバルだな」

 

 ヴィリエ、何時の間にライバル認定?

 

「他に分かった事は、新入生歓迎イベントの「スレイプニイルの舞踊会」の時が怪しいと思うんだ」

 

 確かに全学年が集まるイベントで恥を掻かせられれば僕の立場は悪くなるだろう……でもそれで失脚は大げさでは?

 しかも「真実の鏡」で変装する訳だしむしろ、僕と特定できずに仕掛ける事になるのでは?

 原作ではキュルケのドレスを破いたり、タバサの本を燃やしたりと陰険なイベントも有ったが、当の本人がここで一緒に考えているんだから有りえない…

 僕にじっと見られていた事に気付いたヴィリエが、怪訝な顔をしたので思考を切り替える。

 

「ツアイツ、僕は君をライバルとは認めたが、お付き合いはお断りd…ボギャ!」

 

 

 ルイズに後頭部をぶん殴られて黙らされた……哀れヴィリエ(泣)

 

「男色とか薔薇とかホモとか阿部さんとか噂にされた方が失脚してしまうでしょ!」

 

 ルイズ……阿部さんって……どこからその情報を得ているんだい?

 

 実は君もパソコンを待っていてまさかネットが繋がるとか?僕は驚愕したが、周りはスルーだった……

 

 アレボクダケオカシイノカナ?

 

 しかし主犯が分かり時期も大体特定でき味方も複数いる。対策としては向こうのアクションを待つか先制攻撃をするか……どちらが効果的かな。

 

 しかしトリステインの最大戦力が積極的に動いていてくれる……ピンチなのは実は彼らなんじゃないか?

 

「有難う。皆が心配してくれるなら心強いよ。

まだ時間があるし少し考えてみるから相手に気付かれない様に行動は控えてくれ。さぁ夕食を食べよう」

 

 

結構話し込んでしまったのか、他の生徒も集まりだしてきたからこの話はここまで。僕が手を上げると、直ぐに夕食が運ばれてきた……このVIP待遇にも報いないといけないね。

 

 

 

 

 自室にて

 

 

 

 

 友人達との夕食を楽しみ、風呂に入ってサッパリした後で、自室で1人思考に耽る……独りで……1人?……

 

「ソフィアさん自室に戻って休んで下さい。もう遅い時間ですよ」

 

「分かりましたご主人様、では…また参ります」

 

 ペコリとお辞儀して退室していくソフィア……気が付かなかったYOー!

 

 最近、彼女が部屋の隅で控えていても違和感がないような……流石はリアルメイド!メイド喫茶なんて目じゃないね。

 

 

 でも……また?

 

 気を取り直し思考に耽る……双子の月が綺麗だ……結構な時間ボーっとしていた、もう深夜だ……月に小さな影が……僕に向かってくる。

 

 1つ…2つ…3つ…4つ…梟のメール便だった。

 

 

 1通目

 

 ツェルプストー辺境伯より…「ツアイツ殿へ」と書いてある。

 

 

 2通目

 

 父上からだ…「ようこそチッパイ帝国へ」と書いてある。

 

 

 3通目

 

 エレオノール様からだ…「旦那様へ」と書いてある。

 

 

 4通目

 

 ヴァリエール夫人からだ…「婿殿へ」と書いてある。

 

 ツアイツは額に脂汗を滲ませながらどれから読もうか悩んでいた。

 

 

 

エレオノール&ソフィアルート完結編

 

 

 今回で一応の一段落です。

 

 良くもまぁ素人の妄想爆発小説もどきが取り敢えず完結出来た物だと自分でも驚いています。

 ソフィアは単に金髪ツインテールなロリ巨乳メイドって良くね?だけで妄想爆発しました。

 エレオノールは原作では不遇な扱いですが何となく厳しい母娘がデレデレに壊れたらどんな感じになっちゃうの?

 と言う他の人から見ればナンダカナーこのご都合主義は……と思われてもこうなっちゃいました。

 

 自分でも思う。烈風のカリンがこれはヤバくね?

 

 

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 お手紙有難う御座います。夜分お疲れ様です、ツアイツです。

 

 いまだ一睡も出来ずに机に置いてある手紙達を眺めています。

 返事を待っている梟達が僕の両肩と膝と頭の上にとまってモフモフしてくれますが……有難う、お前ら僕の苦悩が分かるんだな?

 

 あっフンされた(泣)

 

 先ずは無難な宛名のツェルプストー辺境伯の手紙を手に取る。

 

 

 ツアイツ君君らしくない弱気な態度だね。

 たかが見栄と歴史しかない貴族の餓鬼共に対応するだけで、ヴァリエールを頼るとは……

 ヴァリエール夫人からの手紙も読んだが、あれは罠だな。

 あとで破談OKと書いてあるが君は基本的に、どんな体型の女性にも甘い所が有る。

 そして年上から年下まで喰える私に近しい者である事も理解している。

 つまり君ならあのエレオノールとも上手く行ってしまうという事だ。

 

 私は君と縁が出来れば、順番などは気にしない。別に第一夫人が第二夫人より寵を受けるなんて決まりは無い。

 但しキュルケが気に入らないと言っても、私にはまだ2人の娘が居るしそれでも気に入らないといったら気に入るタイプを養子にしてでも君に嫁がせるつもりだ。

 それと君が献上した装甲馬車や軍用レーションについて、アルブレヒト3世が、君を調べ始めている。

 

 中央に顔を売る良い機会だ。

 

 私も同行するので、一度謁見しよう。なに、君の真面目な部分の功績だけでも大した物だ、問題は何も無いな。

 では、エレオノールとの婚約の件は了解したが、終生側室や妾は持たないとかは約束するなよ。

 

 そうそう妻の妊娠が発覚してね。今度遊びに来たときにでもあれに顔を見せてやってくれ。水メイジによると男子らしい。

 

 世継ぎの件も解決したのでキュルケの事は宜しく頼むよ。

 

 ツエルプストー辺境伯……流石に大貴族の余裕だ。

 

 この人が実は一番まともなんじゃないか僕の周りの大人の中では?

 そろそろ中央に働きかけようかと思っていた時に的確にフォローを入れてくれる辺り流石としか言いようがない。次は父上からの手紙だ…

 

 

 ようこそ、チッパイの世界へ

 

 幼少の頃から叩き込んでいたチッパイの良さについて漸く理解したという事だな。

 ただしチッパイはロリとセットが初心者なのだ。

 チッパイお姉様は中級から上級者のお相手なのだが、貴様は先走りをしすぎるぞ。

 

 

 この父でさえアデーレ以外の相手ではチッパイ&ロリータGOGO!なのだがな。

 あっさりと父を飛び越すとは、昔「人類総巨乳化計画」等を考えていt…グシャグシャ

 

 

 父上……何故普段は有能なのに最近壊れ気味なのですか?もう良いや……次はヴァリエール夫人の手紙を読もう。

 

 

 婿殿へ

 

 貴方のお父上とツエルプストー辺境伯には手紙を認めました。

 貴方のお父上にははぐらかされましたが、拒絶はされなかったので反対ではないと思います。

 ツエルプストー辺境伯にですが、融和政策の中で両家からハーナウ家に嫁を出すなら賛成との事です。

 仕方ありませんがこの条件は飲みましょう。近々ですがエレオノールを学院の臨時講師に押し込みます。

 それと、娘と婿殿の世話をさせる為に、何人かメイドの手配をしています。

 エレオノールは、意地っ張りで照れ屋ですが、貴方への愛情は本物です。母として宜しくお願いします。

 ルイズの件ですが、元々貴方以外には嫁に行かないつもりらしいので、姉妹で寵を競わせても構いません。

 上手く誘導し操縦する様に……得意ですよね貴方は?

 

 この婚約を発表した後で、不穏分子達は私が対処しておきます。

 なに義理の息子の為です久々に本気で潰しに逝きますので全て義母に任せておきなさい。

 逝かず後家かと哀れんでいたエレオノールに女の幸せを与えてくれるのですからそれ位はお安い御用ですよ。

 

 ルイズには同送の手紙を渡して下さい。これを読めば文句は言えないはずです。

 

 では、次の休日には此方に顔を出す様に…

 

 

 あ……相変わらずなゴーイングでマイウェイで人の話を聞かない人ですね。しかもこれだけ周到な根回しをしてくるとは、もう貴族的にこの婚約は避けられないだろう……腹を括るか。

 

 最後にエレオノール様からの手紙だ。

 

 

 ツアイツ殿…いえ旦那様。

 

 しっかりなさい。この程度の相手など何時もの貴方なら片手で処理出来る程度の問題でしょう。

 お母様が物凄いご機嫌な笑顔で各所に根回ししているので、申し訳ないけどこの手紙を見ている頃には解決をしているわ。

 

 ごめんなさいね。

 

 本当なら貴方だけでも解決出来るのにお母様を止められなかった私を許して下さい。

 近々、学院に臨時講師に呼ばれていますので、久しぶりに会えると思います。しかし教師と生徒なので、周りの目が有る所では余りその…

 無茶な行為は駄目ですよ、それではお会いするのを楽しみに。

 

 

 …誰これ?別人?代筆かなにか?

 

 でもこの筆跡は間違いなくエレオノール様だし、てか公表と共に対処するが既に解決しているになってますよ?

 ツアイツは手紙を持ったまま固まりソフィアが来たのが分からなかった、幸いソフィアは字が読めないので問題にはならなかったが。

 

 ソフィアの服装と言動と仕草が大問題だった!

 

 色んな感情が交わり気がついたらソフィアが疲れ果ててていたので休ませて食堂に向かった。

 不穏な動きをしていた上級生が全て何者かに処分された噂で持ち切りだった。

 なんでも彼らの実家の屋敷が、竜巻で吹き飛ばされた上で、不正の証拠が王宮に送られていたらしい。

 当然僕は疑われたが、学院に居た事は確認がとれているし僕の系統では、偏在も竜巻も使えないので疑いは直ぐに晴れた。

 

 と言うか、婚約発表後に行動を起こすはずでしたよね義母上……手紙送る前に処理しましたね。

 

 そして翌日、我が家のメイド達を従えたエレオノール様が、朝礼で臨時講師となる事の発表があり同時に僕らの婚約も発表された。

 しかしソフィアは勝ち誇った顔をしていた。

 

 ツアイツ15歳(精神年齢39歳)エレオノール26歳の年の差カップルの誕生の瞬間だった。

 

 

 

 エピローグ

 

 結婚してみて分かったがエレオノールはとても可愛い性格の女性だった。

 年上故に外ではしっかり者の年上女房然として僕を良く支えてくれる。

 政務についても有能な秘書で有りエーファ達のまとめ役としても完璧だった。

 周りは年上過ぎるだろうと言うが精神年齢アラフォーの僕としては逆に年下のお嬢様だ。

 つい年下として扱ってしまう事がありその時の彼女の嬉し恥かしの表情はもぅ堪りません。何度、執務室で襲おうと思った事か……

 

 彼女もちゃんと察して人払いをしてくれて環境を整えてくれるから……

 

 

 1位寝室

 

 2位執務室

 

 3位衣装室

 

 4位応接室

 

 5位以下色々という謎の集計結果が出た。

 

 にゃんにゃんの時のエレオノールは完全に受身で羞恥心を堪えている姿が可愛くて何回もお代わりしています。

 はたから見れば馬鹿っプル丸出しだが新婚気分もあと少しで再来月にはキュルケとの挙式を控えているのだ。

 この件は意外にもエレオノールから早くキュルケと婚姻しろと提案してきた。

 

 ハルケギニアを取り巻く不穏な空気を感じて早く3家を結束させないといけないからと、だから今日も後僅かな2人の時間を楽しんでいる。

 

「エレオノール今度はこれを着てくれる?」

 

 差し出す服は巫女服だ!因みに今着てる服はOLさんの良く着る様なタイトなスーツだ。

 

「あなたまた東方から仕入れた衣装ですか?あら不思議な衣装ですね。どう着るのかしら?」

 

「さあさあ着せるからこれはヌギヌギしましょうね?」

 

「あっこら引っ張らないで、落ち着いて、あっ……ばかぁ!」

 

 

 

 

 

 まさかのデレオノールルートの完結で御座います。しっかり者のお姉さんタイプもまた良いものですよね?

 巨乳小説の筈が二番目のヒロインは年上ちっぱいのエレオノールでした。

 

 

 

 

 書いてたらどんどん原作から離れて可愛くなってしまったキャラですが後悔はしていません。

 元婚約者を夢に見るなんて事も仕出かすお方ですからキツいだけでなくきっと可愛い部分も有った筈です。

 普通大貴族の美人の跡取り娘との婚姻なんて断られないだろうに……どんな凄い理由が有るか知りたいですよね(笑)

 

 

 

エレオノールルートEND

 

 

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挿話3

 

 

○年○月○日晴れ

 

 今日初めて父上から聞かされていたゲルマニアの怪しい写本の作者に会った、まだ子供だ。

 ルイズをあんな体型にした憎っくき相手、あんな恥ずかしい体操をさせられて……

 私には効果がなくてチビルイズが増長してしまった責任をどうするのよ?

 

 あとメイド!

 

 あの私を見る憐れみを含んだ瞳は……全部お前の責任だ、全員引き取れ!

 

 

○年○月○日曇り

 

 お母様が奴の訓練をつけている、訓練と言う名の制裁か?

 

 お母様グッジョブ!

 

 あー吹き飛ばされて空を舞っているわ、気分がスッキリするわね(笑)

 あっまた起き上がってお母様に向かって行って、また吹き飛ばされた。

 

 随分頑張るわね、直ぐに逃げ帰ると思ったのに。

 あっまた吹き飛ばされたわ、今度は気絶したわね、ルイズがたまらすに看病にいったわ。

 

 

○年○月○日晴れ

 

 連日頑張るわね、大分お母様に吹き飛ばされる回数も減ったわ。

 

 あっ複数のゴーレムでお母様を取り囲んだ!

 

 しかも金属製かしらお母様の風の魔法に耐えきったわ……でも詰めが甘かったわね。

 お母様の高速移動+ウインドブレイクのコンボを決められて気絶ね。

 

 あっカトレアが治療を……駄目よ貴女は魔法を使っては体が……仕方ないから私が治癒してあげるわ。

 

 まったくこんなにボロボロになって……男の子でしょ、しっかりしなさい!

 

 

○年○月○日晴れ

 

 今日もお母様からシゴキを受けている、でもお母様は彼の素質と発想や応用力は見るものが有るって言っていたわ。

 知る人ぞ知る烈風のカリンが認めているって事かしらね?

 

 あっまた吹き飛ばされたわ、でもお母様が彼を吹き飛ばす時の笑顔って輝いているわね。

 絶対この訓練は私情が入っている、私に魔法を教えてくれて上達した時だってあんな良い笑顔は見せてくれなかったもの。

 

 あっお母様にゴーレムで一撃入れたわ!

 

 凄いわ…ね……だっ駄目よお母様!そんな城攻戦に使う竜巻みたいなカッタートルネードは駄目よー!

 

 威力が桁違いだからー!

 

 彼…生きてるかしら?仕方ないわね、蘇生の準備をしましょう。

 

 しかし年の割に随分鍛えた体をしてるのね、お腹の筋肉とか割れて……いやいやいや何を考えているのエレオノール!

 

 しっかりしなさい。

 

 彼が言うには……こう言う時は素数を数えるんだっけ?

 まったくこの子は変な事ばかり知ってるわね。

 

 

○年○月○日心の中は嵐

 

 昨日何度目かの婚約者から破談のお願いがお父様宛に来た。

 

 なによそれ?直接私に言えないの?

 

 最初は嫁に貰ってやる的な高飛車に接して来たのでどちらが上なのか態度と実力で示しただけなのに、根性ないわねこれぐらいで。

 ツアイツなんかこの10倍以上をお母様から受けても平気でいるわよ。

 

 あら?彼じゃなくてツアイツ……か、まぁ良いか呼び名くらいなら。

 

 

○年○月○日心の中は台風

 

 今度こそ大丈夫だとタフさ溢れる相手を探してくれた……

 

 お父様違うわ、こんな脳筋の馬鹿はお断り。

 

 もっと知的な会話をしたいので有ってお仕置きを喜んで催促するようなタフさでは無いのよ。

 もっと何度でも立ち上がる不屈の闘志が欲しいのよ、コイツはお断りよ。

 お仕置きもご褒美みたいだからしないわよ。

 

 しかし……ムシャクシャするわね。誰かにこの熱い思い(苛立ち)をぶつけたいわ!

 

 そこで修行で滞在中のツアイツに模擬戦をしかけたわ、お母様に散々やられて可哀想だけど私の発散にも協力してもらおう。

 

 しかし結果的には余裕で避けられたわ。

 

 悔しくて精神力の続く限り仕掛けたのに掠りもせずにへばったわ。

 ツアイツったら私をお姫様抱っこで寝室迄運ぶからてっきり勝者の権利で頂かれてしまうのかと期待して……

 

 いえ、その……抵抗しようとしたらそのまま寝かせて去っていくし。

 

 これはこれで私に魅力が無いって事?女として凹むわね。

 

 

○年○月○日晴れ

 

 朝食には行かなかった。昨日の件も有り恥ずかしくて顔を合わせたくなかったから……

 少し遅れてから食堂に行くと珍しくお母様とツアイツが2人で何かを話していたわ。

 どうやら彼の切り札であるブーメランの威力向上についてね。

 

 ツアイツは素材を火薬で固めた物にして信管を付けて衝撃で爆発させるとか表面を鏡の様に仕上げてライトの魔法と組合せて乱反射させて視認性を悪くするとか……

 

 凶悪ね。

 

 お母様は逆にブーメランの羽の角度を変えてランダムな軌道にしたら良いとか提案していた。

 こういう知的なディスカッションは私がしたいの!私がツアイツと話したいの!

 後でその凶悪な改良魔法を迷う事なくお母様に向けて使っていたわ。

 

 流石に色んな意味で危ないからと注意したら「あのトリステインの白い悪魔に一発当てるまでは止めない!」って中々男らしく言ったわ。

 

 良くあのお母様の事をそんな風に言えるわね、結婚しているお父様でも無理よそれは……

 

 

○年○月○日雨

 

 もう何度目かしら、両親が連れてくる縁談の相手を断ったり断わられたりしたのは……

 

 どうしてもツアイツと比較すると見劣りするわ、今回は断られたわ。

 

 私の振る話題に全然ついて来れない自分の自慢ばかりする奴。

 でもその自慢の成果すらツアイツの片手間の発案にさえ劣るわ……つまらないわね。

 

 そうだ!

 

 ツアイツを呼んで愚痴を聞かせよう。望みが高くなったのもアイツの責任だし文句を言っても構わないわよね。

 そしてガンガン酒を注いで先に潰して今度は私がレビテーションでベッドに運んであげようかと思えば……

 先に酔いつぶれて同じ様にベッドに運ばれ寝かされたわ。

 

 屈辱ね、どれだけお酒が強いのよ。

 

 翌朝二日酔いで伏せていたらアルコール中和剤を持ってきてくれた、自作だとか言ってたが効果はかなりあった。

 さり気ない優しさが嬉しいわね、でも今度はお母様の力を借りても酔い潰すわ。

 

 酒の上の過ちって、責任取らせても仕方ないわよね。

 

 

○年○月○日曇り

 

 彼が修行の為に我が家に定期的に滞在する様になり二年近くたったわ。

 それに合わせる様に私も実家に帰る様になったのは何時からかしらね。

 最初は私と身長もさして変わらなかったのに今では見上げる程だわ。

 

 恒例?の私が先に酔いつぶれてベッドまでお姫様抱っこで運んで貰うのも2回や3回じゃきかないわね。

 

 毎回運ぶだけって男的にどうなのよ?小一時間問い詰めたいわね全く。

 

 

○年○月○日晴れ

 

 今日お母様とツアイツとの話しを盗み聞きしてしまったわ。

 

 お母様が毎回お姫様抱っこで私を運んでいるのに何もしないのは何故かって聞いていたら大切な人だからですよって言ってくれたわ。

 お母様は逆に大切ならガンガン逝けって言ってくれたけどと、アイツは穏やかな顔で家族みたいに姉みたいに思ってますからと余裕の表情で言っていたわね。

 

 時々どちらが年上かと思う時が有るわ、それともルイズと結婚すれば私は義姉って事?

 

 結婚相手はコイツ以上と思ったけどコイツなら合格ラインて事よね。

 なんだかんだと2年も私に付き合えてお母様に気に入られてる人なんて他に探しても無理かな。

 

 

○年○月○日曇り

 

 今日お母様からツアイツとの婚約を言われたわ、お母様的には義理の息子になるなら3姉妹誰でも良いみたいだけど。

 

 病弱なカトレアや魔法が苦手なルイズでは血筋的にも跡継ぎ的にも無理が有るわね。

 跡継ぎが魔法が使えないとか病弱なのは我がヴァリエール家が途絶えてしまうから。

 

 ルイズには悪いけどツアイツは私が貰ってあげます。

 お母様が全て任せなさいって言ったけどやはり女としては自分で何とかしたいわ。

 

 さて覚悟しなさい旦那様。大丈夫、精一杯可愛い奥様になってあげるわ!

 

 全く貴族も大変よね、家を存続させる為だから仕方なしによ。

 

 

 

挿話4

 

ソフィアが逝く!

 

 こんばんは、ソフィアです。

 

 先程ツアイツ様にも申しましたが「また、参ります。」と申したので深夜ですがお部屋に伺います。

 

 自分の気持ちを冷静に考えましたが、このまま他の方と結婚するなり妾になるなりしてもとても満足な幸せにはなりそうも有りません。

 なにより自分の気持ちに嘘をつく事になります。

 

 お屋敷の他のメイドの方々にも色んなお話を聞きました、雇用条件も説明を受けました。

 

 つまり今のままでも、毎月20エキューが頂けて年々この基本給は増えるそうです。

 終身雇用なのでこのまま働いていても家族に仕送りは出来ますし衣食住は面倒を見て貰えるので生活にも困りません。

 家庭に入ってしまえば退職金も貰えるそうですが、もうこんな高待遇はありません。

 

 他の男の方を旦那様と言う自分も想像できませんし。

 なにより他の方と違い私は、ご主人様に身請けして頂いてますから当然ご奉仕をするのは当たり前です。

 

 そう、当たり前なのです。

 

 手を出さないご主人様がいけないのです、いけないのですから僭越ながら私が修正して差し上げようと思います。

 

 先ずは支給されたお肌手入れセットと無駄毛処理セットを使用しお肌に磨きをかけます。

 

 ツアイツ様はサムエル様と違い「無毛」は好みではないそうなので、えーと形を整えるんでしたか……難しいです。

 

 それと乳液?と化粧水?どちらが先でしょう?こっちが先かな?凄いです。

 お肌かすべすべのつるつるです…えへへ!

 

 次は夜伽用の下着各種ですが、どれが良いのかしら?

 

 箱書きには清楚系・小悪魔系・大胆系・そしてマニア系……マニア?マニアとは何でしょう、気になりますから開けて……

 

 こっこれは……ゴクリ……私にはまだ早いですね……残念ですが……しかし、いえ無理でしょう。

 

 すみません、ご主人様。覚悟が足りないようでした。何時かこれを着れる様に頑張りますから!

 

 残りの選択肢は3つ。

 

 大胆系……惹かれますが私の年齢には合わない様な、布の面積が少ないしレースも透けすぎでは?

 

 清楚系……やはりコレでしょうか無難ですし、白一色で細かな刺繍とレースが素敵。

 

 小悪魔系……キュートな感じですね、でも最初の3つと比べると幼い感じもします。

 

 くっ…悩みます。

 

 記念すべき最初の衣装ですから……えへへ……妄想中……妄想中……妄想中、はっ?もうこんな時間です、急がねば……

 

 んーでもどれに、ここは覚悟を決めてコレにします!

 

 あら?

 

 箱の下に取扱説明書が……ふんふん、なるほどコレを着たらこういうポーズと口調なんですね。

 

 奥が深いですねぇ、ではコレを着て上着はこの夏用のメイド服を合わせましょう。

 アクセサリーも入って居るんですね、わぁ可愛いです。

 

 では、逝ってまいります!

 

 

 

「ご主人様、ソフィアです夜分すみません。お話が……失礼します」

 

 

 ノックをしても反応が無かったのでそっと部屋に入ると、ご主人様が複数の手紙を前にうんうんと悩まれていました。

 こんな遅くまでお仕事なんでしょうか、昼間も休日を潰して働いていたのにこれでは体を壊してしまわれます。

 

「ご主人様…ご主人様?」

 

 あれ寝てしまっているのでしょうか?

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 手紙の事で固まってしまっていると、なんとソフィアから声を掛けられた事に気付いた。

 

 うぉソフィアその衣装は!

 

 ナディーネが良く着てくれる、ネコ耳&シッポ付き夏バージョン白ネコさんちよっとオシャマさんタイプBではないか!

 

「ご主人様、似合いますかにゃん?」

 

 とかくるっと廻ってオテテが招き猫ポーズ!

 

 こらベットにのって、にゃんこ伸びーのポーズだと!

 

 あっ、コロンと転がった服従お腹見せポーズだと……

 

「ふふっふふふっあーっはっはっはー!」

 

 サイレント&ロック×3&カーテン閉まれー&ライト!

 

「いけない子猫ちゃんにお仕置きだー!」

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 恥かしいですが取扱説明書の通りに挨拶してみます。

 

 あれ?反応が鈍いですね?

 

 ではポーズの方も……こうかしら?更にこう?そしてこう?

 

 あらスカートが肌蹴て、あっご主人様が再起動されました……

 えっ凄い厳重に魔法をかけてますが、せめて灯りは消して下さ…きゃ!

 

 あっそんな激し過ぎます…………

 

 そんなことまで無理………

 

 えっこうですか……

 

 もうだめ……

 

 

 

 ふふふっ、でも計画通りです!

 

 

 

 誤算は足腰が立たなくなって朝のお世話が出来ない事でしたが、ご主人様は痛み止めの魔法をかけて下さりお昼までここで休むように仰って下さいました。

 これが女の幸せなのですね、ご主人様を旦那様と呼ぶ権利はエレオノール様に譲りますが寵愛を受ける戦いは負けません。

 

 私の方が、若くてピチピチですから長くご主人様に可愛がって頂けますからね。

 

 悔しくはありませんよ。

 

 

 ソフィアルートEND


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