ボられるかボられないか。それが問題だ   作:あずき@

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第6話

「くっくっく…」

 

パラパラとトランプを弄びながら不気味な笑みを浮かべるヒソカ。

 

「まさかこんなに早く二人きりになれるチャンスが来るとは思わなかったよ(ハート)」

 

「ははは…こういうのはチャンスとは言いません。ピンチと言うんですよ」

 

「フフ…じゃあ今から逃げるかい?」

 

「そうですね…そうしたいのは山々ですが………無理でしょう?」

 

「うん。絶対逃がさない(ハート)」

 

返事なんて分かりきっていたが、思わず肩を落してしまうイブ。

 

「それにしても大人げない人ですね…こんな年端もいかない小娘相手にケンカをふっかけるなんて」

 

「ん〜、でもキミ。『使える』だろ?」

 

たまらずギョッとするイブ。

 

「ほら、ご名答(ハート)」

 

(な、なんで分かったんだ⁉︎ ちゃんと隠せてると思っていたのに。変態特有の勘ってやつか? ……とにかく今はそんなことよりもいち早くこの場から逃れる方法を考えなければ…! )

 

「あぁ〜〜〜イブ‼︎ イブ‼︎ いい‼︎! その‼︎ その表情(かお)‼︎ その心意気‼︎ キミ、すごくいいよ‼︎! ああ今すぐキミをーーー」

 

 

 

 

 

「壊したい…(ハート)」

 

ゾクッ!

 

「うわぁあーーーーーーーー‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

バリッ!

 

「むっ⁉︎ 短パンが……」

 

ふと胸騒ぎがして遠くの空を見つめるゴンさん。

 

「イブ……油断だけはするなよ?」

 

悲哀に満ちたその瞳が見据える未来は果たして……

 

「短パン……縫わなきゃ」

 

だらしねぇな

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ……やったか?」

 

「いいや(ダイヤ)まだだよ(ハート)」

 

舞い上がる砂埃の中からヒソカが無傷のまま姿を現す。

 

「くっ! このーーー」

 

「おっと…(クローバー)」

 

振り向きさざまに放った裏拳も虚しくヒソカの頭上を通り過ぎた。

 

ヒソカは変態的な身体の柔らかさでもって次から次へと巧みにイブの攻撃を躱していく。

 

(全然当たんねぇーーーッ‼︎ なにこれ⁉︎ なんなの⁈ 蛭なの⁉︎ 淫獣なの⁉︎ こんなのどうしろって言ーーー)

 

ペタリ

 

「へ? ッ‼︎ キャーーーッ‼︎」

 

不意に体が引っ張られるイブ。

 

「驚いたかい? これは伸縮自在の愛(バンジーガム)と言ってね? 弾力(ゴム)と粘着力(ガム)両方の性質を併せ持つ、ボクのお気に入りの能力さ(ハート)」

 

「ネタバレが過ぎますね。後悔するなよエセマジシャン」

 

「無理無理(ダイヤ)一度捉えたら決して離さないのがボクの能力なのさ(ハート)」

 

(変態め…! でもこれはチャンスだ。 私が逃げられないと言うことはーーー)

 

「あんたも逃げられないってことだよねーーー!‼︎」

 

勢いよく引っ張られたイブの体から放たれた右の拳が、ヒソカの顔面に向かっていく。

 

「ふふ…ワンパターンなんだね? でも残念(ダイヤ)当たりやしなゲブフ@ajw58鱈やtm’4なら屋ボボボーボ•ボーボボッ」

 

錐揉み上になって遥か彼方に消し飛んでいくヒソカ。

 

「まだだ! うぉぉぉぉぉぉお‼︎」

 

そのままイブは一気に駆け出しヒソカに跨ると、間髪入れずにひたすら殴る!

 

「あぁぁぁぁあーーーーッ‼︎」

 

殴るッ! 殴るッ‼︎ まだまだ殴るッ‼︎!

 

「はぁ…! はぁ…! はぁ…!」

 

頃合いを見計らい静かに立ち上がる。

 

「ふぅ。こんだけやりゃあもう大丈夫だろう」

 

見るとヒソカの顔面は見るも無残に膨れ上がっていた。

 

「あ…あひる」

 

はてさてどうしてヒソカはイブの攻撃を避けられなかったのか? それはひとえにヒソカの変態性によるものだった。

 

どういうことか?

 

後にヒソカは語る。

 

「あの時の彼女の目を見たらついつい興奮しちゃってね(ハート)とてもじゃないが抑え切れるものじゃなかったんだよ(クローバー)

 

もっともっと熟れてから……崩すのがもったいなくなるくらいに高く積み上がるまでの…ガマンが大切なのさ(ハート)」

 

この後、インタビューを敢行したカストロ記者は見るも無残に掘られたがそれはまた別のお話……

 

 

 

 

 

 

「さて、と。だいぶ経っちゃったし早いとこ行かないとーーー」

 

ピト〜〜…

 

「ん…?」

 

何かがイブの臀部に擦れる感触がした。

 

見るとジーンズ生地の短パンにある尻の割れ目部分をツンツン突き刺す『ナニカ』があった。

 

はて?と更に視線を向ける。

 

するとそこには……

 

 

 

 

 

 

ズギューーーーン

 

「死神クイズに解答者はいらない…(ドクロ)」

 

「っ…! 死ねぇぇぇぇえッ‼︎」

 

ゴンさん直伝の非情なる追い打ちがキマった。

 

お死枚。チャンチャン♩




どうも。あずき@です。

今更ですが技名など基本的にゴンさんのネーミングセンスはそのまんまの意味を持つものばかりなのでかなりアレな感じになってしまいます(汗)

イブという名前も偶然拾われたのがそんな時期だったからです。その点に関してはラッキーでしたね(笑)

それではまた!

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