宴会の翌日。酒を2杯飲んで寝た太一は当然二日酔いしてない。
その他のみんなは二日酔いばっかだった。
二日酔いを回避したのは、華仙、四季映姫、小町、慧音、太一くらいだった。
太一は宴会の片づけを手伝い、博麗神社の裏に行ってみた。
「ここも、何かいそうだな。」
妖精あたりがいそうだと思ったが、何もいないのか?
太一は考えながら歩いた。そして何もないはずの空間にぶつかった。
「痛て!」
太一は頭をぶつけた。そして何かの笑い声が聞こえてきた。
「「「キャハハ。」」」」
さすがに太一も切れた。
「スペル《光 サンライト》」
太陽神の見習いはこのスペルを使うことができる。このカードで合計11枚。
太陽の光、もといフラッシュをくらった妖精たちは木の枝から落ちた。
「いてて。」
「痛いわよ。」
「二人とも重い。」
「お前らは三妖精かな?」
「お兄さんは誰ですか?」
「俺は八神太一だ。太一って呼んでてくれ。」
「私はルナ・チャイルド。」
「私はサニー・ミルク。」
「私はスター・サファイア。」
「「「三人そろって光の三妖精。」」」
「ふーん、で?」
太一は知っているという顔をしながら言った。
「だから、光の三妖精だって。」
「俺は大妖怪級の妖力と力があるんだぜ。イタズラして謝るんじゃ俺の腹の虫が収まらないんでね。」
「何をすれば許してくれるんですか。」
「そうだな・・・。」
「変なのはやめてよね。」
「よし、博麗神社に行こうぜ。」
「「「それなら、かまいませんよ。」」」
「フランと遊んでもらうからな。トランプで。」
「「「えー。」」」
「行くぞ。」
~博麗神社~
「紅魔館はいつまでかかりそうかしら?」
「お嬢様。損傷がひどいので4か月は最低でも。」
「え!?」
「なんですって。(霊夢)」
「フラン外で遊びたいなー。」
「ダメよフラン。日傘を持ってきてないもの。」
結局断られてしまう結果だった。
そんな時、とある遊び相手が来た。
「よっ。」
「何よ。」
霊夢が掃除しているときに太一がやってきた。
「フランいるか?」
「フラン。太一が来たわよー。」
霊夢がフランを呼んだ。
「どうしたの?」
「遊び相手を連れてきたから一緒に遊ぼうかと。」
フランが見た先には三妖精がいた。
「弾幕ごっこをするの?」
フランは太一に聞いた。三妖精はゾクッとした。
太一は答えた。
「それもいいんじゃないか?」
相変わらず疑問形で返した。
「おーい。霊夢ー、遊ぼうぜー。」
聞きなれた声が聞こえた。
「何よ、魔理沙。」
「あ、そういえば。太一は居るか?」
「中でトランプやってるわ。」
「あいつを倒す方法ができたぜ。」
「本当なの?」
「それを実験してみたくて。」
「いいわよ。読んであげるわ。」
「サンキュー。」
中では大富豪で盛り上がっていた。
太一が6連続大富豪だったが。
「太一。魔理沙が呼んでいるわよ。」
「あとでにできないか?」
「いいから来なさい。」
太一は、感づいた感じで、スペルカードを持ち、ポケットに入れた。
「太一お兄ちゃんどこに行くんだろう。」
「魔理沙さんのことですから、きっと弾幕ごっこかと。」
「見に行こうよ。(サニー)」
「そうね。(ルナ)」
「大丈夫かなー?(スター)」
結局、弾幕ごっこを見学することになったらしい。
「勝負は一本勝負。能力なしのスペルカード3枚勝負。」
「始めようぜ。」
「スペル《月符 ニュームーン》」
太一は、新しいスペルカードを唱えた。
夜空が広がり、月がない状態(新月)になっていた。
「おいおい、吸血鬼じゃないのか?」
「別の種族で行く。」
太一は、妖力を込めると、体から銀色の毛が生えてきて、髪の毛も銀色に、見た目は白狼天狗だが、白狼天狗との大きな違いはやはり毛の色だろう。白狼天狗の毛はほとんどが白色だ。だが、太一がなっているのは、古代に妖怪の山を仕切っていた銀狼という種族だった。
「きれいだぜ。」
白銀の毛をほめている魔理沙と、危険度を図ろうとする霊夢が目の前にいる。
それもそのはず、この種族は太一ですら使ったことがないからだ。
太一の扱う種族をレミリアは聞いたことがあった。
親友のパチェから聞いたらしい。
「今の太一の種族はおそらく銀狼よ。」
「お姉さま。銀狼ッてどんな種族?」
「銀狼ッてのはねぇ、昔の妖怪の山を仕切ってた少数派の生き物よ。」
「ふーん。」
「まあ、大体あってますね。」
いつの間にか、太一の様子を見に来るようになった四季映姫。
「ま、銀狼になった太一君なら今の魔理沙には簡単に勝てるでしょう。」
「確証はあるのかしら?」
「ま、スペルカードの発動タイミングを間違えなければの話ですが。」
「ふーん。」
魔理沙が動き出した。スターダストレヴァリエを使うが簡単によけられた。
「なんで当たらないんだぜ。」
「なかなかすごいな。霊夢よりは強いかもな。」
「お世辞を言っても何も出ないぜ。」パシュン
魔理沙が通常弾を撃ってきたが、文よりちょっと遅い速度で確実に避けて行った。
「これで終わらせる!《恋符 マスタースパーク》」
魔理沙がミニ八卦炉をかまえ、すごい威力のレーザーを撃ってきた。
だが、太一はそれを落ち着いて、回避した。
「なんでだぜ!?」
「そりゃお前、前方にしかレーザーが飛んで来ないからに決まってるだろ。」
当たり前なことにみんなは黙っていた。
「そういえば太一は攻撃してこないのか?」
「人の心配をするより自分の心配でもしてろ。」
「わかってるぜ!《魔砲 ファイナルスパーク》」
マスタースパークを超える威力のレーザーを放ったが、所詮は前方にしか飛んで来ない。つまり、また太一は回避行動に入ったのだった。
魔理沙は、撃ち終わってから、前方を確認した。が誰もいない。
「あやややや。何してるんですか?魔理沙さん。」
「この辺に太一が居たはずなんだけどな。どこへ消えたんだ?」
「ほらほら、邪魔よ。あっちで椛と一緒に観戦してなさい。」
実は椛まで連れてきていたのだ。
魔理沙が、倒したと思い込んでいた。その時、目の前に光る弾を突き出されていた。
「残機はお互い一対一だったよな?」
「私の負けだぜ。」
ニュームーンの効果が切れた。空は真っ赤な夕焼け色。太陽の光が太一の体の銀色の毛を輝かせていた。
「あの妖怪は誰ですか?(文)」
「ああ、あれは太一だぜ。」
「あんな白狼天狗見たことないわね。」
太一は、四季映姫の言ったことを忘れていた。
『妖怪になったら、ほかの妖怪にはならないほうが身のためですよ』と。
「やってしまいましたか。(永遠亭に早く連れて行きましょう。)」
突然、太一をめまいが襲った。そしてそのまま倒れこんでしまった。
「それがあなたのミスになることでしょう。」
四季映姫はなぜ倒れたのか知っている口調だった。
新種族とあるが、設定上では古代の妖怪の山を仕切る生き物だったと記しておきました。
アドバイスはほしいが作者は豆腐メンタルです。用は、強く言うと崩れます。