東方吸狼記   作:ケミカル08

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もはやサブタイトルじゃない…



永遠亭を目指すはずが…

 

~4日後 人里~

 

調査が進まないまま4日が経ってしまったようだ

 

相変わらずこの事件はわからない…

 

どうわからないのかと言うと、全部である

 

まず、犯行目的すらわからないのだ

 

正当防衛だとしても、このやり方は行き過ぎていると思い普通に恨みを持っていたという線で捜査していたため迷宮入りしてしまった…あの日までは

 

~同じころの香霖堂~

 

魔理沙が太一を起こそうとしていた

 

魔理沙は猫じゃらしを手に持って太一の鼻をいじり始めた

 

「むにゃむ…ヘックショイ…」

 

くしゃみをして魔理沙に起こされてしまった

 

「気持ちよく寝ていたのになんで起こすんだよ」と、機嫌悪そうにいうと

 

魔理沙が「起こすつまりは…なかったんだぜ」と言ってくる

 

妖力が完全ではないが回復しきっていた

 

そして、太一の空腹も限界になっていたので”グー”と鳴っていた

 

「腹減ったし人里に行ってから永遠亭に行くか」と言った

 

それを聞いてから魔理沙が「最近、自警団ができたからまあ、気を付けろよ」と言った

 

自警団…警察官あたりかなと考えて、どう切り抜いていくかを計画していった

 

~人里 夕方~

 

ローブを顔が見えないくらいにかぶって行動している

 

周りの人や妖怪からの視線がすごいが…

 

腹が減っているけど、何を食おうとかは考えてない

 

そんな時、焼き魚のようなにおいが鼻の前を通った

 

屋台で焼いているらしく、暖簾にヤツメ鰻と書かれていた

 

太一が席に座ると、「いらっしゃい」と声を掛けられた

 

太一は何も言わず、無言のままだった

 

ローブを着たままだからか「お客さん、ローブ脱がなくて大丈夫なんですか?」と聞かれた

 

太一は「面倒になるから」と答えた

 

「それ以上は何も言わないでおくわ、それで何がほしい?」と言われた

 

~会話行~

 

「じゃあ、ヤツメ鰻ってのを貰おうか。」

 

「お酒とかはどうしますか。」

 

「いや、いい。」

 

「じゃあ他にいるものは…ありますか?」

 

「……巾着と卵を1つ。」

 

「はいよ。巾着と卵ね。」

 

「”ムシャムシャムチモチモシャモシャ”旨えな。」

 

「ありがとうございます。ヤツメ鰻が焼けましたのでどうぞ。」

 

「これ、普通の鰻だよな。」

 

「ヤツメ鰻です。」

 

”ムシャモシャムシャムシャ”とヤツメ鰻を喰ってわかったことがある

 

現代の鰻よりは若干旨い…のか?

 

正直言って鰻を喰ったことが無いのでわからない

 

”旨いかもな”と言おうとしたとき、後ろに居た自警団と思われる男から肩を叩かれた

 

「おい、兄ちゃん!ローブを脱いで顔を確認させてもらおうか。」

 

「おい、ミスティア」と太一は言った

 

「な、なんでしょう。」ミスティアが聞き返してきた

 

「お金は今度払っておくよ。」

 

「え!?」

 

「何をゴチャゴチャと!言ってんだァ!」男は太一を囲み、内一人がローブを破り捨てた

 

「お、お前は!?」男たちが一斉に驚きだす

 

「ギャアギャア、うっせえよお前ら!」《月符 フルムーン》

 

満月が出てきて、満月から出た光が太一を包み込み、吸血鬼になった

 

「そうだよ、飯食いに来ただけなのに、捕まえるんだすかァ!」

 

「危害を加えられたくないから殺すんだよ。」

 

「(戦うのめんどいから、飛んで逃げるか。)《飛翔 ワープ・ホール》」

 

迷いの竹林の方角を向き、スペルカードを使うが…

 

村人たちが漬物石や竹槍などを投げてきた

 

発動したスペルカードにより10秒間止まっていなくてはならないため、竹槍や漬物石が太一の体や足などに当たった

 

竹槍が腹部に当たっているのもあって、血がポタポタ垂れて来ていたが歯を食いしばって何とか耐えきった

 

スペルカードによって永遠亭に飛ばされると思い一安心したが、着地地点は妖怪の山だった

 

10秒間止まってなくてはならない理由(わけ)として、方向を狙い定めないといけないことだ

 

簡単に説明するなら、エアガンで狙いを定めないと当たらないのと同じである

 

太一は急いで木陰に隠れ、妖力で包帯等を生成し、応急処置に入った

 

妖力で作っているので20分経ったら生成された物が戻ってしまうが、命には代えられなかった

 

槍を抜いて、絆創膏みたいなのを貼って包帯を巻いて、着ていた服を破壊し、創造して完全に治してゆっくり歩いて山の頂上に見えた僅かな光を目指した

 

~妖怪の山~

 

妖怪の山の中には小規模だが村がある

 

どんな村かと言うと、一般的に誰でも想像できるような村である

 

住んでいるのは天狗達である

 

つまり、天狗の町と言えばわかるであろう

 

それを守ったり、自分たちの領土を守るために天狗たちは戦っているが、ほぼ毎日暇な時だってある

 

それでも哨戒などをしたり、訓練したり、白狼天狗を前線に出したりしている

 

そんな中、空の月が満月に変わった

 

それに気づいた白狼天狗が非常用の鐘を鳴らした

 

そして、カラス天狗が満月に変わったことを大天狗に伝えるため、飛んで向かった

 

速くても1分はかかるが、射命丸に頼むのも無理な話なので他のカラス天狗が担当している

 

大天狗に伝えられ、警戒態勢に入った

 

~視点変更 太一~

 

スペルカードのアロンダイトを支えにしてゆっくり歩いていると、飛んでくる生物が見えたので多少大急ぎで草むらの中に入った

 

「何だ?何が起きているんだ?」

 

草むらから顔をちょっと覗くと白狼天狗が居た

 

「(チッ、俺の存在に気付いたかァ……どうしよう)」

 

ひとまず木に寄りかかろうとしたときに”ガサッガサガサ”と音を立ててしまった

 

「そこに誰かいるのか!」

 

白狼天狗が剣を草むらに突き出して叫んだ…さらに

 

「ここ妖怪の山は天狗の領地だ……例え人里の人間だろうと弱い妖怪だろうと容赦なしに殺す」

 

と告げてきた

 

太一はこの言葉を聞くと剣を持って戦闘の体制に入った

 

体を低くして、両手で剣を持ち、いつでも戦闘できるようにした

 

もちろん体制に入った時に”ガサササガサガサ”という音を立てたため、白狼天狗側も戦闘態勢に入っていた

 

この時の白狼天狗小隊人数は3~6人でこの小隊は4にんだったので2人が応援を呼びに、残り2人が剣を構えた

 

~白狼第14小隊視点~

 

「ここらへんで妖力を感知したから降りてみるぞ」

 

降下…

 

降りてみると、感知した場所の近くの草むらから”ガサッガサガサ”という音が聞こえた

 

「やはり何かいるぞ」

 

「じゃあ、私とこいつで応援を呼んでくるわ」

 

「わかった」

 

剣を抜くのと同時に「ここ妖怪の山は天狗の領地だ……例え人里の人間だろうと弱い妖怪だろうと容赦なしに殺す」

 

と告げた

 

その少し後に草むらから”ガサササガサガサ”という音が聞こえた

 

そして白狼2人が剣を構えた

 

つづく

 





次は完成次第出します

お楽しみに!

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