ストックはもう無い
~幻想郷 命連寺~
文は村紗に命蓮寺の中へ案内してもらうと、寺の主でありそうな人を見つけた
「すみません。ちょっと聞いてもよろしいですか?」
「はい、何でしょうか。」
「文々。新聞を作っている射命丸文です。今回の太陽が消えてしまったことについて取材させて下さい。」
「私は毘沙門天の代理の寅丸星です。ここでは話しづらいので、中へどうぞ。」
「星、封印した人妖が封印している空間で暴走しているわ。」
「その封印した人妖ってこんな感じの顔ですか?」
文は、太一を偶然撮ることができた写真を見せた。」
「ええ、そうよ。」
「ようやく見つけた。彼の封印を解いてくれませんか?」
「構わないけど、この封印術は特殊で外からしか封印が解けないのよ。」
「たぶん大丈夫ですよ。」
ピキピキバキッ
「え、ど、どういう事ですか?」
バキャン
封印していた空間が割れて、幻想郷へと飛び出した狼
「能力を使うのは疲れた。」
「え?どうしてなの!?」
「おぉー、彼すごいですねー。」
「あやややや、今までより力が上がってますね。」
「ウガァァァァ。」
「おおっと、本性を現して叫ぶことができるようになったのですね。」
文は、カメラを構え、太一を撮っていた。
銀狼で本性を現すと、最初はコントロールできず、目視したものを破壊し、慣れてくると、叫び声を上げたり、その後にしゃべれるようになったり、本性を現しても生活できるようになる。
「聖、どうしましょうか。」
「彼の動きを止めましょう。」
~幻想郷 ???~
「ついに叫ぶようになってしまいましたか。」
「四季様、いかがされましたか。」
「緊急です鎮めに行きますよ小町!」
「え!?わ、わかりました。」
「急ぎますよ。」
「な、何が何だか。」
~幻想郷 命蓮寺~
「では、援軍を呼んできます。押さえておいてください。本性をコントロールできないだけでしょうし。」
「ええ、わかったわ。」
「じゃあ、呼んできますね。」
「そういえば、私の宝塔知りませんか?」
「また落としたのですか!?」
「ご主人、彼が持っていますよ。」
「どこにですか。」
「彼の左手に。」
「なんで持っているんですか。」
「まあ、使い方がわからなさそうだし、どっかへ投げるでしょうね。」
……ポイ
「ナズ、取ってきてください。」
「ご主人が行ってくればいいでしょ。」
「いやですよ!」
「・・ソ・モン・-、wataしhaかeっte来・ー!」
「何か言ってますよ。」
「でも、どうして両手に剣を持っているんですかね。」
「ご主人様、それは逃げないと死にますよ。」
「で、ですよね。」
ナズは出せるだけ弾幕を撃つが、剣で弾かれてしまう。
星は宝塔が無いと強さが弱いので、タイミングを見計らって、宝塔を取るために隠れた。
「私も手伝うわよ。」
「華仙さん。」
「増援を呼んできました。」
文が天魔様と大天狗と白狼天狗の小隊を2つ連れてきた。
「ちょっと大変そうね。」
「面白そうじゃないの。」
「(大天狗様は暢気すぎる)」
「お前・・・す。」
「何か言ってるわよ。」
「本性をコントロールするのが速いわね。」
「そのようね。」
「眠らせるわよ。文、手伝って。」
「はい。」
「じゃあ、第2小隊は押さえて来て、第3小隊は第2小隊が失敗したら抑え込むから準備して。」
子の小隊は暇な者たちを集めた即席の選抜メンバーで、今哨戒中の白狼天狗を数人集めて第一小隊を作っているので時間稼ぎ要員。
椛は第一小隊に無理やり入れられたとか。
理由?戦ったことがあるからじゃないの?
第2小隊が捉えに行こうとすると、太一は2本の剣で切りかかろうとする。
それを第3小隊が捉えた。(今ここ)
「離……せ。」
「第1小隊も来たわ。」
命蓮寺で何やっているんだか。
「お、面白そうなことをやっているじゃん。私も混ぜてくれだぜ。」
「その声は、魔理沙さん!」
「お、文じゃないか。何しているんだぜ。」
「太一君を眠らせるためにいろいろとやっているんですが。」
「妖力を減らせばいいんじゃないか?」
「やっているんですが、睡眠薬で寝かせたほうが速いと今更気づいて。」
「用意したのか?」
「普通の睡眠薬じゃダメでした。」
「霊夢に倒してもらったら?」
「大天狗様がやっと追い着けるレベルだから無理だと思いますよ。」
「スペルカードバトルならあいつは強いだろ。」
「今の彼は殺し合いをしているんですよ。」
「こ、殺し合いか。」
「しかも、テレポートなんて乱用してくるので霊夢さんでも追いつけないかと。」
「あいつもテレポートするから問題ないぜ。」
「気がついたら後ろに居て、振り向いたらまた後ろに居て切りかかれた天魔様がそこに居るんですけどね。(それをかわしたんですけど。)」
「そこまでの強さになったのか―。すごい奴になっちまったなー。」
「そのようみたいですね。」
「あなたはいったい誰ですか?」
「新しく来た者たちですか。私は四季映姫です。」
「あたいは小野塚小町だ。」
「それよりなんで来たんだ、お前ら。」
「目上の人にお前ですか。後で絞ってあげましょうか。」
「え、遠慮しとくんだぜ。」
「ここに来た理由ですが、太一君を眠らせるためです。」
「状況は把握できているんですか?」
「ところで、あなたは。」
「申し遅れました。私は聖白蓮、この命蓮寺の管理者です。」
「私は毘沙門天代理の寅丸星です。」
「わかりました。」
「どうやって眠らせるんですか?」
「永遠亭から借りてきた睡眠薬を使います。ちょうど、眠ったら4日間は目が覚めない薬を麻酔銃に詰め込んでいて、テストしたいからというわけですよ。」
「弾は何発ですか。」
「3発です。息が荒ければ眠る確率が上がるでしょう。」
「ハァハァ、コロス。」
「あれだけ荒ければ十分です。」
「四季映姫、狙い撃つぜ!」
「あの閻魔様ノリノリね。」
「でしょうね。」
動きを止めようとして大天狗と天魔が動き出した。(天魔は動き出したのが2回目)
「ロックオンのように狙い撃ちます。」
「ロックオンって誰ですかね。」
「さあ?」
映姫の放った麻酔銃の弾が3発とも太一に当たり、太一は寝た。
とりあえず、負傷した妖怪は永遠亭に送られた。
太一は体力を回復させないと元に戻らないと判断し、映姫は永琳に頼んで麻酔銃の睡眠力を上げていた。
~永遠亭~
「で、麻酔銃の試験はどうだったのよ。」
「3発とも狙い撃ちました。」
「寝るまでの時間は2分後に設定したはずだけどどうだった?」
「1分くらいたったら寝ました。」
「なるほどね。彼の今の状態は?」
「寝ていますよ。」
「わかったわ。しばらく様子を見ましょう。それと、3週間くらい彼は眠ると思います。」
「わかりました。」
~永遠亭 太一の寝てる部屋の隣~
「それにしても、太一君が本性を現しているときにしゃべることができるまでに至ったとは……」
「なんでしゃべることができることをあんたは知っているのよ。」
霊夢が普通に聞いてきた。
霊夢が聞くと、他の者たちも話に参加した。
「どうしてお前が知っているんだぜ?」
「なんで教えてくれないんですか。」
「まあまあ、皆さん落ち着いてください。資料を探すのに疲れて寝ただけですから。」
「落ち着けないぜ。」
「ところで、何日かかったのよ。」
「8日です。徹夜で探したんですよ。」
「何冊あったのよ1冊です。3日かかりました。残りの5日は読むのにかかった時間です。」
「何やってるんだぜ。」
「とりあえず、わかったことは多々ありますのでそれを報告します。」
「なら私たちはこれで、小町…行きますよ。」
「わかりました。」
四季映姫と小町が去って行った。
理由は仕事がまだ片付いてないというらしく、3週間後にもう一回ここに来るというものだった。
つづく
このシリーズはどこに向かっているのか作者の気まぐれで決まります。
次回予告
紫と藍が今回の銀狼暴走事件の犯人および主人公の下へ来た。
紫は彼をスキマの中に入れて、別の世界に送ってしまった。
その次の日、霊夢たちは…
次回、東方吸狼記「別次元の世界と魔理沙」
お楽しみに!
(もはや迷走してる気が…。実は別次元へ行っている期間は3~5話で構成しておきます。何の世界かは作者が決めます。能力が使える世界にしておこうかな?)