~人里~
ミスティアとルーミアは軽いやけどを負ったらしいが、普通に元気だったらしい。
「で、ミスティア。手掛かりになる物は無いの?」
霊夢が聞いてきた。すると、ミスティアは……
「私たちが遊んでたら、急に太陽が光出して、人間が倒れていたから食べようとすると、起き上がったのよ。そしたら「俺を食べたかったら倒してみろ!」って格好つけて言ってきたから、倒そうとして、人里に逃げたらしいけど、彼が逃げる時翼を大きく羽ばたいて飛んでたわね。」
「幻想郷で翼で羽ばたいて飛ぶ奴なんていたか?」
「ほかには?」
「あと、彼が人里に行くと、石や大根を投げられたりされてて、スペルカード名が確か…《無双残像「ライザーシステム》っていうことくらいしか。」
「「!?」」
霊夢と魔理沙は犯人が簡単にわかった。第一に無双残像シリーズは太一の使うスペルカードの名前だからだ。
「犯人がわかったわ。」
「勘だけど、太一が犯人ね。」
「え?太一って誰?」
「ミスティアは知らなかったっけ。太一っていうのは5人目に霊夢にルナティック指定された人間だぜ。」
ミスティアと他の4人が驚いていた。
あのチルノもビビッていたほどだからだ。
ミスティアはノーマルレベルだ。だが、その上に行く難易度の人間に挑む態度が良いと評判が高くなった。
「とりあえず、次に会ったら夢想封印を叩きこんでやるわ。」
霊夢と魔理沙は情報を得ようと、寺子屋に向かった。そこには華仙と慧音と小町と四季映姫が話していたらしく、霊夢は華仙に戸締りをしてないことについて怒られた。
「で、あなた達はなんでここに来たのかしら?」
華仙は不思議そうに聞くと魔理沙が…
「今回の博麗大結界を壊したのは太一だからな。どこにいるか知らないか?」
華仙は誰か知らなかった。ただ、滝に打たれている少年を見たことはあるらしい。
「太一君は、幻想郷から姿を消しましたよ。自身の手でね。」
四季映姫がそういうと、霊夢が聞いてきた。
「ど、どこに消えたのよ。って第一に太一の能力は自分自身には通用しないはずよ。」
「誰が自分自身の能力でって言いましたか?」
「!?」
霊夢が驚いた。
確かに映姫は能力で現代へなんて一言も言ってないしね。
~現代 喬子の家~
琳子とは別れ、喬子と太一は喬子の家に向かい、喬子の家に入った。
「親は?」
「ちょっとね。」
「まさかとは思うけど…。」
「そのまさかよ。」
喬子の両親は自分の娘の能力の影響で両親ともに家を飛び出してしまったのだ。
その2日後に太一が来たのだ。
「お気の毒に。」
「とりあえず、どうする?」
「風呂にでも入ろうかな。」
実は一応太一は寝間着を持ってきてはいるが、着物である。
「なら、私も。」
「お前は入ってくるな。」
喬子は渋々とリビングに行った。
タオルとかは喬子に借りた。
太一は体やら頭やら洗っていたが、背中の翼のとことかが洗いづらかった。
そして、風呂場のドアにノックした喬子が入ってきた。
「太一君の翼が洗いづらいんじゃないかなーって。」
「はいはい、そうですよ。」
「洗ってあげようか?」
「洗うだけならいいよ。」
「わかった。」
喬子は太一の翼や銀色の毛などを洗うのを手伝った。
洗った後は、太一は先に出た。
喬子は後から風呂に出るとか。
「ふぅ、風呂から出てきたが、何もやることねえな。」
太一はテレビのリモコンのスイッチを押してニュースを見た。
10分後、喬子はまだ風呂に入っていたので暇だった。
太一はのどが渇いていたため、冷蔵庫の中身を見ると、親が飲んでいたとみられる缶ビールを取って、飲んでみようということで開けた。
「いい湯だったわー。」
「ん、出たのか。」
「ご飯何が良い?ってなんで酒を飲んでいるのよ。」
「向こうの世界で酒を飲んでいたからな(2杯しか飲めなかったが)。」
「とりあえず、何が食べたいの?」
「何も食わなくていいんじゃない?」
「えー。」
「なんで食わなきゃいけないんだ?」
その時、庭で音が聞こえた。さらに、魔法陣から出てきた光がまぶしいくらいに光った。
そこにいたのは……
「お兄ちゃん。」
「だからそういう呼び方するなって何度言ったらわかるんだよ。フラン。」
「え、今フランって言った?」
「え、言ったけど。なんで?」
「ゲームに出てきたキャラクターだからつい興奮しちゃって。」
「おいおい。なんでこうなるんだよ。で、なんでここに来た。」
「だって、遊びに来ないんだもん。」
「そんな理由で来るやつがどこに居る。」
「ここに居る。」
お前が話に出てくるんかい。
とりあえず、フランもここにいることになった。
翌日…
3人で朝食をとっていた。
「太一君。今日は学校があるから。」
「あ、そういえばそうだったな。」
「お兄ちゃん学校って?」
「寺子屋かな。単刀直入に言うと、勉強するところだ。」
「ふーん。」
「興味なさそうだな。で、今日の授業は何だ?」
「1から4時限目まで通しで体育よ。」
「まだカオスな授業内容が続いているんだな。」
「時々休憩が入るけど疲れるのよね。」
「わかるわかる。」
「じゃあ行ってくるね。」
喬子は、鍵を太一に任せて学校に向かった。
「あいつ、体操着忘れてるじゃん。おーいフラン、ちょっと来て。」
「どうしたの?」
「体操着を忘れて行きやがったから届けに行くぞ。」
「でも、フランが燃えちゃう。」
吸血鬼なのでフランは燃えます。太一はなぜか燃えません。
太一は能力でフランを燃えないようにした。
正確に言えば能力で弱点を破壊した。
まさにバランスブレイカー。
「というわけで行くぞ。」
「うん。」
太一は戸締りなどをして、喬子のクラスを確認し、家のドアを閉めて、出かけた。」
フランは太陽の下で大はしゃぎ中。
「あんまり騒がないでくれないか。」
「え、うん。」
「わかったから。はしゃいでもいいけど転ぶなよ(涙目になるんじゃねえよ)。」
「わかった。」
「(わかってねーだろ)……。」
太一は目的の中学校に着き、目的のクラスまで廊下内を飛んだ。
ちょうどホームルーム中だったが、空気を読まずにドアを開けて入った。
「失礼失礼。ここに喬子が居ると聞いたが、って懐かしいなこの教室。」
「みんなが、その姿を見て思い出した。」
数週間前に死んだはずの太一が復活していたという。しかも、金髪の少女と一緒に。
「久しぶりだな下西沢先生。」
「なんで成仏しない。」
「俺は幽霊じゃねえぞ。」
「とりあえず、お前も今回の体育に出席するか?」
「ああ、良いぜ。」
続く
次回は体育の内容についてです。
お楽しみに