バカと弱気な少年と強気な少女   作:HAZAMA

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結局ほぼ全員参加させることにしました。募集の意味ないじゃん!とか思った人、本当に申し訳ありませんでした。


7話 運が良いのか悪いのか分からない時がある

「ここがDクラスか。何にも言えんくらい普通だな。」

 

雄二に使者を任されたオレは単身、Dクラスの前に来ていた。教室を見て思った意見がこれだ。

 

「んじゃ、用を済ませてさっさと帰るか。」

 

そう呟き、教室の扉を開けた。

 

「失礼しま~す。オレ達Fクラス、Dクラスに宣戦布告に来ました。」

 

一方、向こうの反応はというと

 

『Fクラス如きがこのDクラスにだと!?』

『ふざけてんのか!』

『やっちまえ!』

 

凄い攻撃的な対応をしてきた。へ?って顔をしたオレにクラスの大半がオレを襲おうとしたその時だった。

 

「待ちなさい!如何に下のクラスといえど使者です。丁重に扱うのが礼儀というものでしょう!」

 

縦ロールをツインテールにした女子生徒の声で全員の動きが止まった。その人は全員を止めた後、オレに近づいて来た。

 

「ありがとう。助かったよ。」

「礼を言うには及びませんわ。・・・ん?貴方は確か、お兄様が言っていたロイド、ですの?」

「え?あ、まぁそうだけど、お兄様って・・・?」

 

攻撃してきたのもそうだけどその前にこの人が言うお兄様というのが誰なのかが気になっている。頭上に???を浮かべていたちょうどその時に誰だ誰だ?と確認するようにこっちに1人の男が来た。

 

「おっ?誰かと思えばロイド君じゃねぇか~。」

「あ、お兄様。」

「え!お兄様ってゼロス!?」

「そうです。美春の愛しきお兄様です♪」

 

オレや明久等の兄貴分的存在のゼロス・ワイルダーだ。昔から大の女好きで女子によくナンパをしていた。その度にしいなから制裁を加えられていたがそれでも懲りずにナンパするある意味凄い奴だ。そんな奴にまさか彼女(?)が出来るのももっと凄い。

 

「こんにちは、ロイドさん。」

「お、セレス。お前もここだったのか?」

「はい。」

 

ゼロスの後ろからひょこっと顔を出したこいつはセレス・ワイルダー。ゼロスの妹で兄想いのブラコンだ。

 

「んで、何の用?俺さまに会いに来たの?ちょうどロイド君に会いたいって思ったトコなのよ~。」

「宣戦布告しに来たって事聞いてなかった?Dクラスの代表に用があって来たんだ。」

「おいおい、冗談はよせよな。俺さまがDクラスの代表だぜ?」

 

それで自分に会いに来たの?って聞いてきたのか。納得したようなしないような。

 

「時間は何時にするんよ?」

「そうだな。とりあえず今日の午後辺りで良いか?」

「ん、了解。」

 

相変わらず軽いなこいつは。

 

「さて、せっかく来たんだ。俺さまとちょっと遊んでいかねぇか?」

「え、良いよ。もう用件済んだしあんま長すぎるとこっちのクラスに迷惑かかるし。」

「つれない事言うなよ~。俺さまとロイド君の仲だろ?」

「どういう仲だよ・・・。」

 

最後にこんなやり取りをしながらオレはFクラスに戻った。

 

ロイドside out

 

 

                     ☆

 

 

エミルside

 

「という訳だ。」

 

下のクラスが上のクラスに宣戦布告すると大抵酷い目に遭うと聞いたからロイドもフルボッコにされて戻ってくるかと思ったけどゼロス達がいたからか特にこれといった怪我もせず帰ってきて僕はホッとした。

 

「それじゃ、先にお昼ご飯って事ね。」

「そうなるね。」

 

腹が減っては戦は出来ぬ、というからね。

 

「んじゃ、そろそろ作戦会議に移るぞ。」

 

と雄二君は僕等に呼びかけ、僕等は雄二君の席を中心にするように囲む。

 

「その前に思ったのじゃが雄二よ。何故(なにゆえ)Dクラスなんじゃ?段階を踏んでいくならまずはEクラスからで、勝負に出るならAクラスからではないかの?」

「言われてみれば確かに。」

「確かにそうだが、Eクラスに攻めない理由は簡単だ。Eクラスは戦うまでもない相手だからだ。」

「どうして?」

 

鷹揚にうなずきながら雄二君はその理由を言う。Fクラスは最底辺のクラス。だからEクラスはそれよりも1つ上。僕等よりも点数が良い。それを戦うまでもないのは何でだろう。

 

「じゃあ逆に聞くが明久。お前の周りにはどんな面子がいる?」

「えっと・・・、美少女が6人で美少年が3人、バカが3人とムッツリ1人だね。」

「誰が美少女だコラ!」

「え?誰も君が美少女なんて言ってないよ?ほら、プレセアも頷いているし。」

「不潔です。」

 

プレセアのあまりにもストレートすぎるきつい一言に雄二君は暗い顔をした。

 

「とにかく、姫路達に問題がない以上はEクラスの奴等なら真正面でも勝てるって事だ。だがDクラス相手なら確実に勝てるとは言えない。」

「だったら最初からAクラスで良いじゃないの?」

 

ジーニアスがそう提案するが雄二は首を縦には振らない。

 

「初陣だからな。いきなり一番上に挑むのは流石に無謀すぎる。Dクラス戦はその為の練習試合みたいなもんだ。」

「でも、もし負けちゃったら意味がないんじゃ・・・」

「いや、負けるわけないさ。お前等が俺に協力してくれれば、な。」

 

明久君の心配を、雄二君は笑い飛ばした。

 

「良いか皆!戦うと決まったからにはどんな相手にも全力で立ち向かうぞ!成績最底辺の俺等でも自分達より上のクラスに太刀打ち出来るって所を見せてやろうぜ!」

『『『おおおぉぉぉぉ!!!』』』

 

雄二君が席を立って全員をエールを送った。その声にクラス全員は応えながらこう思った。彼ならきっと本当にやってくれるだろうと。

 

 

 

「ところで雄二。下のクラスが上のクラスに宣戦布告に行ったら酷い目に遭うのを分かっててオレに使者を任せたのか?」

「サ、サァ。ナンノコトカナ。」

「おい、こっち向け。片言でしゃべんな。」




作者の思いつきスキットその1 「しょぼんのアクション」

なぁ2人とも。「しょぼんのアクション」ってフリーゲーム知ってるか?
「何それ?」
「聞いた事ないわね。どういうゲームなの?」
しょぼんっていう顔文字があるのは知ってるよね?
「「うん。」」
それがスーパーマリオブラザーズみたいな冒険をするっていうゲームだ。YouTubeでもゆっくり実況とかで出てるぞ。
「へぇ。」
何回死んでもゲームオーバーにならない代わりにかどうか分からないけど初見殺しの仕掛けと突っ込み所が満載なんだよ。初心者が1面だけでも死なずにゴールは難しいぐらいのね。
「そうなんだ。」
「面白そう。ねぇ、やっても良い?」
勿論。やりたいのであれば何時でも。
「じゃあ早速作者さんのPC借りるわね。」
どうぞどうぞ~。


10分後


「・・・・・・ね、ねぇマルタ?」
「何よ?まだ1面もクリアしてないんだから邪魔しないで。」
「ご、ごめん。・・・え?1面も?」
「やっとの思いでゴールしたと思ったらあのアザラシ(?)のせいでまた中間地点からやり直しよ!!!ふっざけんじゃないわよ!!!」ウガー!
かなりイラついてるみたいだな。あそこは最初はオレも騙されてたよ。
「・・・何回死んでたの?」
チラッっと見たが1面だけでもう100回以上は・・・。
「死にすぎ!」
初めてやった時のオレでも1面クリアするまでは100回も逝ってないのに・・・。

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