バカと弱気な少年と強気な少女   作:HAZAMA

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シンフォニアメンバーの紹介は次の話の前書きに書く予定です。そこはごめんなさい。


2話 罵倒はほどほどに。でないと酷い目に遭うぞ

「・・・えっと、僕達は何時の時代へ来てしまったんだろう。」

「・・・気持ちは分かるけど現実逃避しないの。アタシだってそう思いたいんだから。」

 

僕等が見たのはさっき見たAクラス教室とは比べ物にならないくらい酷い教室だった。西村先生が言ったのってこういう事なのかな?寺子屋かなんかみたいな感じだ。

 

「でも、中にいる人達は教室の割には良い人達ばかりだと思うよ。」

「そうだね。そう願うよ。」

 

ポジティブに考え、僕は扉を開ける。すると

 

「おはようございま「おら、とっとと座れ蛆虫野ろ・・・う?」す・・・?」

 

いきなり罵倒したかと思いきや、僕等の姿を確認し、「あ、やっちまった」と言いたそうな顔をしている人が教壇に立っていた。長身で赤く短いツンツンヘアが特徴の、去年明久君と同じクラスだった坂本雄二君である。

 

「雄二君。どうしてここに?それにどうしてその顔?」

 

一応挨拶と質問はしておこう。

 

「ちょ、ちょっと待て。そんなにいっぺんには答えられんから順番に。1つ、それは俺がFクラス代表だからだ。そして2つ目は・・・マルタを見れば分かる。」

 

雄二君がこのクラスの代表なんてちょっと意外。彼の成績ならせいぜいDかCにはいけそうな気はしたけど。それと、マルタを見ればって・・・・・・あ。

 

「雄二~。女の子相手にいきなり罵倒とは良い度胸してるじゃないの~?」

 

マルタがドス黒いオーラを放ってる。気のせいか髪がちょっと浮いてるように見える。

 

「いや、待て!お前に言ったんじゃない!エミルの声が明久に似てるからてっきり明久が来たと思って・・・」

「だとしてもアタシからしたらどっちかに言ったようにしか見えないんだよね~。ちょっとO☆HA☆NA☆SHIしたいけど良いかな~?」

 

そう言ったマルタは自分よりも大きい雄二君の胸倉を掴んで何処かへ連れて行こうとした。

 

「エ、エミル!俺が悪かった!だから助けてくれ!」

 

雄二君は必死に僕に助けを請うが

 

「・・・ごめん。マルタがそうなったら僕でも手に負えないよ。」

 

諦めてもらうしかなかった。そしてそのまま2人は退室した。

10分後、「あぁ~スッキリした☆」という表情のマルタと上半身ミイラ男と化した雄二君が帰ってきた。・・・そういえばさっきの明久君が来たってのはどういう事なんだろう?なんて考えていると、廊下の方から何処かで聞いた事のある声が聞こえた。

 

『ひ、酷すぎる。』

『さっき見たAクラスとは天と地以上の差じゃないかい?』

『でも、中にいる人達皆が酷いとは限りません。ポジティブに行けば良い印象を持たれるかもしれませんよ。』

『足震わせながら言うことじゃないと思うけど、そうだよね。これから僕等と共に過ごす仲間達を信じて開けるよ?』

 

するとそのうちの1人である男の人は、

 

「すいません、ちょっと遅れちゃいました♪」

 

似合わなさそうな挨拶と同時に扉を開けた・・・・・・て、

 

「明久君!?どうして君がFクラスに!?それにしいなとプレセアも。」

「試験中にちょっと一悶着起こしちゃってね。」

「名前を書き忘れちゃったんだよ。」

「しいなさんに同じく、です。」

 

明久君に幼馴染のしいな、それにプレセアの3人だ。声からして分かってたとはいえ、驚きは隠しきれない。2人はともかく明久君がFクラス行きになる理由が僕には分からないからだ。

 

「お!やっと来たか明久!また一緒のクラスだな。」

「楽しくなりそうだね。」

「楽しくなりそうなのは良いけど前みたいなバカ騒ぎは勘弁してよ。」

 

またもや何処かで聞いた事のある声がし、明久君と一緒にそっちに振り向くと

 

「ロイド!やっぱり君もFクラスだったんだね!」

「やっぱりって何だよ。オレそこまでバカじゃねえだろ?」

「ボクからしたら明久の言うとおりにしか見えないんだけど?」

「うぐっ、・・・それを言わないでくれよジーニアス。」

 

明久君達と同じ、去年もクラスメイトだったロイド、コレット、ジーニアスの3人組だ。ジーニアスも恐らくはしいな達と同じ答えだろうと思ったので口にはしなかった。とはいえ、いつものメンバーが揃い、緊張が少し解れた気がする。

 

「あらあら。去年と変わらず賑やかなメンバーが揃ったわね。」

 

ホームルーム開始のチャイムと同時にリフィルさ・・・先生も来た。

 

「あ、姉さ・・・リフィル先生。」

「いい加減慣れてほしいと言いたいところだけどまあ良いわ。ホームルーム始めるから皆席に着きなさい。」

 

「「「「「「「「はーい。」」」」」」」」

 

こうして、僕等の新しい学校生活の幕が開いた。

 




明久のヒロインに決まった時どう思った?

「正直に言うとすれば予想外でした。原作の私は1人の異性として好きな人はいませんでしたし、しいなさんはロイドさんに好意を抱いていたと(ウィキペディアに)書いてありましたから私はてっきりこの作品でもしいなさんはロイドさんに好意を抱いているという設定になるのではないかと・・・」

「ちょ、ちょっとプレセア!何冷静に言ってるんだい!?」

「間違ってはいないと思うのですが、何かおかしな所がありましたか?」

「ありまくりだし余計性質悪いよ!あ、あたしは別にそんなんじゃないから!」

「・・・行ってしまいましたね。」

プレセア。思っていても言ってはいけない事があるという事を知った方が良いんじゃないかな?

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