バカと弱気な少年と強気な少女   作:HAZAMA

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どうも、HAZAMAです。今回はこのネタを忘れないうちに!と思いすぐにやりました。
「あんた気に入ったのは忘れないタイプでしょ?だったら別に今書かなくたって良かったんじゃない?」
「でももし忘れちゃったら話が進まなくなるんじゃ?」
「こんな頭だけど作者なら大丈夫でしょ。」
否定はしない。
「しないんだ(汗)」
前半は恭二の視点からスタートします。それでは、「「ゆっくりしていってね。」」



16話 負けた悪役キャラにロクな事がないようなあるような・・・

『Fクラスのマルタが何か変な集団引き連れてこっちに来たぞ!』

 

見張りが教室からそう言って入って来た。あのマルタが?変な集団を?まさかあいつがそんな訳がないだろ。そう思っていた俺は確認の為に扉を開けてみた。

 

ガララッ

『『『ウェルカム。』』』

バンッ

 

・・・・・・・・・。これは幻覚か?額にFと書かれた黒覆面に黒マントを着ていてそれぞれ色んな凶器を持ってる変な集団がこの教室の前に立っていた。これがもし幻覚なら何故汗が止まらないんだ。あれだ。クーラーが壊れて教室の室温が上がってるからだ。そうだ。そうに違いない。暑さのせいで幻覚を見てるのだろう。そう信じでもう一度・・・

 

ガララッ

『『『ウェルカ・・・』』』

バンッ

 

・・・・・・・・・ふう。

 

「全員守りを堅めろぉ!!!」

 

俺の指示で今いる逃げてきた見張り含む全員が両方の扉を押さえた。危ない危ない。もう少し判断が遅ければ俺は間違いなく袋だたきになってただろう。ここを持ちこたえればこっちのもんだ。さて、俺はその間に策を練ると・・・

 

「・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・。」

 

・・・あ、あれ?おかしいな。何処かで見た事のある女の子と男の子とごつい教師が俺の前に立っている。はははっ。熱でも出たのか。少し自分の席で休もう。

 

ガシッ

「根本恭二見ぃつけた。あんたを処け・・・殺りたくてうずうずしてたわ。(ニヤリ)」

「マルタ。隠し切れてないよ。」

 

・・・幻覚じゃない事に今度は目から汗が出て来た。腕を掴んでるのはマルタだ。そしてエミルと鉄人。

 

「・・・・・・何処から入って来た?」

「正面から入るのが無理なら分かるでしょ?」

 

正面は確かに両方とも塞がってるから入るのは無理だ。だとすればと辺りを見回す。すると、開いてる窓にロープか?がぶら下がってる。

 

「まさか!」

「そ。そのま・さ・か♪」

 

暑くて窓を開けさせてそこへ屋上のフェンスをロープで縛って降りて入って来たという事か。クーラーが壊れたのはただの偶然ではなく、壊したのはDクラスだと聞いたが壊すよう指示したのはFクラスって事か?

改めて今の状況を見てみると、味方は今扉を塞ぐのに精一杯だ。一人でも欠ければあいつ等が一気に押し寄せて来る。だとすればこいつ等は俺一人でやらきゃならないのか。

 

「じゃ、Fクラスマルタ・ルアルディとエミル・キャスタニエ、Bクラス代表根本恭二に日本史勝負を申し込みます。」

「承認!」

鉄人が召喚フィールドを出したのに味方が気づいた時は既に遅い。

 

Fクラス

日本史

エミル・キャスタニエ 391点

マルタ・ルアルディ 548点

 

VS

 

Bクラス

根本恭二 214点

 

「ジ・エンド♪」

 

これで俺の敗北が決定した。・・・・・・畜生め!

 

根本side out

 

 

                     ☆

 

 

 

エミルside

 

「んじゃ、戦後対談に入るか。負け組代表さんよ。」

 

Fクラス対Bクラスは僕等Fクラスの勝利で幕を下ろした。戦後対談に入る前にクラスメイト達が処刑しようと根本君を襲うがマルタに「そいつにはまださせる事があるのよ。それが終わってからでも遅くないでしょ?」と止められ、渋々手を引いた。当の本人は生気を失ったかのように表情が暗い。何か申し訳なさそうに思えてきた。

 

「本来なら、Fクラス(俺達)の設備とBクラス(お前等)の設備を交換なんだが、こちらの条件を飲んでくれれば交換はしない事とする。」

「・・・条件?」

 

雄二君の言葉にBクラスの皆がざわつき始める。その反応はDクラスも一緒だった。

 

「根本。お前がこれに着替えて俺の指示通りに動いて貰いたい。これが条件だ。」

 

そう言って出したのは、この学校のセーラー服。女装でもさせて何をする気だ?というより何処からか持ってきたんだろう?

 

「はぁ!?ふざけるな!俺がそんな物・・・」

『全員でその条件を飲もう!』

『それで交換を免れるならお安い御用だ!』

『私達に任せて!』

 

根本君の反対の声を押し切って了承してくれた。根本君がこれまで何をしてたかが伺えるような返答である。

 

「待てお前等!正気か!?俺は絶対にぐはっ!」

 

抵抗すら出来ず、根本君は自分のクラスメイトから一発を食らい気絶した。その後の事はジーニアス達には見せられないからとFクラスは雄二君以外先に自分達の教室に戻っていった。

 

 

 

「雄二が留守だから私が代わりに言うね。皆お疲れ様。次はとうとう目標のAクラスよ。あいつ等に私達の底力という物を見せつけてやりましょう!」

『『『おぉぉぉ!!!』』』

「んじゃ、解散!」

『『『お疲れっしたー!』』』

 

マルタの合図で皆は鞄を持って帰っていった。

 

「エミル。帰ろう。」

「うん。」

 

僕とマルタも明久君達に別れを告げて帰る事にした。そういえば一つ気になってる事があったような気がしたけど何だったかな。・・・まぁ良いか。

 

 

 

「吉井。今日は助けてくれてありがとね。」

「友達なんだもん、当たり前の事をしたまでだよ。」

「友達、か。・・・そうだ吉井。」

「ん?何?」

「今後はウチはアンタをアキって呼ぶから、ウチの事を美波って呼んで。」

「え、えぇ!?そんないきなり!」

「何よ。しいなやプレセア達は名前で呼んでるのにウチだけ名字って不公平じゃない。良いでしょ?ね?」

「・・・・・・。・・・うん。良いよ。」

「じゃ、これからもよろしくね、アキ。」

「よろしく、美波。」

 




阿良々木カイトさんリクエスト 明久とエミルの出会い

「思えば不思議よね。明久とエミルの出会いって。」
「そうだね。最初は「声が一緒だ!」ていうだけだったのが今や友達になってるって。」
「確かに。普段は弱気な部分以外は何処か似てるし。」
「(グサッ)」
「そうそう。たまに見ててイライラする時があるっていうのも同じよね。」
「「(グサッ)」」
「これも何かの縁じゃないかな~って思ったよ。・・・あれ?何で2人共落ち込んでるの?」
「い、いや。何でもないよ。」
「う、うん。」
「ふ~ん。」
「(僕達、そこまで似てるのかな?)」
「(さ、さぁ・・・。でも実際に言われると逆に傷付くというか・・・。)」
「(そう、だね。)」
「?」

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