バカと弱気な少年と強気な少女   作:HAZAMA

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事情がありまして、今回は先週携帯から替えたスマホで書きました。
「どんな事情かは聞かないであげてね。」



14話 留守にするなら細心の注意を

翌日の午前、テストを終えた僕等は作戦会議をしていた。

 

「よし、テストお疲れ。午後から試召戦争だが、殺る準備は出来てるか!?」

『おう!』

「前線部隊はエミルと姫路に任せる。野郎共!キッチリ逝って来いや!」

『任せろ!』

 

行くの漢字が違う気がするが、あえて気にしないでおこう。

 

                     ☆

 

キーンコーンカーンコーン・・・

 

午後のチャイムが鳴り、Fクラス対Bクラスの試召戦争が始まった。今回は廊下での戦闘に勝つのが目的らしく、クラスメイトの殆どが前線部隊に配置された(マルタはいない)。

 

『目指すはシステムデスクだ!』

『姫路さんに良い所見せるぞ!』

『プレセアちゃ~ん!オレの勇姿見てなよ!』

 

下の二人は下心丸出しだが好きにさせとけば良いか。マルタもそうしてたし。

 

「Bクラスが高橋女史を連れて来た!」

 

1番先頭にいた1人がそう叫ぶ。Bクラスの人数はこっちの4分の1程度。数で押すにしても・・・

 

Bクラス

数学

里井真由子 161点

野中長男 157点

金田一祐子 152点

 

VS

 

Fクラス

数学

近藤吉宗 56点

武藤啓太 69点

君島博 44点

 

点数がこんなにも差があっては押せれない。その証拠に、第一陣がことごとくやられてる。でもそういう時のために

 

「ジーニアス!プレセア!」

「任せて!」

「任されました。」

 

理数系が得意なジーニアスやプレセアがいる。しいなは生物以外が駄目なので文系が出るまでは後ろで待機してもらってる。

 

「ジーニアス・セイジとプレセア・コンバティールが来た!数を増やして潰せ!」

 

Bクラスの誰かがそう叫ぶと増援が来た。主席レベルの成績の二人だから早めに潰す方が得策と考えただろう。それが出来るかどうかは二人の成績次第だ。

 

Fクラス

数学

ジーニアス・セイジ 540点

プレセア・コンバティール 552点

 

Fクラスの皆が、これで一気に逆転出来ると思った瞬間だ。

 

「やんのか?あぁ?」

 

そうボソッと呟いたのはプレセアだ。無表情だからしいなやマルタより怖く感じる。それでも彼等は怯まず挑もうとするが

 

「プレセアに手を出すならまずボクからだ!焔(ほむら)の御志(みし)よ 災いを灰塵(かいじん)と化せ!エクスプロード!」

 

ジーニアスが詠唱して向こうの半分を消し、プレセアが数名をむごいと言いたいくらいに叩き斬った。おかげで向こうの士気はかなり下がった。それと同時に少しずつ後退してきてるからとりあえず作戦成功。僕や明久君達の出番は当分なさそうだから眺めている。

 

「エミル、明久。ワシ等は一旦教室に戻るぞい。」

 

そこに秀吉君が来た。何でかと尋ねてみると

 

「Bクラスの代表じゃが・・・、あの根本らしいのじゃ。」

 

根本恭二、彼は凄く評判が悪いそうだ。カンニング常習犯で、目的の為なら手段は選ばなかったり、喧嘩に刃物は当然(デフォルト)装備だとか。1年の頃マルタに喧嘩挑んできた時もそうだったが、呆気なく返り討ちにされたそうで、彼もマルタを苦手意識してる。

 

「だとしたら・・・、急いで戻るか。」

「うむ。雄二に何が起こったか分からぬしの。」

 

僕等はジーニアス達に前線を任せ、教室に戻って行った。

 

 

                     ☆

 

 

教室に着いた僕達は直ぐ様戸を開けた。そこには・・・

 

「んで、アンタ達は根本にそう命じられてここに来たって訳ね。」

「は、はい・・・。」

 

腕を組んで仁王立ちしているマルタ(その背景に何故か毘沙門天)と彼女の前で震えながら土下座しているBクラスの生徒達がいた。

 

「・・・心配して戻って来る意味、なかったかね。」

「そ、そうだね。」

「無駄足じゃったな。」

 

そんな光景をただ苦笑いしながら見る事しか出来なかった。

 

「じゃ、アンタ。出しなさい。」

 

と、マルタが1人の生徒に手を差し出す。

 

「え?出すって、何を「あぁ?」ひぃっ!だ、出します!出しますから許してください!」

 

そう言ってポケットから出したのは便箋らしき物。

 

「全く、相手の弱みを握って戦えなくさせるなんてあいつらしいわね。これでもうアンタ達に用はないから・・・3つ数える前に直ぐに立ち去りなさい。はい、いーち・・・」

 

気がつくとBクラスの生徒はもういなくなってた。早っ!

 

「あ、エミル。どうしたの?そんな所に突っ立っちゃって。」

 

今気付いたマルタが僕に声をかけてきた。

 

「秀吉君から相手の代表があの根本って聞いて。」

「なら大丈夫よ。私がいる限りここは好きにはさせないから。」

 

胸張ってマルタがそう言った。

 

「やり過ぎないでよ?」

 

僕は念の為に言っておく。本気でやりかねないから。

 

「エミルがそう言うなら・・・。」

 

渋々だが承諾してくれた。それだけでも嬉しい。マルタは僕のお願いだけは素直に聞いてくれるから。

 

「じゃあ、行くか。」

 

明久君がそう言い、僕等は教室を後にした。しかしあの便箋は誰のなんだろうか。後で聞いてみよう。

 

エミルside out

 

 

                     ☆

 

 

根本(おかっぱ野郎)side

 

「どうだ?何か手に入ったか?」

 

俺は相手の資源を断つのと同時に弱みになる物を手に入れるよう指示した。それで戦力を削ぐつもりだ。だが何か申し訳なさそうな表情をしている。聞いてみると、マルタに阻止されたそうだ。しまった。あいつには俺の作戦は通じないんだった。1年の時も仕返ししようとしても見破られてたからな。だがこの程度で諦めてなるもんか。必ずこの戦争で去年の仕返しをしてやる。

 




プクリンさんリクエストその2『テイルズのグミ』

「テイルズではグミが回復なんだってね。薬草じゃないんだ。」
「ドラクエじゃねぇんだから・・・。」
「見てると何か無性に食いたくなるって感じしない?」
「あぁ~、言われてみれば確かに。」
「ウチはグレープグミが良いな。ぶどう、好きなのよ。」
「俺はオレンジグミかな。」
「僕はアップルグミだね。・・・そういえばミラクルグミとかミックスグミってどんな味するんだろ?」
「さぁ?」
「ミックス・オ・レみたいな味じゃね?」
「そうなのかな。」
「気になるね。」
「「「「「「「「「う~ん・・・。」」」」」」」」」

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