ガンダム戦記 side:Zeon   作:上代

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第06話:蒼い獅子

「赤い彗星?」

 

 サイド3から出航して二日目。

 暫定的な部隊旗艦、ムサイ級軽巡洋艦で比較的広い部屋を用意されたメルティエ・イクス少佐はサイ・ツヴェルク大尉と演習の期日が迫る中、幾度目かの作戦会議をしていた。

 

 その中で投じられた異名。そして彼の名前。

 

 赤い彗星、シャア・アズナブル。

 

 階級はルウム戦役で単独で戦艦五隻撃破の武勲から、中尉から二階級昇進の少佐。

 赤い専用機ザクIIを駆り、通常のザクの三倍の速度で迫ったという逸話を持つ。

 白に特徴的な角付のヘルメットを被り、顔の傷を隠すためと称してマスクで顔上半分を覆う赤い軍服のエースパイロット。

 

 彼がジオン軍若手のエースパイロット筆頭だろう。

 奇遇にも同時期の異名持ち、同階級である。

 ドズル中将が自信をもって送り出した男。

 しかし、キシリア少将も期待を寄せて彼を送り出した。

 

 蒼い獅子、メルティエ・イクス。

 

 公式には載ってはいないが一週間戦争の緒戦で戦艦三隻、続くブリティッシュ作戦で戦艦一隻余を撃破。

 地球に住むと言われる猛獣、獅子の如く戦い自機のザクIが大破するまで戦い抜いた姿、映像は知る人ぞ知る「鬼気迫るもの」を感じさせた。

 

 当事者二人は知らない事だが、今回の演習は本土防衛軍、宇宙攻撃軍、突撃機動軍全ての将兵に知れ渡っていた。

 自軍のパイロット同士。兵器として未だ十年を数えていないモビルスーツでの戦闘。

 将兵らは期待を寄せて、サイド3から出航するムサイ二隻を見送っていたのだ。

 

 ザビ家内でも同様だ。

 ドズル、キシリアは講話後の地球降下作戦の主導をどちらが握るかをこの演習に賭けていたし、ギレン大将は労せずとも飛び込んできたプロパガンダを歓迎した。

 末弟のガルマだけは一人歯噛みしていたが、割愛する。

 

「ザクの三倍の速度……真実か?」

 

「それは判断しかねます。戦闘中の出来事、それも敵味方入り乱れる大乱戦での話ですから。

 眉唾物と捨て置いても良いレヴェルです」

 

「そうだとしても、捨てきれぬ。だから俺に話してくれたのだな」

 

「さて? 情報は伝えるべきものですから」

 

 自機のカタログスペックに目を通し、紅茶を啜るメルティエに表情を動かさずサイは答えた。

 

「事実だと仮定して、シャア少佐のザクは推進部、足回りを強化していると考えた方が良いな」

 

「隊長と同じタイプですか」

 

 サイは指で顎を挟み、何事か考えている。

 

「一気に距離を詰めてくる、とは思うよ。直進、だろうな。赤い彗星と呼ばれるくらいだ」

 

 カタログをペラリ、と捲りながらメルティエは言う。

 

「隊長の場合は?」

 

「俺だと、そうだな」

 

 カタログをパタン、と閉じ。サイの目を覗き込むようにして言った。

 

「飛び掛るのだろう、蒼い獅子だぞ?」

 

 ごくり、と嚥下しながら胸中で呟いた。

 

 ――気に入ったんですね。その異名。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 モビルスーツハンガーに顔を出すと、こちらを見つけたのだろう。二人ほど手を挙げながら跳んで来た。

 

「少佐。モビルスーツの状態は良好です」

 

 タラップで待つと、手摺に手を掛けて止まった少年。

 補充員の一人、モビルスーツパイロットのリオ・スタンウェイ。

 藍色の髪は半分で分けられ、優しげな青い瞳は若者らしい興奮と彼本来の不安で揺れていた。

 十四と聞いているがそれよりも幼く見える容貌だった。体格も小柄で、華奢な手足は変装すれば女性にすら見えるだろう。ノーマルスーツの襟元には伍長の階級章がある。

 

「そうか。もうコンテナを割ってくれるなよ?」

 

「しょ、しょうさぁ」

 

 彼はムサイに搬入するコンテナを一部、モビルスーツの力の加減を間違えて割ってしまっているのだ。

 以来こうして茶化されていた。情けない声をあげるリオの頭に手を置き、わしゃわしゃと指通しの良い髪を掻き混ぜる。

 少年は片目を瞑ってされるがままだ。不快の色がない事にメルティエは密かに息を吐いた。

 

 随分昔に悪戯好きな子が傍に居て、お転婆する度に良く頭に手を置いていた。

 その時の癖。直すべき類のものだった。

 

「あんまし、いじめないでやってくれ。結構気にしてるんだ」

 

 飄々とした表情で手摺を越えてタラップに着地、リオの肩に手を置いた青年。

 ハンス・ロックフィールド。

 同じくモビルスーツパイロットの補充員の一人。

 彼のノーマルスーツには曹長の階級章。

 彼は元々志願兵で適性を認められ、この中隊のパイロットとなった。

 乱れた焦げ茶の髪をそのままに、釣り目の碧眼。細面だが、外見に似ず荒々しい雰囲気を宿している。演習を控える中で年下を気遣う余裕を持つ事から、ある程度はモビルスーツの操縦には自信があるのだろう。そうでないなら、今後の配置を改めなくてはならない。

 

 この場にサイが居るのなら、そう評するだろう。

 

 メルティエはというと、彼を即戦力と見込んでいた。

 理由は養父ランバ・ラルの部下、ラル隊に通じる空気をこの男が有していたからだ。

 

「そうだな、しつこいと嫌われそうだ。ハンスの機体は問題なしか?」

 

「ああ、換装も順調だ。後は実戦次第といったところか」

 

 階級差を感じさせず話し合う二人。

 会ってから何かと馬が合い、世間話に度々興じた。

 

 教育なぞまともに受けてなく、口の悪さは直らない為諦めているとの事。

 実際にもブリーフィングを開いた時にもこの口調で、エスメラルダ・カークス中尉を始めとした幾人かと口論に陥っている。

 幸いにも殴り合いには至らなかった。隊長の怒声が思いの他通り、迫力があったからだ。

 気心知れた仲の二名以外、参加者全員が気をつけの姿勢で固まった。

 

「ロイド中尉に礼を言っておけ、彼が居なかったら叶わなかったのだから」

 

「もちろん、いの一番に言いに行ったさ」

 

「それは結構」

 

 笑い合いながら左肩のショルダーアーマーに04とペイントされた機体を見る。

 

 MS-06F、ザクIIに挟まれながら其処に在る機体。

 MS-05B、ザクI。旧ザクとも呼ばれる機体は各所を換装されてその場所に存在していた。

 長距離射撃を視野に入れたカメラアイを内蔵、モノアイスリットの支柱は撤廃され通常のザクⅠに比べてモノアイレールを広めに取られている。四肢はより曲線に張り専用の長距離狙撃銃の反動を吸収できるよう耐久性を向上させた。

 腰のハードポイントには一二○ミリマシンガンのみがマウント。他武装分の重量は技術班が試作、試験運用を頼んだ七七ミリ狙撃用ライフルに取って代わっている。

 冷却機能向上の為装甲の上に動力伝達パイプを露出。空いたスペースには小型ジェネレーターを増設した。

 本来ならばザクIIを改修する筈であったが、資材が足りずアンリエッタ機とエスメラルダ機であったザクIを解体、改修部材と予備パーツにし完成した。ハンスが乗る予定だったザクIIは分解され補修資材となっている。

 ハンス専用ザクIと呼べる当機は、塗装も緑と黒でザクIIと同じものに変えている。

 手掛けたのはロイド・コルト技術中尉。

 

 作業に入る前に「好きにしても宜しいのですね?」と念を押した彼に任せた結果が、眼前の代物である。

 彼は一つの構想を練っており、それを表現する場に飢えていたらしい。

 部隊責任者のメルティエから許可を得ると、ロイドは凄まじい勢いでMSハンガーに突進。

 ザクIIを無視してザクIに迫り、予備機扱いのザクIを解体し始めたのだ。

 メルティエが早まったか、と頭を抱えた姿をエスメラルダが随分と長い間見つめていた。

 

 無表情に近かったが、瞳が愉悦に染まっていたのをアンリエッタは見逃さなかった。

 

「悪いな。新参者にここまで手を掛けさせちまって」

 

「なに、その分働いてもらうさ。頼むぞ、スナイパー」

 

 そう、彼は元々歩兵科狙撃手の出。

 そのため彼のザクⅠのコックピットにはロイドお手製のガンスコープまで設置した。

 完全な特注品である。

 彼の技能、技量を十全に発揮してもらうための措置だったのだが、これを贔屓(ひいき)と訴える者が続出。

 

「そうか。不満か――――ならば、この機体をハンス以上に扱ってみせろ。

 もしくは、一芸に秀でているものを俺の前でみせてみろ。早くしろ」

 

 沈黙する部隊員に向かい、口だけで吠えるな。能力をみせろ、と更に言い捨てた。

 たかだか二十二の若造、と高を括っていた人間はこれ以降騒ぐ事はなかった。

 

「一芸に秀で、隊長が認めれば重用します。口が悪く素行が乱れていても、ね。

 ハンス曹長を見ればわかるでしょう。これを踏まえて貴方がたは何を披露しますか?」

 

 よからぬ事を企てる前に威圧した、サイのファインプレイが効果を発揮。

 若い指揮官に、ではなく。威圧感を放出した()()に認めてもらえるよう各員が自らの任務に従事している。

 

 この宣言を部隊員と受け、自らを正当評価する隊長にハンスが友情にも似た感情を持つのは仕方がない事かもしれない。

 が、彼らが親しく接するのを面白くないと感じるのも部隊内には存在し、メルティエがハンスの素行を他所の目が在る時は注意しろ、と言うだけで済ますのだからその不満が鎮まる事はなかった。

 

「しょ、少佐もモビルスーツの調整に来られたのですか?」

 

 リオが話に加わろうと声を掛ける。

 

「ああ、演習が明日に迫っているからな。二人とも今日は疲れを溜めずに休め、何か問題があった場合は連絡する」

 

「了解」

 

 語尾が異なるが、敬礼を返す彼らに返礼。

 手摺に足を掛け、自らの愛機に飛び乗る。

 コックピット・ハッチを開き、素早く乗り込むとコンソールに入力。

 停止からアイドリング状態に移ったザクIIは、問題なく計器類に正常値を表示していく。

 

「さて、どうしたものか」

 

 コンソール横の差し込み口にケーブルを差し、その先にあるデータ修正用のモバイルを起動。

 ダウンロードするものはかつての愛機、ザクIで収集した戦闘データだ。

 作成するには膨大な時間を懸けたが、あっさりと今代の機体にダウンロードが終了した。

 関係するソフトウェアのウィンドウを一つ一つ開いて確認する。面倒だが必要な作業だ。

 その中でザクIとザクIIの――専用機が有する性能の差に苦い笑みが刻まれた。

 

「やはり、モビルスーツはエネルギーゲイン、運動性、機動性が変わると大きく変更が必要だな。

 アポジモーターの角度の調整、全重量を考えるとスラスター出力の偏差値も。

 これは中々に骨が折れそうだ」

 

 云々唸りながら、メルティエは狭いコックピット内で作業を進めた。

 最後の整備兵が一声掛けて退出する間も彼は休まず目と指を動かし、前面モニターのウィンドウに映った立体モデルの動き、機体に生じる推定の数値を理想とする機動が取れるまで繰り返す。

 メルティエが意識を失うまでに構築したプログラム、ソフトウェアは正常に読み取られ動作可能とコンピュータが保証。やり遂げた職人の顔で彼は待たせた睡魔にダイブした。

 

 起床し様子を見に訪れたロイド・コルト技術中尉が開かれたコクピット・ハッチに疑問を抱いて中を覗き込んだ。

 其処に深い呼吸を繰り返しながら眠る男と、表示された立体モデルと確定された数値を発見。

 彼はメルティエが飛び起きるほどの大音量で絶賛し、何事かと通路から文字通り飛び出したサイは自分達の隊長が職種を間違えた人だと、強く思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 U.C.0079年1月26日。

 

 サイド3から大きく離れた宙域で、彼らは対峙した。

 

「日付が変わると同時に、だったな?」

 

「はい。そう聞いています」

 

 蒼いノーマルスーツに着替えたメルティエは、視界が遮られた暗礁宙域に視線を向ける。

 

 サイド3より出航後、シャア少佐率いる部隊はソロモン経由で現地へ向かう。

 メルティエ少佐率いる部隊はア・バオア・クー経由でこの宙域に進軍。

 

 現在時刻は二二五○(フタフタゴウマル)。演習開始まであと僅か。

 ロイド・コルト中尉は自ら各モビルスーツに不備は無いか最終確認。疑問を覚えた所はパイロットに確認する念の入りようだ。

 アンリエッタ・ジーベル中尉、エスメラルダ・カークス中尉は軍のデータベースから交戦地点を割り出そうと情報端末モニターと睨み合い、ハンスはガンスコープと自らが狙撃銃を構えた時の違和感を消そうと試行錯誤している。

 サイは戦闘ブリッジに上がり、ムサイの指揮を執る。そのためブリッジクルーの様子を見ながら目の前の暗黒世界を眺めていた。

 リオは特にやる事も無い為、メルティエに付き添いミーティングルームで休憩を取っていた。

 

「上手く、行きますよね」

 

 ちらり、とリオに視線を送れば、演習とはいえ現場経験が圧倒的に足りない少年は青褪めた顔で俯いていた。メルティエに伺った、というよりも独り言に近いのだろう。

 

 開戦時の自分を思い出し、その心境を理解できた。 

 

「心配か」

 

「はい、どうしても、緊張して」

 

 彼の声を聴きながら、1月3日の出来事を思い出す。

 

 ―――初めて、人殺し(ミッション)を終えた事を。

 

 ひと月も経っていないのに。だいぶ昔の出来事に思える。

 目まぐるしく動いた事態のせいなのか、自分が人でなしなのか。

 若い隊長は前者だと思いたかった。

 

「自信がないから、心配なのか」

 

「……はい、すみません」

 

 気にするべき事ではない、等とは言えない。

 彼は真面目に悩んでいるのだ。

 茶化す雰囲気ではないし、何気ない一言が彼の人生を狂わす事がある。

 戦場という狂気の坩堝に足を踏み入れた時、それは大いに有り得る事ではあった。

 

 キシリア・ザビにとって、この演習はメルティエ・イクスの力量を図る試金石だ。

 それは自分よりも年若い部下を持つ彼にとっても、率いる部隊への試金石でもあった。

 

「なら、俺を信じろ」

 

 ゆらり、と面を上げた少年。顔色が悪い。見方によっては幽鬼のそれだ。

 詭弁でも、戯言でも何でも良い。

 彼が縋れるものを、頼れるものを言葉に出す。

 呆れられようと結構。それで少年が持ち直すなら。

 

「メルティエ・イクスを信じろ。お前が従う、()()俺を信じろ」

 

 彼の両肩にゆっくりと、そして目を合わせて言った。

 

「お前が信じるならば、俺がお前を信じてやる。俺に全て預けて、俺の元で戦え」

 

 力強く、委ねろと言うと目の前の少年はその瞳を強く震わせた。

 見っとも無く頼れ、責任を押し付けてくれても構わない。

 只々、メルティエ・イクスを信じ続けろと不安に苛まれたリオ・スタンウェイに語った。

 それを理解したのか、それとも別の何かを感じたのかは本人だけが知る真実だ。

 確かなのは、少年の震えが治まり、彼の中に絶対的存在が作られたという事。

 

 この日、蒼い獅子は自らの眷属を作ったという事だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

『隊長。時間です』

 

 起動シークエンスを終えた蒼いザクIIが、モノアイを輝かせる。

 

「了解だ。アンリ、エダ。状況はどうか」

 

『機体状況問題なし、いつでも』

 

『同じく』

 

「ハンス、リオ。問題はないか」 

 

『ああ、いつでも行けるぜ』

 

『平気です』

 

 隊員の応答を聞き、メルティエは小さく頷く。

 

「演習相手の赤い彗星は恐らく最短距離、或いは死角から仕掛けて来るだろう。

 少なくとも遊ぶような人間ではないはずだ、隙を見せたら落とされると理解しろ」

 

 再び返事を聴きながら、ハンガーラックに手を伸ばし今回支給された試作型ヒートホークを腰のハードポイントに。右腕に二八○ミリバズーカ、左腕に一二○ミリライフルを装備した。

 重量の問題、加速性を殺さない為に他兵装や予備弾倉の類は断念した。

 

「もう一度確認するぞ。赤い彗星は相手にするな、他のモビルスーツと敵ムサイを狙え。

 赤い彗星が幾ら健在でも、相手方のムサイを落とせばそれで終了だからだ。いいな?」

 

 今回の演習ではモビルスーツが五機、軽巡一隻のみ。

 ペイント弾が機体急所、頭部か胴部に命中したら撃墜判定になる。

 勝敗は先に軽巡を拿捕、撃墜判定した時点で決定される。

 演習のため、ペイント弾を使うがそれでも命中すればかなりの衝撃を伴う。

 巡洋艦にもペイント弾が用意されているのは無論の事。

 さすがに主砲、メガ粒子砲は使えないが対空機銃とミサイルは健在である。

 特にミノフスキー粒子下ではないミサイルは脅威だ。自動追尾機能を有しているのであれば回避に手古摺る。最も、時間的なものが無かったし今回はペイント弾頭に自動照準機能なぞ積む事はできなかったが。

 

「遭遇した場合に限り、俺が赤い彗星と交戦に入る。以上、各員の健闘を期待する」

 

『モビルスーツ隊出撃後、ミノフスキー粒子、散布用意!

 対空機銃、ミサイル弾頭切り替え良いか!?』

 

 ブリッジクルーに指示を出すサイの声を聴きながら、作業アームの固定を解除。

 冷静沈着な彼も、声を張り出せば中々に()()()になるものだ。

 

(あいつ、艦隊指示は初めてとほざいた割には様になっているな)

 

 かつての上官、フェルデナンド・ヘイリン大佐を思い出し、にやりと笑みを浮かべた。

 

 彼に比べれば漂う緊張感は倍も違うし、安心感なぞ比べるべくもない。

 しかし自分の部隊、と思えばこれからの展望に期待も込もるというもの。

 カタパルトが存在しないムサイのMS格納庫ハッチが開かれ、位置を調整しながら徐々に前進。

 ライトに依るカタパルトラインが作り出され、蒼いザクIIがそのラインに乗る。

 

「ザクII、メルティエ・イクス、出るぞ!」

 

 ゴウッ、とムサイの格納庫ハッチから飛び出した蒼い巨人は、バーニア光の存在を顕わに暗闇の中へと突入した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




休日期間がオワタ。
本日までに比べ更新が落ちますが、今後とも宜しくお願いします。
決して薔薇的なものはない、とだけ明言しておきます。
そんな場面はなかった? ならば良し!
グフを見ると、フィンガーバルカンって有効なのか迷う。
ロマン兵器なのか…ザクバズーカを担いだグフを見かける。

…うっ、頭が。

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