恥ずかしがり屋の司書の異世界譚   作:黒蒼嵐華

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ゼロの使い魔が完結のプロットあったらしくて、続巻決定したらしくてすごく嬉しいです!

今回でワルド戦終了です。長らくお待たせしました。新生活に慣れなくて時間取れなかったです。


21時間目

のどかと才人はイーグル号の艦上にいた。ワルドとルイズは今結婚式の途中だろうということは、のどかにも才人にもわかっていた。才人は黙ったままののどかに話しかける。

 

「なあ、のどか。なんでこんなところにいるんだよ。奇襲って言ってたけど少し遠くないか?」

 

 才人の疑問は最もだ。今まさにルイズとワルドが結婚しようとしているのにも関わらず、2人は艦上にいるだけなのだから。しかも昨日のことを才人にも話しているので、ここで待っているというのが不思議でならないといった様子だ。

 

「そうですね、もういいと思います。私はワルドさんに警戒されていましたから、おとなしくここで待っていないと何をされるかわからなかったんです。でも、もう大丈夫そうなので、そろそろ行きましょう。今は警戒の目も薄れているはずです」

「なるほどな、俺だけいてものどかの作戦だって思われちまうかもしれなかったのか。オーケー、行こう」

 

 才人とのどかはイーグル号から降り、閑散とした結婚式へと乗り込んでいった。ワルドに気づかれないようにだが。

 

「才人さん、無理はしないでくださいね。腕の怪我もありますから。私個人ではそんなに力はありません。何とか隙を作るので、お願いします」

「ああ、わかった。なあ、のどか。さっきから左目がぼやけてきてるんだけど、なんでかわかるか?」

 

 そう言って才人はしきりに目をこすっている。

 

「いえ、わからないですー。すみません」

「いや、ゴメン。いいんだ。あ、これってルイズの……?」

 

 才人の目はルイズとリンクをしていたのである。伝説の使い魔『ガンダールヴ』としての能力である。その証拠に才人の左手の紋章が白く光り輝いている。

 

「ゴメン、のどかわかった。これ、『ガンダールヴ』の力なんだ。きっとルイズが危ない」

「みたいですね、ギリギリ間に合いました」

 

 のどかと才人がルイズたちがいる場所にたどり着いた時には、ワルドが激しく狼狽しているのが見えた。話を聞くと、ルイズがワルドとの結婚を拒んだのだ。そして、のどかは戦闘の準備をし始める。ワルドは未だにルイズを説得しようとしている。

 

来れ(アデアット)

 

 その言葉とともにのどかの体は光に包まれる。光が消え、現れたのはリュックを背負い、白を基調としたフード付きの長袖ワンピースに同じようなスウェットパンツ、黒いソックスを履いていた。トレジャーハンターの時のものだ。昨日カードにしまっていた、服に着替えてから、またこの衣装にチェンジしたのだ。そして、アーティファクト『いどのえにっき』を手に持ち、ワルドの名前を唱えてから開く。読み上げ耳(アウリス・レキタンス)も耳につけ、魔法銃を取り出し、準備を完了した。

 

「ふぅ、あと少しですね」

「のどかでも緊張するんだな。ちょっと意外だ」

 

 才人の言うとおり、のどかは緊張していた。理由は簡単、のどかにとってワルドは格上の相手だ。奇襲とはいえワルドが油断しきったところを狙わなければ、ウェールズは助けられない。

 

「才人さんは私を買い被りすぎですよー。緊張だってします。怖いです。守られてばかりでした。変わりたかったんです。それなりに頑張っても怖いものは怖いんです。ゴーレムと戦うのだって本当は嫌だったんですよー」

「ウソだろ? 俺に比べたらのどかは本当にすごいやつだけどな」

「ふふっ、才人さん、ありがとうございますー。じゃあ行ってきます。少し、緊張がほぐれました」

 

 のどかは才人に向けていた顔をワルドたちの方に向けた。そして『戦いの歌(カントゥス・ベラークス)』を発動させ、魔法銃をワルドに打つと同時に瞬動。ワルドたちの方向ではなく、先程いた場所から斜め右に飛ぶ。移動しながら一発。着地してから二連続でトリガーを引く。

 

「何ッ!? 銃だと!?」

 

 銃声のある方向にワルドが目を向けると、既に光弾が迫っている。ウェールズに放とうとしていた魔法を光弾の相殺のために発動。打ち消したと同じくらいにまた銃声。今度は先程の位置から少しずれた場所。移動しながら打っているのだ、と推測できた。更に二発。光弾が迫っていても、ワルドは冷静だ。

 

「実弾ではない代わりに、速射性に優れている光弾か。ミヤザキノドカの銃か。確かに速いが威力は弱いな。『閃光』をなめるなよ!」

 

 その言葉と同時に魔法を使用し、迫る三つの光弾を同時にかき消した。ワルドの魔法が大きな音を立てた。その瞬間にのどかは再び瞬動を発動させ、一瞬でウェールズとルイズをワルドから遠ざける。

 

「ありがとう、助かったよ、ミス・ミヤザキ。君なら来ると信じていた。私も微力ながら手伝いをさせてもらうぞ」

「いえ、奇襲でしたから。これからが勝負です。それに逃げてください。殿下が殺されてしまっては……」

「いや、君一人では彼の相手は難しいだろう。私も手伝わせてくれ」

「わかり……ました」

 

 のどかがウェールズの参戦を悔しそうに認めている中、ルイズが悲痛な声を上げて叫ぶ。

 

「待ってください! 殿下はお逃げください!」

「ルイズさん……」

「一人がダメなら(わたくし)がいます! ですからお逃げください!」

「逃げるわけにはいかない。私が逃げるわけにはいかないんだ。わかってくれ、ラ・ヴァリエール嬢」

「そんな……」

 

 ルイズが諦めたような顔をしているところで、ワルドの魔法が飛んできた。風の魔法『ウインド・ブレイク』だ。のどかは落ち着いて、それを打ち落とす。

 

「(裕奈さんや龍宮さんみたいに銃を上手く扱えないけど、それでも!)殿下、ルイズさん。援護をお願いします。殿下、『合図』と同時に攻撃をお願いします」

「任された」

「ノドカ……ええ、わかったわ!」

 

 のどかは再び瞬動を発動。ワルドに飛びかかる。ワルドは再び『ウインド・ブレイク』を繰り出す。しかし、のどかは何もしない。

 

「やはり、途中で向きを変えることはできないようだな! そのまま吹き飛ばされるがいい!」

 

 のどかは『ウインド・ブレイク』に対して魔法銃を使わなかったのには理由があった。同じ魔法ならば、同じ魔法で相殺すればいいだけのこと。そして、ワルドの放ったものと何かがぶつかって消えた。

 

「なめるなよ、子爵、いやワルド。私とて『風』のメイジだ! 『ウインド・ブレイク』には『ウインド・ブレイク』だ!」

 

 ワルドはウェールズを睨みつけ、「ウェールズ……」と憎々しく言った。のどかは一瞬でも注意がウェールズに向いているあいだに、ワルド背後へ着地を成功させ、ゼロ距離で、魔法銃を連射する。できる限り多くのダメージを与えるために。

 

「今です!」

「ぐっ、しまった!」

 

 ワルドが気づくも、のどかの狙い通りだった。今度はのどかに注意が向いた瞬間にウェールズが魔法を放つ。のどかの先程の言葉は自分へ注意を向けると同時に、ウェールズのことをワルドが思考の外に追いやった瞬間に、ウェールズが魔法を放つタイミングを指示するためでもあった。しかもそれを逃さないのが『いどのえにっき』の強みである。

 のどかの魔法銃は『魔法の矢(サギタ・マギカ)』一発分の威力だが、ゼロ距離ならばもっと威力は上がるが、ワルドにとっては大した威力ではないことは明白。だが、それものどかの作戦。

 

「グゥッ! この程度!」

「(今ワルドさんはウェールズさんの魔法に気づいていない。もっとギリギリまで引き付ける!)」

 

 ワルドは狙い通りに引き付けられ、のどかに『ライトニング・クラウド』を浴びせようとする。詠唱を始めたと思ったらワルドの身体が吹き飛んだ。ウェールズの魔法が炸裂したのだ。

 

「何だと!? しまった、ウェールズか!(なぜこうも後手、後手にまわる! グリフォン隊の隊長まで登りつめたこの私が! あの勢いを利用し突き刺してやる。やつは殺しても問題はない)」

 

 ワルドが吹き飛ばされたあとに、のどかは追撃をかける。ワルドはそれを見越して、杖を突き出す。のどかはそれを読み、杖が届くギリギリで着地するように調整、一歩踏み込む。ワルドの腕を掴み、ワルドを投げ飛ばす。そして、ここで『戦いの歌(カントゥス・ベラークス)が切れてしまう。のどかを覆っていた光が消え、その場にへたり込む。息も絶え絶えになっていた。これでワルドが気を失わなければ、のどかは敗北するだろう。

 

「(意識は……? 途切れて……ない。そんな……)はぁっ、はぁっ」

 

 のどかはケホケホっ、と咳き込んでいた。それまでに真剣に戦ったのだ。しかし、ワルドはまだ意識を持っている。両手を地面について肩で息をする。ワルドを投げた方向を見ると、土煙の中から横に並ぶ4つの影と後ろに1つの影が見えた。

 

「偏在……」

「その通りだ。ミヤザキノドカ。君はもう燃料切れのようだな。恐ろしいよ、この私が何もできなかった。どうしてかはわからないが、君は僕の行動を読んでいたということになる。その浮いている本に仕掛けがあるのか、まあいい。これまでだな。『偏在』は使うまでもなかったか」

 

 ワルドはゆっくりとのどかに近づいている。勝利を確信しているのだろう。

 

「させないわ! 『ファイヤーボール』!」

 

 ルイズがワルドの影に向けて魔法を放つ。しかし、それは見当違いの方向に飛んでいき、天井に当たる。そこが崩れて、ワルドの影に雨のように細かくなった破片や、岩のような大きさの破片が集中する。しかし、5人のワルドは危なげもなく、それらを避ける。ルイズはその間に、もう一度『ファイヤーボール』を発動させ、一体に命中させた。

 

「やった! 消せたわ!」

「ルイズ、悲しいよ。矯正するしかないんだね」

 

 ワルドのうちの一体が、ルイズに迫る。当然ウェールズが魔法で妨害をするが、『閃光』の名のごとく、凄まじい速さで迫る。

 

「クッ! 速い! 間に合わな……!」

 

 ウェールズを刺し殺そうとワルドが杖を振り上げた時だった。そのワルドの身体が真っ二つになった。

 

「させるかよ! のどか、もういいんだよな!」

「そうだぜ、相棒。それでいいんだ!」

 

 岩陰から現れたのは才人だった。デルフリンガーも才人を鼓舞する。ワルドは才人見て、すぐにのどかに向き直った。そして才人の方に二体を向かわせ、のどかに近づいていく。

 

「のどか! 今こいつら片付けてそっち行くから待ってろよ!」

「サイト……どうして? あんなに酷いこと言っちゃったのに」

「決まってるだろ? ご主人様を助けるためさ。安心しろ、ルイズ。お前を絶対助けるから!」

 

「才人さん……お願いします」

 

 のどかは力なくつぶやいた。そして、魔法銃でワルドを狙うが、当然避けられる。何度も何度も同じことを繰り返し、ワルドがのどかの目の前に立ったところで、魔力切れなのか、魔法銃がカチカチと乾いた音を鳴らすのみとなった。

 

「さて、もう限界のようだな。お前は一番恐ろしい。死んでもらうが、それでは私のプライドが傷ついたままだ。楽に殺しはしない」

 

 ワルドは杖を引き抜き、『ライトニング・クラウド』の詠唱を始める。

 

その頃、才人たちは二人のワルドに苦戦を強いられていた。ルイズは気絶し、ウェールズも左肩に傷を負い、右手でそこを抑えている。2人のワルドを相手にしては、援護に回れず、ひたすらワルドの攻撃を回避するしかなかったようだ。その中で、ウェールズは傷を、ルイズは魔法か何かで気絶させられたのだろう。その後、デルフリンガーが真の姿を現して、その力で魔法を吸い込むなどしてもかなり厳しいようだった。

 

「クソッ! こいつらやっぱり腐ってもワルドだな。かなり強え、なんとかしねえと! デルフ! なんか必殺技とかねえのかよ!」

「そんなもんあるわけねえだろ、相棒」

 

 ワルドが疑問を投げかけてきた。才人の力量が上がったわけでもないのに、この場に戻ってきたからだ。才人は先程からワルドにこっぴどくやられている。足は震え、怪我している腕は痙攣を起こしている。もうフラフラの状態だ。

 

「お前、なぜこんな死地に戻ってきた? さっきルイズを助けるとか言っていたな。それはつまり、ルイズに惚れていたということか?」

「惚れてなんかねえ! うおっ!? てめえ!」

 

 話途中にワルドが挟撃をしかける。才人はそれを何とか縦に飛んで回避する。

 

「ちっ、なかなかにすばしっこいやつだ。次で決めるが、その前に、だ。先程の答えを聞こうか」

 

 ダメージは確実にあてているが、決定打になる一撃を才人が上手く回避していた。それに苛立たっているようであった。更に、少し前にのどかにこっぴどくやられたせいだろう。しかし、それ以上に才人に興味があるようにも見えた。

 

「ただ……せいッ!」

 

 才人は先程のお返しと言わんばかりにデルフリンガーを縦に振るう。ワルドは意に介した様子もなく、次を促す。

 

「ただ、なんだね?」

 

 才人は一度顔を伏せてから、はっきりとワルドの顔を見て叫んだ。

 

「ドキドキすんだよ!」

「ドキドキだと?」

「ああ、そうさ! 顔を見るとドキドキすんだよね! それだけだ! 理由なんかどうでもいい! だからルイズは俺が! 守るッ!」

 

 絶叫しながらもワルドにデルフリンガーを振るい続ける。縦に振り下ろす、避けられたなら、手を返してもう一度、斜め、横、順々に振るう。ワルドはそれを避ける。その時だった。

 

「思い出したぜ、相棒! 先代の『ガンダールヴ』もそうやって力を溜めてた! そうだ! 感情だ! 怒り! 悲しみ! 喜び! そして、愛! なんだっていい! 感情を爆発させろ! それが『ガンダールヴ』だ!」

 

 デルフリンガーが叫ぶ。その声に合わせて才人はスピードは上がっていく。ワルドは最初こそ捌いていたものの、段々と追いつかなくなってきているのがはっきりとわかる。そして、才人の速度に追いつけなくなったワルドが1人切り伏せられた。

 

「きゃあああああッ!」

「のどか!」

「ミス・ミヤザキ!」

 

 切り伏せたと同時に、のどかの悲鳴が木霊した。才人とウェールズの悲痛な声が響く。全身を青白い電撃が走っている。手足がピクピクと動いて震えているのがわかる。それでもまだ気を失ってはいないようだった。

 

「ほう、また何か妙なものを使ったのか。『ライトニング・クラウド』を受けてもまだ意識があるとは。しかし、時間がなくなった。私があいつの相手をしないといけないらしいからな」

「どうでしょうね。ただ、『白き翼(アラアルバ)』を甘く見ないことです」

「ふん、くだらん」

 

 そして、杖に魔法をまとわせる。『エア・ニードル』だ。先程、ウェールズを殺そうとし、のどかにカウンターをあてようとした魔法である。杖にまとわりついた風が唸りをあげる。

 

「さらばだ、ミヤザキノドカ」

「(今だ……!)」

 

 のどかに『エア・ニードル』が迫ろうとした刹那、ワルドの体が硬直した。先程、のどかに散々やられた箇所。つまり、背中からの一撃。完全に死角だった。

 

「バカな……。なぜ……?」

「はあッ!」

 

 のどかはワルドを投げ飛ばす。才人が戦っている場所へ。そして、一人呟く。ワルドに聞こえているかはわからないが」

 

「はぁっ、はっ、あっうぅ。ゆ、だんしまし、たね。私の作戦勝ち、です」

 

 のどかの作戦とは最初の奇襲からだった。ワルドがどういう対策を取るのか、常に把握できていたのどかはある作戦に出た。最初に速射性の高い魔法銃を使い、ワルドの出方を見る。ワルドがどう対処するかを読心してから魔法銃で連射する。そして、三つの光弾をかき消すためにワルドは大きな魔法を使う。その音に合わせて今度は打ってからホールドすることのできる光弾を何発も放つ。この光弾はのどかのタイミングで放つことができる。その間、魔力を消費し続ける必要があるが。当然、音が鳴り続いている間に。光弾は上空で合成され、一つになる。あとはワルドに感づかれないようにする。ルイズの魔法でかき消されるかもしれなかったが、何とかうまくいったようだった。『戦いの歌(カントゥス・ベラークス)』を止めて、疲弊しきったふりをする。そして、魔力を充填した魔法銃でワルドに対して時間稼ぎ。『ライトニング・クラウド』に合わせてもう一度『戦いの歌(カントゥス・ベラークス)を発動。意識を飛ばさないようにする。完全に油断しきったところで、ホールド弾を解除し、最後の力で才人の方に投げる。これが作戦である。予想外のことはルイズの魔法だけであった。あれでホールド弾にあたっていたら、全てムダになっていたことになる。運も味方したということである。

 

「のどかうまくいったんだな! あとは任せろ!」

 

 ワルドの本体が飛んできた時にはもう一体を切り伏せていた。予め、のどかから作戦を聞いていた才人は一瞬動揺したが、それをなんとか飲み込んで、すぐに目の前のワルドに切り替えることができたおかげで、ワルドを切り伏せることに成功していたのだ。

 

「あとはお前だけだ! うおおおおッ!!」

「グァァッ!?」

 

 体勢を崩していたワルドは才人が迫るのを見て避けようとしたが、完全に避けることはできず、左腕を切り落とされた。

 

「クッ、目的の一つも果たすことが出来んとは……。まあいい! ここにはすぐに『レコンキスタ』の軍が攻め込む! 聞こえるだろう? 歩兵の足音や、竜の羽音が!」

「待ちやがれ!」

 

 才人はワルドが逃げるのを追おうとしたが、体力も限界に近いのだろう。その場に倒れ込んでしまった。ルイズの側へ地面を這いながら移動する。のどかは歩くだけの体力はあるらしく、才人たちの方へ歩いていく。ウェールズはのどかたちに水の魔法がかかった薬を渡していた。

 

「我々がなんとか軍を食い止める。その間に君たちは逃げてくれ。方法は……すまない。何も用意することはできない。でも、なんとか逃げてくれ。もう会うことはないだろう。君たちに勲章を授けたいところだが、あいにくとそんな時間も力もなくなってしまったからな。すまない」

 

そう言うと、自分を待つ艦隊へと歩いていった。その後ろ姿は王族にふさわしい貫禄に溢れていた。のどかは歯を食いしばってその後ろ姿を見送った。その目には涙が溜まっている。才人も同様であった。ウェールズが去り、才人とルイズ、そしてのどかが残されていた。どうしようかと悩んだところで、地面がポコッと盛り上がったのであった。

 




魔法銃とかオリジナルだけど良かったでしょうか?

感想お待ちしております

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