ヤングガン・オンライン   作:ゼミル

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描写が膨らんでしまったので今回は戦闘オンリー回。
またアニメ版とは別のオリジナル(?)のプレイヤーも登場しますのでご了承下さい。


10:BoB(1)・バトルロワイアル

 

 

 

 

バレット・オブ・バレッツ(BoB)とは――――

 

 

 

 

<ガンゲイル・オンライン>の最強プレイヤーの決定戦であり、予選ブロックの優勝者・準優勝者計30人が同一マップ内でバトルロイヤル形式の戦闘を行い、最終的に生き残ったプレイヤーが優勝となる。

 

今回のBoB本選の舞台はISLラグナロクと呼ばれる小島。直径10kmの円形をした孤島には都市廃墟を中心に砂漠・田園・森林・鉄橋・山岳・草原といったロケーションが時計回りに配置された複合ステージ。

 

全ての参加者にサテライト・スキャン端末と呼ばれるアイテムが自動配布される。15分に1回、ラグナロク上空を通過する監視衛星から送信されるマップ内の全プレイヤーの位置情報をこの端末で受け取る仕組みだ。

 

本選開始時、プレイヤー同士は他のプレイヤーから最低でも1000mの距離を置いてランダムに転送される。試合内容は<GGO>内のみならず他のVRMMOゲームでもライブ中継され、特にプレイヤー同士の戦闘に対し優先的にカメラが集中し、多くのVRMMOプレイヤー達の目を釘付けにする。

 

 

 

 

BoB本大会の開始から既に40分以上が経過。

 

現時点で8名が脱落済み。参加プレイヤーの数は残り22人――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プレイヤー名:<一兎>こと一登は開始前の方針通り、島中心部の都市廃墟エリアから出る事無く過ごしていた。

 

今、一登はオフィスビルの3階、何らかの事務所であっただろう空間で戦闘の真っ最中だ。

 

相手は<ジョーカー>という名前の、ブラックレザーのジャケットと額に巻いた黒いバンダナが特徴のプレイヤー。線は細めで、農家が本職でアイドルが副業と揶揄されている5人組のバンドのリーダーに似た顔立ち。

 

予選前に目を通した資料では、前回まではレーザーサイトを取り付けたH&K・MP5Kサブマシンガンを使用していたそうだが、今回のBoBの参加にあたり、ジョーカーはこれまでのサブマシンガンではなく何とサコー・M60軽機関銃を持ち込んでいた。

 

全長1m、本体重量は10kgを超え、開発・正式整備から既に半世紀以上が過ぎているにもかかわらず一部の軍で未だ現役。7.62mm弾をベルトリンク方式で延々と撃ち続ける事が可能だ。

 

サイドアームは有名なベレッタ・M92F。口径は一登のハイパワーと同じ9mmパラベラム弾、装弾数はマガジンに15発、薬室に1発。

 

長く重たいM60軽機関銃を、一見細身のジョーカーは軽々と振り回しながら射撃を行っている。

 

ベテランプレイヤーらしく長年強化を続けてきた彼のステータスはどれも一登を上回っており、スキルの熟練度も並のレベルではない。因みにジョーカーの強化傾向はどのステータスも満遍なく強化するバランス型だ。

 

撃って撃って撃ちまくって、一登の周囲のオブジェクトを粉砕していくジョーカー。大口径の軽機関銃を腰だめで連射し続けている割に、照準もかなり正確だった。一登が隠れているコンクリートの柱がどんどん削り取られていくのが分かる。

 

 

「(白猫さんから『遅れを取るな』って言われちゃったけど、これは予想以上にきつい……!)」

 

 

視界の右下に青い点が表示されている事から、現在の戦闘の様子が数多の観客達にリアルタイムで流れているのだと理解させられる。

 

もしかすると、柱の陰で縮こまっている今の一登の姿を白猫、いやもしかすると塵八や弓華やハイブリッドの皆も見ているかもしれない――――そう考えると脳髄を焼き尽くすような焦燥感に襲われかけた。慌てて深呼吸し冷静さを保つ。

 

仕切り直そうと、一登はボロボロの柱に身を潜めたまま手榴弾を投擲。

 

本戦はバトルロイヤル形式という事で長期戦が予想されたから持てるだけの弾薬を持ってきていた。また銃声と発砲炎から位置がばれないよう(弾道予測線が存在するせいで効果は薄いし、命中精度や射程が低下するデメリットがあるがそれでも念の為)SG552にもサイレンサーを装着してある。

 

今回一登が持ち込んだ手榴弾は破片手榴弾と発煙弾、閃光音響弾――いわゆるスタングレネード――を2つずつ。たった今投擲したのは破片手榴弾だ。

 

するとジョーカーは、空中の手榴弾をM60で撃ってみせた。

 

5発に1発の割合で装填された曳光弾によって実体化した火線が手榴弾へと延びる。弾丸に撃ち抜かれた手榴弾は一登とジョーカーの中間で爆発。

 

 

「っ!!」

 

 

大口径弾の雨を浴びながらも原形を留めていたオフィス用品や強化ガラス製のパーテーションが爆風と破片によって完全に破壊され、耐久度の限界を迎えたせいで光の粒子と化し解け去る。

 

爆発距離が予想よりも近かった事には驚いたものの、自分の手榴弾に逆に巻き込まれてしまうぐらい近くではなかったのは幸いだった。

 

2人の間には爆発の名残の煙が広がっている。一登は煙に乗じて幾つか存在するオフィスの出入り口の内、反対側の壁に設けられた階段に通じる扉に逃げ込もうと柱の陰から飛び出す。

 

 

「!」

 

 

ジョーカーも一登の動きに気づいた。煙越しに、オフィスを横切ろうとしている人型のシルエットへ銃撃を加える。煙のベールを突き破って一登のすぐ背後を弾幕が追いかけてきた。

 

ところが途中でM60は弾丸を吐き出さなくなった。機関部が空撃ちを起こす金属音。弾切れを起こしたのだ。それに気づいた一登は走りながら反撃の銃弾を放つ。高圧のガスが爆発的に噴出したような連射音。

 

だが向こうも、<GGO>の戦闘については一登以上のベテランだけあって回避行動も素早い。すぐさま別の柱の陰に隠れて斜線から逃れてしまう。

 

その間に一登は階段へ続く扉に辿り着く事が出来た。その扉は外開きで近未来のオフィスビルらしく、鉄製の扉の中心部がくり貫かれ半透明の強化ガラスが嵌め込まれたデザインだった。尤も長期に渡り放置されたせいで酷く汚れてしまい、向こう側が見通せなくなってしまっている。

 

扉をくぐり階段へと逃げ込む事に成功する一登。

 

逃げた一登を、新しいベルトリンクをM60に装填し終えたジョーカーが追う。

 

敏捷力特化型プレイヤーほどではないが、それでもジョーカーの移動速度は全国大会クラスの短距離陸上選手に勝るとも劣らない。10kgを超える鋼鉄の塊を抱えながら走っているとは思えない速度だ。

 

ステータス差の分、相手に追いつくのはそう難くないだろう――――とジョーカーは判断。素の戦闘技術そのものはルーキーとは思えないレベルだが、このまま武器の火力とステータス差で押し切ってしまえる。ジョーカーはそう確信していた。

 

一登に続いて階段前に辿り着く。姿を見つけ次第何時でも撃てるよう腰だめに構えたまま、薄く開いた扉の隙間にM60の長い銃身を差し込み、続いて身体も階段の中へ滑り込ませる――――

 

次の瞬間、突然扉が急に閉まった。

 

扉の陰に気配を殺して潜んでいた一登が、強烈な前蹴りを扉に叩き込んだのだ。

 

 

「ぐぅっ……!」

 

 

M60共々ジョーカーの身体が扉に挟まれた。切れないハサミのように前後から押し潰された彼の口から、苦しげな吐息が噴き出す。

 

蹴り出したまま、ピンと伸ばした右足で扉とジョーカーを押さえ込んだ一登は扉越しにマガジンが空になるまでSG552を連射した。

 

貫通力が高い5.56mmライフル弾が、薄い鉄板で出来た扉や老朽化して脆くなった強化ガラスを悠々貫く。胴体に20発以上の弾丸をまとめて食らってしまっては、強化されたベテランプレイヤーのHPもひとたまりもなかった。

 

扉の枠にもたれる格好でズルズルと崩れ落ちるジョーカーの身体。

 

光の粒子と化して消え去りはしない。BoB本戦中はプレイヤーが脱落しても消滅せず、代わりに死体の上に『Dead』というアイコン――脱落者の証――が表示される仕組み。

 

空中に浮かんでクルクルと回る血の様に赤い短い文字列を前にしても一登は気を緩めない。今の撃ち合いを聞きつけた他の参加者が不意打ちを仕掛けてくる可能性もあるのだ。

 

一登が居る階段へ他のプレイヤーが近づいてきていないのを確認してからようやくマガジンをリロード。

 

SG550系統のマガジンは専用の道具無しでもマガジン同士を並列に連結する為の止め具が備えられている。マガジン交換のタイムロスを抑える為、今一登のSG552に装着しているマガジンは3つ1セットで連結してある。

 

 

 

 

 

 

 

「……!」

 

 

別の入り口の方からかなりの速さで走る音が近づいてきていた。ジョーカーの死体を扉の前から押しのけたのと同時に、予想以上に早く別のプレイヤーが新たにオフィスへ飛び込んできた。

 

茶色の革のジャケットにジーンズ。トム・クルーズによく似た顔立ちのプレイヤーの名は<ジャック・リーチャー>といったか。

 

彼の得物は一登が使用しているSG552の発展型であるSG556……いや、SG552にSG556のアッパーレシーバーを搭載したカスタムモデルのようだ。使用弾薬もSG552同様に5.56mm。

 

リーチャーというプレイヤーも並みの機動力ではないと判断した一登は、相手の移動先を先読みして発砲した。だがそれでも予測が甘かったらしく、また向こうも一登の存在に気づいていたようで、急激に方向転換してデスクの陰に逃れてしまった。

 

再び勃発する、オフィス跡での銃撃戦。軽機関銃の長々とした連射ほどではないが、それでもサイレンサーを取り付けていないアサルトライフルの連射音は中々凄まじい。一登の周囲で5.56mm弾が跳ね回る。

 

ここは一旦引いて体勢を立て直すべきか――――階段内からの移動を考えた、その時だった。

 

 

 

 

外から突然、ロケット弾が飛び込んできた。

 

斜め下、おそらくビルのすぐ外の道路から発射されたロケット弾はリーチャーの頭上の天井で爆発。

 

 

 

 

「なっ――――!!」

 

 

驚愕の悲鳴は発しようとしたプレイヤー共々大爆発に呑み込まれる。

 

続いてもう1発、一登寄りの位置にロケット弾が飛来。

 

2回目の凄まじい爆発が、銃撃戦と手榴弾の爆発で半壊状態だったオフィスを完膚なきまでに蹂躙した。あまりの威力に着弾地点からそれなりに距離のある階段に居た一登も衝撃波を浴び、壁に叩きつけられてしまう。

 

一瞬だけ見えたシルエットから、初日に一登を危うく吹き飛ばしかけたRPG7とは違う種類のロケット砲だと見抜いた。

 

RPG7が発射するロケット弾は通常弾頭で85mm。今オフィスに撃ち込まれているのは恐らく一回り小型の66mm、単発式のM72・LAWクラスだ。LAWは使い捨ての単発式だが、LAWにしては発射の間隔が早い。

 

それにあのクラスの携行用ロケット弾の割には威力が大き過ぎる。まるで武装ヘリに搭載する大型ロケット弾のそれだ――――そういえば、鉄美先輩や毒島さんは生身で戦闘ヘリを撃墜した経験もある事を一登は不意に思い出した。そこまでの領域に自分も早く到達したいものだと、強く思う。

 

 

「(その為にはこんな所で躓いていられない)」

 

 

気を引き締め直す一登。

 

ロケット弾の炸裂は計4回続いた。外からの爆撃が終わる頃には、最早オフィスは崩壊寸前だった。かなりの熱気がオフィスだった空間に充満している。一登の全身に汗が浮かぶ。

 

刹那、一登の居る階段に踏み込む足音が階下から聞こえてきた。

 

迎え撃つべきか、今は隠れるべきか。

 

 

 

 

一登が選んだ選択は――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

約15秒後、階下からあがってきた4人目のプレイヤーが階段から破壊されつくしたオフィスへと足を踏み入れた。

 

彫りの深い顔立ち、黒く焼けた肌に癖の強いドレッドヘアの男。廃墟に似つかわしくない白いスーツに身を包んだプレイヤーの名前は<スネイク>といった。オフィスを爆撃した張本人でもある。

 

今のスネイクはブルパップ式――機関部を銃床内に配置し、全長の短縮化を図る構造――のショットガンであるマーベリック・M88を腰だめに構え、オフィス内の索敵を行う。

 

また彼は背中に箱型のロケットランチャー、M202A1も背負っていた。オフィスの爆撃に使ったのもこれだ。

 

嵩張るし重量もかなりのものだが、手榴弾やロケットランチャーよりも高威力のロケット弾を4発続けて連射できるその火力は、機関銃系統とは別の意味で凄まじい。

 

またスネイクは今回BoBに参戦するに当たり、電磁スタン弾と並んで大型Mob狩り専用とされる高価なロケット砲専用の強化サーモバリック弾を大量に購入・使用している。

 

従来のロケット弾よりも威力・効果範囲が強力で、敏捷性重視で体力の低いプレイヤーなら直撃しなくとも爆風だけで致命傷に至る程。建物に隠れてようが森の中に潜んでようがお構い無しに焼き払う事が出来る。もちろん自爆するようなヘマをするつもりはない。

 

弾薬費だけで多大な出費だったが、試合では幾ら消費しても次の戦闘でリセットされるし、優勝できればその賞金だけでも十分黒字だ。ロケットランチャーで爆撃し、爆発によるダメージと混乱から敵プレイヤーが立ち直る前に接近、近距離戦に強いショットガンで止めを指すのがスネイクの戦闘スタイル。

 

都市廃墟エリアで行動中だったスネイクは、オフィスビルの3階で戦闘中の参加者を発見。まとめて狭い屋内での戦闘、まとめて仕留めるチャンスとばかりに横合いから殴りつけてやった。銃声と発砲炎の発生位置から両者の場所を判断し、M202A1を全弾ぶち込んでやったのだ。

 

 

「…………」

 

 

高熱の爆風に蹂躙されたオフィスに転がっている<死体>は『2つ』。スネイクが聞きつけた銃声も『2種類』、5.56mmと7.62mmの連射音だったから一応帳尻は合っている。

 

どちらも知っている顔だ。ジョーカーにジャック・リーチャー、どちらとも前回のBoBで顔を見た事がある。特にジョーカーはスネイクにとってライバル的存在で、他のプレイヤーと戦っている最中に不意討ちでまとめて吹き飛ばしてしまった事に、ちょっとだけ後ろめたさを覚えた。

 

ジョーカーの死体はスネイクが利用した階段の入り口から数m離れた位置に、もう1人のリーチャーの死体がジョーカーから更に十数m離れた地点に転がっていた。どちらの死体もスネイクが過剰な位強力なロケット弾をオフィスに撃ち込んだせいで、デスクやら天井の天板やら柱の残骸など、積み重なった破片の層に半ば埋もれるような格好になってしまっている。

 

完全に廃墟と化したオフィスには死体だけでなく、爆発の衝撃で手放してしまったらしい2人の武器も転がっていた。

 

うつ伏せで倒れるジョーカーの足元には軽機関銃、半壊し引っくり返ったデスクに立てかけた格好で放置されたサイレンサー付のSG552、リーチャーの手元から何mか離れた場所にSG556。

 

 

「何――――?」

 

 

ちょっと待て。死体は2つ、なのに何故メインアーム格の銃は『3丁』?

 

これは一体どういう事なのか。

 

 

 

 

 

 

――――突然、ジョーカーの両脇から2本の腕が出現した。

 

両方の手には1丁ずつ、拳銃が握られている。

 

 

 

 

 

 

「!!?」

 

 

両の銃口から伸びた何本もの弾道予測線が目に入って、スネイクは3人目のプレイヤーの存在に遅ればせながら気づく。

 

ジョーカーの死体と瓦礫の層をカモフラージュに、ジョーカーの死体のすぐ下に隠れ、自分を狙って潜んでいたのだ。

 

ロケットランチャーを撃ち込む前の段階で気づけなかったのはそのプレイヤーがサイレンサー付きの銃器を使っていたから。サイレンサーの抑制効果でスネイクの元まで銃声と発砲炎が届かなかったのだ。

 

本戦中は参加者がリアルで情報のやり取りをするのを防ぐべく、参加者の意識は<死体>に残ったままログアウトできなくなるのがBoB本戦独特のルール。その為普段と違ってHPが0になったアバターは爆散せずその場に残り続ける……それを逆手に取った待ち伏せ。

 

ジョーカーの死体の両脇から突き出た何者かの両腕は、右手にブローニング・ハイパワー、左手にベレッタ・M92Fを握っていた。左手のベレッタは元はジョーカーが所持していた銃だった。

 

 

「ぅぐ!!」

 

 

2丁の拳銃が連続して火を噴く。

 

スネイクは最近流行の体力・筋力重視のビルドを組むプレイヤーだ。至近距離での2丁拳銃の連射を回避するには敏捷力と、何より彼自身の反応速度が遅過ぎた。9mm弾の連打がスネイクに次々と突き刺さる。

 

続けざまに肉体を貫く着弾の衝撃に、スネイクはたたらを踏んだ。HPゲージがどんどん減っていく中、何とか反撃の1弾を放つ。

 

だがスネイクのM88が放った散弾は、ジョーカーの死体に受け止められてしまい、死体の下の敵に届かない。散弾の直撃による仰け反り効果も、肉の壁越しでは通じなかった。

 

ここで武器の差が出た。マーベリック・M88は昔懐かしい大型のラジカセにグリップを2本取り付けたような特異な形状のブルパップ式ショットガンだが、装弾方式そのものは昔ながらのポンプアクション……1発ごとに銃身下のフォアエンドを前後させリロードしなければならないのだ。

 

一方で死体を盾にして撃ちまくる人物……一登の射撃は正確にスネイクの身体を捉えていた。

 

距離が近いのもあるが、一登はハイブリッドの訓練の一環でウィークハンド・シューティング――利き手とは反対側の手で銃を構えての射撃――もみっちり練習している。

 

流石に香港映画よろしく2丁拳銃を行うのは初体験だったものの、訓練のお陰で左手を使った射撃のコツが身についていたから、左手でも上手く反動を受け流して狙う事が出来た。

 

ジョーカーの死体越しに僅かに見え隠れする一登を今度こそ撃ち抜こうとリロードを試みたスネイクだったが、間に合わない。まず右腕、次に左手にも一登の銃弾が命中し、堪らずショットガンを取り落としてしまう。

 

 

 

 

 

とっくにスネイクのHPは危険域に突入済み。そこへ喉元、次いで顔にも9mm弾が続けざまに命中――――それが止めとなった。

 

一瞬棒立ちになり、そのままの体勢でバッタリと後ろへ倒れるスネイクの身体。

 

盾代わりにされたライバルの死体同様、動かなくなったスネイクの身体の上に赤文字の単語が出現した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

BoB本大会開始から45分が経過。新たに3人のプレイヤーが脱落。

 

参加プレイヤーの数は残り19人。

 

<一兎>、<シノン>、<キリト>は未だ生存中――――

 

 

 

 




ジャック・リーチャーはアニメ版からですが……
ジョーカーとスネイクの元ネタが分からない人はクライムハンターでググってみよう!(ダイマ)

クライムハンターがレンタルDVD化されると知ってつい悪乗りしてしまいましたw
ゼロ○ンのラストの銃撃戦がまんま3作目パロってたのには噴いたなぁ……また日本でも本格的な銃撃戦映画を作るようになって欲しい今日この頃。

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