ゲーマー兄妹はVRMMORPGを始めたそうです。   作:EDFストーム1

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ついに始まるステフの逆襲!!
果たしてステフは勝つ事が出来るのか!!


それでは第十四話です、どうぞ!


唯一神vs最弱種

「「「ス、ステフ!?」」」

 

 

三人は驚きのあまり声を出す。

 

 

「空!白!やっと会えましたわー!!」

 

ステフが飛びついて来た。

 

 

「もう、ここは何処なんですの!?書斎で内政の仕事してたかと思えば突然こんな所に連れて来られて青いイノシシに追いかけられてこの酒場の主人さんに助けてもらえなかったら大変なことになってたんですのよ!!」

 

そこに店主さんがステフの行動を見て聞いた。

 

「おや?ステフさん、この旅人さん達と知り合いなのですか?」

 

「はい、以前話していた人達です」

 

「おぉ、それではこの人達がステフさんの探している人だったんですか

 よかったですねステフさん」

 

店主は嬉しそうにステフの肩を叩く。

 

 

「で、ポーカーはしないのか〜ステフ」

 

「か、感動の再開を何だと思ってますのあなたは!?」

 

「俺達はここにほとんどのイマニティがいるって確信してたんだ、出会うのは当然だろ?」

 

「相変わらずですねー空!!今日こそ倒してみせますわ!!」

 

そう言いながらステフは椅子に座る。

 

 

「残念だが今日の相手は俺じゃないぞ〜」

 

「へ?じゃあ白がするんですの?」

 

そう言いながら白の方を向くステフ。

 

「いやだな〜僕の事忘れてませんステフさん?」

 

若干存在を忘れられていた事にちょっと起こりながらテトが言った。

 

 

「ってテト様!?なんでこんなところに!」

 

「さっきからずっといましたよ♪さぁ早く始めましょうディーラーさん♪」

 

にこやかな笑顔なのにとてつもない殺気を感じるのは俺の気のせいかテト?

 

 

「うっ...怯んではだめよステファニー・ドーラ!あの空達だってテト様に勝ったんですのよ!

 空達を倒すにはテト様にだって勝ってみせますわ!!」

 

「勝負は何回勝負なのかな?」

 

「5回勝負で多く勝った方が勝ちでですわ」

 

 

「わかったよ♪それじゃあ...」

 

二人は右手を掲げて誓いを行う。

 

 

 

「盟約に誓って♪」 「盟約に誓って!ですわっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結果としてはやはり勝利者はテトだった。

悔しがりながらステフはしょんぼりしている。

しかしテトの圧勝というより辛勝といったほうがいい。

 

 

勝負は3対2とステフはテトを2回も負かしているのだ。

ステフはションボリしているがあの唯一神にぎりぎりまで抵抗できるほど実力になっている。

 

それは何故か?

 

それはステフは幾万回も負け続けたからである。

 

空達に会う前のクラミーのポーカー戦から空とのジャンケンなどなど

彼女は何度も挑んでは負けていた。

しかしイマニティの武器は学習し経験からなる未来予知にも到達するほどの知恵だ。

ステフはそれをただ繰り返してきただけ。

何度と負け、敗因を学習し何度も戦った経験から相手の手札を予想しただけだ。

ただ、あの唯一神にすら到達するほどの学習と経験をしただけなのだ。

 

「さすがはテト様ですわ...私はまだまだですのね...」

 

「いや〜でも正直危なかったよ〜♪また勝負しようね♪」

 

笑いながらテトは席を立った。

 

「さて、店主さん〜約束の景品をもらえませんかね〜」

 

「おぉ、そうでしたねそれではこれをどうぞ」

 

そう言って渡されたのは直方体の濃紺色クリスタルを受け取った。

 

「これは何だ?βテストの時には見なかったな...」

 

「白も・・・初めて」

 

空はオブジェクト化してテーブルに置いて店主に聞いた。

 

 

「これは回廊結晶、またの名をコリドークリスタルというアイテムです。

 転移結晶とは違い任意の場所に登録してそこを出口にする事が出来ます。

 ですがこのアイテムは非常にレアなアイテムですので使いどころを

 よく考えてから使った方がいいでしょう」

 

 

「「「なっ!?」」」   「?」

 

あまりの性能に空達三人は驚くがこのゲームの状況がわかっていないステフは

頭に?を浮かべている。

 

 

「店主さん、こんな凄いアイテム一体どこで見つけたんです?」

 

テトの質問に空と白も同じ意見と頷く。

 

 

「いや〜実は新しいメニューの素材を探していたのですがそのときにいつの間にか

 迷宮区まで入り込んでしまいまして...

 慌てて抜け出そうとしていたんですがその帰り道に偶然、宝箱を発見しまして

 その時に持ち帰った物です」

 

 

食材探しをしてたら間違えて迷宮区に入るなんて...

この店主さん、そうとうドジなようだ。

だけどNPCが迷宮区から無傷で帰ってくるとは...この人本当にNPC?

心の中で空達はそう思っていた。

 

 

 

「それでステフさんは、この人達とついていくんですか?」

 

 

「えぇ、今までお世話になりましたわ店主さん。

 あとこのポーカーで稼いだコルは置いていきますわね」

 

「いやいや、それは君が稼いだコルだ、大切に持っていなさい」

 

「で、でも店主さんにはいろいろお世話になりましたし...」

 

「そうだな...ならコルよりも僕のお願いを聞いてもらえないかな?」

 

そう言うと頭に?のアイコンが表示され俺達は青猪の骨付き肉を探しにいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうえばステフのステータスってどんなもんなんだ?」

 

ふと空がそんな疑問を浮かばせる。

 

「すてー...たす?なんですのそれは?」

 

「にぃ・・・ステフ、今の状況・・・わかってない」

 

「あぁ〜そうだったな、いいかステフ、今から言う事よく覚えとけよ」

 

空はディスボードのことやこのゲームについて説明し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

説明中.....説明中.....説明中.....しばらくおまちください.....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空が解説し始めてだいたい30分。

 

ステフは唖然としているのか空いている口が塞がっていない。

 

 

 

「ステフ、今言った事は全て事実だ。

 俺達はこのアインクラットを攻略してこのゲームから脱出する」

 

 

「そ、そんな...この世界がゲームの中だなんて...

 しかも死んだら現実世界の脳を破壊するなんて...ふざけてますわ!」

 

ステフは怒りながら拳を握っている。

 

「だからまず、自分の命は自分で守らないといけねぇんだ。

 ステータスってのはいわばこの世界の身体能力設定みたいなもんだ。

 まず右手を振り下ろしてみろ」

 

まずステフにメインメニューを開かせようとする空。

 

 

「振り...下ろせばいいんですの? えいっ」

 

するとなにも無い空間にコマンドや文字が出てくる。

メインメニューを開けたようだがステフはビックリしていた。

 

 

「わっ、何もない所から突然文字が!でもこれ何て読むんですの?」

 

 

 

 

 

「「「あ...」」」

 

 

 

 

 

 

そうだ、すっかり忘れていた。

 

テトは特別だったからこの世界の言葉を読めたが

こちらの世界の言葉を知らないステフにはメインメニューの文字が読めなかった。

 

 

 

「でも、じゃあなんで酒場でなんか働けたんだ?

 俺達が来る前、たしか厨房にいたよな。

 料理や食材の名前はどうやって読んだんだ?」

 

「音声言語は一緒なのでなんとかなってましたわ。

 店主さんに食材の名前を教えて貰って覚えてましたの」

 

 

「そうだったのか...まぁいい、後でみっちり鍛えてやろう。 

 このボタンを押してステータス画面を開いてみろ」

 

 

言語を覚えさせるのも大切だが今はステータスの方が重要だ。

俺はステフに指示を出しステータス画面を開かせた。

 

 

「このボタンを押せばいいのですの?」

 

 

そしてステフのステータス画面を覗いた。

 

 

「な...なんだと...」

 

「に...にぃ...これって...」

 

「うわ〜見事に終わってますね〜」

 

「その顔からして、私のステータスはそこまで悪いんですの?」

 

 

 

はっきり言おう。 

 

 

酷すぎる...STR;28ってなんだよ!?握力か何かか!?

 

 

ステフのステータスは俺達がlv1の状態の時より低い。

現実世界の身体能力が若干追加されて強くなっているならまだわかる。

だがしかし、身体能力のせいでステータス下がる程ってなんだよ!?

 

 

「あはは、ここまで笑ったのは久しぶりだよ♪

 最弱故の知恵だもんね、身体能力もやっぱり最弱になったのかな?」

 

テトは笑い過ぎてお腹に手を当てている。

 

「いやいや!全然笑い事じゃないぞテト!!

 絶対覚えてないだろうが...ステフ次はこのボタンだ」

 

次にスキル一覧画面を見る事にした。

まだ戦闘も一度もした事が無いステフだ、熟練度なんてないだろうが...

 

 

 

予想通りスキル一覧に載っている武器何一つとしてスキルを覚えていない。

 

 

「全部灰色ですわね...これが熟練度ってやつですの?」

 

全部灰色...ということはやはり一つもスキルを覚えていないか...

 

 

「あっ!これだけ随分と枝分かれ状に繋がってますわね〜」

 

 

何!?繋がっている!?

その言葉を耳にして全員がステフのスキル一覧を見る。

 

 

 

 

 

「「「え...料理スキル...」」」

 

 

 

 

 

 

そこに写っているほぼコンプリートに近いスキルは料理スキルだった...

 

 

「何ですの料理スキルって?もしかして美味しい料理が作れるんですの!」

 

ステフはぱぁっと笑顔になる。

あちらの世界でもお菓子作りが趣味だったステフは嬉しいのだろう、だが。

 

 

「この状態でおまえ...やっぱお前どんな賢くなっても頭ん中、お花畑だな」

 

「にぃ...白も...同感」

 

呆れた目でステフを見る。

 

 

「い、いいじゃないですの!美味しい料理が作れた方がいいに決まってますわ!」

 

ステフは料理がいらないと馬鹿にされた気がして反論した。

 

 

「あのなぁ、この世界でHPが0になったら本当に死ぬんだぞ。

 その中で料理なんか極めてもなんも力にならねぇよ!」

 

 

痛い所を突かれたようでステフの表情が曇る。

 

 

 

「はぁ...このままだとステフが一撃でノックアウトだな...

 さっさと<青猪の骨付き肉>集めてさっさと村に戻ろう」

 

 

ステフに攻撃が行かないように三人はフレンジーボアを狩りまくり

なんとか<青猪の骨付き肉>を5個集め終えカサンカ村の酒場へと戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 




さすがにステフが強くなっても唯一神さまは破れない!!

今回はステフの説明がおおかったですかね〜
なんだか店主さんNPCじゃなく思えて来たわwww


それでは次回、またお会いしましょう!

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