ゲーマー兄妹はVRMMORPGを始めたそうです。   作:EDFストーム1

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今回はオリジナル要素てんこもりですwww
この村でついに現れるあの娘が!!


それでは第十三話です、どうぞ!


愚王の孫娘

 

 

「ごめんごめん、待たせちゃったね」

 

テトが手を合わせて謝っている。

 

「いや、数秒だし問題ないだろう、じゃ行くとしますか!」

 

「レッツ・・・ゴー」

 

 

テトが何かをしていたため出発がやや遅れたが空達は北東ゲートをくぐりはじまりの街から出発した。

 

 

 

歩き始めて約20分、路上にモンスターが数匹ほど出現し襲いかかって来た。

 

 

「にぃ、なんで・・・北西じゃなくて・・・北東ルートなの?」

 

そう聞きながらモンスターを一体、また一体と潰していく。

白は気になっていた。

順路としては北西方面でレベルを上げてそこから北東へ行くのが正しい

なぜ北西方面にあるホルンカ村へ行かず北東方面へ行くか、と。

 

 

 

 

「まず当然だがこのはじまりの街周辺のモンスターは狩り尽くされるだろうな。

 βテスト経験者ならきっとそれに気づいてすぐさま次の村に行くだろうさ。

 だがな~妹よ、それじゃ結局稼げるのは最初だけだ。

 どんどんβテスト経験者やそれにくっついて来る奴だっているはずだ。

 しかもあの村には[森の秘薬]のクエストがあるだろう?

 あのクエストは片手剣使いには確かに序盤は助かるクエストだが

 そのクエストのせいで結局すぐそこも狩り尽くしちまうからな

 だから俺達はその更に先の北東ルートに行くってわけだ」

 

 

そう言いながら路上のモンスターを狩りながら空は説明した。

 

 

「でも効率はいいかもしれないけど敵も凄い強いよ~」

 

テトもモンスターの攻撃を避けカウンタ―で攻撃する。

 

 

「そこは俺達の技量ってことでっ」

 

そして空が最後の一匹を倒し、目線に入る全ての敵を殲滅した。

 

 

「でもやっぱこっちの方が経験値稼げるな~もうlv3になったろ」

 

 

 

はじまりの街から出発してこれで3回目の戦闘で空達のレベルは3になっていた。

今の所はβテスト版とも違う所はないようだ、それなら簡単だ。

βテスト版に出て来ている全てのNPCのアルゴリズムは白が計算済みである。

回避や弱点への攻撃をするタイミングなどは間違えるはずも無い。

 

モンスターとのレベル差も技量で覆していく空達。

だがそれも当然である。

原理的に勝てないゲームでないなら「 」び敗北の二文字はないのだから。

 

 

 

 

 

 

そうこうしながら俺達はlv5まで上がり北東ルートにある村、カサンカ村に到着した。

 

 

しかしカサンカ村はホルンカ村と特に違った場所などはない。

違う所は出現するクエストの内容くらいだ。

 

このクエストというのはNPCが困っていたりする時に声をかけると

NPCの頭に?のアイコンが出現し、クエストを受ける事が出来る。

クエストをクリアすると経験値やアイテムなどが手に入る。

 

ホルンカ村のクエストは[森の秘薬]というクエストだ。

このクエストは<リトルネペントの胚珠>と言うアイテムの収集だ。

報酬は序盤は役立つ<アニールブレード>と呼ばれる片手剣だ。

 

 

対してこのカサンカ村もアイテム回収であるが当然収集するアイテムは別である。

<新メニュー、青猪の骨付き肉!>という名前のクエストだ。

lv6以上のフレイジーボアが落とす<青猪の肉>5個の回収である。

報酬はこちらも序盤は便利な<ボーンダガー>と呼ばれる短剣だ。

 

 

空達のパーティの役割はβテスト版の時と変わっていないので

攻撃担当、白のメイン装備の短剣を先に入手することにしていた。

これも空がホルンカ村ではなくカサンカ村に来た理由の一つでもある。

 

 

しかし、この<青猪の骨付き肉>はクエスト中しかドロップしない専用アイテムで

道中でいくら倒してもドロップしないアイテムなのだ。

なので空達は短剣をゲットするためにクエストを受けれる酒場へ向かった。

 

 

 

だが酒場の前で奇妙な人だかりができていた。

人数は30いや40人程度はいるか、全員NPCな所からしてクエストだろう。

βテスト版の時にはこんなこと無かったので製品版で出来た新しいクエストか何かだろうか?

そう思いながらNPCに尋ねてみた。

 

 

「おぉ、兄ちゃんあんた旅人かい?ならこの酒場のことは知らないのもしょうがないか。

 つい最近な、赤毛の女性がこの村に来てな。

 その女性がとんでもなくポーカーがつえ—もんだから酒場の店主が店に雇ってよ

 テーブル一つ貸してそこで小さなカジノのディーラーにしたんだ。

 それで村人全員で勝負をしかけに行ってこのざまよ!

 身ぐるみ全部はぎ取られちまってよ...」

 

 

そう説明をし終わるとその住人の頭に?マークが出現しクエストが始まった。

 

クエスト名は [対決!小さなカジノの最強ディーラー]。

 

 

名前からしてもギャンブル対決だ。

なら空達にとってこれは鴨でしかない。

ディーラーに勝利したら酒場から景品も貰えるそうだし

<新メニュー、青猪の骨付き肉!>を受けるついでで受けてみる事にした。

 

 

「お、挑戦すんのか兄ちゃん!勝負内容は多分ポーカーだ、せいぜい頑張れよ!」

 

 

そんな応援を受けながら俺達は酒場に入った。

酒場には人がほとんどおらずガランとしていた。

 

 

「お、いらっしゃい旅人さん、何をお飲みに?」

 

「飲み物はいいや、俺達はギャンブルをしに来たんだ」

 

店主が営業スマイルでメニューを渡そうとするが俺は断り店主に言った。

 

 

「おぉ!旅人さん達の耳のも入るくらい有名になりましたか!!

 ギャンブルをするならあの奥にあるテーブルをお使いください。

 すぐディーラーを呼ぶので少々お待ちください」

 

そういい店主は厨房へ行った。

そして俺達はとりあえず店主に言われたテーブルに座った。

 

 

「なぁ白、このテーブルになにか小細工はしてないか?」

 

「ん・・・何にもない」

 

念のため白に聞いたがテーブルには何もしかけがないらしい。

トランプに細工をしてあるか本当にディーラーの実力か。

 

「だが実力だったら大したもんだな〜」

 

「うん・・・負け無しで・・・40人抜き・・・」

 

「こっちの世界に戻って来て初めてのギャンブルだね〜♪」

 

 

三人ともどんなディーラーなのか楽しみにしながら待っている。

ちなみに勝負をするのはテトだ。

最初は三人とも自分がやりたいと言い争っていたがはじまりの街で空と白が一万人の一斉ログインのせいで精神的ノックアウトされて、テトに二時間も暇な思いをさせてしまったのでこの戦いはテトに譲った。

 

 

「おまたせしました、ディーラーをお呼びしました」

 

ようやく店主がディーラーを呼んで来たようだ。

だがそのディーラーの顔を見て三人は呆然とする。

 

 

そのディーラーはあちらの世界で散々国王としての仕事を押し付けられ

幾度となく空と白に挑んでは負けて恥ずかしい格好をさせられていた女性。

しかし何度も負けを経験し学習して作戦を練り直し何度も挑んで来た女性。

あの世界の中で一番付き合いが長い女性の姿だた。

 

 

 

彼女の名は”ステファニー・ドーラ”先代国王の孫娘でありイマニティの中では空と白を抜いたらもっとも強いギャンブラーがそこにいた。

 

 

 

 

 




やっと出せたぞステフーーー!!!
ステフをSAOに出すのは前から決めていたので作者はお喜び! わーいわーい

それと通算UA一万&お気に入り登録500突破!ありがとうございます!!

それでは次回、またお会いしましょう!

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