遊戯王 Black seeker   作:トキノ アユム

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魔王VS悪鬼

「クライマックス? 相変わらず戯言が好きだね」

 マスターと相対する白崎の顔には隠し切れない余裕がありました。

「という事は、君の手札にはこの状況を逆転する手があると言うんだね? なら、見せてもらおうか。君の足掻きを」

「いいや。そうじゃない」

「? どういう意味だ?」

「言葉通りの意味だが? カードを2枚伏せる」

 マスターの言っている事は事実です。

「俺の手札に、この状況を逆転出来るカードはない」

 嘘ではない。事実だ。先程マスターの引いたカードの中に魔王超龍を倒せるカードはなかった。

「なら、諦めるという事かな?」

「いいや」

「……なら、どうしたいのだ君は?」

 マスターなら何とかしてくれる。それは確信している。だが、ここから逆転する方法が私にはどうしても分からない。

「認めよう。白崎白乃。お前は強い」

 ? マスター。突然何を?

「決闘者としての才能は間違いなくお前の方が上だろう」

「……」

 と、突然相手を褒め始めました!?

「素晴らしい運をお前は持っている。俺なんかでは到底無理だ」

 ……そうでしょうか? マスターも大概強運……いや、悪運が強いと思うのですが。

「5枚ドローしても逆転のカードを引き込めない時点で、俺の運なんてたかが知れている」

 いや、それは多分私のせいなのでは……あ、どうしよう。もう一回土下座したくなってきた。本当にいつもすいませんマスター。

「お前の事だ。その5枚ドローの中には、このターンの俺の攻撃の防御手段。そして万が一逆転されたとしても、返しのターンで逆転出来るようなカードを引き込めているだろう」

「……何が言いたいのかな?」

「いやあ、大した事じゃない」

 にこりと見る者を安心させるような包容力のある笑みを浮かべ、

 

 

 

「その()。ちょっと俺に寄こせ」

 

 

 マスターは悪魔のような事を言ってのけた。

 

 

「リバースカードオープン。エクスチェンジ」

 

 

 

 …………時が、止まった。

 

 

 

 マスターが発動したカードに、その場にいた誰もが沈黙を余儀なくされた。

 カード自体は大して強力なカードではない。むしろ実用性などほぼ皆無のロマンカードだ。

 だが、

「エクスチェンジの効果。お互いのプレイヤーは手札を公開し、それぞれ相手のカード1枚を選んで自分の手札に加える」

 カードの効果を宣言しながら、マスターは白崎に歩み寄って行く。

「言っただろう? ()の手札に逆転のカードはない」

 ゆっくりと。ゆっくりと。

「だが、お前(・・)の手札にはどうかな?」

 相手に少しでも多くの屈辱を味合わせる為であろう。

 一歩一歩、見せつけるように近付いていく。

「5枚ドローすれば、1枚ぐらい強いカードを引き込めているよなぁ? 弱い俺とは違って、お前は強いんだから」

「貴、様!!」

 少しだけ。ほんの少しだけだが、白崎に同情した。

 やがてマスターは白崎の前に立つ。

「さあ、手札を見せてもらおうか」

「ちぃ!」

 盛大な舌打ちをしながらも、白崎はマスターに手札を公開する。

 ……気になるので、ちょっと見てみましょうか。相手の手札。

 えー。どれどれ……

 

 

 アンデット・ワールド

 強欲で貪欲な壺

 生者の書禁断の呪術

 速攻のかかし

 超融合

 

 

『ひどい……』

 相手の引きの良さに……言ったのではない。

 その引きの良さを計算し、利用したマスターの戦術と性格にである。

「へえ。いいカード持ってんじゃねえか。フィールド魔法にドローカード。蘇生カードとよりどりみどりだ」

「っ……ぎ、ぐ!」 

 ……今度は心の底から白崎に同情した。

「だがまあ、そうだな。ここは超融合で勘弁してやるよ」

「!」

 その時、白崎が目に見えて動揺した。まるで、ずっと探し求めていた物をやっとの思いで手に入れたというのに、手に入れて早々、それを誰かに盗られてしまった子供のような――ちょっと異常な動揺の仕方だった。

「どうした? 気分でも悪いのか? 体調でも悪くなったか? それとも、そうなってしまうぐらいに、このカードが欲しかったのか? もしかすると、レイン恵を狙っていたのもこのカードのた――」

「さっさと手札を公開しろ!」

 あ、ついに限界を超えたみたいですね。今までのこちらを小馬鹿にした態度が嘘のように、白崎さん激おこです。敵だからざまあみろとは当然思うのですが、それよりも同情の方がちょっと大きいという複雑な心境です私。

「俺もお前の手札からカードを1枚奪い取ってやる!」

「ああ、当然の権利だ」

 そうでした。エクスチェンジの効果で、今度は白崎がマスターからカードを1枚盗れるのでした。

 

 

 …………

 

 

 あれ? ちょっと待って下さい。マスターの残りの手札って――

 

 

「さあ、選べ(・・)

 

 

 ブラック・マジシャン・ガール()だけじゃん!!

 

 

「貴ぃぃぃ様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 白崎は激怒した。完全に。これ以上ないくらいに。もうかわいそうなぐらいに。

「どうした? さあ、選べよ」

「ふざけるなよ!? 選べだと!? 同じカードをどう選べって言うんだ!?」

「おいおい。もしかしたら右と左で性能が違うかもしれないだろう?」

「っっっっ」

 ……キレていい。キレていいんです。白崎さん。こんな仕打ちあんまりです。

「で? どっちだ?」

「右だ!!」

「……そうか。右か。なるほどな」

 意味深な笑みを浮かべて、マスターは白崎にカードを渡す。

「ご利用ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」

「2度と来るか!!!」

「くく……それは残念」

 もうこれ。どっちが悪役なんですかね?

 マスターが上機嫌に私の傍に帰ってくる。

 うん。すいません。言わせてもらいます

『マスター。ひどすぎです』

「おいおいお前も何を言ってるんだ? あいつは俺にカードを1枚渡し、俺はあいつにカードを1枚渡した。どう見ても等価交換だろう?」

『何が等価交換ですか! 賢者の石でも使っているとしか思えない 不等価な交換ですよ!! 鋼な錬金術師もびっくりですよ!』

「おー。ついに自分が使えないカードと認めたか」

『もうそれでいいですよこんちくしょー!!!』

 駄目だ。やっぱり私のマスター駄目だ。もう途方もないぐらいにSすぎる。

『……一応、確認するんですけど、自分のエースを相手に喜んで渡す事について何か一言』

「そうだな……」

 そこでマスターは、それは見事なまでの悪鬼スマイル(顔芸)を私に見せてくれた。

 

 

 

「相手に使えないカードを押し付けるのって最高★」

 

 

 

 

 ……この鬼!!!

 

 

 

 さて、事故札(バカ娘)を処理した所で、ようやく伏せたカードを発動できるな。

「リバースカードオープン。テラ・フォーミング。デッキからフィールド魔法を1枚、手札に加える。俺はこの効果で遠心分離フィールドを手札に加える」

 カードをサーチすると同時に、デッキの残りのカードを確認する。

 悪くない。これならば――

「更にもう1枚のリバースカードオープン。マジック・プランター。効果で俺のフィールドの永続トラップ強制終了を墓地に送り、2枚ドローする」

 ――デッキにバニラがいないために、何も恐れずにドロー出来るな。

「ドロー」

 引いたカードは……なるほど。そう来たか。

「手札から星見獣ガリスを相手に公開し、その効果を発動する。デッキからカードを1枚墓地に送り、それがモンスターカードなら、そのレベル×200ポイントのダメージを相手に与え、このモンスターを特殊召喚。魔法トラップなら、このモンスターは破壊され、そのまま墓地行きだ」

 フルモンスターデッキならいい動きをし、モンスターの組み合わせ次第では、ワンキルコンボも出来る面白いカードだ。いつもなら少し効果発動を躊躇う所だが、俺は既に前のターンで貪欲な壺を使用している。

 確率は悪くないはずだ。

「さあ、公開だ」

 デッキの上のカードは――

「デッキトップはレベル4のE・HEROプリズマー。よってお前に800ポイントのダメージを与え、ガリスを特殊召喚する」

「……たかが800程度。くれてあげるよ」

 

 白崎LP2400→1600

 

 ……これで、ようやく準備が整った。

「行くぞバニラ」

『了解です!』

 魔王超龍。悪いが、俺たちの糧となってもらうぞ。

「手札を1枚墓地に送り、超融合を発動!」

 超融合の効果。それは融合素材さえ揃っていれば、相手モンスターでも強制的に融合素材に出来る最強の融合カード。

 当然融合対象は――

「俺のフィールドのブラック・マジシャン・ガールと、お前のフィールドの魔王超龍ベエルゼウスで超融合する!」

 竜騎士ブラック・マジシャン・ガールの融合素材は、ブラック・マジシャン・ガールとドラゴン族モンスター。

 例え攻撃力が4000だろうが、破壊耐性をもっていようが関係ない。

 魔王だろうが、ただの融合素材だ。

 

 

「光を纏いて、闇を斬り、闇を纏いて、光を斬る!」

 

 

 これがバニラの可能性。

 

 

「今こそ全ての可能性を切り開く剣となれ!」

 

 

 そして俺の切り札(ジョーカー)!!

 

 

「融合召喚! 竜騎士ブラック・マジシャン・ガール!!」

 

 

 フィールドに現れるは、竜を操る騎士となったバニラ。

 このカードこそが、この決闘に決着(クライマックス)をつける1枚だ。

 さあ、後は――

「くく、ふふ、ふははははははは!!」

「?」

 唐突に白崎は笑い出した。

「お見事。いやはや、認めてやるよ。よくベエルゼウスを倒した。だが、それで本当に僕を倒せると思っているのかな?」

『む! 悪足掻きですか!』

「そう思うのかい? だが残念ながら外れだ。何故なら、このターンで君のマスターは僕にトドメをさせない」

『? あなたのフィールドはがら空きですよ?』

「理由は二つあるよ。一つは僕の手札にこのカードがあること」

 白崎は手札のカード1枚を、俺達に見せつける。

「速攻のかかし。このカードは相手の直接攻撃宣言時に、手札から捨てることで、その攻撃を無効にし、その後バトルフェイズを終了する」

『!?』

「そう。がら空きだからこそ、僕は安全なんだよ」

 速攻のかかし。手札から捨てることでバトルフェイズを終了させる好守0の厄介なモンスター。しかも奴の手札にはアンデット・ワールドがある。あれであのカードは墓地ではアンデット族モンスターとなり、冥界騎士トリスタンの召喚時効果で手札に回収されてしまう。

 まあ、そんな事をしなくても、白崎にターンを渡せば、何かしらの方法で間違いなく俺は敗北するだろうがな。

「そしてもう一つ。黒崎 黒乃は僕に攻撃は出来ない」

『な!? どうしてですか!?』

「簡単なことだよ。そこの男は、この身体――レイン恵の事を救おうと考えている」

「……」

 なるほど。お見通しというわけか。

「そこの男はかっこつけだからね。助けられそうな相手がいたら、どんな相手でも助けようとする。自分がかっこつけたいためにね」

『な! マスターはそんな人ではありません!!』

「認めないのかい? まあ、どうでもいいさ。だけど一つだけはっきりと言っておこう。この身体の持ち主の人格は生かしてある。それ所か、意識もそのままだ。当然痛みも感じる事が出来る」

『っ……それでも決闘者ですか!? そんな卑怯な事をして、恥ずかしいと思わないんですか!!』

「思わないね」

 ほう。言い切ったな。

「そこの男を苦しめる為なら、僕はなんでもするよ」

 ……

「さあ、来いよ。くだらない攻撃をして満足して、ターンを終われ。次のターンで僕はあんたを――」

「随分と、不安を感じているようだな」

 あえて(・・・)、白崎を遮る形で口を挟む。

「茶番……」

「なに?」

「この決闘中、お前が一番口にした言葉だ。何回口にしたか覚えているか?」

「はあ? 覚えてるわけないだろう?」

 だろうな。

「正解は5回だ。お前がレイン恵の身体を乗っ取ってからこの短時間で、お前は茶番という言葉を5回も言っていたんだ」

「……それがなんだ? 決闘となにも関係ないだろう」

「大いに関係ある」

 特にこの状況ではな。

「癖と言うのは、自覚がないから癖なんだよ。恐らく、お前は『茶番』という言葉が口癖なんだろうな」 

「だからそれがどうした?」

「お前は他人の行動や言動をくだらないと判断した時、無自覚に茶番と言っていた。だが、先程俺の攻撃をくだらないと評した時、茶番という言葉を口にしなかった」

「……何が言いたい?」

「お前は、口癖を出すことが出来ない程に焦ってるんじゃないのか? さっきまでは特に考えずに喋っていたようだが、今は一言一言、緊張しながら言葉を選んで喋っている」

 となるとだ。

「お前の言っている事は、少なくとも後者は、ブラフだ。レイン恵の人格は生かしているんじゃなくて、殺せないんだ。意識がそのままなのも、レイン恵が抵抗しているからだ。ひょっとしたら後少しの刺激で、表に出て来るんじゃないのか?」

「……大した希望的推測だね。その珍推理のせいでこの身体の人格が死んでも、構わないのかい?」

「構わないな」

 俺には自信が――否、確証がある。

「まずは勝つ。仮に俺の予想が外れていたとしても、後悔やら懺悔やらはお前を倒したその後でする」

「かっこつけのナルシストが!」

「お互い様だろ厨二野郎」

 俺は決闘盤に一枚のカードを置く。

「それにかっこつけで何が悪い?」

 フィールドに発動されるのは、遠心分離フィールド。

 

 

 

「男はな。かっこつけなくなったら終わりなんだよ」

 

 

 

 バトルフェイズ。一切の躊躇いもなく、俺は行く。

「竜騎士ブラック・マジシャン・ガールでダイレクトアタック。行けバニラ!」

『はい! 私はマスターを信じます!!』

 そして俺の相棒も同じだ。迷いなく白崎に攻撃を行う。

「そうかい。なら、自分の無力を噛み締めろ! 竜騎士ブラック・マジシャン・ガールの直接攻撃に、速攻のかかしを発動する!」

 バニラの前にかかしが現れる。

「これでお前の攻撃は届かない!」

「ふ」

 

 

 届かない攻撃などない。必ずどこかに穴がある。

 

 

「どうかなそれは」

 

 

 それは今ここにも。

 

 

「この瞬間、竜騎士ブラック・マジシャン・ガールの効果を発動! 一ターンに一度手札を1枚墓地へ送り、フィールドの表側表示カードを破壊する!」

 

 

「バカな!? このタイミングで一体何を――」

 

 

 何をだと? 決まっている。

 

 

「破壊対象は竜騎士ブラック・マジシャン・ガール!!」

 

 

「な!?」

 

 

 竜騎士の剣より放たれた雷がバニラ自身に落ちる。

「勝てないと見込んで血迷ったか! これでお前のモンスターは!」

「ああ」

 これでバニラは新たな可能性を斬り開いた。

 

 

「この瞬間、遠心分離フィールドの効果が発動!!」

「っ!!??」

 遠心分離フィールドの効果。それは――

「融合モンスターカードがカードの効果で破壊され、墓地に送られた時、その融合モンスターに記されている融合素材モンスター1体を自分の墓地から選択し、自分フィールドに特殊召喚する」

 よって墓地より――

「甦れブラック・マジシャン・ガール!!」

 再びバニラが特殊召喚される。

「それがどうした!? お前のバトルフェイズは既に終了して――」

「なにを勘違いしている?」

「!」

 既に白崎。俺達(・・)はお前の喉元に食らいついている。

 

 

「俺のバトルフェイズはまだ終了していないぞ」

 

 

 遠心分離フィールドの効果で、空間を超えて特殊召喚されたバニラは――

 

 

『届き、ました!!』

 

 

 速攻のかかしの防御を越え、白崎の前まで辿り着いている。

 

 

「馬鹿な!? 速攻のかかしは何をしている!? バトルフェイズ終了の効果は――っ!!!」

「気が付いたようだな」

 そう。速攻のかかしの効果は完全ではない。

「バトルフェーダーとは違い、速攻のかかしのバトルフェイズ終了効果は攻撃モンスターの攻撃を無効にし、その後(・・・)バトルフェイズを強制終了させる」

 だが今俺の場には、攻撃を行った竜騎士は存在しない。この場合、速攻のかかしの効果は無効となる。

 そしてバトルフェイズ中に新たに特殊召喚されたバニラには、まだ攻撃権が残っている。

「行くぞバニラ」

『はい!』

 最早、白崎にこの攻撃を防ぐ手段はない。

「こ、の――」

 正真正銘のラストアタック!

 

 

 

「『黒・魔・導・爆・裂・破(ブラック・バーニング)』」

 

 

 

「くそったれがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

 白崎LP1600→LP0

 

 

 




「うぇんこと」
「ひなたの」


「「クライマックスちぇーっく!!」」


「さあ、やってまいりましたくらいまっくすちぇっくのおじかんです」
「今回はなんとゲストの方に着てもらっていまーす!」
「では、さっそくとうじょうしてもらいましょう」


「メインヒロイン(笑)」
「てふだにきたらじこですよ」
「ポンコツだらけのバカ娘」


「ばにらおねえちゃんー!」
「バニラママー!」


「名前が出る前に、すんごく不本意な紹介を受けてませんか私!?」
「おー」
「流石バニラママ! ナイスツッコミ!」
「これがめいんひろいん(つっこみ)のじつりょく」
「さっきからメインヒロインの後に余計な()が付いている気がするのは私だけでしょうか?」
「きにしない」
「気のせいだね」
「うう……このW幼女怖い。それで、私なんでこんなところに呼ばれてるんですか?」
「それはとうぜんめいんひろいんだから」
「ママがいたら、花があるよね」
「……で、本音は?」


「「ツッコミがほしいです」」


「どうせそんなことだと思いましたよこんちくしょー!!!」
「かなしいねおねえちゃん」
「そう思うなら呼ばないでくれませんか!? 私、そろそろツッコミキャラとしての地位を確立しそうで怖いんですけど」
「「?」」
「……何を今更って顔ですね。ああ、もういいです。続けて下さい」
「それじゃあ、さっそくかーどのしょうかいをいってみよう」
「GO!」



 超融合



「絶対無敵! 究極の力を解き放て!!」
「はつどうせよ! 超融合!!」
「と、突然どうしたんですか二人共!」
「おやくそくだからきにしなくていい」
「そうだよお約束だから」
「どういうお約束? まあ、いいや。えとじゃあとりあえず効果の解説をですね……」
「相手プレイヤーと強制的に融合できる!」
「おれとおまえでちょうゆうごう!!」
「そんな効果どこにも書いてませんよ!? 融合出来るのは、フィールドのモンスターだけです!」
「……いつからもんすたーだけとしかゆうごうできないとさっかくしていた?」
「え、いやだって効果が――」
「……じゃあ、試しにやってみるママ?」
「え? ちょ、何を――」
「バニラママと」
「モリンフェンで!」
「ちょ! なんでそのチョイス!?」
「「超融合!!」」
「いやあ!? って、あれ?逃げられない!?」
「超融合をカウンターすることは出来ない」
「ゆうごうじょうけんさえととのえば、とってもべんりなじょきょかーど」
「いやあああああああああああ!! 二度とゲストで来ませんからねぇぇぇぇ!!!!」

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