異世界より”超高校級”が参戦するようですよ!   作:ヤッサイモッサイ

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最近タイトルがなんの意味もなしていません。なんとかして序盤みたいなちょっとした捻りもどきを入れたい。
さて、今回は短めに行きます。だから投稿も前回に比べて早いもんです。
一応これで二巻までは終了。次回からは3巻の内容に入っていきなりオリジナルのギフトゲームを考えなくてはなりません。あぁなんと憂鬱か......と言っても作者はあまり詳しく無いものでどんなものがいいかもわかりません。考えとしてはダンロンの感じを出したいから思考が多くなる謎解きやとんちに近いものをギフトゲームとしたいのですがどうなんでしょう?いやー時間がかかりそうだなぁ......死にてぇ

さてどうでもいい話はここまで。
一応先週は投稿しません詐欺をしてしまったので見てない方が居れば前回も含めてどうぞ。ただし前回を読む場合は前回のまえがきを見てからおねがいします



追記
クソ短いと思ってたけどあまりいつもと変わらんかった。5000文字くらい。
ちなみにもう書いていませんがなろうで一次創作してた頃は戦闘シーンとか好き放題できたので1話二万オーバーとかもありました笑


少女は瞳の雫を通して神へと懺悔する

大変美味しく頂いたとも。あぁ腹も膨らんだしいくらでもんでもかかって来いと、そう意気込んだ記憶もあるさ。だがしかし何なのだろうかこの喜怒哀楽をそれぞれ顔へ浮かべた仲間の総攻撃は?

 

「創!元気になったんだね、三毛猫も心配しててね!」

「あぁ、ありがとう、むしろ三毛猫は大丈夫かそれ」

 

興奮ゆえかはたまたお預けでもくらった動物の性質でも受け取ってしまったのか抱えた三毛猫を締め上げながら元気良く振るわれる尻尾が幻視できそうなほど笑顔を振りまく春日部

 

「聞いているの日向くん?」

「あぁもちろん聞いてるとも、そうだな、久遠のいうことは正しい」

 

怒りをその見惚れそうな笑顔の奥に隠し引き攣りそうなほど……というか事実引き攣っている口角からは普段からそのプライドのよって秘められている激情が見え隠れする久遠

 

「いや、そのなんだ。この間はお前の過去のことを知りながらも少し無責任だったと思ってな。いや元から御主人達には感謝の念でいっぱいだったのだがそれ故というか」

「気にしないでくれ、俺が全面的に悪かった」

 

結局まともな会話もできず未だにお互いの距離感に困るレティシアは道中誰かに何かを吹き込まれたのか鏡で最後に見た顔よりよほど悲壮感に満ちた表情でいつもの凛々しさはどうしたと言わんばかりにゴニョゴニョと何かを繰り返し

 

「大変だな、まぁ俺らに苦労をかけた報いだとでも────」

「オッケー、今すぐ死んでくれ」

 

絶対に予想よりもひどい現状はこの男のせいだと断言できるほどかえって清々しい程に俺の苦労を笑う十六夜。

何をどうしたらおれが起きただけでこうも反応が変わるのか……そして何よりも

 

「……黒ウサギはなんであぁなった?」

「いやー、暇だから道中他の奴らを弄り倒してたら勝手に頭にキノコまで生やしだしてな」

 

……なんか前に江ノ島の飽きっぽいキャラという謎の設定の中に出てきた見るからに卑屈そうなキャラのように自然と頭からキノコを生やした黒ウサギが入店と同時に隅っこと陣取って何やら室内の温度を下げながら同時にジメジメとした空気を広げている

天然の冷房&加湿器の如く様相をだす黒ウサギにもはやどう触れていいのかもわからない

……というか未だに誰も口を閉じやしない。どれだけフラストレーションが溜まっているというのか

 

「いい加減に静かにせんか!!」

 

しまいには白夜叉に怒鳴られた

 

「……とりあえず奥に行こうか、な?」

 

黒ウサギは……あぁついてくるんだ。うんその方が助かるけども。黒ウサギにも比較的に冷たくあたる毒舌店員さんですら対処に困る程だったからな、うん。

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

「さてみんな久しぶり……ってことになるのか?」

 

あのギフトゲームの準備期間を含めるとほぼ二週間まともに顔をあわせてなかった計算だ

 

「うん、大事無いみたいでよかった」

「むしろ体の調子はいいぐらいだからな」

 

ようやく春日部もいつもの調子を取り戻したようでよかった。ほかの二人にしたってそれぞれ言いたいことを言ったらある程度スッキリしたようだ。おかげでジンも少しほっとしている

ただ問題は未だに腐っている……あの箱庭の貴族様だ

 

「……なぁ白夜叉」

「何故そこでわしに振る!?」

「ねぇ白夜叉?」

「おい白夜叉」

「……白夜叉」

「だからおんしらのそのチームワークはなんじゃと……まぁいいわい。小僧、貸一じゃぞ?」

 

そうため息をついて黒ウサギへと白夜叉が向かっていき……胸に手を突っ込んだ

 

「「おおぉぉぉぉおおーーーっ!!!」」

「な、何をしますですかァァァっ!!!」

 

怒号と共にハリセンが一閃振るわれ白夜叉が障子を突き破って庭園へと突き刺さり同様に「その手があったか」と言わんばかりの表情をした十六夜にハリセンが飛んできた

何事もなかったかのように十六夜はそれを受け止め胸を抑えて肌を赤らめながら肩を激しく上下させながら呼吸をすると言うまさにイケナイ感じの絵面を見ながら一言

 

「白夜叉、あんたの夢は俺が継ぐぜ!」

「継がなくてもよろしいですそんな腐った夢っ!!」

 

あぁうん、いつもの黒ウサギだ

 

「ネガっていたのは認めますがもう少し何かあったでしょう!」

「めんどくさいことは基本しない主義だ」

「力不足ね、ごめんなさい黒ウサギ」

「非力な自分が恨めしい」

「最近誰かを励ますのはそろそろやめた方がいいんじゃないかと思って」

「だからなんなのですかそのチームワークは─────いや日向さんのはなんです!!?」

 

……いや、島で暇なときは手当たり次第に仲間に声をかけまくっては話を聞いていたら恐ろしい事に部屋に帰ったとき何故かベッドの上にパンツがおいてあることが──────いや忘れろ。忘れるんだ日向創。俺の仲間がまさかそんな同級生の部屋に侵入しては下着を置いていく変態だなんてそんなバカな事がッ!!!

 

「急に壁に頭を打ち出してどうしたの彼?」

「触れてやるなお嬢様。人間誰しも触れて欲しくないことはあるもんだ」

「……さっきの話よりも触れて欲しくないことってあるんだね」

 

─────────ふぅ

 

「いやなんでもない。もう大丈夫だ」

「いやおんしらさっきからナチュラルにロリが吹き飛ばされたことはスルーか!?」

 

いやだって白夜叉だしな

 

「さて、そろそろ黒ウサギがなんでウジウジしてたのか……吐いてもらおうか」

「ついでに今日の下着の色についても」

「話しません!!十六夜さんは少し黙っていてください」

 

……あいつはブレないな。

 

「まぁバカな十六夜君は置いておくにしてもなにか言いたいことがあるのなら行ったほうがいいわよ?空気を読んで近寄ってきたり距離を保ってくれたりする十六夜くんとは違ってそこのひなた君は気が効かないのだから」

「随分ないいようだな、おい。俺は十六夜以下か?」

「むしろなんでお前の中の俺の評価はそんなに低いの?」

 

直前の自分の言動を振り返ってわからなきゃお前には一生理解できん

俺らの細々とした言葉を置いて黒ウサギがなにやら口を開いては閉じを繰り返す

 

「……俺らがいない方が話しやすかったりするのか?」

「いえ、そんなことは……無いのですが……いえ、話します。皆さんにもお話しなければならないお話なのだと思います」

 

甘えは許されない、そういう黒ウサギの決意の表情がどうしようもなく痛々しい。自身の感情の中でさえ板挟みにあい、そこに加えて義務と言った外的要因がさらに選択肢を狭めていっている。きっとギフトゲームの始まる前までは俺もあんな顔をしていたのだろう

 

「……皆さんは本当にこの世界(ここ)に来て……良かったのですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「もちろん」」」

 

間髪入れずに声を揃えて応えた3人のように俺は言葉をかえすことができない。それはそうだ、俺のこの躊躇いこそがきっと黒ウサギの思考をそこへと繋げたのだから

 

「やっぱり、日向さんはそうでございますよね」

「いや良いか悪いかで言えばよかったんだと思うさ。この世界に来れたから十六夜たちに会えたんだし黒ウサギ達の目的に協力するのだって俺が決めたことだ。そして何よりもこっちの世界でも俺にはやらなきゃいけないことがあることがわかった」

「でもそれでも私がみなさんをこちらの世界へと呼ばなければ知らずに済んだ、日向さんのように向こうでやるべき事が残ってるという方ならあの手紙の内容を理解した時点で拒否した事でしょう。でも有無を言わさずこちらへと送られてきてしまった」

 

言ってしまえば俺がこちらへ来て良かったと、そう思っているのは結果論だ。俺にとっての第一優先だった事への回り道でしかない。危険しかないしノーネームの復興までに死ぬ可能性の方が高いだろう

記憶にすらないその手紙を俺が仮に読んでいて、そして読んだ後に選ぶことができるのであれば俺は絶対にこちらへは来なかった

黒ウサギは今まで俺のことを知らなかった。だか知ってしまえば過去の自分の行いを責めずにはいられない。何せ自分が呼んだのノーネームの復興。仲間を助け自身の居場所を取り戻す為の戦力……俺の目的とそれは何ら変わらない。同じ境遇の人間を呼びつけ自身のそれを放棄してでもこっちを手伝え……乱暴な言い方をすればそうなってしまう。何よりも黒ウサギは初めこちらを騙そうとしていたという引け目もある。

 

……そういった始まりを後悔してしまえば後の全てが全部後悔へと変わるんだ。ひょっとすれば俺の力を借りずとも何とかなったではないかとそう思ってしまえばそれはもう二度と拭えいだろう。可能性の話を論じる事がいかに愚かだと知っていても感情がある限りそれは避けられない

 

 

 

 

 

 

────────()()()()()間違いは間違いだ。人間は間違いを避けることができない……間違わないのが人間ならば江ノ島なんて怖くなかった。俺に仲間なんていらなかった。仲間が必要だったのは間違えても戻してくれるからだ。だったら俺が今直してやらなくてどうするというのか?

いいだろう、箱庭に来てから使う機会もめっぽう減り、春日部に反論されることすらあったそれで──────

 

「それは違うぞ、黒ウサギ」

 

何度でも撃ち抜いてやる。

コトダマなんかなくともこの程度のこと……その程度の間違いならば壊すのは容易いさ。

 

「……え?」

「……そう言えば前にも黒ウサギに言ったことがあったな、このセリフ」

 

前はそれこそ黒ウサギの嘘を暴くためだったが……あれから随分と時間がたったもんだ

 

「俺は過去の話で一つ大事なことを言わなかった」

 

今の言葉で一瞬で場が張り詰める……そこまできつい話じゃないから身がまえられてもって感じなんだが……

 

「俺の夢の話だ。夢というかこうでありたい、そんな願望みたいなもんなんだが……俺は自分に胸が張れる人間になりたかった。別に本当に才能が欲しかったわけじゃない、ただ才能を持っているような奴らがみんな俺の理想の通りに輝いてて……だから才能を持てれば俺も自分に胸が貼れるってそう勘違いした。だから俺はカムクラなんてものに縋った。それが目的になってた」

「……それとなんの関係が?」

「まぁ最後まで聞けよ」

 

せっかちになってもしょうがない。そこまで長くもないからもう少し聴いて欲しいと……そう思う

 

「……まぁそれで結局最後にはその自分の歪さを女の子に怒られてな……スゲェ怒られた。普段はポヤーっとしてる子が『しっかりしろ!』なんて言って……だから俺は自分に胸が張れるようになろうじゃなくて自分に胸を張ろうって……そう考え直したんだ。そいつが言う通りに胸を張っていられているのかって言われれば自分とそうは思えないけど……でも後悔は絶対にしたくない。何があっても俺は"何とかする、未来は捨てない"この思い(希望)を捨てるつもりはない」

 

そうだとも。俺は仲間を取り戻すのが目的じゃない。自分の思った未来(ハッピーエンド)を実現することこそが目的なんだ

 

「そんな他人みたいにいうなよ黒ウサギ。ノーネームの復興は俺の理想の一部だ」

 

だから気にすることなんてない……なんで外野が泣いてるんだよ

 

「……おい、レティシア?というかそこの二人もなんで泣いてる────」

「「泣いてない!」」

 

……いや泣いてるだろ聞こえてきたぞ息子が成長したときの親の気分ってどういうことだ

 

「そうか創……私は未だにお前のことを誤解していたよ。思えばあの時だって十六夜達と共にコミュニティのために必死に頑張ってくれていたのだものな……なぜ私今まで……クッ!」

 

いやクッ!じゃないから。十六夜は肩に手を置くな、わかってるわかってるみたいな感じを出すオグッ!!

 

「日向さん!頑張りましょう、頑張ってノーネームを取り戻しましょう!!」

 

あれ?ジン、お前はもうちょっと常識人だと思ってたんだが……人の腹に頭突きをかますように飛んでくるなんて……あぁもう最後までいいきれんかったから黒ウサギなんてもう呆然としてるじゃないか

 

「大変じゃのう小僧。ま、自分で後悔をしないと啖呵をきったのじゃから甘んじて受け止めることじゃの」

「……お、おい白夜叉ちょっと待て」

 

そんな俺の言葉すら無視して白夜叉は黒ウサギを連れてどこかへと消えてしまう。

この状況を脱するのに一番手早いのが黒ウサギがオチをつけてくれることだったのにあの和服ロリがぁ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後しばらくしてようやく酔っ払いの集団を相手するかのような苦労を持って全員が落ち着いた。

ロマンや臭い展開に少し弱い十六夜のことまで考えられなかったというのもあるがまさか全員が全員自分の世界に入って勝手に話を飛躍させるとは思わなかった

 

仮にも病み上がり……いくら調子がよくともあそこまで体力を削られれば限界が来るのは必至……俺はなんとか正気に戻ったジンに他の全員を押し付けてベッドへと倒れ込んだ。

今の俺にもはや空を見上げる余裕すらない、ふわふわと体を受け止める寝具に身を委ね、意識を深く落ち着かせて……そんなことをしているうちに俺は自然と眠りについていた

 

遠くで黒ウサギを含めたみんなの笑う声が俺の頬を緩ませたのがその日の最後の記憶だ

 




何度もいいますがひなた君へ特別な感情を抱いている人はいません。個別ルートになるとまたひなた君が下着ゲットしてしまうので自動キャラ崩壊、よってそんなことはできない。よって恋愛系の空気をほのめかしてもそれはあくまで仲間としてであることをお忘れなく!

ちなみに白夜叉が黒ウサギを連れ出したのは......まぁ普通にひなた君が言いきれなかった事を代わりに伝えてあげたって感じです。何だかんだ言って大人やな白夜叉は。黒ウサギももちろんそれを理解していてわれに戻ったとき漫画でよくある「自分がなんで小さなことで悩んでたのか馬鹿らしいなぁ」みたいな感じで爆笑しました。その後正気に戻って帰ってきた面々に皆んなの戦果を喜ぶ時とはまた違った満面の笑みを見せ、弄られてみんなで笑ってひなた君がそれを最後に完璧に意識を手放した感じです。

ふ、伏線なんてないんね!別にそれだけだかんね!

はいいまなんかテンション高いんで多少のキモさは許してください

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