遊戯王 デュエリストのお兄さん 蒼銀の導き 作:ひろやん(すぴ出身)
3日目の休みをデッキの調整や開けれないパックを開けようと頑張ったりして過ごして休みは終わった。翌日私は会社に出勤するとペガサス会長に呼び出された。
「キリノ、新ルールであるエキスパートルールは完成しましたね」
「ええ、後は会社とは関係の無いのデュエリスト達にデュエルしてもらって反応を見るだけです」
私が答えるとペガサス会長は満足したように頷いた。
「そこでエキスパートルールを使用した大会を開く事にしました。名づけて
ようやく
「分かりました。その大役見事に果たして見せます」
「それは心強いデ~ス。キリノが休んでいる間に外部からもバイトで雇う事にして募集を出しました。近日中に面接を行うので準備をしておいてくださ~い」
その後ペガサス会長と打ち合わせをしていると黒服がやってきた。
「ペガサス様。バイトの募集を見たと『元』全米チャンピオンのキース・ハワードがやってきました。ペガサス様に面接させろと騒いでいます」
ここでキースがやってくるのはやはり私が与えた影響の所為だろう。
「そうですか…。過去の過ちの償いのため、何時かは彼と会わないといけないと思っていました。礼の部屋に通しなさ~い」
「は!」
黒服が出て行くとペガサス会長は私に着いてくるように言った。そしてキースが待つであろう部屋に入った。
「待っていたぜペガサス」
「久しぶりですねキース。随分と落ちぶれたようですね」
「は、誰の所為でこうなったと思っている」
キースにそう言われてペガサス会長は顔を曇らせた。
「分かっていマ~ス、全て私のせいデ~ス。ですがこれだけは言わせてくださ~い」
「何だ?」
「バイトの面接に来たということですが、私の
そう言うとペガサス会長はポケットからリモコンを取り出してボタンを押した。するとキースの座っていた場所に穴が開いてキースは下に落ちていった。
「Nooooooo!」
「ペガサス会長!何をやっているんですか!」
叫び声を上げて落ちていくキースを見て私はペガサス会長に詰め寄った。
「大丈夫デ~ス。すぐ下がクッションになっていマ~ス」
ペガサス会長に言われた穴をのぞくと下には無事なキースがいた。
「ペガサス!どういうつもりだ!」
「キース、あなたはこれから綺麗なキースとして生まれ変わるのデ~ス」
「何?ん、何だお前たちは?おい!俺に何をするつもりだ!やめろ!やめてくれ~!」
穴からは見えなかったがどうやら他に人がいたみたいで、キースは誰かに引きずられていった。そして…
「ペガサス!これは何の冗談だ!」
戻って来たキースは無精髭をそられてバンダナとサングラスを取られ、キッチとしたスーツ姿になっていた。
「私の元で働くのならそれくらいの格好でないといけまセ~ン。では面接を始めましょうか。とはいえ目的は私へのリベンジでしょう。受けてたちます」
「ペガサス何を考えていやがる」
ペガサスの様子を怪しんでキースは動こうとしなかった。
「キース、私はデュエルに負けました。それも相手のデッキのカードを全て把握した状態で。その結果がこれデ~ス」
そう言うとペガサス会長は顔を隠していた髪を掻き揚げた。ペガサス会長の左目は
「な!」
「こうなった後私はいろいろと考えました。そしてこれまでの行いを悔い改めて生まれ変わったのデ~ス。キース、あなたにも酷いことをしました。その償いとして昔の誇り高かったあなたに戻る手伝いをさせてくださ~い。そしてデュエリストのお兄さんとなって若い子供達を導きましょう」
ペガサス会長なんという高い志を…。私がそう感動しているのにキースは思いっきりドン引きしていた。
「違う!俺が倒したかったのはこんなのじゃない!帰る!」
「逃がしませ~ん」
ペガサス会長から逃げようとしたキースは部屋の入り口でペガサス会長が作動させた落とし穴に落ちた。
「キリノ、キースはあなたの部下として教育してくださ~い」
「いえ、これは監禁(犯罪)なのでは?」
私がそう言うとペガサス会長はにっこりと笑って(いい顔とも言う)こう言った。
「キースはバイトの面接にやってきました。そして私はキースを採用しました。これは泊まりこみの研修デ~ス」
後日キースの家族(いたんだ)からお便りが届いた。そこには身を崩したキースを更生させて欲しいというありがたい内容の物だった。こうして私は部下1号を手に入れたのだった。
綺麗なキースは好きですか?