やはり魔法科高校の魔王の青春は間違っているストラトス 作:おーり
哀川何某さんに関してですが、作中では前回のような呼び方をされたことが無いとのこと
返信はしましたが、気になったと言う方が他にも居られるのならば言い訳します
例題ってことだから読者のイメージ先行で書いたってことで良くね?
まあ余りにも扱いが雑だというならば云われたとおりに変更します
さて遂に30話目
川なんとかさんを出したいと言ったな。出してやろうじゃないか
『青春とは無為である。
人間にはキャパシティと言うモノがあり、其れを超過するような行動は元来選択肢にも含まれることは無い。
それは個人の行動原理に基づく無意識上の計算が働いた結果導き出される行動の揺れ幅なわけであり、その選択肢を拡張させることこそが『個人の成長』へと伴われるのである。
個の世界を拡大させることこそが人の生きる意味であり、子供が大人へと成長してゆくことの確かな証明と言えよう。
さて、一口に成長と言っても個人のみ、独りで総てが賄えるわけでは当然ない。
子供がまっとうに育つには親と環境と養育費と芯のある教育課程が前提として必要なことに準えられるように、個人の器を拡大させるには切磋琢磨を可能とする人材こそが必要となってゆく。
即ち、友人や恋人、教師や家族、指導者、部下、敵。必要な人材は多彩であればあるほど、個人の対応力を成長させる程よいカンフル剤として利用できるのである。
決して、1人を持て囃して騒ぐだけのイエスマンのみで周囲を固めることは交流ではない。それはただ『信者』を引き連れるだけの妄信的なホストに他ならず、一方的にしか利害は成立しないアンバランスな関係性でしかないのである。
ちなみに、ホストと言うのは決して夜の町的な意味合いで限定したわけでは無い、広義的な見方の言葉であるので、読み手は勘違いしないようにと付け加えておく。まあ夜の蝶に誘われて熱に浮かれて人生棒に振る様な者が読む機会など無いだろうから、余計なお世話感が滲むのも仕方がないのだが。
それらを捉えて、青春とは果たして何の役に立つのだろうか。
筆者の知る限り『青春』を現状で楽しんでいるようなモノらは、気の合う仲間のみで集まったり、顔色を覗いて相手の出方を窺ったり、抵抗の出来ない相手を態々見つけてストレス解消に繰り出したりする、といった『子供の遊び』の延長線上にある『無駄に経験だけ積んだ分遊び方が姑息になったデカい子供の悪ふざけ』こそがそれに当たるように思えて他ならない。
それを青春と呼ぶのならば、それは決して成長とは呼べない、時間の無駄な浪費でしかない。
その先に在るのは、己の視野が狭くなっている原因を己では無く他に見出そうとする、自己責任すら賄えない厚顔無恥な『大人』とは決して呼べない『デカい子供』だ。
結論を言おう。
個人の成長を促す為に、高校生は全員一度ボッチを経験するべきなのである。
っていうか、なれ。』
× × × × ×
「火鉢は何処だ! あの馬鹿は何処だぁッ!!」
何処かで見たことのある警察官みたいな気勢を上げて、2-Fへと突貫して来たそれは平塚静といった。
確かに一限目は彼女の授業であるが、戦車で乗り込んでくるような登場の仕方が果たして必要なのか、と教室内の生徒らは恐々と思う。
同時に、こんな風にするくらい件の彼は一体何をやったのか、とも。
「ぬぅ、まだ来ていないとは、とんだヤンキーめ……!」
ご本人が聞いたら全力で否定しそうな風評で、平塚女史は苦虫を噛み潰したように吐き捨てる。
本当に何をしたの。と、一部始終に戦慄を禁じ得なかった由比ヶ浜は改めて思う。
「由比ヶ浜ァ……、火鉢は遅刻かァ……?」
矛先がこっちに来た!? とケータイで確認しようとしていた由比ヶ浜はビクンと身を竦ませた。
人語を介するのも怪しい口調で、
「は、はい。えっと、ヒッキー、何かしたんですか……?」
「――先日の課題だ……。碌でもない論文を寄越してきおって私に対する当てつけか人生まで棒に振っちゃいないが少しでも見た目の良い男を選ぶことの何が悪いどうせ元ホストの紐に逃げられた寂しい独り身だよこん畜生がッッッ!!!」
本当に何したんだよ。と、今度は教室中の誰もが思った。
そんなところへガラリと、教室後ろの方の扉が開かれる。
何処か悠々と入室してきた影に、ギロリと女史の視線が向けられた。
「おはようござ……なんですか?」
視線を向けられて挨拶をとりあえずしたが、その剣呑さに訝しげな反射をしてしまったのは仕方がないことだ。
だが、その恰好と肩にかけているカバンからして、明らかに今登校してきました、と云わんばかりの様相をした彼女に向けられたのは、並々ならぬ理不尽であった。
「川崎か……。キミも遅刻か。時間を守れなくてどうする。社会はそんなに甘くないんだぞ!」
一言告げるたびにずんずんと近づいてきた平塚女史は、とうとう最後には荒げた言葉で威圧していた。
「――ご、ごめんなさい……っ」
あまりにも唐突だが、あまりにも圧倒的過ぎるその圧力に、自然と押し負けてしまう。
人を射殺すようなその視線に晒されちゃ無理も無いよね。と我関せずの姿勢を貫きたくて目を合わせないようにしていた教室中の誰もが、泣きそうな顔で震えた声で謝罪した彼女に心の中で合掌する。
ていうか、
× × × × ×
「……むにゃ?」
枕元に在ると思われる、ケータイがガシャガシャと着信を奏でるモノに眠気をぼんやりと晴らされる。
設定し直すことに成功したはいいが何気に未だに三日に一回の確率で喋り出す着信音の割には大人し目だなー、と思いつつも、こんな朝から鳴り出すケータイの呼び出し主に心当たりがない。
ともあれ、起きて見てから返せばいいか、と
……ん? なんだこれ……?
うすぼんやりとした思考に微睡む起き掛けの頭で、片手に収まっている柔らかな手の感触に疑問符を浮かべる。
微かに鼻腔を擽るのは、他人の匂いだ。
小町とはまた違う、ふわりとした女子特有の……何と言えばいいのか、フレグランスな香り?(CM感。
『……ん、ぁっ』
眠気がどうにも晴れず、目を開けないままに香りと、掌に伝わる柔らかな感触を愉しむ。
ふわふわとクッションを揉むような手ごたえだが、手肌に張り付くのはそれとはまた違った布感。
なんだろうなー、と疑問が晴れないままに揉み解し、
『やぁ……ん』
――というか、揉むたびに艶めかしい声音が、自らの懐からくぐもって聴こえるのだが。
マジで、なんだこれ?
「………………ラウラ?」
疑問に思ったらそのまま目が覚醒してしまったのだが、開いた目に映ったのは自分が抱きしめている銀髪美少女な嫁であった。
彼女は下着姿で、俺の片手はしっかりと彼女の小ぶりだが柔らかな尻を下着越しに鷲掴んでおり、そんな嫁を寝ぼけたままに抱きしめて自分の懐辺りに抱きしめている。と、いう状況。
――待て。まだ慌てるような時期じゃない。
一瞬、相手の相対的な肩幅と身長と体重と要するに自らとの差異からくるその小柄な身柄を抱えている現状に『事 案 発 生』という四字熟語が浮かびかけたのだが、そういえば相手は年上の少なくとも21以上のロリ系お姉さんであったという寸でで思い出された事実から犯罪臭が漂う現状に緊急回避の心理状態へと齎されて次の行動への選択が頓挫した。
要するに混乱したけど問題がある現場では無いので通報はお控えください、っていう事実確認だよ。その三桁2種の数字を打ちかけた手にしているケータイから急いで手を離そうな読者のみんなっ☆ って俺は誰に言ってるんだよ。まだ混乱してるわ。
というか、布団の中に収まっているのは俺とラウラのみだ。
小町とアテナが居ない。
………………あっ、夢か。
――なるほど。考えて見れば、あのブラコン拗らせた妹様方+古代の女神が同居していてこんな事態を見逃すはずが無い。
普段からして『ゆっくりしていってね!』と何処かの一頭身ゆるキャラみたいに、俺の精神的外堀からジリジリと取り囲んで来るロリータ共だ。あわよくば自らが漁夫の利を得ようという合間を測る彼女らに、俺とラウラという対外的な夫婦関係当人を隔離するような失策を施すはずも無い。
以上の事から、現状は夢で、これは俺が童貞を拗らせたどうしようもない妄想だということが導き出されるQED。ってやつだな。うん。
「ひぅっ、……ぁん、んふ」
……ということは、この手に収まっている柔らかな彼女の尻肉を揉み解している感触も夢だということだな。
最近の夢はリアルだなぁ。何処かの夢喰いたんも
「あ、あなたっぁ、もっと、やさしくぅ……」
胸板に顔を埋めたままのロリ嫁が、身を
……マジでリアルな夢だよね。
いや、俺ロリコンじゃないんだけど、この破壊力すごい。何がすごいって『凄い』という字が漢字に変換できないくらいすごい。
ラウラカワイイよラウラ。可笑しくね? こんなカワイイのが年上で嫁でロリって現実として可笑しくね?
コレは俺の人生そのものが夢であった可能性もあるな。ひょっとしたら何処かのワナビが妄想ついでに並行世界へと手を伸ばした結果生まれた副産物的な幻想が真実じゃねーの?
「ん。むぅー……」
え、何。今度は何。
捩らせたラウラがそのままもぞもぞと動いてるんですけど、って。
――次の瞬間には身をよじ登る要領で顔を出したラウラに唇を塞がれた!?
くちゅくちゅと捻じ込まれた舌先を湿った音が響くくらいに掻き回されて口の中が蹂躙される感触がしばらく続き、一分ほど後にぷはぁと満足そうに離れたラウラは、実に嬉しそうにこう言った。
「えへへ……、ようやく初ちゅーだな……♪」
――………………現実だよ……。
感触にしっかりと覚醒させられた脳味噌で現状を把握し、俺はこの状況を打破すべく、とりあえず掴んだままだった尻から手を離し、下着姿で引っ付いたままのラウラの脇腹を突っついたのであった。
……贅肉なんて微塵も無いのに、女子ってなんでこんなに柔らかいんだろうか……。
× × × × ×
「なんつーか、生まれてきてごめんなさい……」
朝チュンな事案が発生してから十数分後(決して何かをしていたわけでは無く後片付けと言う名のKENZENな時間配分です。超大事)、時計の針が既にいつもの登校時間を大幅に超過していることにむしろ開き直り、珍しく嫁onlyで用意して貰っている朝食を戴きながら事情の説明を聞いて土下座移行するオレガイタ。
間違っても情事では無い。
どうやら妹´Sは既に登校したらしく、いつものように転移で一発!を要求してこなかったのは偏に小町の兄離れとこちらを立てようという深雪の心遠謀慮の思惑が果たされた成果の成れの果て(過重表現。要するに「え?いつまでもお兄様におんぶにだっこで妹として恥ずかしくないの?ぷーくすくすwww」という意味を含めた会話の果てに、カバン引っ掴んでぷんすか登校する妹様が居たとかなんとか。何それカワイイ俺も見たかった。
アテナはと言うとそんな小町の護衛役が板についたのか、はたまたsecretserviceごっこが面白かったのか、中学の屋上で厳選ピカチ●ウのレベル上げをする仕事が既に始まっているらしい。ニート女神、学校へ行く。映画化されても興行収入が良くて5人の駄作で終わりそうである。
そしてラウラはと言うと、普段は俺たちを見送った後に家事に勤しんだりドイツに残してきた部下らとのLINEを愉しんだりとして時間を潰しているのが普段だったご様子だが、俺が見事に寝過ごしてしまったので朝食を用意しつつ時間を見て起こしに来ていたそうだ。
その果てに寝惚けた俺にとっ捕まって布団の中へと引きずり込まれたのだとか。とんだ食虫植物だな、いや獲物を狙う様は舌を伸ばす両生類か。婦女子を寝惚けて手籠めにし掛けるとか、こんな強姦魔系ヒキガエルはお早めに見限ると宜しいかと思われる。
「そ、そんなに自分を卑下しなくともいいんだぞ? というか、正直私もその、嬉しかったし……」
と、顔を赤らめ下を向きつつのぼそぼそとした呟きがしっかりと耳に入るも、下手に反応するのも俺としても申し訳なく。
というか、寝惚けていたのに手に残る感触がほんわかと未だ温かくって、罪悪感がハンパないが今ならば満員電車で痴漢するオッサンの気持ちが良く分かる気がする。ぬくもり失くした現代人だからこそ、布地越しの柔らかさは至高だと本能が警鐘を訴えているのやも知れぬ。
……って反省してねぇよ! しっかりしろ俺ッ!?
「いや、ほんとすんません。というか、寝床に引きずり込んで服まで脱がすとか何処のリト=サンだよ……。酷い寝相だよほんとに……」「え」
「――……え?」
自分がやってしまったことの余りにも酷い鈍感系ハーレム主人公っぷりにドン引きして反省を改めた筈なのだが、ラウラのぼそっとした呟きに別種の疑問符が浮かび上がる。
いや、ちょっとまてよ? そういえば、ラウラさん、現状の時間配分の割にはしっかりと眠ってませんでしたか?
「……」
「……」
改めてラウラを見てみると、何故だか微妙に目線を合わせようとしない。
これは、怒っているとか恥ずかしいとか、そんな感情では無くて、……気まずい時の逸らし方じゃね?
「ラウラ、ちょっとLINEのログを見せてもらえる?」
「ッ!? い、いやだなぁハチマン、束縛したがる旦那をさっそく始めるのか? そんな初夜もまだなのに、」
「見せなさい」
「……はい」
反応からしてビンゴ過ぎる。もっとしっかり隠せよ年上元軍属少女。
おずおずと差し出された彼女のスマホの履歴を漁り、とある一行に目が留まる。
>安価なら全裸で布団に潜り込んで起きるまで待つ。そして顔を赤らめて「……気持ち良かった」と呟く
安 価 か よ 。
というか実行失敗してるよね。実行されたら確実にゲームセットでしたけどねッ!
しかしログのお蔭で状況を把握した。
流石に普段から下着姿でうろつくはずも無かった彼女が、どうして服を着ずに俺の腕の中に収まっていたのか。
起こしに来たはずの証言と食い違う、何故かガチで眠っていた彼女の寝起きドッキリ失敗。
そして全てを物語るLINEのログ。
謎はすべて解けた――! 犯人は、おっ前だーっ♪
「……ラウラ」
植●佳奈も画やと言う脳内テンションとは打って変わって憐みの目で見ると、ビクンッと肩を跳ねさせ彼女は堰を切ったように自供を始めました、とさ。
「ちっ、違うんだ! これは私があなたとのスキンシップが足りないからと元部下に質問をしてみただけで、イタズラとかそういうつもりで聞いたわけじゃなくって!」
「安価って出てるんだが」
「それはクラリッサが行動の次を決めるときには日本ではそうするって言っていたから!」
なるほど、犯人はクラリッサとかいう奴か。
ログを見ても、微妙に日本文化勘違いしているような発言しているのが多数見られるし、
「……そのうちキチンと話し合うべきかも知れんなぁ」
「……それは、アレか、娘さんをくださいと父親に進言する婿みたいな意味合いか?」
思考が口から洩れたが、若干期待するような目且つ上目遣いでラウラに問われ、別種の謎が微かに芽吹く。
何、クラリッサさんっておっさんなの?
ラウラの発言から余計に本人像が見通せなくなってきた。どういう立場の人なんだよクラリッサさん。
「まあ、ふざけたつもりが無いのはわかるし、そういうことなら今度からは俺に直接聞けよ。一応、旦那なんだし」
「しかし、日本には『ダンナが何を言っているのかわからない件』という日本語があるとか、」
「それは特殊な例だ」
決して夫婦間の意思の疎通が成されていないことを暗喩する言葉では無い。筈。
ともかく、似非仮面夫婦な状態に我慢がならなかったからこその今回の事態ならば、解消するのも吝かでもなし。
そんな意味合いでイケメン台詞を吐いてみたのだが、スルーされた感がハンパなかった。
× × × × ×
……ところで今朝方やって来たメールだが、由比ヶ浜だったご様子。
本文【平塚先生が何処かで見たことあるみたいな部長さんっぽく教室乗りこんで来たんだけどヒッキー何をしたのっ!?】
と、謎めいた内容だったが、ジャンプ系謎解きの英霊が兼ね備えられた俺に隙は無い。
もう一回、犯人はオッマエダー♪と、既に二時間目に突入しそうな時間に返信することに成功したのであった。
本文【自分を見つめ直す旅に出た、とお伝えください】
~何処かで見たような警察官
なっかがわぁにうかぶぅゆうひをめがけてぇ~♪
葛飾区のアレ。提出された課題は内容と付け加えられた余計な文が平塚先生の逆鱗に触れたご様子
~朝チュン
やってやったぜ…
中の人じゃないけど、かまわないよね?
八幡視点なので言う程の精密な詳細は語られず。童貞だからね。仕方ないね
もっと濃厚な描写が欲しいという方はワッフルワッフルとカキコんでも書けませんのでご勘弁ください
~下着姿
全裸で乗り込む恥知らずなビッチなんておらんかったんや
まあ、21だし。相応に羞恥心くらいは出来ているのよ。多分
~クラリッサ=おっさん
ラウラ→クラリッサ=保護者=父親ポジ
八幡→ラウラの発言からクラリッサ=男性と誤認。情報源がどう見ても2ch系にしか見えなかったのも原因の一つ
~そしてその原因
LINEは安価って使わないとか、そういう細かいところは云わないのがお約束
全てはハルフォーフってやつの仕業なんだ…! 奴が妙な情報元から日本知識仕入れたのが全ての歯車の狂いの原因なんだ…!
え? 所によってはヒロイン扱いの二次もある? さぁ、知らないですね…?
学園ア●スとかリリなのとか魔人●偵とか、植●佳奈が本気で可愛かったのが記憶の果てに残っている
え?誰か忘れてる?
…え?(困惑