やはり魔法科高校の魔王の青春は間違っているストラトス   作:おーり

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鳳だったか凰だったか


俺の幼馴染がこんなにツインテール!

 

「あっ、やっと来たわねっ」

「……は? なんでお前此処にいるの?」

「開口一番の挨拶がそれってどうなのよ……」

 

 

 妙に長く感じた国家代表×2とのはちみつ授業()を乗り越えて昼休み。

 弁当を用意した、という大人のお姉さん2名からの有り難いご誘いを謎の本能的警報にあやかってすげなく断り、まあ同じ学校の奴らにも何かしらは説明しておかなくちゃならんだろう、とも思ったわけで。

 「一緒にいるところを見られて噂されても困るし……」ってな言い分で、美味いと噂のIS学園の食堂へと顔を出した俺である。

 決して飯マズな噂のエゲレス料理に前知識だけで恐れをなしたわけでは無い。決して。

 

 しかし顔を出してみたところ、何故か中学の頃の同級生が其処に居た。

 自称幼馴染のしのののさんと言い、此処は同窓会の場か? 誰得。

 

 

「お前中国行ったんじゃなかったの? なんで日本に居るんだよ……」

「ISの適性があったから、ちょちょっと国家代表候補性になって学園まで留学しにきたのよ。……アンタにも会いたかったし、ね」

「へー」

「――軽……っ!?」

 

 

 出来ることならば2度と会いたいとは思っていなかった誰得同窓会を右から左へ受け流しつつ、おばちゃんからかつ丼を受け取る。

 ついてきて右隣に並んだそいつはラーメンだった。

 そういえばチャイナでのラーメンは日本のモノとは別物だとも聞いた記憶がある。食べ比べとか、そういう意図でもあるのだろうか。

 まあ、どうでもいいが。

 とりあえず空いてる席でも探そうと視線を巡らせれば、

 

 

「八幡っ、席とっておいたよ!」

 

 

 6人掛けのテーブルで手を振る天使が見えたので、1も2も無く隣に座る。

 天使改め戸塚の反対隣りには石島が、その正面には須藤が。

 そしてその隣には、何故かいつの間にかしのののさんが席を一つ開けて座っていた。要するに俺の正面である。というか、俺が座った時には其処に居なかったよね? 何なの? 瞬動術でも使ったの?

 そして、ラーメンを抱えたそいつはそれを見て呆然としていた。

 

 

「どした」

「え……、あ、うん」

 

 

 まるで自分の予定席を知らぬ人間に奪われていた、みたいな表情のツインテール。

 早く座れば? と視線で訴えかければ、俺の逆隣り、正確にはテーブルの角隣りに己の昼食を置き、椅子をずりずりと持ってくる。なるほど、須藤の隣には行きたくない、と。

 姦しくも賑わって空いたテーブルの無い食堂であったが、歯抜けのように席が空いた其処には、座る者は結局昼休みの間誰一人出てこなかった。

 

 

 

     ×     ×     ×     ×     ×

 

 

 

「ところで、八幡とふぁんさんって知り合いなの?」

 

 

 ファン? 誰だっけそれ?

 昼食を取り始めてすぐ「特別授業に俺一人駆り出されてた。ほら、俺ってTUEEEEE!から」そんな説明で、若干しつこかった石島&須藤の疑問に応えていると、戸塚が鮭定食の鮭を解しながらそんな質問を投げかける。

 一瞬どころか、誰の事なのかを思い出せなかった俺を、比較的一番近くに座っているツインテがくいくい、と袖を引く。なんだよ。

 振り向けば、あたしあたし、と己を指さすツインテ。

 どうやら表情で内心を察せられてしまっていたらしい。

 

 

「ああ。……ちゅうがくのころのどうきゅうせいだなー」

「なんで棒読みなのよ……。ていうか久しぶりに会った幼馴染に対して辛辣すぎじゃないアンタ!?」

「食堂で叫ぶなよ」

 

 

 あと激昂して箸を向けるな。

 

 

「幼馴染……? 誰だ? 知らんぞ私は?」

「え、なんで篠ノ之さんが口を挟むの……?」

「八幡の幼馴染は私だ!」

「はぁっ!?」

 

 

 疑問符を浮かべたツインテに、ドヤ顔を浮かべたポニテが宣言した。

 口を開きたくなかったが、なんか変な誤解が生じそうなので渋々付け加える。

 

 

「そいつ、小5の時に転校してきたから」

「説明雑っ!?」

「ということは所詮は2番か。最初の幼馴染、いわゆる“ふぁーすと幼馴染”の独壇場はもはや確定的だな。真の幼馴染との運命的な再会を邪魔するなど言語道断。2番は酢豚でも食べてろ」

「何処から酢豚が出てきたのよ!?」

 

 

 なんだかノリノリなんですけど、あのポニーテールさん。

 

 

「美少女の幼馴染多いな、兄貴」

「貴様に兄貴などと呼ばれる覚えはない」

 

 

 もう何度目かの遣り取りを、石島と繰り返す。

 でも懲りずに続けるのだろうな、コイツは。俺ももう慣れてきちまったよ。

 そこはしつこいというよりは、コイツの人徳のような気もしてくる。かといって小町との交際など認める気なんてないけどな! 決して!

 

 

「で八幡、篠ノ之さんと幼馴染って本当なの?」

「みたいだな」

「ファースト幼馴染って名乗っているけど……」

「とりあえず、そんなカテゴリ別けはおにーさん好きじゃないなー」

 

 

 女子に順番つけるとか、おとことしてさいてーだとおもいます。

 そんな会話を戸塚としていると、隣で騒いでいた女子はぴたりと静かになり、正面のポニテの方は啜っていた湯呑を盆の上へと置いた。

 

 

「――では私はそろそろ次の授業があるのでこれで。八幡、また後で話そう」

 

 

 と、そそくさと消えてゆくポニテさん。

 逃げたな。

 

 

「……ったく、なんだったのよあの子は……」

「お前ら仲悪いの?」

「さぁ? ていうか篠ノ之さんがそもそも群れるのが嫌いなタイプなんじゃないかな。別のクラスだけど、誰かと雑談しているところとかも見たことないし。……口を開くとあーいう子だとは、思ってもみなかったけどねー……」

 

 

 やはり彼奴は現行ボッチ、ということが確定した。

 そこだけ聞くと同類にしか思えない。

 つまり、うっかり男子に話しかければ「え?何コイツ俺に気があんの?キモッ」と思われることは明確となる可能性も微レ存なわけだ。もこっちみたいに! もこっちみたいに!

 ――ってそれ俺の黒歴史じゃねーか! 詳細的には「俺」じゃなく「アタシ」に存在変換されてるけどな……!

 ちなみに俺くらいになると、思われるどころか言葉にして刺される、まである。

 ……言葉の刃はキチンと懐に仕舞っておけよ……! 小6時、落とした消しゴムを拾っただけでナイフみたいに辛辣だった冴島さんは絶許。

 ともあれ、彼奴に対してはなおさら対処を誤るわけにはいかない。

 ……かつ丼ウマー。

 

 

「じゃあ、僕らももう食べたし、あとは知り合っていたお2人でごゆっくり」

 

 

 え、ちょ、待てよ。

 ホリ風に狼狽える俺を尻目に、フランケン(石島)と電波(須藤)と男の娘(天使)はテーブルから離れる。

 後から聞いたが、俺とツインテの邂逅をセッティングしてほしいと、あらかじめコイツから頼まれていたようだ。

 どうも、実技の最中に俺の名前を耳にしてから、どうしたものかと見計らっていたらしい。

 可愛く手を振る戸塚に、ん、と手を振り返しながら、ツインテは世間話から口にする。

 

 

「それにしても、ほんと久しぶりよね。小町ちゃん元気?」

「まあな。相変わらず元気すぎて目に入れても痛くない。小町は俺の嫁」

「むしろ相変わらずなのがアンタで逆に心配になってくるんだけど……」

 

 

 解せぬ。

 腐っても中学中ごろまで馴染みで居たそいつは、俺がカンピオーネになっている、という点については一切触れず、どうでもいい会話を、前のように(・・・・・)繰り広げる。

 これぞ某キツネ耳のおっさんより“勝手に”引き継ぎスキルにまで昇華した隠遁術、「え?お前いつからいたの?まあいいや」の術である。

 俺くらいにまでなると異常親和性が極限まで引き上げられるので、知人のいない飲み会に紛れ込んで1名引き連れ夜の街へ消え、件の1名の姿を見たのはそれで最後だった、という都市伝説にまで発展…………しねぇよ。何処の神隠し(Miss●ng)だよ。

 

 そうしているうちに、空いたテーブルには遅ればせながらの昼食をとる女子が座っていたり、と雑談する俺たちを放置して、周囲の時間は刻々と過ぎていた。

 俺は時間に余裕はあるし、むしろ人が居ないうちの方が、呼ばれている演習場を使用している事実をIS学園生徒側にも知られることなくてありがたいから、こうしてゆっくりと時間を潰せる。

 しかし、コイツがまだ続けていられるほど、余裕はあるのだろうか。と心配にもなってくるのだが。

 

 

「っていうか、アンタ魔法科校に行ってたんだ。番長みたいな立ち位置だって聞いたんだけど、マジで何してんの?」

「なにそれ初耳。……誰から聞いたよ」

「あのモヒカンの、石島って奴」

 

 

 再び解せぬ。誰が番長だよ……。

 俺は眼鏡だけど、銀髪じゃねーぞ。

 あ、でもスタ●ドは出せなくても“変身”は出来るから、そう遠い存在では……いや、考えるのは止そう。ファンに嬲られる。

 わ、わくわくしたりはしてないんだからねっ!

 

 

 

     ×     ×     ×     ×     ×

 

 

 

 返すのも忘れていた食器の類を、空になったと判断したおばちゃんたちが回収してゆく。

 早々に仕事を終えたいのだろう。

 これ以上駄弁るのもどうなのかと思い、食堂を後にしようと思いかけたのだが、

 

 

「――さて、余計な奴もいなくなったわけだし、ちょいとアンタに聞きたいことがあるんだけれど?」

 

 

 言葉に目線を巡らせてみれば、確かに騒めいていた食堂は既に閑散としていた。

 本当にしたかった会話、というやつをこれから攻めてくるつもりなのだろう。

 ……でもそうしている余裕、今のお前にあるの?

 

 

「俺は無いけど」

「なんでよ」

 

 

 ――いや、あるにはあるけど、一々聞くのも女々しいかと思うから口にしたくは無いわけで。

 だが、そんな俺の配慮は届かないらしい。

 そいつは、鈴音(リンイン)は、意を決したように問いかける。

 

 

「――なんで、あのとき八幡は、見送りに来てくれなかったの?」

 

 

 ……すっかりぬるくなった茶を啜り、そいつの言っている過去を振り返る。

 周囲は水を打ったように静かで、泣きそうな表情の鈴(そいつ)は、俺の回想を遮るように言葉を続けた。

 

 

「……空港に来たのは、弾と数馬だけで、アンタは来なかった。……アタシたちって、その程度の関係だったのかな。一番仲が良かったって、思っていたのは、アタシだけ、だったのかな……」

 

 

 ……ぶっちゃけ、めんどくせぇ。

 が、仕方ないので、俺の方が問いたかったことで逆に切り出そう。

 そんな俺の対応は、幼馴染としてはかなり間違っているのかもしれないが。

 

 

「……逆に聞きたいのだけどな、」

「……何よ」

「お前が転校することになる、って話を前段階で一切耳に入れてない状態で、どうやって空港まで見送りに行けと?」

「………………………………え?」

 

 

 長い沈黙の後、間の抜けた声で鈴は貌を上げた。

 

 実際、コイツが中国に旅立った、とか転校後の教室で事後報告的に聞いた時は俺の方が疑った。

 それまでは本気で友人として、かなり良い位置にいたはずなのに、結局そういうことなのかよ、って裏切られた気分だったのは言うまでもない。

 あと五反田と御手洗が仲が良かったのはあくまで鈴だけで、俺は実際ガチで友人では無い。

 特に五反田はどう間違っても仲良くはなれない。

 ギャルゲーで言う処の親友キャラ的立ち位置? いやいや、アレは主人公に隠れてヒロイン寝取るタイプの男だ。まあ、俺が主人公の世界線なんてあったことありませんけれどね!

 

 

「え、え、でも、だって、2人は、はちまんに、言ったって……」

「アイツらが俺に近づいて来たのはお前を狙ってだよ。お前、なんだかんだで美少女だからな」

「ええ!? ……あ、そういえば、空港で数馬に告白みたいなのされたような……」

 

 

 されたんかい。気づけよ。

 というか、転校以降アイツらが俺に接触しなかったことから、その告白は実際玉砕したと見ていいのだろうか。

 まあ、今更どうでもいいけどな。

 切り捨てた感情が戻ってくる、なんてことは、人間そうそうないわけで。

 それは当然のことながら、俺にもかなり当て嵌まる。

 裏切りがめったやたらと多かった俺は、特にそういった回路の切り替えは迅速な方だったりするのである。

 そうしなくっちゃいつまで経っても手痛いままだったものでな。……あれ、おかしいな。成長のための礎を語っただけなのに視界が滲む。

 

 

「て、ていうか、アンタら仲良くなかったの!?」

「見て分からんかったか? まあ俺の方がわざわざ言うまでもない程度にはアイツらの本音を見透かせていたから、口にしなかったんだけどな」

「~~っ、言ってよ! なんでそういうこと云わないのよ!」

「陰口って奴は“言う奴”によっては酷く伝播しやすいんだよ。というか、口にしなくても俺の所為にされていたことなんてざらにあり過ぎて、会話もしたくないまである」

 

 

 ソースは俺。

 小学生時で鈴が転校してくるまでの1年余りでそれを身に染みて理解したのだから、あの頃の自称友人(クラスメイト)共は本気でどうにかなればいいと思う。

 

 

「ーーっ、はぁ……、ほんと、あんたって捻くれてるわ……」

「捻くれなくっちゃ、生きてこれなかったんでな」

「……ごめん」

「謝るなよ、悲しくなるだろ……」

 

 

 久しぶりに自虐ネタを振ったのに、マジトーンで返されてしまったでござる。

 ていうか、転校前のコイツってマジ(本気)で俺の自虐ネタを本気(マジ)だったとは思っていなかったんだな。

 今、ようやく確信したわ。

 

 

「つーか、お前はなんで逆に俺にそれを直接云わなかったんだ? 国を越えた家庭事情なんぞ、そうそう一挙に出てくるもんでもないだろ?」

 

 

 話す時間程度、そこそこあった気もしてくるのだけど。

 長年の(という程長くも無いが)疑念が解消されたので、気になっていたことがあれよあれよと出てくる始末。

 そんな俺に、鈴は俯いたまま漏らす。

 

 

「……だって、アンタ、その頃“彼女”いたじゃん……」

「……それとなんの関係が?」

「~~っ、気付け馬鹿っ」

 

 

 何を。

 顔を赤くしているチャイナ娘に、理不尽に怒られてしまう。

 しかし、気付と言われたので想像の翼を広げてみる。

 んー……、まさかな。

 当時から俺のことが好きだったとしても、コイツからしてみれば俺は裏切った男だし。

 流石に高校生になるまで、そんな感情を引き摺るほど幼稚なわけでもあるまいて。

 見た目はともかく。

 

 

「アンタ今何を思った?」

「いや別に?」

 

 

 あぶねぇ……。

 見透かされている気がしないでもないが、話題を戻す。

 

 

「つうか、その彼女とやらも五反田に寝取られたし、あんまり思い出したくないんだが……」

「――は!? まだ付き合っているんじゃなかったの!?」

「何処からその情報が出て来てんだよ……」

「だ、だって、折本が「彼氏はカンピオーネだ」って馬鹿みたいに言って回っているわよ? だからてっきり……」

「おいちょっと待て」

 

 

 聞きたくなかった名前が唐突に出て来て思わず止める。

 

 

「何? アイツIS学園にいるの? つうかそんな話マジで周りの奴ら信じてるの? 女子高って脳みそ空っぽの奴しかいないの?」

「ちょ、ちょい、問い詰め過ぎだからっ。いや、まあ、3組なんだけどね……」

 

 

 てことは、ギリギリ戸塚らとは遭遇しない、か……?

 つうか面の皮厚いな折本。

 流石、自分から五反田に腰振ったビッチなだけはある。

 小中の頃は、俺が悪いみたいな風潮がデフォだったから、結局泣き寝入りするしか俺には選択肢無かったんだけど……。

 というか、アイツの場合元から五反田狙いで俺に近づいた感がヒシヒシとあるのだけど。

 

 ――うん。今更会ってもどうしようもない話だし、聞かなかったことにしよう。

 

 彼女だっつうのも、結局のところアイツ自身他の奴には言ってなかったみたいだし、そもそも俺だって親友ポジと当時は思っていた鈴にだけ伝えたってだけで、今更撤回するほどの実害も無い。

 それに実際の関係性は、R-18なことどころか第一次接触すら無かった関係だから、ぶっちゃけ未練も無い。

 精々己で吐いた嘘に振り回されているがいいよ。

 

 で、折本の事よりも、さっきからずっと気になっていることがある。

 

 

「――ところで、お前、なんでその髪型? 昔はそんなんじゃなかっただろ?」

「え。あー……動きやすい方がいいかなって、ISの代表候補性になったときに括ったのよ。以来、写真写りも良いからこのままで登録してあるってだけで。まあ、八幡も好きそうかなー、って思ったのもあるけど……」

 

 

 ……最後、なんか聴こえたけど……。

 あれだ、多分一番男の好みを検討するに適した相手として想定できるのが俺だったとか、多分そんな理由だ。多分。多分多いな。

 つうか、俺が好きそう、という点が若干気にかかる。

 幼い感じのを強調していて、そういう観点で見るということは……。

 

 

「……おい、言っておくけど、俺ロリコンじゃねーからな?」

「えっ、うそっ?」

 

 

 おい。

 

 

 

     ×     ×     ×     ×     ×

 

 

 

 ――これは、ほんの数日前の会話。

 

 

「――五反田弾に聞いたところ、件の“カンピオーネの恋人”は偽物のようよ?」

「マジかよ。平和な国の女子ってーのはくだらねーことで見栄を張るなーぁ」

 

 

 くはっ、とちんけなプライドを翳していた、その「折本かおり」を笑い飛ばす。

 もっとも、その『くだらねー見栄』で情報を振り回されたこっちとしては、嗤ってらんねぇハナシなんだが。

 

 

「笑い事じゃないわよ。それだけのことを探るために、わざわざ『アレ』の知人のところまで出向いたのは私なのよ? 元(・)知人になっていたから接触と口止めも容易に済んだから良かったものの、本物のカンピオーネの関係者だったりしたら今頃『組織』自体が壊滅しているわ」

「綱渡りはいつものこったろ。負けた時にはすっぱり死ぬしか道はねーんだ、過ぎたことを考えても仕方がねー」

「何より不快なのは、五反田弾が“一目で”私の事を認識した事実よ……っ!」

「どんだけ嫌いなんだよ、マドカ(・・・)」

 

 

 からかいの意も含めて、敢えてコードネームでは無く本名で呼んでやれば、ギロリ、と睨まれる。

 その過剰な反応に、くひっ、と己の口から嗤いが漏れた。

 そうなってしまうのも、その反応の源泉を知っているからに他ならない。

 ヒキヤハチマン、嫌われすぎだろw。

 

 

「さてさてさてさて、っつーことはだ、無期延期になっていたIS学園襲撃計画は一気に前倒しになったわけだ。

 ついでに言うと近々魔法科高校との合同授業もあるらしいから、当日は生徒の出入りも多忙と言うことで警備がガバガバに緩くなる可能性もある。

 あとは、わかるよな?」

 

 

 ――舐められたお返しに、絶好のタイミングで横槍を入れてやろうぜ。

 と暗に告げれば、亡国機業(ファントムタスク)の実働部隊は、思い思いに奮起する。

 

 

「さぁ、祭りの始まりだ!

 剥離剤の準備は万全か?

 嬲って刻んで弄んで辱めて、徹底的に壊滅的に圧倒的に倒錯的に!

 平和ボケしたケツの青い小娘どもを蹂躙してやれ!」

 

 

 




~ふぁーすと幼馴染の独壇場
 錯覚だった
 そもそも女子に順番つける時点でワンサマさん調子のってね?てなことも原作についてはちょい思う

~もこっちみたいに存在変換
 神無、はよ

~神隠しな都市伝説
 異常親和性も含めて元ネタが古いことは明白
 コミカライズもしたのに。なんかすっかりマイナー
 ちなみにキツネ耳のおっさんを知っている方は挙手

~折本との関係性
 元カノ
 弾の今カノ
 原作既読の方々が見直した、みたいな噂を耳にするけど、今作では当初の予定通り最低系女子として転がす
 ファンの方がもしいたら、スマン

~(真相
 それっぽい様子で近づいて来た折本とデートみたいなことを誘われたりして買い物に付き合っていたらいつの間にか付き合うことになっていた、わけがわからry(八幡視点
 弾狙いで近づいた折本が八幡を踏み台にした。八幡の事は都合のいいアッシーメッシー(古)程度の認識。付き合いも無くなったしもう会うことも無いだろうから、という意味で自分のステータスの為に彼氏だと偽称(折本視点
 妹の願いで八幡に近づいていた女子を引き離す気(10%程度)で誘ってみたら簡単に釣れた。但し妹が八幡に近づくのも許さん(弾視点
 憧れの先輩についている悪い虫を引き離すのに兄(下僕)を放流。しかし先輩がカンピオーネになった際通っていた中学は廃校となり、以後一切行方不明にもなった件の先輩とは音信不通(蘭視点
 尚、以上の真相は八幡には今後一切開示されることは無い

~ツインテ
 中学以来程度の再会だというのに、セカンド幼馴染()だというのに、
 原作での再会時に二度見みたいな反応したワンサマさん
 きっと真相はコレなんじゃないかな、と勝手に判断。多分
 多分鈴の過去とかじゃ実際にツインテだった描写とかは無いんじゃねーの?と重箱の隅を突き直してみる

~亡国機業
 つ 因果を集束する程度の魔術
口調に関しては完全に俺のイメージ。いやだって彼女らの登場時というかそもそも原作読んでないし…(メソラシ



Wiki見ながら色々やってみたけど
とりあえずワンサマさんを大体全否定してみた
あとこのゴリ押し感

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