Muv-Luv IGLOO [M.L.I] 記録無き戦人達への鎮魂歌 (再投稿) 作:osias
タケルの意識はマドロミの中にいた。
それは何時かの記憶。
赤ピンク色の髪をし、アホ毛が目立つ幼馴染との記憶。
時に泣き、時に笑い、時に怒り、そして愛し合った。
その全てが懐かしく。それを見る度にタケルの中の何かか軋む感じがする。
痛いのか、悲しいのか、寂しいのか、怖いのか、怒っているのか分からない。
何もかもが混ざった感情の波が彼の中で渦巻く。
そして、その感情がピークに差し掛かった所で、突然映像が変わる。
ただの高校生をしていた自分。
友人と帰りゲーセンにより、宿題をして、たまに分けの分からない状況に巻き込まれるも、一部を除けば“普通”な世界。
そして、また映像は変わり、
永遠と血反吐吐きながらも、走り続ける自分。
友の足を引っ張りたくない一心で頑張り続けた自分。
が、最後は“いつも”納得が生き物ではなかった。
具体的に分からなくても、感じる
“敗北”の苦痛。
そして、最後にまた一度同じ様な映像
しかし、自分は今度は何か違う事をやろうと粋がっていた。
だが結果として、大切な恩師を殺してしまい、仲間が死ぬ未来でしかなかった。
人類は・・・”勝利”した・・・
が犠牲は納得できるものではなかった。
もう一度あるなら・・・どうしたであろう。
もう一度あるなら・・・
そう、平和なあの世界に戻ってもどこかタケルの魂はそれを問い続けた。
戻りたいのか?
あの悪夢にまた一度?
恐怖より後悔、それよりも希望に向かい走り、走り、走り、飛び・・・
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貴方の意識は
深く
深く
深く
沈む
春の陽だまりの中にいるような眩しさ、暖かさ
そして水の上にいるような静かな音と浮遊感
息を静かに全て吐き
また吸い込み、
肺を満たし
それを繰り返し
息をする
と
貴方は
安堵感に
包まれ
そして
貴方の
目の前に道が現れる
貴方は一歩ずつその道を辿る
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
すると目の前に扉が現れる
さぁ、ノブに手をつけよう
鍵はかかっていないから
ノブに手をつけると
貴方の中で
勇気が
力が
愛が
溢れてくる
さぁ
恐れはない
君よ
扉を開き
旅立て
より良き未来のために・・・
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