俺達は・・・というか俺はひたすら螺旋階段を上り続けた・・・。
だってドライグは俺の右腕に居るし・・・アスカロンは・・・ドライグの中に入ってるし・・・シンドいわ・・・体重が羽の様に軽い黒髪の女の子とか落ちてこない?
あ?阿呆な事考えていたら扉が・・・階段の上に扉が有った・・・ゴールかな?
「マイスター、あの扉を開けると・・・現実世界だ!」
ひたすら上り続けていて・・・疲れていたので・・・俺はドアを破壊する勢いで開けて中に突入すると・・・
真っ暗な部屋だった、出口では無かった・・・。
・・・扉から入ってくる光が届いている所しか見えなかった・・・。
「あれ・・・出口じゃねぇのか?」
と、俺・・・こと兵藤一誠が変態に聞くと
「可笑しいな・・・確かに出口のはずなのに・・・」
と、変態・・・もといアスカロンが・・・
(お、おい?相棒・・・あっちから人の声が聞こえねぇか?)
と、ドラゴン・・・ドライグが・・・。
ん?確かに人の声がするな・・・門番的なのが居るのか?カサンドラを守る番人的な?
俺達は声が聞こえる方に進んでいくと・・・。
「「「ようこそ、地獄の雀荘へ。」」」
麻雀をしている・・・レイナーレ、カワラーナ、ミッテルトがいた・・・。
アカギみたいに顎が地味にシュッてなっていた・・・。
しかも、面子足りないから以前の事は忘れて打とうぜ?とか言ってくる始末だった・・・。
どうやらこのSSはあと100話ほど配牌をするSSに変わるようだった・・・。
side out
其処は闇だった・・・闇の権化が再び活動を始めたからであった。
「緊急速報」
この地球上全てのTVやラジオと言った・・・通信施設から流れいた。
「数時間前にバミューダ沖から現れた謎の古代遺跡から・・・黒い霧の様な物が発生しています。現在世界各国が謎の黒い霧に包まれています。その霧に通信機器等が触れると通信障害が起こり、人体への影響も有ると報道もされています・・・なので速やかに所定の避難場所に避難して下さい。」
と、数時間前までは自分の家で嫁と隣の家の朱璃さんと自分の子供達が帰って来て・・・ご飯を・・・一家団欒をしようとしていた兵藤夫妻と朱璃は駒王学園の体育館へと避難していた・・・。
自分達以外にも沢山の人が避難をしていて、混沌としていたが・・・いっせー、黒歌、白音、朱乃との連絡が取れなくて心配をしていた・・・そんな折りに・・・
「繰り返します━━━━数時間ま━━━━」
ラジオから繰り出されるノイズに人々は困惑した・・・。
黒い霧が通信施設等へ影響を与える等と・・・与太話だと思っていたからである・・・。
何人かの人々は体育館から外を見て黒い霧が来たのではないか?と確認する為にカーテンを開けた・・・兵藤夫妻達もその中の一つであった・・・。
黒い霧は確かに来ていた・・・が良く目を凝らすと黒い霧に巨大な何かと倒れふした数人の人影が有った・・・。
そう、それは邪神によって映し出されている・・・アリーナの映像であった・・・。
人々は人影に気づき・・・何人かが声をあげ・・・黒い霧から映し出される映像に・・・全員が気がついた、無論兵藤夫妻、朱璃も気がついた・・・。
そうして・・・倒れている人影の中に自分たちの子供が居るのにも気がついた・・・。
しかし、黒歌、白音、朱乃が倒れているが・・・一誠の姿が無いと気がついた・・・。
真逆あの巨大な影に跡形も無く吹き飛ばされた、あるいは食べられたのか?と思いもしたが・・・自分達の息子がこんな最後を迎えるとは到底思えない・・・。
非現実の事が目の前で起きているが・・・自分達の息子は今も何処かで・・・ナニかをしていると・・・そう・・・思わずにはいられなかった━━━━━━━━
side out
「ふん、この程度が・・・。」
邪神は地球の神や超越者と呼ばれる悪魔達に落胆を禁じ得られずには居られなかった・・・。
この程度の奴が何人束になっても私達には叶わない・・・と思えた・・・否、事実そうであった。
邪神の『シャドウミスト』を受けた者達は動かなくなり・・・倒れた。
無論、生き残った者達も居たが闇を見たものは希望の灯を消された・・・。
当然であろう、魔王や神が邪神に触れずして倒れたからである。
「で、悦に浸ってる所悪いんだけど・・・赤龍帝の女共は俺が好きにして良いのだろう?」
と兵藤一誠の声が・・・否、いっせーとドライグを食らったサマエルが邪神に問うた・・・。
家畜達の命運を・・・。
「ああ、構わぬ・・・好きにするが良い。」
それを聞いた邪龍は・・・体全体から触手を生やして黒歌達にチラつかせて
「お前達はこれから俺の子を産む・・・家畜になって貰う。」
黒歌達は声に為らない声を上げた。
自分達の愛しい人を食らった奴に犯され、子を産ませる為に生かされると宣言されたからである・・・。
最初に白音が選ばれた・・・触手が白音に触れようとしていると・・・白音は邪龍に向かって唾を吐き出した。
「一昨日来やがって下さい、貴方みたいな人に犯されるなら・・・殺される方がマシです。」
白音は震える体に喝を入れて・・・邪龍に言い放った・・・。
邪神はそんな彼女の啖呵を聞いて笑っていた・・・。
邪龍は顔に着いた唾を手で拭い・・・
「決めた・・・。お前は犯して殺して、殺してからまた犯して、最後は潰れたトマトみたいにグチャグチャにしてやる!」
激怒した邪龍の触手が白音に襲う━━━━
そんな様子を見た黒歌、朱乃は悲鳴を上げた・・・。
「ガッ!?」
それは・・・白音の悲鳴だろうか・・・・否だ!
邪龍・・・サマエルの悲鳴であった・・・。
サマエルは腹に手を当てていた・・・蹲り始めた・・・。
サマエルのいきなりの不審な行為にこの場に居た・・・いや、霧の映像で見ていた人達も・・・不審に思った・・・。
「あが・・・・あが・・・・・がァァァっぁぁあァァァァァァァァァァ!?」
びちゃ・・・びちゃ・・・と吐瀉物を辺りに撒き散らす。
「お、おい?」
と、邪神は尋常ではないサマエルの状態に声をかけた・・・そうして・・・この光景を見ている全員が聞いた・・・。
サマエルの顔が歪んでいた・・・。
苦しみでもなく・・・痛みでもなく・・・。
では一体何に?
恐怖。
恐怖であった・・・先ほど自分が殺して食らった者が・・・・。
「あぐ・・・・ぐぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
四散した。白音の華奢な体ではなく龍の身体が四散した。ナムサン!
辺りを撒き散らした体の中身と共に・・・邪龍の腹の辺りから出てくる・・・モノがあった・・・。
白い何かに覆われた右手であった・・・。
邪龍の腹の中から出てきた存在を確認した・・・女達は涙を流し、邪神はいつでも戦える様に備えた━━━━!
「ドーモ、邪神=サン。赤龍帝の兵藤一誠です。」
これから殺す相手に挨拶を行う兵藤一誠の姿があった。