うちのポケモンがなんかおかしいんだが   作:右肘に違和感

94 / 129





85話 ロケット団繁盛記 追い詰められたタツヤ

 

「マルマイン、やれぇーーーッッ!!」

「ッガゴガーグォォォオンッ!!」

「 !? ドレディアさん、回避だッ!!」

「ッディ───」

 

慌てて指示を飛ばすが、予め相談してあったのかすぐさまマルマインがだいばくはつを起こしてしまう。

 

「ぬぉぁあああーーーっ!!」

「───ッ!!」

 

かなりの近距離でだいばくはつされてしまったせいか

俺は爆風の影響でドレディアさんから離れ落ちてしまう。

 

「う、ぐっ……!」

 

先程木から落下したダメージも踏まえ、かなりきっつい。

正直寝られるなら今すぐ寝てしまいたいが、そんな事をやってしまっては即がめおべら(GAME OVER)だ。

 

「ドレディアさん、大丈……───!?」

「……ッディ、アッ……」

 

直撃でこそないものの、もろに余波でも食らってしまったのか

少し見ただけでもドレディアさんはかなりダメージが蓄積されてしまっている。

 

「ちっ……運がいい奴らだ。マルマインのだいばくはつ喰らってもまだ動けるなんてな……」

 

その声に顔を上げてみれば、少し胸を上下させているロケット団員。

そいつの周りには追撃の次鋒だったブニャットやらペルシアンやらがいる。

 

どうやらマルマインのだいばくはつの影響で

足止めされている最中に追いつかれてしまったようだ。

 

「……ドレディアさん、まだ動けるか」

「……ディ、ァ」

「そうか……無茶だけはしないでくれよ」

 

互いの蓄積ダメージを確認した後、俺は団員と対峙する。

先頭集団が追いついたとはいえ、足が遅めの奴らはまだまだ後方のようだ。

 

「お前等の狙いが俺なのはわかる……俺をどうにかした後、お前等は一体どうするつもりだ」

「決まってんじゃねえか。テメェっつー異分子を排除したら、ボスに直訴してロケット団の復活だ!

 社会適応だかなんだか知らねーが、俺達は悪事をしてなんぼなんだよ」

「サカキさんの意思は無視か?」

「へっ、ばっかじゃねえの?

 俺等を見出して拾ってくれたサカキさんが、俺等のやる事に反対するわけねぇじゃねえか」

「サカキさんはお前等のせいで疲れ果てていたぞ……。また、その重荷を背負わせる気か」

「だーから言ってんだろうが、ボスが反対するわけが───」

「ッァァアアアァアアーーーーッッ!!」

 

俺等の会話の途中にドレディアさんが飛び出し

喋っているロケット団に鉄拳をぶち当て……ようとしてペルシアンに一撃を防がれた。

 

「ナォォォ……」

「ッディァ!?」

「なめんなよ。テメェが奇襲上等なのはクチバでバレてんだよ。

 知らなかったら危なかっただろうが……残念ながらこっちも対策済みよ」

「……っくそ、万事休すか」

 

まさかこの手の奇襲ですら対策を練られてたとは……まともにやりあうしかないのか……!

 

「ッハァ、ハァ、おい、どうだ! 殺したか!!」

「ざーんねん、まだお話の最中だ。どうやら簡単には殺されてくれないらしいぜぇ?」

「……っふ、っふー、まあどちらにしろ多勢に無勢だろ。

 油断はしないが、後ろからも遅いヤツラはどんどん辿り付くだろうしな」

 

打てる手は既に非常に少ない。4枚だけでポーカーしているようなものだ。

 

「……しばらく使っちゃ居なかったが、仕方ない。ドレディアさん、やれるか」

 

俺は常に懐に忍ばせているメリケンサックを指に嵌め、ドレディアさんに尋ねておく。

 

「……こいつらが狙ってんのは、俺だ。みんなに知らせに走るのも、手だぞ?」

「……ドレ、ディ」

 

【放っておけるわけ、ねえだろ】

 

「……そう、か。ありがとう。

 本当にすまないな、こんなわけのわからん逆恨みの処理をさせて」

「……ぁあ? んだとテメェ、もっかい言ってみろ」

「逆恨みの部分、か? まさにそうだと思うんだがね。

 お前等は呆れるほどに腐ってたから、組織の贅肉として首を切られたんだよ。

 その事ぐらい、理解出来ない訳じゃないだろう?」

「ッて、テメェ……!」

「おい、落ち着け。そういう挑発もコイツの手段なんだろうよ。

 動けなくなった後にぶちのめしゃ問題ねえだろ?」

「ッチ……わかったわかっ───」

 

ズォッ!!

 

ドレディアさんはまたも会話の途中に、2番目にここに来たやつへ攻撃を繰り出す。

そしてやはり、ブニャットが相殺に乗り出し攻撃は無効化されてしまった。

 

「ンニャォォオ……!」

「っへ……同じ事を繰り返さないとわからな───」

 

 

ッドムッ!!

 

 

「ぐっ!??! っご、ぁ……!?」

「ニャォゥ!?」

「───っふぅ」

「な……クソガキッ、てめぇーーー!!」

「お……ご、ぁ……」

 

ドレディアさんの影に隠れるように、一緒にドレディアさんと接近し

攻撃を防いで油断した団員に、『俺』が一撃を見舞わせる。

幸いストレートに横っ腹へ拳が吸い込まれてくれたおかげで

ワンパンK.Oに近いダメージを与える事は出来たようだ。

……まだ最初に来た団員も残っているが、

 

「あんた達っ! あのガキ仕留め────って、コラァ!!

 しっかりおしっ!! 子供の攻撃で情けないよ!!」

 

……さらに、どんどん追加されていってしまうか。

 

「ドレディアさん、駄目元だけどそいつ持ってきて」

「? ディァ」

 

俺はあいつらから少し距離を置きながらドレディアさんに頼み

まだまだ動けるらしいドレディアさんは、気絶寸前の2番目のヤツを持ってくる。

 

「なっ、ガキッ……そいつをどうするつもりだ!?」

「決まってんだろ、人質だよ」

 

こいつらに仲間を見捨てられないほどの団結力があるとは思えないが

ひとまずはやらないよりはマシであると判断し、即座に交渉カードにする。

 

「……っへ、俺ら一人一人が人質になる価値なんぞあるわけねえだろ。

 盾にするってんなら、そいつごとテメェを殺しにかかるだけだ!」

「だってよ、こいつの手持ちらしいブニャットよ」

「ッ?!」

「お前はご主人様がどうなってもいいのか。それならこちらも手段はいくらでもあるが」

「ニャ、ォォオォ……!」

 

 

 

 

 

「───ブ、ニャット……!」

「ニャォ!?」

「っ!?」

 

 

なんだ……!? 何を言うつもりだ!?

結構なダメージを負わせられる急所を殴ったのにまだ喋れるってか……!

 

 

「くそっ、だま───」

「俺のことは気にするなぁ……!! このガキ始末する事を一番に考えろぉ……!!」

 

っぐ、自分で自分の人質の価値を無くすとは……!

こいつら本気で肝据わってやがる……。

 

 

「……ドレディアさん、こいつを───」

「おぉ? なんだぁ?

 人質の価値がなくなったら返してくれるってか? そいつはありがてぇ話───」

「───武器にしろ。」

「───ディァ」

 

俺の言葉を聴き、ドレディアさんは俺が殴り倒した奴の足を握る。

そして場に居るロケット団とそのポケモンは俺の言葉を吟味し、意味を理解した上で戦慄する。

 

「クソガキが……てめぇの方がよっぽど悪人じゃねえか……!」

「なめ……んなよ……! 天下の、ロケット団が、そんな脅しに……───」

 

 

「ッディァアア゛ア゛ア゛ァァーーーーーーッッ!!」

「うぉぁぁぁあああーーーー!?」

「クッ、迎え撃てぇー!!」

 

武器にされたロケット団員の悲鳴をお供に連れて、ドレディアさんはロケット団に殴りかかる。

 

その動きはやはり、通常とは精彩を欠いているが……

それでもさすがのドレディアさんらしさ全開の、素早い動きで敵陣へと突っ込んで行く。

 

「ァァァァァァアアアアア゛ア゛ア゛ーーーッッ!!」

「ヴ、ヴモォォオオッッ?!」

「ぎゃぁぁああぁあああーーー!! やめっ、げふっ、おっぐぉぁ……!」

 

大乱戦の中、ドレディアさんは『武器』を振り回しながら

時には敵に『武器』を当て、時には『武器』を使い後ろめたさを与え、うまく立ち回る。

 

「っくそ、俺等の仲間を……!

 やれぇヘルガーッ!! あのガキに噛み付いてこいっ!!」

「ガルルルァァァーーー!!!」

「ッ───!」

 

ついにこちらにまで手を出し始めたロケット団。

進化前のミニマムなポケモンならまだしも、進化後にでかくなったやつは

さすがにこの体ではきつすぎるものがある。

 

 

 

……だが、『タダでやられる』だなどとは一言も言っていないッッ!!

 

 

 

「っるぁぁぁぁぁぁーーーーーッッ!!」

「───!?」

 

ッゴッシャァ!!

 

 

噛み付かれる前に俺はそのヘルガーの鼻の下目掛け、メリケンサックを用いた拳を繰り出した。

 

結果その狙いはジャストミートで入り、ヘルガーの前歯をへし折るに至る。

 

「ッグギャンッ!?」

「っふー……! 成功っ……!」

「クソが……噂通りだな……! このガキ本当にポケモン並にやりやがる……」

 

だが今回上手く行ったところで、次も上手く行く保障はどこにもない。

それでもこのまま突撃し続けてくれればいくらでも方法はあるが……!

 

「おら(ひる)んでんじゃねえヘルガー!!

 どうせそんな前歯なんぞポケモンセンター行けばいくらでも復元出来んだよ!!

 もっとだ! もっと攻めまくれ!!」

「ガルルルルッッ……!」

「……ッチ、少しは(おび)えてくれりゃいいのに……」

 

痛みはきついのかさすがにさっきほどの勢いは無いが

それでも激を飛ばされ、やる気満々なヘルガーが未だに俺の前に立ち塞がる。

 

「おら、行ってこいッッ!!」

「グァァァァーーーッッ!!」

「……ッ!」

 

どうする……?! 奇襲紛いの手を使ってもすぐさま復活される。

さっきの攻撃がまた入るとは考え難い……

加えて俺はカウンターなんぞという、技術がモノをいう上等技術だ。

狙ったところに攻撃を持って行くなんて出来ない。

 

駄目だ……ここで攻撃をまた出すのは愚策だ。

腕一本駄目になってもガードに───

 

 

「─────ぁぁぁぁぁぁああああーーーーっっ!!」

「っ?!」

「ッガルッ!?」

 

 

絶叫を共に連れ、こちらに『突撃』してきたのは、『武器』だった。

突然の突撃にヘルガーは、攻撃に蹈鞴(たたら)を踏まざるを得ず、一度勢いを止める。

 

偶然にも同時に、『武器』が投げ放たれた方向を見れば

全力でコイツをオーバースローしたと思われる、ドレディアさんが敵陣の中に突っ立っていた。

 

 

ッ! 駄目だっ……! ありがたいが、それは失策だ!

 

「ドレディアさんっ!! こっちに戻れぇーーーーーー!!」

「ッディ、ァ……ドォ、レディァーーーーッッ!!!」

 

振り回す獲物が無くなり攻撃範囲的にも不利になったシーンで、俺は慌ててドレディアさんを呼び戻した。

彼女もそれに答え、道を塞ぐポケモン達の攻撃をなんとか()(くぐ)りつつぶっ飛ばし

包囲網から脱出、俺の横まで息切れ切れに戻ってくる。

 

「ったくどっちもちょこまかちょこまかと……!」

「ふふ、でもそろそろ限界も近いみたいね?」

 

ドレディアさんは既に満身創痍であり

なおかつ後ろからはぞろぞろと人間とポケモンが合流してくる。

こちらとしても取れる手段が多いわけでもない。

 

……そうだな。さすがにこれ以上は、もう厳しいか。

 

 

 

最終手段を取るしかない、だろうな。

 

 

「───ドレディアさん。

 俺を上の枝に投げ捨てた後、ここから全力で走り去れ」

「ッ!? ッディ、……ディァ!?」

「駄目だ、もうそんな風体じゃ戦わせる事なんて出来ない。共倒れがオチだ……。

 俺を上にあげてくれたら全力で走って『あいつら』にこの状況を伝えてくれ……」

「…………、ッ…………!」

 

ドレディアさんは悔しそうに(うつむ)き、拳を握り締める。

しかし周囲の状況が、俺らの悩みを許さないのは気付いている。ドレディアさんは俺を持ち上げ───

 

 

「ッ! 今だッ!! てめぇら!!

 全員かえんほうしゃだのれいとうビームだのをぶちまけろぉーーーーーッッ!!」

『ッグギャルガァァアァァアアーーーーー!!!』

「っな!?」

「ッディ!?」

 

 

そんなっ、このタイミングでだと……!?

くそ、ドレディアさんも投擲タイミングに入っていて体勢が───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「─────ホォァァァァァアアアーーーーーーーーーー!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここに居ないあいつの声が響いたと思ったら、俺達の目の前に水柱が降り立つ。

それは太くも細くも無い、ハイドロポンプでもない、せいぜいが小さい滝。

 

しかしそれでも、その水柱は。

れいとうビームですぐに凍った後、炎に対する受け盾となり。

こちらに飛んでくる攻撃を和らげるには十分だった。

 

だが───

 

 

 

 

グゴォォォオオォォオオォオオオオオォォオ……!!

 

 

「ッディァー……!」

「っぐぅぉ……!」

 

 

完全な相殺ではなく、和らげる程度。

全部が直撃するよりは遥かにマシな威力ではあるものの

俺らに対して、れいとうビームの後に飛んできたかえんほうしゃが降り注ぐ。

 

……きっつい、きつすぎる。

本気で倒れてもおかしくないぐらいに、ダメージと疲労が蓄積する。

まず人間の身で、軽減されているとはいえポケモンのかえんほうしゃに耐えられるわけがない。

 

「だ、いじょうぶか、ドレディアさん……!」

「…………ァッ……!」

 

 

さすがのドレディアさんも気絶寸前である……これ以上は、持たないだろう。

 

 

 

 

だが。

 

 

 

 

「来て、くれたんだな……!」

 

 

 

 

俺の相棒達は

 

 

 

 

「ッ!」

「ッ!」

「ッ!」

『ッッッ!!!』

 

 

「△▲☆★~ッッ!!」

 

 

 

「ホァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーーーーーーッッ!!!」

 

 

 

 

ちゃんと、駆けつけてくれた。

 

 

 

 

「っくそ……もうこっちに嗅ぎ付けて来やがったか」

 

悔しそうに呟くロケット団員。

 

「ミロカロス……ドレディアさんを頼む。彼女、もう瀕死寸前なんだ」

「ホ、ホァ!」

「…………ィ、ァ」

 

ミロカロスはすぐさまドレディアさんを背中に乗せ上げ

俺の風体を見直した後に俺も乗るように言ってくるが……

 

「俺は、残らなきゃ、な」

「ホァ! ホーァ!」

「だってよ……」

 

ミロカロスは、やはり俺の格好を気にして無理だと断定する。

しかし、俺にはここから立ち去れない理由がある。

 

 

 

そう、腐っても。弱っても。倒れそうでも。

 

 

 

「───あいつらに対して、指示飛ばさないと駄目だろ?」

 

 

 

俺は、ポケモントレーナーだ。

 

 

 

俺等の前に出て、ロケット団共を威嚇しながら守る壁を作り出しているダグトリオにムウマージ。

ムウマージの方は攻撃が超絶火力なためなのか、攻撃を行わずにひらりひらりと身を躱している。

 

こいつらを置いて、俺だけ下がるわけには行かない。

だから……指示を───飛ばすんだッ!!

 

 

「ダグトリオッ!! 三人で適度に連携してあっちを引っ掻き回せ!!

 ムウマージッッ!! なんとか火力を抑えて攻撃は出来ないかッ!?」

 

『─────ッッッ!!!』

「△▲☆★△▲☆★△▲☆★△▲☆★ーーーーーーーーーーーー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っへ……まだまだ甘いな、ガキが。俺等がその合流を予想してないとでも思ったか?」

「……ッ!?」

 

 

突然こちらに声を掛けてくるロケット団員。

 

なんだ、今なんて言いやがった……!?

 

 

そしてダグトリオにムウマージは、俺の指示を聞き入れ敵陣へと───

 

 

 

 

 

 

 

「出番だッッ!! やったれぇーーーーーーーーーーー!!」

 

「おうっ!! テッカニン、バトンタッチだッ!!」

「ミィィィン」

 

「ッ!?」

 

 

ロケット団員が、俺等の方ではない上の方を向いて声を張り上げる。

釣られてそちらに目線を向けると、そこに居たのは木の枝に掴まり上から俺らを見下ろすロケット団員の一人。

 

さらにテッカニンを連れて、指示したのはバトンタッチ。

 

 

 

そういやなんでさっき俺を追っかける組にテッカニンが居なかった!?

テッカニンなんて、伝説ポケモンを入れても一匹の形態を除き、素早さがダントツなのに

あえてそれ以下のマルマインを先行させて、俺達を追い詰めて───

 

 

全部……こうなるまで、戦術に組まれてたのかッ!?

 

 

そしてバトンタッチで現れた敵は……最低、複数回の『かそく』が込められた……

 

 

 

 

 

─────ストライクッ……!!

 

 

 

 

 

「ギシャァァァァアァアアアッッ!!」

 

 

『───!?!??!』

「△☆ッ?!」

 

 

突然の新手にダグトリオとムウマージは戸惑い─────

 

 

「狙いはあのガキだッッ!! ストライク、きりさけぇーーーーーー!!」

「ッギッシャァアアーーーーッッ!!」

 

 

 

ストライクはこちらに狙いを定めて飛び、迫って───

 

や、やばいッ! 速過ぎッ─────

 

 

 

その速度は、とても俺の手持ちが反応しきれる速度ではなく

一直線にストライクは俺の胸元へと『かそく』付きの状態で飛び込んできて

 

 

本当にその一瞬、俺は世界が遅くなったような錯覚を受けた。

 

 

ストライクは躊躇することなく突撃してきて、その鎌を俺目掛けて振り上げ

 

ダグトリオとムウマージも慌てて俺に向かい

 

瀕死間近のドレディアさんですら、ミロカロスから降りて

 

俺のところに来ようとしているのが見えた。

 

 

 

だが

 

 

 

 

ザ シ ャ ァ ーーー ッ

 

 

 

テッカニンからのバトンタッチで

 

 

 

素早さフルバッフのストライクに追い付けるわけもなく

 

 

 

ひらけた視界に、ガッツポーズをする団員や

俺に向かうドレディアさん、ダグトリオやミロカロスを目に入れ、そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の

 

 

 

胸元から

 

 

 

赤い花が、咲いた

 

 

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。