うちのポケモンがなんかおかしいんだが   作:右肘に違和感

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16:54 修正完了


25話 野戦終

 

・ω・

 

 

「ドガースっ! スモッグだぁっ!!」

「させるかぁっ!」

 

こちとら素早さだけなら(進化後だったらだが)トップクラスの進化前だ!

 

「ディグダァー!! まずは蹴り上げろぉーッ!!」

「───ッッッ!!」

 

スモッグが発動しきる前に、本来カウンター的な意味合いで教えたはずの

横蹴り前の蹴り上げを超速ダッシュの中に、まるでサッカー選手の様に混ぜ

スモークを発動させようとしていたドガースを蹴り上げる。

 

「ドガーっ!?」

 

かなり高く上がったドガースを見失わず、見定めた後落下地点辺りまでダッシュを掛け

ディグダはきっちりと「リンダさんシュート」を決め、ドガースは地面に叩きつけられた。

 

「あーっ! ドガースっ! 負けるなっ! 立てぇー!!」

「……あれって技の分類、何になるのかな。

 格闘だったら効きにくいはずだけど、あのドガース起きないわねぇ」

「んー……なんでしょうね」

 

横に居るもっさんのクエスチョンに答える。

いや、俺もあれどう考えても、出展から考えても格闘以外有り得んと思うんだが。

急所にでも当たったのかなぁ。

 

 

「うぅ……ドガースぅ……」

「俺の勝ちだな。参ったか」

「ってかなんなんだよあのディグダはぁー! あれゴーリキーじゃねえの!?」

「うちのディグダに文句があるならディグダのあな行って来い。

 腐るほど居るから、あれが」

『いるのっ?!』

 

いやいないけどね。もっさんまでハモんないでくださいよ。

 

「まあそんな事はどうでもいいんだ」

「いや、あんましよくないよタツヤ君!?」

「いいんだっつーの!! 俺の財布の肉付きがストレスでマッハなほうが問題だ!!」

 

 

 

 

そうなのだ。

訓練終了やら、途中途中での記念みたいに金を使いまくってたらなんと残金28円だった。

10000円って少ないよね。おいビルゲ●ツ100万位持ってきやがれチクショウ。

 

そんなわけで、財布の足しにはなりきらないだろうが

成果を試すという目的も踏まえ、また野試合に来たのである。

 

ちなみに横についてきたもっさんに真っ先に喧嘩を売ったんだが

売った瞬間サンドを両手で抱え上げられ、無条件降伏するしかなかった。

 

 

 

 

そんなこんなで俺のポケモンであるサンドを頭の上に乗せ「だから私のだってば」

成長したディグダを戦いに走らせて見たのである。

結果はとても上々だ。冗談抜きで育成屋でもやってみようか?

 

覚えているだろうか?

少し前までこいつ、わるあがきしか出来なかったんだぜ。

しかもやっと技覚えたと思ったらにらみつけるだし。あの頃のディグダはまさに黒歴史だ。

 

そして今回は股間への攻撃直撃も無く(ッてか無意識に抑えてたわ、ディグダ。

                                余程トラウマだったんだろうな。

無事に攻撃をし終えて、今に至る。

他にもドレディアさんが討ち倒した試合もあり、財布の中身も1847円にまで膨れている。

 

 

まあ8試合やった結果がこれなんだけどもね。

しかも何気にここのトレーナー油断が出来ないのが多く

何回かドレディアさんもディグダもやられており、ポケセンへリバースする事も多かった。

これだから凶暴な人達は……そういやもっさんもその一人だったなー。

懐かしい話だ、12年前位の話だな……

 

「私と貴方が逢ったの3,4日前でしょうが……

 しかも12年前とか生まれてすらいないじゃないの、君」

「空想に突っ込むなし。もっさんヤマブキシティでジムトレーナーになれるんじゃないの?」

「エスパータイプなんていないわよ……」

「もっさん自身がエスパータイプじゃん。いけっ!! もっさん!! サイコキネシスッ!!」

「ミュ~♪」

 

 

『えっ?!』

 

 

え!? あれ?! なんでそこでミュウが出てくんの!?

お前どっから湧いたっ?! 風呂からか!?

 

「え、ちょ、何この子可愛い~~~~♪ おいでおいで、撫でさせて!」

「ミュ~ィ。」

「うわぁ……ね、貴方私の子にならない?! ね?! ね?!」

「ミュッ!?」

 

ささっと俺の後ろに隠れるミュウ。まあ仕方ないね、今のもっさんは……、ってうおっ。

 

 

完全に目が充血して鼻息荒くフンスフンスしているwww

頭の上のサンドがドン引きwwww

 

よし、あの興奮を冷ます方法を思いついた。

 

「全員出てこーい!!」

 

 

「ドレディアー!!」

「─────ッ!!」 お前はもとからいたよね。

「グッグッ!!」

「キューッ!」

「ミュゥ!!」

 

準備は整った!! Let's GO!!

 

「みんなでもっさんを胴上げすると見せかけて高速でプロペラみたいに回すんだっ!!」

「えっ?! ってキャァァァァァアアアアアア!!!」

 

俺の指示に従い(サンドまで)、こうなんと表現すればいいのか「アアアアァァァ!!」

ぶんぶかぶんぶかと凄い勢いでもっさんを回転させ始めた。「ァァァァァアアアア!!」

速度がやべえ。コーヒーカップとか目じゃないぞ。「アアアァァアアアァア!!」

 

「よーし全員、停止ー!!」

『ドレグキュミュー!!』

「んで、止めきったらもっさんを地面に寝かせるんだっ!!」

 

そして全員でそっともっさんを地面に降ろす。

その結果どうなるか───

 

「うヴぉぇえええ……世界が、世界が私に喧嘩を売っている……!!

 なんで地面、あんたが回ってんのよぅっ……! 停止しなさいよぉっ……!」

 

ギリギリ吐いてはいないようだがかなり気持ち悪いらしい。

そして予想だが、すっごいぐわんぐわんと体が動いているはずだ。

しかし! 無事にもっさんは正気を取り戻した。

 

「ど、どれ……でぃあ、ちゃん……」

「ディ~?」

「あ……アイス2個で、ファイナル、アトミック……バスター……!!」

 

 

がっし。

 

「え、ちょ。ドレディアさん何してイヤアアアアアアアアアアアアーーーーッッ!!」

「ァ゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ーーーーー!!」

 

ファイナル!! ドグンッ

アトミック!! ドゴンッ

ふんっ!!   ベキョッ

バースタァー!!  ブンブンブンブン、ドカーンッ

 

 

 

 

 

                K . O

 

                               第4R 1分28秒

 

 

 

 

そして恒例のポケモンセンター。あれ、ここってポケモン治すところだよね?

なんで俺、治療されるわけでもないのにいつも運び込まれてんの?

 

 

「ドレディアさん。」

「ディ~?♪(ぺろぺろ」

「今のは痛かった……、痛かったぞーーーーーーーーーーーーーー!!!」

 

俺のあまりのフリーザ様の気迫にドレディアさんが若干ビビる。

 

「ッディ!」

 

しかし所詮俺なんだそうです。一瞬で立ち直られた。

 

 

「#」

「ァ~?(ぺろぺろ」

「ポケモンをボールに戻すビームッ!!」

 

ピチュンッ!!

 

「アッ!?」

 

パシュゥゥゥンとボールに戻されるドレディアさん。

即座にボールがぐにぐに動き始めるが、俺は素早く受付に行き

受付の方にガムテープを借りて、ボールをぐるぐる巻きにしてリュックの中に放り投げた。

 

「おっし、みんなー。今日稼いだお金で飯食いに行こうぜー、飯ー」

「ッ!!b」

「ッグー!!」

「ミュー!!」

 

一連の内容を見ていたのに、最近動じなくなった2匹である。

君らも地味に酷いよね。ドレディアさん止めないし、俺も止めないし。

 

ん、サンドとプラスアルファはどうしたって?

また買収しやがったお仕置きとして、+αを花壇に埋めてきた。

さすがに俺のサンドも居た堪れなくなったのか、埋めた+αの横から離れなかったのだ。

 

 

 

「あーちょっとなんか背中ですっごい何かが動いてるから

 部屋にリュック置いてくるわ、ちょっと待ってて」

「ッb」

「グッ」

「ミュィ」

 

さーてご飯だご飯だ。今日は何を食べよっかなー♪

 

 

 

 

 

何を食べようか迷っている時に、横におでん屋があったので

今晩はおでんをみんなで食べる事にした。がんもどき旨いよ?

 

「おっちゃん!! 俺ちくわぶとはんぺん!!」

「ッ!!」

「グーッ!! グーッ!!」

「ミュッミュッ♪」

 

ディグダとヒンバス、後特別ゲストもメニュー表で

「これとこれ!!」と自己主張し、注文が決まる。

 

ちなみに現実だとちくわもはんぺんも「すけとうだら」という魚を

練ったタネで形を作り、それらの食品となっているわけなのだが

こちらの世界は魚というものは全てポケモンなため、加工食品はない。

ならこれなんなんだと思ったら、大豆でした。

ハンバーグも大豆だしこの世界大豆作ってりゃ食って行ける気がする。

 

 

 

「オウー? リトルボーイ!!」

「ライ~チュ」

「あれ?マチスさんにボルティ。今日はマチスさんもここっすか?」

 

なんとイナヅマアメリケンがご来訪。

狙ってやってんのか? と思われるかもしれないが実はそうでもない。

 

こうやって逢う時はこのように書き述べているが実際クチバに滞在し始めてからは

マチスさんと会っていない日のほうが、圧倒的に多いのである。

之は完全な偶然だ。之は完全な偶然だ。大事なご都合主義なので2回言いました。

 

「お疲れ様です。この時間って事は……今日はこれからオフですか?」

「ゥーィムッシュ!! 最近チャレンジャーもひと段落してきたネー。

 負担減ってとってもナイスねー」

「それはいい事ですね~。(……挑戦者にゃぁたまったもんじゃねーだろうけど)」

「ン? 新しいキッズが居るネ~。

 このキッズ、どうしたネ? フラワーレディにMossanは~?」

 

やはり気にはなるか、でもジムリーダークラスでも知らんミュウの存在って

本当に、どれだけ幻扱いなんだろう。

 

「この子はミュウって言います。前にトキワシティ辺りで縁がありまして……

 なんか今日もっさんと会話してたらいきなり湧いてきました」

「ワ、湧く……?」

「んで、ドレディアさんともっさんはそれぞれお仕置きして放置です。

 具体的に言うともっさんは花壇に埋めてきました。

 ドレディアさんはボールに戻して厳重封印して部屋に放置です」

「あら~……フラワーレディも大変ネー……ディナー、ランチ大好きなーのにネー」

「そうじゃないとお仕置きになりませんしね」

 

 

なんか後ろからお前ひどくね? とか聴こえてきているような気がするがきっと気のせいだ。

アトミックバスターで頭をちょっと強めに打っちゃったのが原因だろう。

 

「まあ、オッケーオッケー。

 HEYマスター、ミーはがんもと大根とちくわ頼むネー」

「なかなか通なところ攻めますね。ここも結構行き着けなんすか?」

「ゥイムッシュー。おでん最高やん!! アメリカに持って帰りたいネ!!」

「おい混ざってんぞアメリケン。」

 

この人実は日本人なんちゃうの?

 

「ハッハー! ドントマーインヅ!! (don't mind!!)

 日本いいとこカントー最高! ご飯とってもおいしいネー」

「そいつぁよかったです、ご飯は確かにうめぇわ」

 

なんせ肉と魚が一切存在して無くてもしっかりと食った気分になれるんだからな。

こっちの世界、一体食べ物にどんな工夫がされているのやら。

 

「へい、ジムリーダーさん、おまちぃ」

「オゥセンキュー!! Volty、ホッティングだから気をつけるネー。

 ちくわぶー、PASS!!」

「ちゅーぅ♪」

 

マチスさんの箸から軽く投げられたちくわぶをカプカプ食べ始める

とても幸せそうにちくわぶを食べだすボルティだった。

おーまえはなんでそんなに可愛いんだーぁー。

 

「俺らもそろそろ食うかー。あっついうちが美味いしな!」

「ミュゥミュゥ♪」

「ッb」

「グ♪」

 

 

「ほー。コングラチュレイシュン~! リトルボーイもとっても頑張ってるネー!」

「以前のディグダで考えれば、今のディグダはもはや主力ですね。

 本当、健気に頑張ってくれてると思います」

「ッd」

「そーネ!! ユーのディグダ(?)のスタディクオリティ、ファンタスティックだったネ。

 きっと才能沢山ハヴィングしてるーネ」

「(´・ω・`)」

 

ことここに至っても未だに疑問系で言われるディグダがとってもしょんぼりしている。

まあ元気出せよ……大将ー、こいつに大根お願いー。

 

「そのうちジムに遊びに行くのもいいかもしれないっすねw」

「オーゥ!ノゥ、ノゥ!! フラワーレディちょーアフレイドゥ!

 フラワーレディ属性とか関係ナッシングだからベリーアフレイドゥ!!」

 

ここまで評価されているドレディアさん。

いや本当にあの子バグの塊だからな、やべえもん。

 

「まあバッヂとか関係なしでもどこまでやれるのかとかも

 見てみたいですからねー……ま、そのうち行かせて貰いますよ」

 

俺らからしたらジム前の細い木とかどうにでもなるし。

サントアンヌ号の船長は犠牲になったのだ……。

 

「まーその時はおてやわらかに頼むヨー?」

「うん、機会があれば互いに全力でやりあいましょう」

 

微妙にすれ違っている会話に、2人で笑いあう。

ポケモン達もおいしいおでんを肴に、とても楽しんでいるようだ。

サンドにもがんもどき買ってってあげるかな~♪

 

 

 

 

 

side ドレディア

 

「ァー;; ァァー;;

 ドレディァーー;;」

 

※↑飯に行くぞーのくだりは聞こえていた

 

side out

 

 

side もっちゃん

 

「…………。

 ねえ、サンド……そろそろ出してくれてもいいじゃない……」

「キュッ!!」

「ねぇ~……タツヤ君に危害を加えさせたのは謝るからぁ~……

 そろそろお風呂とか入りたいのよぅ……」

「キュッ!!(ぶんぶん」

「貴方最近あの子にばっかり懐いてるじゃないのっ!! うぅ~……私の相棒なのにっ……」

 

 

「キュ~ン♪」

 

side end


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