文字で表現出来ないがために、どうしても必要だった挿絵が入ります。
作者のへたくそな絵とかそういうのではないのでご安心ください。
64日目 晴れ
私達の主様が目覚めなくなってから、2ヶ月が経ちました。
毎日お見舞いに来ていますが、今日もいつも通りに健やかに眠っていました。
ずっと一定の強さの呼吸を繰り返しています。
きっと、とても楽しい夢を見続けているのだと思います。
お医者さんが言うには、容態が狂わない限り死ぬ事はないと言っていました。
でも、どうしてあんなに苦しそうな顔で仰ったのでしょう。
今日は、お部屋に飾っているお花を入れ替えました。
お花はサカキさんが買ってきてくれました。
私をモチーフとした感じの花を選んだと言っていました。
主様はいつ目覚めてくれるのかな。
今日は、気付いたら主様のお腹の上に頭と腕を乗せて眠ってしまいました。
迎えに来てくれたダグ3さんにゆっくり起こされて、ポケモンセンターに帰りました。
今日もご飯は食べる事が出来ませんでした。
最近、ご飯を食べなくなってからお腹が減らなくなりました。
ミロカロスさんにも心配されたけど、私は大丈夫です。
早く、主様の声が聞きたいな。
◇
タツヤが意識不明になってから、65日目。
今日も午前中にドレディアが奉仕活動を済ませ、いつも通りの日課として病院へ向かう。
いつまでも目を覚まさない主のために、今日も主の顔を見に行く。
タツヤが倒れてからのこの2ヶ月、関係者の方はかなりの変化を遂げている。
ドレディアに関しては、とても懐いていた主が倒れてしまい現在進行形で覇気の欠片も無く
ドレディアに従事している元暴走族達もそれが不憫でならない様で、
自分達の姐御を元気付ける方法は無いだろうかと模索している。
タツヤがドレディアに慕われたのと同じく、元暴走族達もドレディアを慕っていた。
ダグトリオはあの決心した日から、ずっと修行漬けの毎日である。
自分の主であるトレーナーが倒れているため、トレーナー戦も出来ず
ひたすら自分達とムウマージを相手取り、満足が行くまでとことん修行。
たまに『ふたごじま』まで出張し、弱点属性相手に対しても奮起しており
結果、成長率1/3のハンデを背負った上で、Lv64まで上り詰めている。
残念ながらムウマージは元々の実力がおかしいため成長らしい成長は見られていない。
一方、彼が懇意にしていた弾頭の方はというと
ある時期を越えてから突然業務成績が跳ね上がり、サカキの負担はかなり軽減された。
現在もその勢いを維持しつつ、会社の報告を聞いたりトキワジムを再開したり
人員整理の際にトレーナーとしてやりたいと言っていた者達は、サカキに連れられ
トキワジムにて徹底的に
そして業務を拡張した際に、当然外部の人間も会社に招き寄せるのだが……
会社への所属としての、人員登録の際の突破率の低さでも有名になりつつある。
最近他の地域でも、この弾頭と同じように人材派遣を行うところが出てきた。
真似されてしまうなら、せめてこちらは人材の質で勝負という方針を代表取締役のサカキ自身が打ち出し
仕事の質が悪くとも、とにかく仕事を放り出さない様な剛の精神を持つ者を優先して雇っている。
行き場の無い者達を拾い上げるのはいつもの事だが
それに相応しくないと思われる人員は、地下施設の管理に回されている状態である。
弾頭に寄り添いながら現在を過ごしているミュウとミュウツーに関しては
特に特筆すべき事も無いのだが、彼が復活する日を心待ちにしているため
彼が寝ている所で拠点として程近いこの弾頭に、未だ居付いている。
その影響は小さいながらも、確実に弾頭の利益には繋がっており
ミュウツー本人も、働き詰めでなまった社員達にポケモンバトルで活やらテコ入れを施している。
人間嫌いはどちらも随分改善してきたようである。
皮肉にも彼が倒れてから、彼が理想とする形で効率良く回り始めていた。
◇
カチャ
今日もドレディアの短いようで長い一日が始まる。
昨日と、今までと変わらずタツヤは病室で寝続けるだけ。
「ディァ~」
その声は病院と言う事を考慮しても、あまり元気も感じられない。
ベッドの傍にある椅子に腰掛け、今日も静かにタツヤに語りかける。
「ディ~ア、ドレ~ディァ~」
その様子はさながら、長年連れ添った夫婦染みた空気を出しており
部屋の中を見た関係者はいつも揃って、深い嘆きを吐き出していた。
あまりにもその様子が痛々しくて、何とか出来ないのか……と。
話しかけても彼は相変わらず寝息を立て続けるだけ。
いつもと変わらない日常と化したこの日々、さしものドレディアも思い始める。
彼は、もう動く事はないのではないか、と……
そんな想いが突然
最近は泣く事も我慢出来るようになってきていた。
しかし、止める間もなくどんどん涙は溢れてくる。
「……ァ……アァァー……」
今まで我慢出来ていたのに、何故今になって溢れかえってくるのかが分からない。
しかし止める事すら出来ず、ついには声すら上げて泣き始めてしまう。
その嗚咽は、世の理不尽全てに対して上げるような声に似ていて──
その手から零れ落ちた涙が、床に落ちてピチョンと音を立てた時
突然事態は動き出す。
ド ク ン
「──……ッ?! ド、レディァッ……!?」
突然、生々しい何かが音を立てる。
しかしその音の原因がなんなのか、ドレディアにはわからない。
涙すら拭かず、その顔をキョロキョロと回し、それに気付いた。
「…………ぅ……ぉ……」
「……ディァッ!? ディッ!! ディァーーッ!!」
なんと今までずっと沈黙を保ち続けていたタツヤに、ついに何かの反応が現れたのだ。
その声は、呻きにも似ていて、どこか苦しそうである。
しかしその傍に居るドレディアはあまりにも突然な主の反応に期待を抱かざるを得ず。
結果、苦しさも気にせず体を揺らす。
「ディッ! ドレディァッ! ドレディーーーーアッ!!」
「ぁ……ァァァァ……ァァァーーッッ!」
「ディァッ?!」
ここまで来てドレディアは漸く気付く事が出来た。
主様の様子がおかしい。
その顔色も、今まで無表情に寝ていたものと違い……歯を食いしばっており
自分の中に襲い来る何かに必死に耐えている様子だ。
───これは、私だけじゃ何も出来ない。
そう判断し、すぐさま部屋にあったナースコールスイッチを押す。
以前職員から説明を受けていたため、その行動は素早かった。
しかし押したところですぐに誰かが来るわけでもなく
その間にも自分達の主の顔色は一層悪くなっていき……誰かが来るまでの時間が非常にもどかしい。
「ディッ、ディァッ……!」
【私はここにいますよ】と主張するために、ドレディアは静かに主の手を握る。
どうか、無事でありますようにと、何かに願いながら。
◇
【……つまらぬ】
【ん、何がだい。】
今日も変わらず、ミュウツーとミュウは地下施設にて時を過ごす。
【あいつが起きてこないから、やる事が少ない】
【君どんだけあの子に依存してんのさ……】
【違う、依存ではない。私が暇つぶしと思う事例の全てにあいつが関わっているだけだ】
【それが依存以外のなんだって言うんだいー?】
【ぬ、ぐ……】
日頃は社員の訓練やら、ときたまゲームフリー●の社員が来て
彼と一緒に熱弁を繰り広げている様子は見られはするが……
社員達も社員達で所詮バトルの錆びを取る目的、熱が入るバトルなどには発展しない。
フリー●の社員との会談は、実るものこそあるが
どうしてもタツヤを混ぜた会談とは見劣りしてしまうものがある。
【ふぅ……もうゆめくいでもして強制的に起こしてしまおうか】
【ダメージ負って寝てんのに、さらにダメージ与えてどうすんのさ……】
【そこはあれだろう、人間達も良く言っているではないか。
マイナスとマイナスを掛けたらプラスに───】
───バタバタバタバタバタッ!
【───……む?】
【……んー?】
外が突然騒がしくなり始めた。
最近ではこのような事も滅多に起こらず、だからこそ
ジムリーダーの仕事に関しては、何もすることが無いためミュウもサカキに付いていっていないのだ。
ミュウツーは部屋の扉を開け、外の様子を確認する。
【騒がしいぞ、一体何があったのだ】
走っていた弾頭社員を一人捕まえ、問い質す。
「あ、ミュウツーさんッ! 大変です! い、今からボスのッ……!」
【サカキなど知った事ではない。私は何があったのかを聞いているのだ。】
【こらミュウツー。君コワモテなんだから、そんな脅すように差し迫っちゃ駄目でしょ】
【人が少し気にしている事を言うな……!】
「あ、いや……私達も大分慣れましたから……って、違うッ!? タツヤさんっ、タツヤさんがっ!!」
【【ッッ!?!?】】
その社員の報告を聞いて驚く。
ここ2ヶ月の間一切変化が無かった、病院で寝ている彼に何か変化があったのだ。
【説明しろッ! あいつに一体何があったッ!!】
「は、はいっ! 今病院から連絡があって……病状が悪化しているかもしれない、とッ!」
【行くよッ! ミュウツーッ!!】
【言われずともッ!!】
職員の言葉を聴いてからの彼らの行動は、まさに血族。
一糸違わぬ様な流れる動きとタイミングでミュウのテレポートにミュウツーが付いていった。
「───私も、早く皆に知らせてこないと……!」
WMがテレポートしたのを確認した職員は
先に走っていった社員達に遅れ、再び施設内を走り出す。
タツヤの手持ちである彼らに、報を知らせるために。
◇
一方こちらはトキワジム。
「まだまだ気合が足りんぞォ! ドサイドン、地割れで巻き込め!!」
「ゴォオオオオッ!!」
今日もトキワジムでは、サカキが日頃のストレス解消のために大暴れしている。
弾頭の経営も順調ではあるものの、やはり人と人の間で交渉する手前
悪態しか付く事が出来ないレベルで付き合いたくない人間が存在しており
その人間が『相手方のTOP』、つまりはお客様の最上級であるため手に負えない。
そんなストレスを、余り出回らずとも良くなった身を効率的に、として
以前より頻度を増したトキワジムの再開に、所属トレーナーが割に合わない目を喰っている。
「───今だマルマインッッ! その地割れ、飛び越えて突撃ッッ!」
「ガゴガーゴォオオオンッッ!!」
しかしその鬱憤の捌け口の所属トレーナーもがんばっているらしく
安易にオールキルをやられはしない、と気負っている。
「甘いわッ!! ドサイドン、マルマインを打ち上げろっ!!」
「ゴオォオオオオオォッ!!」
ドッゴォンッ!
まるでバレーボールのように、突撃してきたマルマインを両手で救い上げて
ジムの空中へとマルマインをぶち上げるドサイドン。
マルマインはその関係上、空中で放り出され身動きが取れない。
「ッ……!」
「落下地点を見定めろ!! ドリルライナーで突撃ッ!!」
「ゴォォォォォォォォオオオオッッ!!」
勢いよくドサイドンは踏み出して行き、突撃を繰り出す。その勢い──まさに戦車。
「───マルマイン、だいばくはつだッ!!」
「ガゴガァァァアアアーーーーーー!!!」
「なッ!?」
苦手な地面技、負けを確信したのかマルマインのトレーナーは
せめて相打ちに、と……最後に決死のだいばくはつを指示する。
◇
すさまじい爆音の中、マルマインは自責ダメージで倒れ……同時にドサイドンも倒れ───
「ッゴ…………!」
倒れなかった。
元々ドサイドンは物理耐久だけであれば凄まじい性能を誇る。
いかなだいばくはつと言えど、元々の属性や耐久力もあって耐え切る事が出来た様である。
「ありがとう、マルマイン……戻ってくれ」
「よし、ドサイドンよくやった。マルマイン使いよ、お前も……強くなったな」
「ハッ! 光栄ですッ!」
マルマイン使い……彼はサントアンヌ号事件において人質部屋を管理していた団員だ。
あの件で逮捕され、刑務所でじっくりと更正生活を送っていたのだが
弾頭の経営が安定してきたところでクチバの刑務所の方にも出向き
件の襲撃事件の団員達を全員取り入れ、説得と組織への組み込みをしたのだ。
「今回はドサイドンの耐久力がひとつ上を行ったが、だいばくはつに耐え切れる者は少ない。
せめて後に続くようにと考えたその判断は良いものだろう」
「ありがとうございますっ!」
そして、その中に居た彼は……あの時のマルマインと共に歩む事を決め
トレーナー志望としてトキワジムでジムトレーナーとしのぎを削りあっていた。
「ふむ、そうだな……一度トキワジムを出て、ジムバッヂを集めてみてはどうだ」
「え……」
「お前はこのジムで言うなら間違いなく新規精鋭だ。
このジムだけではいずれその成長も頭打ちとなるだろう。
色々なタイプと戦い戦略と戦術を研究してみるんだ、お前の柔軟性は私が保証する」
「あ……は、はいッ! ありがとうございますッ!」
勢い良く頭を下げ、サカキに例を告げるマルマインのパートナー。
その様子を見て、サカキもこう思わずにはいられない。
(後輩は……着実に育ってきている。
私も今の地位に満足したままでは、いつか足元をすくわれそうだな)
今まではロケット団との
サカキ本人の腕は、全盛期よりめっきりと腕が落ちていったものだが
ここに来て、若者連中に勝ちあがりたい欲を刺激され始めている。
やはり───この空気、悪くない。
そう思わせる何かが、ここにはあった。
ッバン!!!!
「ッ?!」
「え!?」
突然バトルステージの入り口が音を立てて開かれ
その先には息を切らしたトキワジムの事務員(女)が居た。
彼女も弾頭構成員であり、人材派遣としてこちらに出向している。
「ボ、い、いえ……! サカキさんっ! 大変ですっ!
タツヤさんの容態が悪化したと弾頭本社から連絡がッ!!」
「……──なんだとぉッ?!」
「び、病院から連絡があって、なにやら苦しみだしたとの事です!」
「ッ……すぐにタマムシへ向かう! すまないみんな、急用が出来たッ!!」
サカキはすぐさまトキワジムを飛び出し、用意していた弾頭所属のそらをとべるポケモンに乗り
すぐさまタマムシへ向かうように指示を飛ばす。
結局マサラの付近であるトキワに最近通い詰めているものの
タツヤの母親であり、自分の師匠でもあるレンカにはついぞ出会えていない。
彼女の家の近くにはオーキド博士の研究所があり、一度尋ねてみたところ……
「わしも一度彼女を訪ねてみたんじゃがのぉ。
なんかアルセウスとかってポケモンに逢ってくるーとか言って
前日に酒屋で大吟醸買いまくってたぞぃ。確かシンオウに住んでるとか……」
と、相変わらずぶっとんだ答えが返ってきた。彼女を縛れるものは何もないようである。
そして彼女が居ない間にタツヤ君に何かあれば……多分、サカキが死ぬだけでは済まされない。
彼女のタツヤへの溺愛っぷりは、タツヤが旅立った理由からして
『タツヤ達の朝食をほっぽってどっか行く事なんぞ有り得ない』というのが
世間があの家族を見る際の見解だったからだ。
「頼む、命に関わるような内容は勘弁してくれ、タツヤ君……!」
複雑な思いを乗せ、サカキは空へ舞う。
◇
一方こちらはタマムシ病院。
現在も、タツヤは何かにうなされ続けている。
「う……ぁ、ァ……ァァッ……!」
「…………ディ……!」
「心拍は現在正常です。ただ……この汗は一体……」
「これは、多分……何か……」
「何か……なんですか?」
「悪い夢を見ている時と状態が似ている気がするよ」
「悪い、夢……ですか」
病院の看護士も、言われてみれば似ているような……と、ふと思った。
自分も寝覚めの悪い夢などを見ていたら、寝汗がびっしょりだったのを思い出した。
「……彼には悪いが、これはもしかしたら良い傾向かもしれない」
「ア゛ァッ?!」
「今まで、夢を見ることすらなくずっと寝ていたんだ。
悪い変化では有るかもしれないが、彼の脳が再度活動を始めたのかもしれない」
医者が言う分にはどうやら、今まで無反応だった時よりマシではないか? との事だった。
確かに、そうであれば何かしらの内容があって突然目覚める可能性も無くは無い。
だが、今の時点では彼の状態が悪夢であると確定したわけでは───
キュゥゥウォン!!
「ッ!?」
「うおっ……なんだっ?!」
突然部屋の入り口が光りだす。
光が終わった先に居たのは、弾頭御用達のエスパーポケモン2体だった。
「ディァッ!!」
「あ、ああ……君達か。話を聞いてこちらに来たのかい?」
【そうだ……むぅ、なるほどな。悪夢の可能性がある、ということだな?】
「!、っと……君は人の心が読めるんだったね。
その通りだ、反応が一切無いよりは何かしらの刺激になって良いと思ったんだが」
「う、ぁ……ぁぁぁっ……!」
タツヤは、うなされながらその虚空に手を伸ばす。まるで──何かを動かそうとするように。
【……お医者さん、本当に彼はこのままでいいのー?】
「正直なんとも言えない……悪夢を取り払ったら刺激はなくなるだろうし
かといってこのままにしてたら体が付いていけない可能性すらある」
【……後者になっては目も当てられんな。仕方が無い、私が悪夢をなんとかしよう】
「え、そ……そんな事が、あ。そうか! 君は、心の中を……!」
【そういう事だ。少しどいていろ。ドレディアよ、お前もだ】
「ッ…………」
自分では何も出来る事が無いのを思い知らされ
握っていた手を離し、少し距離を開けたところでミュウツーがそこに入る。
【ついでの大盤振舞いだ……ミュウ、手伝え。
全員にこいつの悪夢の現状を見せるぞ。何かしら解決法も思いつくかも知れぬ】
【あ、あれやるんだ。わかったよー】
「そ、そんな事まで……君達は一体何者なんだッ!?」
【ふ、さて……な? では息を合わせろよ、ミュウ……】
【うんっ!!】
そしてWMは静かに瞑想を始め……
数秒後に両者とも輝き始める。部屋は眩しい光で埋め尽くされ───
その光の中に、現在タツヤが見ていると思われる悪夢が晒け出された。
「ぁ、あぁぁぁ……だ、だめ、だ……そんなっ……ちが、違う……その、横だ……!
そこじゃ、無いんだぁぁ……! あぁ、次のやつまで……!
やめ、やめてくれ……俺に、その光景を……見せないでくれ……!」
その映像を見て、全員が別の意味で固まってしまう。
一体この画像がなんなのだろうか、これの何処が悪夢なのだ?
【……何これ。】
【……私に聞かれても、困る】
「……なん、だろう。この四角だらけの映像……? これが、彼の悪夢なのか?」
「もしかして……これ、パズルとかかしら?」
「ディァ…………」
あまりといえばあまりの謎な悪夢に、一同は一体どうしたら良いのかわからなくなった。