ゼロの人造人間使い魔   作:筆名 弘

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お久しぶりです。登場人物紹介その二をお送りします。

……またしても、時間稼ぎ申し訳ありません。

つ、次こそは!


 登場人物紹介その二 ※第五章までのネタバレ注意

ゼロの人造人間使い魔登場人物その二(本作への登場順に記載)

 

※第五章第四十六話終了時までの名前入り登場人物に限ります。

※第五章開始時点までのネタバレがあるため、閲覧にはご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エレオノール・アルベルティーヌ・ル・ブラン・ド・ラ・ブロワ・ド・ラ・ヴァリエール:

 ヴァリエール公爵家の第一子にして、ルイズの長姉である二十七歳。父親譲りの金髪と母親譲りのきつめの美貌を備えた才媛。トリステイン王立魔法アカデミー土系統主席研究員を務める優秀な土メイジでもある。

 名門貴族の令嬢らしく、高慢な気位の持ち主であり、体面や名誉を重視する性格。末妹であるルイズの事を「おちび」と呼び、きつく当たることもあるが、ルイズを嫌っているわけではなく、むしろ長姉としての愛情ゆえである。

 大貴族の令嬢であるが、二十七歳にして、未だ独身。以前は、トリステインの名門伯爵家当主トーマス・ド・バーガンディと婚約していたが、現在は解消してしまっている。そのことに触れられると、「修羅」と化す。

 ルイズの使い魔であるセルに対して、研究者としての興味を持っている。

[所属・官職]トリステイン王立魔法アカデミー土系統主席研究員

[系統]土

[ランク]トライアングル

[二つ名]「鉱貴」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]王都出向中の両親の代理として、ヴァリエール家を切り盛りしている。ノルパド鉱山の陥没事故について考察中。

 

 

カトレア・イヴェット・ラ・ボーム・ル・ブラン・ド・ラ・フォンティーヌ女子爵:

 ヴァリエール公爵家の第二子にして、ルイズの次姉である二十四歳。ルイズと同じ桃色の髪と二人の姉妹とは異なる豊かなスタイルを持つ美女。姉妹達とは違い、その性格は穏やかで優しく、やや天然気味である。生来の奇病を患っており、幼少のころから領地の外に出たことが無い。その事を不憫に思った父から、公爵領の一部をフォンティース家領として与えられており、爵位を持っている。

 ルイズからは、「ちいねえさま」と呼ばれ、非常に慕われている。長身異形の亜人セルのことをルイズの「良い人」だと考えているようだ。

[所属・官職]ラ・フォンティーヌ子爵家当主

[系統]水

[ランク]トライアングル

[二つ名]「慈流」

[使い魔]トゥルーカス(フクロウ)※使い魔ではないが、とてもよく懐いている動物・幻獣を多数飼っている

 

[第五章開始時点]「王権守護戦争」直後に容態が急変し、ほぼ寝たきり状態。本人の希望で、ルイズには知らせていない。

 

 

ピエール・リオン・ド・ラ・ヴァリエール公爵:

 トリステイン王国最高位の名門貴族ヴァリエール公爵家の当主にして、エレオノール、カトレア、ルイズの実父。年齢は五十過ぎで、頭髪や口髭は、かなり白いものが混じったブロンドだが、年齢のせいではないらしい。ヴァリエール家の初代は、トリステイン王の庶子であり、王家とは血縁関係にあるため、彼自身も順位は低いものの王位継承権を保持している。

 かつては、トリステイン王国三軍元帥として、軍事面を統括していたが、数年前に引退し、自領の運営に専念していた。大貴族の当主にふさわしい威厳を備えてはいるものの、ルイズら娘たちには、表面上は厳しく接しながらも、実際にはだだ甘の親馬鹿であり、妻であるカリーヌにも、基本的に頭が上がらない愛すべき駄目公爵である。

 セルのことを愛娘であるルイズにへばりつく害虫と見做している。

 若い頃は、「ブレイド」の魔法を使わせたら、大陸に並ぶ者無しとまで謳われていた。

[所属・官職]元トリステイン王国三軍元帥・トリステイン王国護国卿

[系統]水

[ランク]スクウェア

[二つ名]「剣聖」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]「王権守護戦争」後、マリアンヌ暫定女王たっての願いを受け入れ、宰相位と同格の「護国卿」として中央政界に復帰。ルイズとは入れ違いで王都に入ったため、非常に落胆したらしい。

 

 

ランドルフ・ド・ジェローム準男爵:

 ヴァリエール公爵家の雑事を取り仕切る執事長をつとめる六十歳。幼少時から、ピエールに仕え、ヴァリエール領の隅々までを知悉している。

[所属・官職]ヴァリエール公爵家執事長

[系統]水

[ランク]トライアングル

[二つ名]「濁流」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]領主代行となったエレオノールの補佐をつとめている。

 

 

カリーヌ・デジレ・ド・マイヤール・ド・ラ・ヴァリエール:

 ヴァリエール公爵夫人にして、ルイズたち三姉妹の実母。彼女の桃色の頭髪は、カトレアとルイズに受け継がれている。四十代後半とは思えないほどの美貌と肉体を維持している。

 夫を遥かに超えるオーラとも言うべき貫禄を備える公爵家の真の支配者であり、彼女愛用の鉄扇の音は、ヴァリエール家のすべての人々にとって畏怖の対象である。かつては、魔法衛士隊マンティコア隊を率いる凄腕の騎士として、名を馳せていた。その頃から、規律・規則を非常に重視する性格である。

 三十年以上前に、とある事情から、セルとよく似た亜人と出会っていたらしい。

[所属・官職]元トリステイン王国マンティコア隊隊長・トリステイン王国魔法衛士隊総隊長

[系統]風

[ランク]スクウェア

[二つ名]「烈風」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]「王権守護戦争」後、マリアンヌ暫定女王の要請を受けた夫に同行して王都へ。魔法衛士隊の立て直しのため、自ら総隊長に志願する(夫を脅迫したとも)。その後、衛士隊の錬度は急激に上昇したが、すべての衛士たちの目から光が失われたらしい。

 

 

モンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシ:

 トリステイン王国モンモランシ伯爵家の長女であり、ルイズの級友でもある十六歳。金髪縦ロールと大きな赤いリボンが特徴的な美少女。一応、ギーシュの恋人ではあるが、二股騒ぎなどもあり、つかず離れずの微妙な距離感を醸し出していた。二つ名は「香水」で、独特の配合による創作香水は、学院や王都の一部では、かなりの好評を得ている。

 「王権守護戦争」時は、学徒士官となったギーシュを心配して、休暇もとらず、学院で彼の身を案じていたらしい。

 タバサとは、香水製作を通して、若干の交流があった。

[所属・官職]トリステイン魔法学院二年生

[系統]水

[ランク]ライン

[二つ名]「香水」

[使い魔]ロビン(カエル)

 

[第五章開始時点]ルイズ達とともにタバサ救出作戦に参加後、ヴァリエール城へ瞬間移動。

 

 

ジェームズ・テューダー一世:

 アルビオン王国テューダー朝第八十七代国王であり、ウェールズの実父。前トリステイン国王ヘンリ三世は、実弟である。すでに老境著しいものの、未だに王としての豪胆さを備える傑物。

 ニューカッスル城篭城戦において、嫡子ウェールズの進言を受け入れ、トリステインへの亡命を決断した。「王権守護戦争」時は、ラ・ロシェールを出撃していく遠征艦隊をマリアンヌとともに見送った。

[所属・官職]アルビオン王国テューダー朝第八十七代国王

[系統]風

[ランク]トライアングル

[二つ名]「風雅」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]ハヴィランド条約締結後、アルビオンに帰国。ロンディニウム郊外の離宮で余生を過ごしている。

 

 

マリアンヌ・ド・トリステイン暫定女王:

 トリステイン王国太后であり、アンリエッタの実母。四十代前半の年齢ながら、往時の美貌は全く衰えていない。夫であるヘンリ三世逝去後は、政治から身を退き、喪に服していた。かつて、ジェームズ一世が皇太子時代に、自分を口説こうとしてきたため、親友直伝のビンタで撃退したことがある。

 「王権守護戦争」開戦前に、前線に赴く愛娘アンリエッタを鼓舞するため、暫定女王の地位に就く。

 ヴァリエール公爵とその夫人とは、三十年来の友人関係にある。

[所属・官職]トリステイン王国太后・同暫定女王・トリステイン王家宗主

[系統]水

[ランク]トライアングル

[二つ名]「憐清」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]アンリエッタ、マザリーニ不在のトリステイン中央府を支えるため、ヴァリエール公爵とその夫人を王都へ呼び寄せた。

 

 

ポワトゥー・ヴィエンヌ・ド・ポワチエ侯爵:

 トリステイン王国空軍大将をつとめるポワチエ侯爵家の当主であり、王軍きっての名将と呼ばれる四十三歳。国内での小規模な反乱鎮圧で功績を挙げてきたが、本人の力量は凡将の域を出ない。

 「王権守護戦争」では、遠征軍の艦隊司令に任命されたものの、全くといっていいほど武勲を立てることが出来ず、念願の元帥杖を逃がした。

[所属・官職]トリステイン空軍大将

[系統]土

[ランク]ライン

[二つ名]「岩塊」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]「王権守護戦争」後、ルイズやアニエスといった宮廷の新興勢力に対して不平不満を募らせる保守派とは、距離を置いているらしい。

 

 

バッソ・カステルモール男爵:

 ガリア東薔薇花壇騎士団に所属するスクウェア・ランクの風メイジで、若干二十三歳。ガリア辺境の没落貴族の出身だったが、ガリア王弟オルレアン公シャルルにその才能を見出され、花壇騎士に抜擢される。忠誠を誓ったシャルルが暗殺されると、その遺児であるタバサを護るために、あえてガリア王女イザベラの守役に志願した。

 「王権守護戦争」後、シャルルを崇拝する王弟派と一部の反ジョゼフ派を糾合し、ガリア解放義勇軍を組織する。タバサ幽閉をきっかけとして、王都リュティスにて蜂起。

[所属・官職]元ガリア王国東薔薇花壇騎士団上位騎士長・ガリア解放義勇軍主宰

[系統]風

[ランク]スクウェア

[二つ名]「旋風」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]リュティスにて蜂起後、ジョゼフの「虚無」によって御前会議出席者共々、生き埋めとなるも一命は取り留める。

 

 

ジュリオ・チェザーレ:

 ロマリア宗教庁において、最年少で助祭枢機卿の地位についた十六歳の少年。平民出身であるため、魔法は使えない。その容貌は、一見すると、美少女と見紛うばかりの美貌である。虹彩異状によって、両目の色が異なる「月目」と呼ばれる瞳を持つ。

 「王権守護戦争」では、教皇聖エイジス三十二世の勅命を受け、観戦武官として、トリステイン遠征艦隊に従軍。ルイズの「アブソーヴ」発動を目の当たりにし、彼女が「虚無の担い手」であると確信。戦役後は、教皇の名代として、トリステインに派遣される。

 右手の甲には、ルーンが刻まれており、「虚無の使い魔」の内、「神の右手ウィンダールヴ」と呼ばれる存在。

[所属・官職]ロマリア宗教庁助祭枢機卿・ロマリア連合皇国トリステイン公使

[能力]「虚無の使い魔」の一つ、「神の右手ウィンダールヴ」として、使い魔の主従契約すら無視して、幻獣を支配することができる。

 

[第五章開始時点]トリステイン魔法学院に滞在し、セルの脅威を感じながらもルイズを監視していたが、教皇の召喚命令を受けて、アルビオンへ向かう。

 

 

ジョゼフ・ド・ガリア一世:

 ガリア王国第二百六十一代国王として、大陸最大の王国の頂点に立つ四十三歳。蒼髪蒼瞳を持つ美丈夫で、一見すると三十代前半にしか見えない。「始祖」の系譜たる四王家出身でありながら、魔法の才に乏しく、政治にも感心を示さないため、国内外で「無能王」と渾名されている。実弟であり、「傑物」として知られたオルレアン公シャルルに対して、屈折したコンプレックスを抱えており、三年前の父王崩御に際して、ついに実弟を暗殺してしまう。

その折、「虚無の担い手」として覚醒。東方出身のシェフィールドを、自身の使い魔「神の頭脳ミョズニトニルン」として召喚。アルビオンをはじめとする各地に派遣し、暗躍させていた。

 「王権守護戦争」後、覚醒したルイズの拉致を目論むも失敗。その後、超巨大ゴーレム「フレスヴェルグ」の完成をもって、暴走を開始する。

 実の娘である王女イザベラには、望むものはなんでも与えてきたが、家族としての感心や愛情を示したことはない。

[所属・官職]ガリア王国第二百六十一代国王・ガリア王家宗主

[系統]虚無

[ランク]?

[二つ名]「無能王」

[使い魔]シェフィールド(神の頭脳ミョズニトニルン)

 

[第五章開始時点]リュティス出奔後、「実験農場」にて起動させた「フレスヴェルグ」を用いて、サン・マロンを焼き尽くす。その後、トリステイン領に向かってゆっくりと移動中。途上にある都市や集落を破壊している。

 

 

元素の兄弟:

 曲者揃いのガリア北花壇警護騎士団にあって、特に畏怖を集める四人の兄弟。長兄ダミアン、次兄ジャック、三兄ドゥドゥー、末妹ジャネットの四人で、それぞれが一騎当千の実力者だと噂されていた。

 セルのお披露目に集められた他の北花壇騎士たちとともに、イザベラの無茶振りによって、セルと戦い、瀕死の重傷を負う。

 「王権守護戦争」後に動ける程度には、回復したらしい。

[所属・官職]元ガリア王国北花壇警護騎士団花壇騎士

[系統]ダミアン:水と先住 ジャック:土と先住 ドゥドゥー:風と先住 ジャネット:火と先住

[ランク]系統魔法は全員トライアングル

[二つ名]兄弟としては「元素」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]回復後、ガリアを出奔。兄弟共通の目的のために次の雇い主を探している。

 

 

ヨシア:

 帝政ゲルマニアとの国境沿いに位置するガリア王国アルデラ地方の小村エギンハイム村の若者。林業を生業とする村と「黒い森」を住処とする翼人の対立に苦悩している。

 幼い頃、「黒い森」の中で怪我を負い、動けないところをアイーシャに助けられ、それ以来彼女に想いを寄せている。

[所属・官職]エギンハイム村青年団翼人連絡係

 

[第五章開始時点]村の先頭に立って、翼人との融和に努めている。近々、アイーシャにプロポーズするつもりらしい。

 

 

サム:

 エギンハイム村村長の長男でヨシアの兄。村の青年団の団長をつとめ、翼人排斥の指揮を取っていた。謎の花壇騎士ジャンヌの介入によって、村は翼人との融和を目指すことになった。

[所属・官職]エギンハイム村青年団団長

 

[第五章開始時点]最近は、空を眺めながら呆けていることが多いらしい。どうやら、花壇騎士ジャンヌのゴミでも見るかのような凍てつく視線を受けて、ナニカに目覚めてしまったようだ。

 

 

アイーシャ:

 ガリア王国アルデラ地方に広がる「黒い森」をテリトリーとする翼人部族を束ねる族長の一人娘。部族の若衆と領域近くに住む村人たちとの対立に心を痛めている。

 子供の頃から知っているヨシアとは、相思相愛の間柄である。

[所属・官職]テテ・リリマ族次期族長

 

[第五章開始時点]薄々、ヨシアの意図に感づいているが、族長である父が、どう反応するか悩んでいるらしい。

 

 

リーヴル・ド・マデライン女子爵:

 トリステイン王国王立図書館の司書職を世襲するマデライン家の十二代目に当たる十九歳。知的な眼鏡とポニーテールが特徴的な美少女。マデライン家は代々、「古き本」と呼ばれる魔力を宿した書籍の収集と管理を任されており、三代目マデライン卿が建設した管理書庫が、現在の王立図書館の前身である。マデライン家は特殊な魔法も伝承しているらしい。

[所属・官職]トリステイン王立図書館司書

[系統]水

[ランク]トライアングル

[二つ名]「智水」

[使い魔]テクスト(シュレーターペンギン?)

 

[第五章開始時点]「王権守護戦争」中に禁書区画の魔力が変動したことを察知したが、あえて放置しているらしい。

 

 

テクスト:

 リーヴルの使い魔で、見た目は地球に生息しているシュレーターペンギンそのもの。幻獣種かどうかも不明だが、人語を解する高い知能と軽快な運動能力を持つ。見た目に寄らず、ダンディな口調でしゃべる。

[能力]リーヴルに言い寄る不埒な輩に空中からの蹴り技をお見舞いできる。

 

[第五章開始時点]リーヴルのため、超時空飛び膝蹴りの修行中である。

 

 

ダンブリメ:

 トリステイン王立図書館の禁書区画最奥に封印されていた「古き本」に宿る魔力が意志を持った存在。禁書「異伝ゼロ・ファミリア」を拠代としていたが、モートソグニルの能力を発動させたオスマンによって、力の大半を失ってしまう。

 二千年以上前から存在し、「異伝ゼロ・ファミリア」についても、なにかしら知っていたらしい。

[能力]他人から魔力や心を吸収。スクウェアクラスのメイジやマジックアイテムの魔力を相殺。

 

[第五章開始時点]力の大半は失ったものの消滅は免れ、新たな拠代を選定中。

 

 

ジュリアン兵長:

 「王権守護戦争」直前に軍に志願した少年兵であり、シエスタの弟。姉と同じ黒髪を持つ十五歳。トリステイン遠征艦隊のロサイス上陸後は、居留守部隊の警邏分隊に配属され、夜間巡回を行っていた。そこで、コルベールと出会い、学院で働く姉の消息を尋ねた。

 メンヌヴィル率いる逃亡兵部隊のロサイス襲撃時は、コルベールの指示で伝令をつとめ、敵部隊撃破に貢献した。戦役後は、二階級特進を果たし、二等兵から兵長となる。

[所属・官職]元ロサイス防衛中隊第三警邏分隊二等兵・ラ・ロシェール警備隊第四警邏分隊隊長

 

[第五章開始時点]帰国後、故郷タルブに近いラ・ロシェールの警備隊に配属される。分隊の隊長に任命され、防衛戦のときより緊張しているらしい。

 

 

ジュリウス・ド・ギトー男爵:

 トリステイン魔法学院で風系統の授業を受け持つスクウェア・ランクの風メイジで三十三歳。事あるごとに風系統の優位を主張するため、学院での人望は低い。風の高位魔法「偏在」の使い手であり、メイジとしての実力は高い。

 「王権守護戦争」では、教職仕官の中で最上位となる教職大尉に任官。ロサイス防衛戦において、自分より格下に視ていたコルベールの一喝に完全に呑まれてしまい、その指示の元、ロサイス各地への伝令と偵察を行った。

[所属・官職]トリステイン魔法学院教師

[系統]風

[ランク]スクウェア

[二つ名]「疾風」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]特別休暇中は自領に帰省している。以前は領民からの人望も薄かったが、戦役における功績から、評価が急上昇し、本人もまんざらでもないらしい。

 

 

メンヌヴィル:

 大陸各国の軍隊でその名を知られた凄腕の傭兵メイジで、盲目の四十歳。年齢を感じさせない屈強な肉体と顔半分を覆う火傷の痕が特徴。元々はトリステインの出身であり、二十年前はコルベールが隊長を務めていた実験小隊の副長だった。とある任務中にコルベールに杖を振るい、返り討ちに遭う。その時、両目を焼き尽くされ盲目となる。

 「王権守護戦争」時は、神聖アルビオン共和国の最高評議員に雇われ、ロサイス襲撃を行う。同じくロサイス襲撃を企図していた逃亡兵部隊を無理やり指揮下に治めることで、奇襲には成功するも長年捜し求めていたコルベールの存在を感知し、暴走。最期は、コルベールによって刺殺される。

[所属・官職]元王立魔法研究所第三実験小隊副長・「白炎中隊」隊長

[系統]火

[ランク]トライアングル

[二つ名]「白炎」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]故人。戦役後、彼の遺灰はコルベールによって、故郷トリステインの地に埋葬された。

 

 

ニコラ最先任上級軍曹:

 トリステイン遠征艦隊編成のために雇用されたベテランの傭兵。艦隊のロサイス上陸後は、防衛中隊西門分隊の隊長となる。逃亡兵部隊による襲撃時は、分隊を指揮して奮戦。コルベールら教職小隊の到着まで、ロサイス西門を確保した。

 「王権守護戦争」後、二階級特進と特別報奨金を受け取り、王軍と長期契約を結ぶ。

[所属・官職]元ロサイス防衛中隊西門分隊隊長・トリスタニア教導大隊指導教官

 

[第五章開始時点]戦役後、王都トリスタニアの教練場付き指導教官となり、新兵の教練に当たっている。

 

 

イルククゥ:

 タバサを「お姉さま」と呼ぶ、外見上は二十歳程度のスタイル抜群な蒼髪の美女。見た目とは裏腹に言動は幼い。またの名をシルフィードといい、正体はタバサの使い魔である竜の姿をした幻獣。本来は、数百年前に絶滅したとされる高等幻獣「韻竜」の末裔だが、騒動を嫌ったタバサの機転により、人前では、低位の風竜「シルフィード」として振舞うように命じられていた。実年齢は二百歳を超えているが、人間に換算すると十歳程度である。

 主であるタバサを深く敬愛しており、その境遇に義憤を募らせている。

 ルイズの使い魔であるセルを非常に恐れている。「韻竜」が伝える伝説に登場する「月の悪魔」と酷似しているためらしい。

[能力]正体は、全長六メイルに及ぶ竜。複数の人間を乗せて時速百リーグ以上での高速飛行が可能。「韻竜」としては、人語を解するだけではなく、先住魔法も行使可能。

 

[第五章開始時点]タバサ救出後、ルイズ達とともにアーハンブラ城からヴァリエール城へ瞬間移動。

 

 

アルブレヒト・アルキビアデス・フォン・ブランデンブルク三世:

 第十五代皇帝として、帝政ゲルマニアの頂点に立つ四十二歳。鷹の如く鋭い眼光が特徴的なスクウェア・ランクの火メイジでもある。元々は、皇帝家の出身ではなく、様々な権力闘争を勝ち抜き、最終的には反乱を起こした上で、帝位に就いた。

 上昇志向が強く、徹底的な実力主義者である。それを反映した政策によって、十年足らずでゲルマニアをトリステインの十倍もの領土を持つ大国に変貌させた。

 アルビオンで勃興した「レコン・キスタ」の乱に対抗するという名目で、トリステイン王女アンリエッタとの婚約を企図するも、セルとルイズの活躍によって計画は破綻。戦役後、国内の反発が増大するも、セル分身体の介入を受けることで、国内の統制には成功する。支配自体には興味を示さないセルを憎悪している。

 後の歴史書には、ゲルマニア最後の皇帝と記される。

[所属・官職]帝政ゲルマニア第十五代皇帝

[系統]火

[ランク]スクウェア

[二つ名]「灼熱」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]セルから供与された「気功砲弾」を密かに解析させている。南方軍閥領の半分を皇帝直轄領に編入し、残った領地の統治をフォン・ツェルプストー家に命じた。

 

 

ゲルマニア・セル(分身体):

 ルイズの使い魔であるセル(本体)が、「四身の拳」によって生み出した分身体の内、ゲルマニア方面に派遣された個体。基本能力は本体と同じである。

 反乱が起こりつつあったゲルマニアに介入し、皇帝アルブレヒト三世に南方軍閥の動きを注進すると同時に彼に「気功砲弾」を与えた。

 セル四兄弟随一の日陰者である(出番的に)。

[戦闘力]本体の四分の一。億は越える模様。

[能力]形態は「第一成体」であり、本体と同じく、瞬間移動をはじめ、セルとしてのあらゆる能力を使用可能。

 

[第五章開始時点]ゲルマニアを影響下に置いた後、エルフ族が住まうサハラに向かった。

 

 

プファルツァ・フォン・ハルデンベルグ侯爵:

 ゲルマニア南部の雄ハルデンべルグ侯爵家の当主であり、南部を実効支配する南方軍閥の領袖。アルブレヒトの帝位簒奪に進んで協力することで、現在の地位についた。皇帝以上の上昇志向の持ち主で、対トリステイン政策の失敗を好機ととらえ、アルブレヒトに対する反乱を決意する。首都での観艦式に便乗し、麾下の艦隊を総動員するも、セルから供与されていた「気功砲弾」によって一瞬ですべての戦力を失う。皇帝の発破を受け、彼に杖を向けるも、返り討ちに遭い、死亡。

[所属・官職]帝政ゲルマニア南方艦隊総司令・南方軍閥総帥

[系統]火

[ランク]トライアングル

[二つ名]「猛火」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]故人。ハルデンベルグ侯爵家は取り潰しこそ免れたものの、見せしめのため準男爵位に格下げされ、領地も大幅に減封された。

 

 

ゾロビヨフ・ド・サルバードル・ミスコール男爵:

 ガリア東方の名門サルバードル伯爵家の分家ミスコール男爵家の当主。王直属のシェフィールド護王騎士団の命を受け、タバサが幽閉されたアーハンブラ城の護衛を行った。

 王女イザベラとともに襲来したイザベラ・セルの念動力を受け、配下の警備隊諸共城壁に叩き付けられ、失神。その後、アーハンブラ城の消滅に巻き込まれ、死亡。

[所属・官職]ガリア王国サルバードル領警備隊総隊長

[系統]土

[ランク]ライン

[二つ名]「土硫」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]故人。

 

 

エスマーイル:

 ネフテス国老評議会評議員にして、対蛮族強硬派の集団「鉄血団結党」の党首をつとめるエルフ族の男性。基本的にエルフ族は、人間族を蛮人として蔑視する傾向があるが、彼ら「鉄血団結党」は、さらに極端な思想を持った者たちの集団であり、ネフテスの中でも半ば異端視されている。

 ここ数ヶ月、頻発する精霊流の激震な乱れは、蛮族と「災厄の悪魔」の蠢動であると確信したエスマーイルは、緊急評議の開催を呼び掛ける。さらに評議の最中に、アーハンブラ城におけるセル同士の激突が発生。これまでとは比べ物にならない精霊流の乱れの凄まじさには、統領テュリュークをはじめとした評議員たちも、エスマーイルの主張を受け入れざるを得なかった。

 同じ評議員であるビダーシャルとは、数百年来の友人関係にある。

[所属・官職]ネフテス国老評議会上席評議員第十一席・鉄血団結党党首・災厄撃滅艦隊総司令・ネフテス国ダダ・ラーイン部族族長

[系統]精霊

[ランク]なし

[二つ名]「鉄血」

[使い魔]なし

 

[第五章開始時点]「災厄撃滅艦隊」の編成に当たっているが、友であるはずのビダーシャルが、横やりを入れてくることに不快感を感じている。

 

 

テュリューク:

 エルフ族ネフテス国老評議会議長にして、国家の最高責任者たる第二十二代統領の座に就いているエルフの男性。ネフテス統領の地位は世襲ではなく、各評議員の投票による選挙を以って決定されるため、統領を指して「王」と呼ぶことは最大の侮辱にあたる。

 テュリュークは、既に三季三百年に渡って統領として、ネフテスを率いており、その思慮深く慎重な治世は、各部族の長老連からも高い評価を受けている。テュリューク本人は、長く統領の地位に居座り続けてしまったと感じており、義弟に当たるビダーシャルを後継者にしたいと考えているらしい。

[所属・官職]ネフテス国老評議会上席評議員首席・ネフテス国第二十二代統領・ネフテス国レレ・ヴィヴィド部族族長

[系統]精霊

[ランク]なし

[二つ名]「深謀」

[使い魔]なし

 

[第五章開始時点]緊急評議後、ビダーシャルの説得を受けて、「精霊救済戦争」の是非について思案している。

 

 

ルクシャナ:

 ビダーシャルの姪に当たるエルフ族の少女。ネフテス国文化探求院に在籍する学者であり、非常に知的好奇心が強い。また、エルフにしては珍しく、人間世界に多大な興味を抱いており、彼女の自室兼研究室にはハルケギニア各地の様々な物品が並んでいる。

 自身の欲求に対して、非常に正直であり、それを押し通す為なら、どんな横紙破りも辞さない自由奔放かつ我侭な性格である。

 アリィーとともにビダーシャルから、緊急評議の内容を聞かされたルクシャナは、かねてからの一大計画を実行に移す決意を固める。

[所属・官職]ネフテス国文化探求院二等学芸員

[系統]精霊

[ランク]なし

[二つ名]?

[使い魔]なし

 

[第五章開始時点]哀れなる婚約者を巻き込みつつ、計画の準備に余念がない。

 

 

アリィー:

 ルクシャナの婚約者であり、若くして「ファーリス」の称号を与えられたエルフの若者。「ファーリス」は、エルフ族における名誉騎士の称号であり、人格・血統・功績を兼ね揃えた者だけに授けられる。ネフテス空軍において、単独行動権を許された独歩空佐として、ビダーシャルからの特別任務に当たることもある。

 生真面目な性格のため、婚約者であるルクシャナには、いつも振り回されているが、アリィー自身がルクシャナにぞっこんなので、まんざらでもないらしい。

[所属・官職]ネフテス国老評議会直属騎士「ファーリス」第三席・ネフテス空軍独歩空佐

[系統]精霊

[ランク]なし

[二つ名]?

[使い魔]なし

 

[第五章開始時点]愛しい婚約者の計画に巻き込まれたという自覚だけはある模様。近々空軍に配備される予定の最新鋭長距離偵察艇に対する婚約者の視線が、恐ろしくてたまらないらしい。

 

 

クララ・ド・モンフォール:

 ガリア辺境の弱小貴族モンフォール男爵家の三女で二十一歳。王都リュティスが誇る王族専用の小宮殿「プチ・トロワ」で、王女イザベラ付きの侍女をしている。多くの同僚が、主であるはずのイザベラを嫌っている中、彼女のみは孤独な王女に自身を重ねており、イザベラに献身的に仕えている。

 幼少の頃から、とかく間の悪い体質に悩んでいるらしい。

[所属・官職]ガリア王国第一王女付き侍女・副女王付き侍女頭

[系統]土

[ランク]ライン

[二つ名]「砂流」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]副女王となったイザベラの侍女頭に抜擢される。主たるイザベラにさらに献身的に尽くしながら自身の言動にも、さらに注意を払っているらしい。

 

 

パーラット・バリベリニ子爵:

 ロマリア宗教庁から派遣され、ガリア王国儀典長を務める助祭枢機卿。小柄かつ小太りな容貌ながら話術や交渉術に優れ、宮廷儀礼についても明るく、儀典長として、宮廷内では一定の影響力を持つ存在。一年ほど前からは、御前会議の進行役を任されていたため、ガリア解放義勇軍の決起と国王ジョゼフの出奔に立ち会うことになる。

 ロマリア教皇聖エイジス三十二世からの密命を受け、ガリアに派遣された。

[所属・官職]ロマリア宗教庁助祭枢機卿・ガリア王国儀典長

[系統]火

[ランク]ライン

[二つ名]「火格」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]蒼光を纏いつつ副女王就任を宣言したイザベラに驚愕したものの、密命を果たす為に宗教庁への報告を試みるが、リュティス騒乱の中で消息不明となったらしい。

 

 

アニエス・シュヴァリエ・ド・ミラン騎士爵:

 トリステイン暫定女王マリアンヌ直属の近衛銃士隊隊長を務める平民の女性、二十三歳。整った容貌と凛々しい佇まいから、男装の麗人として宮中の女性陣からは、圧倒的な人気を誇る。銃と剣を巧みに操ることで、平民でありながら高位メイジをも討ち果たすほどの戦闘力を持つ「シュヴァリエ」。

 武力のみならず胆力も常人を遥かに越えており、戯れとはいえセルの威圧すら跳ね除けるほど。

 宮廷行事を通じ、ルイズとも親交がある。セルが、自動拳銃に変貌させてしまった「アニエス・スペシャル・カスタム・ゴールデン・エディション・Ver8」という愛銃を肌身離さず持ち歩いている。

 「王権守護戦争」後、王都からの逃亡を図った売国奴、リッシュモンを射殺した。

[所属・官職]トリステイン王国近衛銃士隊隊長

 

[第五章開始時点]セルから渡された自動拳銃の解析を行うかどうか苦悩している。その際の物憂げな表情が、宮廷女官三ダースを失神に追い込んだらしい。

 

 

アールテュル・ド・リッシュモン侯爵:

 トリステイン王国の司法を三十年に渡って司ってきた高等法院の長。その実体は、金のみに関心を抱き、長年の職権濫用によって私腹を肥やしてきた典型的な悪徳貴族である。

 さらには、叛徒勢力「レコン・キスタ」と通じ、故国を陥れようとしたが、余りにも早い「レコン・キスタ」崩壊によって、逆に自身が窮地に陥ることになる。その後、配下とともに王都から逃亡を図るも、自動拳銃を携えたアニエスの手で射殺される。

[所属・官職]元トリステイン王国高等法院司法卿

[系統]火

[ランク]ライン

[二つ名]「射火」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]故人。嫡子もいなかったため、侯爵家は取り潰しとなった。

 

 

ヴィットーリオ・セレヴァレ:

 大陸を席巻する巨大宗教ブリミル教の第四百五代教皇の地位に就く美貌の青年、二十四歳。ハルケギニアの慣例として教皇は、他の王族よりも上位の存在であるとされ、政治的にも大きな影響力を持つ。

 清貧を旨とする高潔な聖職者であり、教義の理想から大きく逸脱してしまった宗教庁の改革に取り組んでいる。それ以外にも独自の目的の為、各国宮廷に子飼いの高位聖職者を推挙したり、選りすぐりの密偵団を各地に送り込むなどしている。

[所属・官職]ブリミル教第四百五代教皇・ロマリア連合皇国分王家セレヴァレ公爵家廃嫡子

[系統]?

[ランク]?

[二つ名]「聖貧」

[使い魔]?

 

[第五章開始時点]「王権守護戦争」の戦禍によって、荒廃した人々の心を慰撫する為、と称してアルビオン行幸を発表した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※番外

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平賀才人:

 原作「ゼロの使い魔」冒頭で、ルイズの「サモン・サーヴァント」の魔法によって、異世界ハルケギニアに召喚されてしまった地球人の少年、十七歳。

 日本人として平均的な黒髪黒瞳、中肉中背、平々凡々な容姿を備える高校二年生である。

[能力]現代日本的な思考形態

 

[第五章開始時点]本作では、ルイズに召喚されることもなく、太陽系第三惑星地球極東地方日本国東京都において平和な高校生活を謳歌している……はずである。

 

 




登場人物紹介その二をお送りしました。

……Wikiを更新している人たちはエライです、マジで。

次話こそ、本編です!


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