ウルトラマンゼロの使い魔   作:焼き鮭

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第百三話「ゼロ最大のピンチ!変身!ウルトラマン80」

ウルトラマンゼロの使い魔

第百三話「ゼロ最大のピンチ!変身!ウルトラマン80」

暗殺宇宙人ナックル星人グレイ

夢幻魔獣インキュラス

夢幻神獣魔デウス

超怪獣スーパーグランドキング 登場

 

 

 

 さらわれた才人を救い出すため、リシュの支配する夢の世界への侵入を行ったルイズ。リシュの力は想像以上に強大であったが、デルフリンガーや夢のクラスメイトたちの激励により奮起したルイズは、遂にリシュの力を覆して才人の心を取り戻すことに成功した。しかしそこで知ったのは、リシュの悲しい身の上だった。このままリシュを封印して終わりでいいのか……。悩むルイズたちであったが、事態は風雲急を告げる。リシュに協力していたナックル星人が本性を現し、インキュラスを使ってリシュを捕らえたのだ。ナックル星人の目的とは、彼女の力を利用して最強最悪の怪獣軍団を作り出すことだった! 現れた魔デウスの能力により、その時は刻一刻と迫る。だがリシュを人質に取られた才人は変身することが出来ない。ゼロ最大のピンチ!

 その時に立ち上がったのは、夢の世界での彼らの担任、『矢的猛』。しかしてその正体は、才人の願望をリシュが知らず知らずの内に叶えたことで、宇宙を越えて夢の世界に巻き込まれた矢的猛=ウルトラマン80本人であった!

 80はリシュを救うために立ち上がる!

 

 

(♪我らのウルトラマン80)

 

「シュワッ!」

 ナックル星人の不意を突いて変身を遂げたウルトラマン80は、唖然として立ち尽くしているインキュラスに素早く接近。リシュを掴む腕の手首に鋭いチョップを振り下ろした。

「グウウウウ……!」

 突然の攻撃にインキュラスは耐えられず悶絶。その隙を突いて、80はリシュを奪い返して飛びすさり、才人たちの元へリシュを下ろした。

「あッ……」

「リシュ!」

 才人らはすぐさまリシュの周りを取り囲んで、彼女を保護。危ないところを救い出されたリシュは呆然と80の顔を見上げる。80は優しい雰囲気で彼女にうなずき返した。

「グウウウウ……!」

 その時、インキュラスが背後から80に襲いかかる!

「ヤマト先生、危ない!」

 思わず叫ぶリシュだが、そうするまでもなく80はインキュラスの攻撃を察していた。相手が間合いに入ってきた瞬間に後ろ蹴りを浴びせ、返り討ちにする。

 それから80は校舎から離れ、リシュたちが戦いに巻き込まれない距離を取った。

『な、何てことなのぉ~! まさかこの夢の世界に、他のウルトラマンがいただなんてぇ~!』

 ナックル星人は80という全くのイレギュラーによって己の計算が丸々打ち崩されたことに頭を抱える。そこに才人はゼロアイ・ガンモードを突きつけた。

「降参して怪獣を退かせろ! もうお前の陰謀は終わりだッ!」

 投降を命ずるが、ナックル星人は往生際が悪かった。

『なめるんじゃないわよ、小僧! 戦わずして諦めたら、ナックル星人の名が廃るわ!』

「ああそうかい! じゃ、覚悟はいいんだな!?」

 才人はナックル星人の足元に光弾を撃ち込んで牽制。

『キャアァッ! あ、危ないッ! あッ、いやぁぁんッ!』

 気色悪い悲鳴を上げて逃げ回るナックル星人だが、背後のフェンスに気づかずに後ずさろうとして、勢いのままフェンスを乗り越えてしまった。

『あぁッ!? あぁぁぁぁ~れぇぇぇぇぇぇぇぇ~!!』

 ナックル星人はそのまま屋上から真っ逆さまに転落していった。才人は銃撃の手を止める。

 主人のナックル星人の姿が消えても、インキュラスは戦いの手を止めない。鈍器のように太い腕を振り上げ、80に格闘戦を挑む。インキュラスは人型に近い体型もあって、格闘戦を得意とする強力な怪獣だ。

 だが、80はバッバッと風を切る音が発せられるほどの速い身のこなしにより、インキュラスの反撃を許さずに叩きのめしていく。水平チョップが相手の側頭を打ち、すくい投げで百八十度ひっくり返して地面に叩きつけ、おまけに後ろ回し蹴りがインキュラスを大きく吹っ飛ばした。

「グウウウウ……!」

 インキュラスはきりもみ回転しながら激しく転倒。80のあまりの攻撃スピードに、まるでついていくことが出来なかった。

 普段は柔和な物腰の80だが、その胸の内には熱く燃える闘志と勇気がたぎっている。いざ戦いになると、彼は背にしているものを守り抜く凄腕の戦士となるのだ!

「す、すごい実力……!」

「いいぞー! 先せーい!!」

 ルイズとリシュは80の強さに目を見張って驚き、80の教え子たちは口をそろえて歓声を上げた。

 このままインキュラスを完封するものかと思われたが、しかし、そう上手くは戦いは運ばなかった。それまで沈黙を守っていた魔デウスだが、80を外敵と見なしたのか、卵型の姿からブーメラン状の形態に変身し、ぐるぐる回転しながら80へ体当たりをしていく。

 その飛行速度は、80のスピードにも迫るほどであった!

 

(♪大激戦)

 

「ウッ!」

 強烈な体当たりを真正面から食らい、さしもの80も弾き飛ばされる。

「あぁッ! 矢的先生!」

 色めく教え子たち。それでも80はすぐに立ち上がり、まっすぐ伸ばした両腕を飛行する魔デウスに向け、螺旋状のレーザーを発射した。ウルトラスパイラルビーム!

 しかし魔デウスはスパイラルビームを身体全体で吸収し、ダメージを受けない。それどころかエネルギー光線として80に撃ち返した!

「ウワァッ!」

 自身の攻撃の威力をそのまま反射され、80もたまらず地面に投げ出された。伝説の怪獣とまで呼ばれるほどはあり、魔デウスの能力は恐ろしいものであった。

「グウウウウ……!」

 更に80にボコボコにされていたインキュラスが戦闘に復帰。怪しいオーロラのカーテンを放つと、起き上がった80をその中に閉じ込めてしまう。

 脱出を図る80だが、オーロラの檻は触れるだけで80にダメージを与え、破ることが出来ない!

「ウゥッ!」

「80が危ないわ! サイト!」

「おっしゃ!」

 二大怪獣によって窮地に陥る80の加勢に入ろうと、才人は勇んでゼロアイを装着しようとする。

 しかし、それを80の教え子たちに止められた。

「いや、先生はまだ大丈夫さ。俺たちの先生は、あれしきのことでへこたれたりはしないんだ!」

「えッ?」

 才人らが目を丸くして振り返ると、教え子たちは80を見上げる瞳を輝かせながら口々に言う。

「先生はとても強かった! その戦う背中はいつだって、僕たちに愛と勇気を教えてくれた!」

「誰かを守るために戦う先生は、負けたことなんか一度もなかった!」

「勇敢に戦う姿で、不登校児だった僕の心を開いた!」

「俺の失恋の悲しみの塊を晴らしてくれた!」

「ある時は親子怪獣のために、自ら悪役を買って出る優しさも見せた!」

「自分が宇宙人だと現実逃避してた僕の弱さを正してくれた!」

「悪気のない騒音怪獣を倒さずに宇宙に帰してあげたりな!」

「あたしたちみんな、先生から大事なものをいっぱい学んだのよ!」

 博士、落語、塚本、中野、スーパー、大島、岡島、ファッションが語り、集った教え子全員で80を応援する。

「先せーい! がんばれー!!」

 果たして80の愛した彼らの声は、80自身の何にも代えがたい力となったのだ!

 

(♪ウルトラマン80(インストゥルメンタル))

 

 80は背筋を伸ばして持ち直し、左腕を天高く、右腕を真横に伸ばしたL字のポーズを取る。これは80が彼の超能力を発揮する際に取る体勢であり、逆転のポーズなのだ。

 80はそのまま一回転すると同時に、腕から次元エネルギーを照射。それがインキュラスの放ったオーロラの檻を消滅させる!

「グウウウウ……!?」

 自身の力が破られたことに動揺するインキュラス。80はそこに伸ばした手先からの光線、ウルトラショットを撃ち込む。

「グウウウウ……!」

 ウルトラショットが頭頂部に命中し、インキュラスはたまらずに倒れ込み、昏倒。その間に80は魔デウスの方を相手取る。しかし魔デウスには光線技が全く通用しない。ウルトラ戦士の大きな長所を丸々一つ潰す脅威の能力を持つ敵に、80はどう戦うつもりなのか。

 すると80はその場でバク転したかと思うと、空中で膝を抱えて丸まった体勢で高速回転。そしてボールのようになった状態で飛び回り、魔デウスに肉薄していった!

 これぞ秘技、ダイナマイトボール作戦!

「うわぁッ!」

 まさかそうするとは思わなかったルイズたちは、驚嘆の声を発した。

 回転しながら空中を縦横無尽に飛び回る80と、魔デウスが何度も衝突。その結果は、魔デウスがぐらついてスピードを落とす形となった。

「タァーッ!」

 この絶好のチャンスを逃す80ではない。ダイナマイトボールを解くと更に一回転して、片足の先にエネルギーを集中した飛び蹴りを仕掛ける! 必殺、ムーンサルトキック!

 80の一撃をもらった魔デウスは、卵型の状態に戻って林の真ん中に墜落したのであった。

「やったぁーッ!」

 80の教え子たちが沸き立つ。着地した80は、ちょうど起き上がったインキュラスの方へと振り返る。

「グウウウウ……!」

 インキュラスは最早自棄になって80へ遮二無二突撃していくが、80は再びL字のポーズを取ると、ワイドゼロショットのように腕を組み直して必殺光線を放った!

 80の十八番、サクシウム光線だ!

「グウウウウ……!!」

 サクシウム光線の直撃を受けてもがき苦しむインキュラスの全身から、フラッシュが焚かれる。その直後に跡形もなく爆散!

「勝った! 80の勝利だわ!」

「わぁぁぁぁぁ―――――――――! 先せぇぇいッ!!」

 見事な80の大勝利。はしゃぐルイズに安堵する才人。教え子たちは、今は大人の姿になっているが、この瞬間はありし日の……80の地球滞在時の活躍を見守り、応援していた子供時代のように喝采を上げたのだった。

「ヤマト先生……!」

 リシュもまた、80の勝利に映える立ち姿をほれぼれと見上げた。

 ――しかし、勝利の喜びに水を差す笑い声がどこからか発せられる。

『オ―――――ホッホッホッホッホッ!』

「! この声、ナックル星人! どこだッ!」

 ナックル星人の笑い声だと気づいた才人が周囲を見回した。

「あッ! あそこ! あの卵怪獣のところよ!」

 ルイズが指し示した先、墜落した魔デウスの上に、ナックル星人は浮遊していた。ジュリ扇をはためかせて、才人たちや80に言い放つ。

『ものの見事にやってくれたわねぇ、あんたたち。お陰で大分作戦が狂ったわ。けど残念! この魔デウスを呼び出した時点で、最低限の部分はクリアしたのよ!』

「何だって!?」

 驚きの声を上げ、身体を強張らせる才人たち、そして80。

『サキュバスの小娘の能力がないからには、魔デウスの力の全ては制御し切れなくなったけれど……こうすることで、アタシは最強の力を手に入れるわぁッ!』

 ナックル星人の全身が不気味なオーラに包まれたかと思うと……一直線に魔デウスへと飛び込んだ!

『はぁぁぁぁぁぁ――――――――――ッ!』

「な、何を!?」

 ナックル星人が魔デウスの表面に吸い込まれていった。そして……魔デウスが突然、本物の卵よろしくバックリと二つに割れた!

 その中から、巨人のウルトラマン80をも超越する大型怪獣が地響きを立てて出現する!

「グルウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」

 鋭く凶悪な目つきと面構え。両手は巨大なクローとなっていて、シャベルのようにも見える。背には内に反った突起がいくつも並ぶ。生物ではあるが同時に機械のようにも見える巨躯。それから発せられる咆哮は大気を揺るがし、才人たちの肌をビリビリと震わせた。

「あ、あいつは……!」

「すさまじいプレッシャー……!」

 ルイズは怪獣の全身から放たれる威圧感だけで、新たな怪獣が普通のとはひと味もふた味も異なる恐ろしいものだと感じ取った。

 怪獣の内部に満ちた闇の空間に、精神体と化したナックル星人が宿り、高笑いを上げた。

『オホホホホホホホ! これぞかつて闇の宇宙の帝王が生み出し、ウルトラ兄弟を追いつめるほどの力を見せつけた超怪獣グランドキング! それを更にパワーアップさせたものよぉ! このグランドキングとアタシは一体となった! 怪獣軍団がなくとも、この超パワーがあれば世界を滅ぼすには十分! そして現実世界へと繰り出し、世界を征服してやるわぁーッ!!』

 ナックル星人の恐ろしい野望。スーパーグランドキングとでも呼ぶべき怪獣の姿となり、ハルケギニアを滅ぼそうというのだ! あんな大怪獣が現実世界に出てしまえば、未曽有の大被害は免れないだろう。

「そんなことさせるもんか!」

『才人、いよいよ俺たちも行くぜッ!』

 あれほどの敵を、80一人には任せていられない。才人は変身の姿勢を見せるが、その前にルイズに呼びかけた。

「ルイズ、デルフを俺に!」

「ええ!」

 携帯端末の姿を才人へ渡すルイズ。今はこんなナリでも、ともにあれば変わることがきっとある。

「よし、行くぞ! デュワッ!」

 そして才人はゼロアイを装着し、ウルトラマンゼロへと変身を遂げた! 80の隣、グランドキングの正面に降り立つゼロ!

『待たせたな。テメェの野望はこのウルトラマンゼロが許さねぇぜ、ナックル星人!』

『誰も待ってなんかないわよッ! お邪魔虫め!』

 ナックル星人が文句を放ったが、ゼロはお構いなしだ。

『よろしく頼むぜ、80先輩! 一緒にハルケギニアと、俺たちの後ろにいるみんなを守ろうぜ!』

『ああ! ともに戦おう、ゼロ!』

 並び立ったゼロと80、二人の勇者。彼らは呼吸を合わせ、強大な悪へ敢然と立ち向かっていく!

『でぇりゃあああぁぁぁぁぁぁぁッ!』

 二人のウルトラマンがグランドキングに肉薄し、ウルトラパンチを浴びせる!

『やったわねぇ、ちょこざいな! けど、グランドキングにちょっとやそっとの攻撃は通用しないわよぉッ!』

「グワアアアァァァァァァァァ!!」

 だがゼロと80の、二人の一流戦士の攻撃を受けて、グランドキングにさしたるダメージはなかった。そのあまりもの巨体は、防御力も相応するものなのだ!

 グランドキングは逆にクローでゼロたちを殴り飛ばした。

「ウッ!」

『うおぉぉッ!』

 どうにか踏みとどまったゼロと80は、打撃は効果が薄いと見て、相手の両腕に飛びつき抑え込もうとする。

『おおおおおおおおおッ!』

 ゼロたちは超怪力を振るってグランドキングを押していき、校舎から引き離していく。が、

『ええいッ! 鬱陶しい!』

 グランドキングが腕を振り回すと、二人とも軽々と弾き飛ばされた。

「グルウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」

「ウワァッ!」

『ぐぅッ!』

 人間をはるかに超越した力を持っているはずのウルトラマンを、まるで子供扱いだ! ルイズたちはグランドキングの恐るべき戦闘力を実感した。

『何の、まだまだ! こいつでどうだぁぁぁッ!』

 ゼロのワイドゼロショット、80のサクシウム光線が同時に発射され、グランドキングにクリーンヒット! 激しい爆発が起こる!

「グルウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」

 ……しかし、必殺光線同時撃ちでも、グランドキングに効いている様子はなかった!

『何だと!?』

 目を見張るゼロ。大怪獣であることは分かっていたが、まさか合体光線が全然通用しないとは。かつてグランドキングと交戦したゾフィーからタロウまでのウルトラ六兄弟が大苦戦を強いられたという話もうなずけるというものだ。

『オーホホホホホホホホッ! 無駄よ、無駄ぁッ! 最早アタシの力はあんたたちウルトラ戦士も凌駕したわ! あんたたちはもう、グランドキングに叩き潰されるだけの存在と化したのよッ!』

 圧倒的な武力を背景に、いい気になって勝ち誇るナックル星人。追いつめられるゼロたちの様子に、ルイズもリシュも、80の教え子たちでさえ不安の表情となる。

 だが、こんな脅しには、今のゼロは屈したりなどしなかった。

『そいつはどうかな!』

『何ですってぇ!?』

『確かにそいつは強えぇぜ。とんでもねぇ闇のパワーだ。けどな……俺たちにはもっと素晴らしい光のパワーがある! それはお前の一人きりの孤独な力とは違う……心と心の絆の力だ!!』

 そう言って、ゼロは己の内の才人に呼びかけた。

『そうだろう、才人!』

『ああ! 数え切れない苦難を乗り越えてつないだ俺たちの絆の光、見せてやろうぜ!』

『相棒たち、俺もいるぜ! 俺はお前たちの剣! 力になるなら俺の他にいるもんかい!』

 ゼロと才人とデルフリンガー、三人の心が一体となって、闇を打ち払う光となる!

『よぉし! 見せてやるぜ、ナックル星人! 俺たちの光を! たくさんの人の希望が形となった……この奇跡の鎧をッ!』

 ゼロが左腕を掲げると、ウルティメイトブレスレットが激しく発光! そして拡大していき、鎧となってゼロの身体を包んだ!

 ウルティメイトイージスの完成! しかも今回は、それだけに留まらない!

『おッ、今度は剣だけじゃなく鎧にまで俺は宿ってんのかい。へへッ、それも悪かねえな!』

 イージスからデルフリンガーの声が発せられた。そう、ゼロツインソードの時のように、デルフリンガーの意識をイージスに宿らせてより力を上げた、ウルティメイトイージスDSとしたのであった! 才人が大きな試練を乗り越え、心の光が以前よりも一層強まったことで、この新たなるステージへと到達したのである。

『ナックル星人! テメェの悪事なんざ、二万年早いってことを俺たちが教えてやるぜぇッ!』

 三人の心を一つにしたウルティメイトゼロが、巨大な闇の力を迎え撃つ!

 

 

 

≪解説コーナー≫

 

※「ゼロ最大のピンチ!変身!ウルトラマン80」

 

 元ネタは『ウルトラマン80』第四十九話「80最大のピンチ!変身!女ウルトラマン」。UGMは午前0時に怪電波をキャッチし、矢的と涼子が調査に出た。その結果、怪電波は怪獣から発せられているものだと突き止めるが、その二種類の怪獣プラズマとマイナズマが地上に出現。合体して力を高める怪獣に80が窮地に陥り、涼子が助けるべく変身した! という話。最終回一つ前だが、80が戦うのはこれで最後。それまで変身することのなかったユリアンも初めて変身する。

 

 

※80の攻撃スピード

 

 『80』の殺陣はシリーズでも屈指のレベルの高さ。あまりにアクションが激しすぎて、スーツアクターが三人故障したという逸話があるほど。

 

 

※戦闘中、ほとんど声を発しない80

 

 意外と80は無口。他のウルトラ戦士のように、戦闘中に自発的に掛け声を発することはほぼない。ウルトラマンタロウも大体同じ特徴を持っている。

 

 

※ウルトラスパイラルビーム

 

 80の光線技の一つ。アブドラールスを放ったUFOを撃墜した。『ウルトラマンメビウス』でも円盤形態のロベルガー二世に対して使用している。

 

 

※「負けたことなんか一度もなかった」

 

 80はテレビシリーズ中で、敗北を演じたザンドリアス戦を除いて何と無敗である。もっとも、これは話作りの都合の結果であり、実際は苦戦も多く、他者の助けがなければ確実に負けていた戦いもある。

 

 

※「ある時は親子怪獣の~」「悪意のない騒音怪獣を~」

 

 それぞれ『80』の第四話と第七話。前者は家庭の問題と喧嘩する親子怪獣に照らし合わせ、後者は子供の青春が騒音怪獣の問題と重なるというストーリーであった。

 

 

※「次元エネルギー」

 

 『80』第五話「まぼろしの街」で、四次元空間で優位を保つメカギラスに苦戦した80は、スパーク光線でメカギラスの隙を作った間に異次元テレポートビームで自分とメカギラスを三次元世界に引きずり出して四次元を脱した。

 

 

※ウルトラショット

 

 80の牽制技。普段は片腕から放つが、ガモスには両腕から発するタイプで攻撃した。

 

 

※ダイナマイトボール

 

 グロブスクにダメージを与えた、身体を丸めて何度も体当たりする衝撃のビジュアルの技。わざわざ専用の造形物が用意されていた。

 

 

※ムーンサルトキック

 

 80の強力な飛び蹴り。ギマイラにとどめを刺したのが初使用で、他にもガゼラの増幅器を取り外したりレッドキングにダメージを与えたりと活躍した。

 

 

※サクシウム光線

 

 80が最も多く使用した必殺技。これを食らった相手から、ストロボのようなフラッシュが焚かれるのが特徴。

 

 

※超怪獣スーパーグランドキング

 

 『ウルトラマンギンガ』第十話「闇と光」に登場した、グランドキングの派生怪獣。その見た目はグランドキングをより鋭くしたかのようなものとなっている。劇中では単に「グランドキング」とのみ呼ばれた。スパークドールズとしての登場で、ナックル星人グレイが美鈴を利用してダークライブ。彼女を盾にしていることもあってギンガとジャンナインを追い詰め、ギンガは美鈴を取り返すためにヒカルの精神を美鈴へと送った。

 スーパーグランドキングとしての登場はこれだけだが、『ウルトラファイトビクトリー』ではスーツを改造したスーパーグランドキング・スペクターが登場した。




 相打つ光と闇の力! 80が、ウルティメイトゼロが巨大なる邪悪の化身と激突する! 遂に決着をつける時なのだ! そしてそれは目覚めの瞬間、夢の世界の終わりも意味していた。その時リシュが取った行動とは……。次回「うたかたのリシュ」みんなで見よう!

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