神を喰らいし者と影   作:無為の極

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第93話 それぞれの思惑

 正体不明の部隊について、結局の所は一体何だったのかを突き止める事は出来なかった。整備もしていなければミッションの出撃履歴も無い。挙句の果てには他からの異動情報も無いのであれば、ある意味当然の結果とも取れた。

 

 あれから唯一変わったのは、第1部隊の出動件数が圧倒的に多くなり、逆に防衛任務の第2、第3部隊の出動数が少なくなった事だった。当初は疑問にも思わなかったが、ここまで大きく変われば異常だとも取れる様になり、流石のヒバリでさえも心配になり始めていた。

 

 

「アリサさん。最近ちゃんと休んでますか?顔色が少し悪いですよ」

 

「そうですか?自分では気が付きませんでした」

 

 色白のアリサの顔が更に蒼白くなりだしてていたかと思えば、後から来ていたコウタやソーマ達もどことなく様子がおかしくなっていた。普段であれば賑やかなはずが、エイジを見なくなってからは沈んだ雰囲気が多くなり、普段であれば表情には中々出す事が無いソーマでさえも、疲労感がありありと見える程に分かりやすい表情を作っていた。

 

 

「ミッションが多いからですかね?でも他の部隊も頑張っているのに、私達だけ休む訳には行きませんから」

 

「でも……」

 

「お気遣いありがとうございます。でも、これもミッションですから」

 

 ここ数日だけに関しては、第1部隊だけでは無く他の部隊も出動数が多く、また任務の完了時間が大幅に遅れだしていた。帰投後に皆が言う事が『アラガミに知性がついたかと思うような場面が増えた』だった。

 本来、自然の摂理から考えると今はアラガミが絶対的捕喰者となっている。そもそも知性があるのかすら怪しいはずのアラガミが高度な行動をとる様になれば、今後のミッションはかなり厳しい物へと変化する。劇的に変化するそれに対し、今出来る事は限られていた。

 

 これまで人類が対抗出来たのは考える力によって組織的に動き、知恵を持って討伐していたからこその結果でもあった。アラガミは捕喰欲求によって行動する為に、ある程度パターン化される。だからこそ、その事実を踏まえ更に上を目指す事で今の状況が維持されていた。

 単純な力関係だけで言えば、人間の力はアラガミに比べれば非力以外の何物でも無い。そんな力関係が存在していた。

 

 しかし、ここに来て知性を持ったとなれば状況は一転する。今まで均衡を保てたはずが、一転して蹂躙される可能性が出てくるのであれば、その対策は可及的速やかに実行する必要があった。

 本来であれば精鋭揃いでもある極東ならば対策は直ぐに出来たが、今は指揮官とも言えるツバキが本部へ行っている関係上、指示系統に乱れが出ていた。

 

 

「私から皆さんに良く言う言葉ですが、必ず生きて帰ってきてくださいね」

 

「当然です。まだやりたい事が沢山ありますから」

 

 満面とは言えないものの何とか笑顔だけを残し、アリサ達は新たなミッションの為に任務地へと出向いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあアリサ。結局の所、あの部隊の連中の事は分からなかったんだよな?」

 

「ヒバリさんもリッカさんも知らない以上、私に確認出来る手段は有りませんからね」

 

「でもさ、榊博士なら何か知ってるんじゃないの?」

 

「この前までならそうでしたけど、今は新しい支部長が来てますから情報の確認は越権行為になるので、情報の確認はやりにくいらしいです」

 

 コウタが運転しながら今までの内容に関しての疑問をアリサに聞いていた。今は各部隊が頻繁に移動する関係上ヘリの整備が追い付かず、やむを得ずの移動でもあった。いくら任務が激務だったとしても移動中は誰からの制限を受ける事は無く、また他に聞いている人間も居ない。ここ最近の激務もあってか、珍しく気を緩めながらの移動でもあった。

 

 

「コウタ!ブレーキだ!」

 

 何かを察知したのか、ソーマの叫び声にあわててブレーキを踏む。何時もであれば間に合うそれも気の弛みが影響したのか、ブレーキングに遅れが生じていた。勢いのついたジープが急速に減速する。だが結局間に合う事は無く、そのまま車体事突如出現した大穴へと転落していた。

 

 

「お前たち大丈夫なのか?」

 

「イテテ、こんな穴さっきまで無かったぞ。一体どう……ぐわっ…」

 

 様子を見るべく、周囲の確認をと思った矢先だった。突如コウタの身体が何か大きな物で殴られた様に飛ばされていた。

 

 

「何かいます。気をつけて」

 

 アリサの声と共に周囲を見れば物陰からヴァジュラとプリティヴィ・マータ2体の姿がそこにはあった。応戦したいが落下の影響から神機はヴァジュラの足元に転がっている。取りに行くにはあまりにもリスキーだった。

 

 いかにゴッドイーターと言えど、神機が無ければアラガミと対峙してもそれを覆す手段は何もない。風前の灯かと思われた頃、突如としてプリティヴィ・マータが1体とヴァジュラが活動を停止していた。

 改めて確認すると、残りの1体も既に討伐間近かと思った頃には絶命したのか、討伐が完了していた。

 

 

「助けてくれてありがとうございます」

 

「いえ、我々はただ任務をこなしたに過ぎません。あなた達がここの第1部隊ですか?」

 

「ええ、そうですけど」

 

 助けられた事実に対してアリサが対応するが、前回同様にどこか空々しく、こちらに向ける態度がどことなく嘲笑している様にも見えた。この部隊は全員が新型神機を携えている。先ほどの戦闘状況からすれば、からりのレベルである事は理解出来た。

 しかし、どこかが普通とは違う。そんな空気がそこにはあった。

 

 

「一先ず礼を言う。貴君達の名は?」

 

「我々はアーサソール。この度ここに赴任される事が決まった新型のチームだ。これから極東支部へと向かうが、君達はどうする?」

 

「このままだと任務にも支障が出る可能性があるので、一旦帰投します」

 

「そうですか。ではまた後ほど」

 

 人でありながらどこか人形の様な佇まいと、感情が抑制された様な話方に違和感はあったものの、既にコウタが負傷しているのであれば、これ以上ミッションの遂行は不可能。今出来る事は一旦帰投し、体制を整える事だけ。やれることは事実上何も無かった。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やあ、ごくろうだったね。本部はどうだった?」

 

「やはり予想通りの状況でした。ただ、気になる事がいくつか発見されたんですが……今回調べていた際に変わった情報を見つけました」

 

「情報って事は、何かの論文かデータって事かい?」

 

 本部から戻り、当初の懸念材料の吟味とばかりに無明はツバキと榊の3人で改めて会談の場を設けていた。本来であればラボで話すのが一番簡単ではあるものの、支部長の思惑が分からない以上、迂闊な事は出来ない。ましてや今回の内容が内容なだけに珍しく屋敷での会談となった。

 

 

「ガーランドが発表したアラガミ進化論と、その検証についてはご存知ですね?」

 

「ああ。あれは僕も見たけどかなり画期的だろうね。事実、新型バレットでも検証出来ているのは何よりの証拠だろうね」

 

「あの論文にはいくつか記述に関する事で気になる内容が抜け落ちていた事があったのと、今回確認した内容から推測できる事実が一つあります」

 

 帰りの移動の際にも情報漏えいを避ける為に、無明はツバキにも話していない事実をいくつかの証拠とも言える内容と照らし合わせる事で、一つづつ裏付けをしていた。本来であれば各支部にも公表されるはずの内容でもある一部の事実と、その可能性。

 そしてそこから推測できる結論は仮定と言う名で話し合われていた。

 

 

「無明君。これはかなり拙い事になりそうだね」

 

「無明、こんな事が可能なのか?」

 

「遺伝子情報が解析されているのと、その理論と検証に不備が無い以上、可能だと言わざるを得ない。後はこれを誰が先頭に立って実行しているかだろう。このままだと早晩先手を打たれる事になるかもしれない」

 

「本来ならば検証と言いたい所だけど、これは極秘情報だから内容に関しての検証は不要だね。秘匿にしている事が全てを物語っている以上、後はどう対処するかになるだろうね」

 

 本部での内容から判断した結果は、限りなく実現性が高い可能性を秘めていた。この情報が一体何を示しているのかは大よその検討はついていたものの、それを口に出すには色々な覚悟が要求される可能性が高い。

 3人はそれ以上の言葉を発するまでもなく、近い将来に訪れるであろう可能性だけを胸中に秘めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁああああ!どう言う事なんだよ。なんで俺たちが後方支援になるんだよ!」

 

「そんな事私に言われても知りませんよ。さっき、内々でその可能性があるって話が出たって聞いただけですから」

 

「でもさ、俺たちが後方支援だったらどの部隊の支援なんだよ。今ここにはそんな部隊は無いはずだろ?」

 

「コウタ少し落ち着け。それ以上の事は話があってから聞けば良いだろう。今はまだ確定した訳じゃねぇんだ。話はそれからだろうが」

 

 帰投した際に、それとなく話が聞こえて来た情報はコウタでなくとも驚く程の内容だった。現状の組織を一旦白紙にし、再編成をする噂が色々と飛び交っている。噂の出どころは分からないものの、その中に第1部隊の話までもが付随し、その噂をアリサが聞いたのが事の発端だった。

 

 

「ソーマの言う通りです。噂が本当なのかは支部長から話があるはずですから、それまではどうこう出来る話じゃないです」

 

「そんな事分かってるけどさ……」

 

 噂が本当なのか嘘なのかは今の状況だけで判断する事は事実不可能でもあった。内容が内容なだけに第1部隊だけの話ではなく、アナグラ全体に及ぶ可能性が高い。その結果として、誰一人として検証しようと思う者は居なかった。

 

 

「……分かった。……ああ、今は全員居る。………これから行くとだけ伝えてくれ」

 

「ソーマ、今のは?」

 

「支部長からの呼び出しだ。どうやら第1部隊は全員集合だと」

 

 支部長からの呼び出しと聞いた瞬間、コウタの表情が強張った。ただでさえ、ここ数日の異常とも言えるミッションに加えて、先ほど助けられた正体不明の部隊。そして今回の呼び出し。

 

 余りにも不可解な事が多すぎる現状に、明るくなれる材料は何一つ無い。これから一体どうなるのだろうか?そんな不安だけがよぎった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君たち第1部隊は今後、新しく再編された部隊の後方支援を担当してもらう事にする。これに関しては本日の一五〇〇付を持って開始とする。何か質問はあるかね?」

 

 ガーランドはまるでそれが当初からの既定路線だとばかりに何かしら思う事すらなく、ただ事実として発令していた。先ほどの噂の時点でも可能性は捨てきれなかったが、改めて支部長から辞令と言う名で発動されれば、それ以上の事は何も言う事は出来なかった。

 実際に現場の観点からすれば後方支援なんて業務は殆ど無く、整備班が神機の点検と整備をする位で、それ以外の業務は何も無い。

 そんな事は現場に出ている人間であれば百も承知している事実であり、ある意味今回の内容に関しては驚き以外の何物でも無かった。

 

 

「一ついいか?」

 

「何かね?」

 

「今回の件で俺たちを排除する理由はなんだ?」

 

「理由?それならば簡単だ。知っての通り、現在フェンリルは新型神機使いの発掘に力を注いでいる以上、旧型の君達が第1部隊では他の支部への格好がつかないんだよ。事実、君達は未だ執行猶予とも言える状況にあった事を忘れたのかね?」

 

 経過観察ではなく、執行猶予と言った時点で何を考えていたのかをソーマは全て理解していた。旧型と言った時点で対象はソーマだけではなく、コウタも同列に扱う事になる。事前に噂とは言え、今回の話を聞いていたからこそ事実を受け止める事が出来ていた。

 

 

「……馬鹿馬鹿しくも実にくだらない話だ。話はそれで終わりか?なら俺達は帰るぞ」

 

「慇懃な所は相変わらずだね。だからこそ今回の件ではそうなったんだろう事に気が付かないのかね?私からはそれ以上話す事は何も無い。ああ、そうだ。君達が支援する部隊の紹介をするのを忘れていたよ。入りたまえ」

 

 ガーランドの声と同時に、4人の神機使いが隣の部屋から入って来た。全員がサングラスにヘッドセットを付けた様な物を頭部に設置している関係上、その表情を読み取る事は出来ない。ここで癇癪を起した所で何も変わらない以上、ここは大人しく対応する他無かった。

 

 

「あなた達はさっきの…」

 

「あなたがこの部隊の新型神機使いですか。我々はアーサソール。宜しければ私達の部隊に入りませんか?新型の方であれば大歓迎ですが」

 

 そう言われ、アリサに対してだけ握手を求められた。握手したから何かが起きる訳では無いとばかりにアリサが握手すると、僅かに感応現象が広がった。この極東ではエイジとアリサ以外に新型神機使いは所属していない。

 だからこそ何も意識していなかったが、まさかここで現象が起きるとは思わなかったアリサは少しだけ驚きを隠す事が出来なかった。

 

 

「では我々はこれで」

 

 握手が終わると同時に何事もなかったかの様に立ち去り、あとは指示された状況を待つだけとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「畜生!」

 

「コウタ。少しは落ち着け。ここで叫んでも事態は好転しない」

 

「だって、あいつらは旧型は価値が無いと言ったも同然だぜ!ソーマは悔しくないのかよ!」

 

「何をどう言っても今更だろうが」

 

「アリサは良いよな。新型だから異動出来る可能性があるんだからさ。俺なんて家族も居るんだぜ。これからどうなるんだよ」

 

 コウタだけは無い。表情にこそ出さないが、ソーマも憤りを隠しきれない部分があったのか、手に握られた飲み物の缶がベコリと凹んでいる。いくら何を言っても今の時点で出来る事はタカが知れている。支部長に対抗できる実績も立案も無い以上、後はその日が来る事を待つ以外に何も無かった。

 

 

「アリサ、どうしたんだ?」

 

 アリサの表情に大きな影が見える。先ほどの支部長の話の内容ではなく、何か別の要因があったかの様に、アリサはコウタの問いかけに答える事は無かった。先ほど起こった現象がなぜああなのかと考えていた。

 

 

「いえ、先ほど少しだけ感応現象が起きので、相手の考えが見えたんですけど……真っ暗な闇しか見えなかったんです。何も考えていない。ただ、そこにその存在だけがあるだけでした」

 

「……闇?どう言う事だ?」

 

「エイジの時は過去の事や色んな考えなんかが流れ込んできたんですが、あの人からは何も見えていない。まるで虚無の様な感覚しかなかったんです。詳しくは分かりませんが、何を考えているのか怖くて分かりませんでした」

 

 アリサとて頻繁に感応現象が起きている訳では無い。しかし、今まで経験した内容からすれば全く有り得ないと考える事も出来る様な内容でもあった。アリサの一言はソーマ達を十分に警戒させるに値する材料でもあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ガーランド支部長。なぜ彼らを第一線から外したんだい?」

 

 恐らくは聞かれるであろう事は既に予測していたのか、榊からの質問に対して、ガーランドはあまりにもあっけらかんと、当然とも言える様な雰囲気と共に口を開いた。

 

 

「榊博士もご存じかと思いますが、今フェンリルは新型神機使いの発掘と教育を最優先としている。彼らの功績を無にした訳ではないが、ここ最近のミスが目立つ事と、ここに来て新型神機使いだけの部隊設置に目処が立った。ただそれだけの話ですよ。

 いくら旧型とは言え、人的資源は限られている。ならばもっと有効活用すべきかと思いますが」

 

「君には釈迦に説法かもしれないが、いくら旧型と言えど彼らには今まで培ってきた経験がある。今の段階ではその経験の方が上じゃないのかな?」

 

「榊博士の言いたい事は分かりますが、これが本部の見解である以上、私が判断した結果はフェンリル上層部の総意であると理解していただきたい。貴方も仮とは言え、ここの支部長としての職務を負った事があるのであれば、それ以上の発言は蛇足とも取れる」

 

 ガーランドの発言は、まさに屋敷での話し合いの中で懸念した事の一部でもあった。

 明らかに特定の方向にバイアスをかける事で議論を誘導し、その結果が誰に対して一番得であるのかは口に出すまでも無かった。

 未だ目覚めないエイジの事や、現場の権限が次々と変更され、今は榊の立場と言えど、内容に属する発言をする事も難しくなっていた。

 

 

 既に支部長職にある以上、これ以上の意見は越権行為とみなされる可能性が極めて高い。まずは今の現状を把握しない事には反論の余地も無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 冷酷な通告とも取れる内容に、コウタは憤慨し、ソーマは呆れた様な表情のまま一旦散開する事になった。新型重視とも言える内容であれば、アリサは該当するが2人はそうではない。

 アリサ自身が感じていたが、ここ極東に新型神機使いはアリサとエイジの2人しかいない。だからこそ自身の置かれている環境に満足する事無く、自身が修練し研鑚する事で今の状況がある事を理解していた。

 今となっては当時のリンドウに対する発言が黒歴史である事は認識している。だからこそ支部長の物言いに不快感と疑念があった。

 

 

「エイジ、今の第1部隊はエイジが知ってる部隊じゃなくなるかもしれません。私どうすれば……」

 

 未だ目覚める事が無いエイジを手を握り、目の前にアリサは今の心情を吐露していた。幾ら言葉にしようとも事態は好転する事はない。今はまだここで挫ける訳には行かなかった。

 

 

「愚痴ばっかりでごめんなさい。次に来るときには笑顔で来ますから、今だけは……」

 

 医務室にはアリサ以外に人は誰も居ない。だからこそアリサは今の心情を口に出す事で自分の気持ちを一旦リセットし、改めて自分を鼓舞するかの様に立ち上がっていた。

 

 アリサは気が付かなかったが、ほんの僅かだがエイジの手が動く。

 ほどなくして、第1部隊に新たな討伐の指令が下された。

 

 

 


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