神を喰らいし者と影   作:無為の極

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第256話 激闘の後

「やった……のか?」

 

 先ほどの攻撃から回復したギルの目に飛び込んで来たのは先ほどまで戦っていたアラガミだった。既に顔面は両目が抉れた様に破壊され、斜めに大きな斬撃の跡が残されている。既に事切れた様にも見えたが、警戒を緩める様な事はしなかった。

 

 

「さあな。どうだシエル?」

 

「……恐らくは大丈夫かと……ですが……」

 

 シエルは答えあぐねていた。何故ならば自身の能力でもある『直覚』から感じるそれは間違い無くアラガミの討伐を完了するだけの状況しか感じ取れない。しかし、『直覚』による感覚ではなく、自分の目に映るアラガミは時間が経過すれば再び復活する様な雰囲気も感じられていた。

 感覚か経験か。その不適合な事実がそれ以上の言葉を出す事を許さなかった。全員が改めて警戒をしながらアラガミから意識を背ける事は無い。いつでも行動を起こせる様な態勢を保ちながら様子を伺っていた。

 

 

「全員散開!」

 

 北斗の叫びと同時に全員がその場から飛び去ろうとした瞬間だった。突如として復活したアラガミが最後の一撃とばかりに腕を大きく振りかぶり、そのまま地面へと叩きつける。単純な攻撃にしては悪あがき共取れるはずの攻撃はこの場にいた全員の想定を上回っていた。

 これまでの様に攻撃の意志を持った突起部が再び全員へと襲い掛かる。本来であれば回避できるそれはどこまでも執拗に追いかけてくる。まるで捕獲する為にあるかの様に回避先まで及んでいた。

 

 

「しまった!」

 

「くそったれが!」

 

「きゃああああ」

 

「くっ」

 

「何だよこれ!」

 

「ううっ」

 

 突起物は全員を張り付けた様に捕獲していた。既に戦いの後だった事が影響しているのか、いくら拘束を解こうとしても一向に解ける気配は無い。まるでその状況を見越していたのか、アラガミは弱り切った身体を引きずりながらジュリウスの下へとゆっくりと進む。今の北斗達に出来る事は抵抗しながらも、その状況を見ている事だけだった。

 先ほどの様な素早さが失われていたのか、アラガミはゆっくりとジュリウスの元へと進んでいく。奇しくも北斗が両目を潰した事により、まるで血の涙を流している様にも見えるそれは既にこれまでに感じた異質な雰囲気は失われていた。

 

 

「ジュリウス……今日カラ私ガ……貴方ノ…オ母サン……デスヨ」

 

 アラガミの声がジュリウスの下に届く。当時の記憶が蘇っているのか、それとも自身の記憶が混濁しているのか誰にも判断する事が出来ない。既にアラガミはジュリウスを手中に収めていた。

 今まで抵抗するかの様にジュリウスと包む被膜の様な物が鈍く光るも、アラガミはそんな事すら気にしないとばかりに自身の口元へと近づける。それが何を意味するのかは直ぐに理解出来ていた。

 

 

「拙い、あれを止めるんだ」

 

 リヴィの言葉の意味を全員が理解するが、拘束された状況から脱出できる気配が誰にも無い。近寄ったアラガミは果実をもぎ取るかの様にジュリウスを取り出し、近くへと寄せた瞬間だった。

 

 

 世界の終焉が一気に始まっていた。

 

 これまでに感じた事が無い程の悪意の塊の様な漆黒のオーラが大地から天空へと突き抜けるかの様に激しい噴流を見せていた。終わりの始まり。終末捕喰を管理し、特異点となったジュリウスが無くなった事により力の均衡が一気に傾く。

 既に対処出来るレベルを大きく逸脱していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「螺旋の樹にあった偏食場パスルが暴走しています。このパターンは……終末捕喰と同じです」

 

 ヒバリの力無い声がこの場の全てを表していた。画面上に見える螺旋の樹の頂上からは、これまでに見た事が無い様なドス黒い何かが噴出し、それが上空を塗り替えるかの様に広がっている。以前にも観測した終末捕喰のデータと合致している以上、疑う余地はどこにも無かった。

 半ば呆然としながら画面を見ている職員は無慈悲な現実を受け入れる事が出来ないからなのか、涙しその場で大きく崩れていた。

 

 

「まさか、この目で人類滅亡の瞬間を見る事になるとはね……」

 

 榊は自身のメガネを一旦外しガラス面を拭いた後、再びメガネをかけて会議室に映す画面を眺めていた。以前に話した人智を超えた現象が目の前で行われている。エイジスで見た様なそれとは明らかに違う現象に、違う意味で考え事をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ───このまま見過ごす事が出来るのか

 

 ───自分のやるべき事はそれだけか

 

 

 北斗は目の前で起こった現象を見ながらも拘束を解くべく奮闘していた。ガッチリと捕まえている突起物が揺らぐ雰囲気はどこにも無い。絶対にこの場から動かすつもりは無いと言わんばかりの強度に北斗は苦戦していた。

 目の前のアラガミはジュリウスを包んだ被膜を破壊し、人形の様になったジュリウスを自身と結合させようと胸の細胞を開き、コアの様な物の傍へとしまい込む。これまでに感情が一切感じられなかったはずのアラガミの表情はどこか違う様にも見えていた。

 

 

 ───僅かで良い。俺に力を

 

 ───この身がどうなろうと必ず救い出す

 

 体内にある自分のオラクル細胞を燃焼し、エネルギーへと転換するかの様に北斗は全身の力を総動員していた。

 徐々に高まる自分の力が両手足へと集まり出す。その瞬間だった。拘束していたはずの突起物に亀裂が入る。アラガミの意識が完全にジュリウスに向いたからなのか、それとも自身の力の結果なのかは分からない。しかし、今はそんな事を考える暇は無かった。瞬時にして拘束を外すと同時に一気にアラガミへと距離を詰めた。

 

 

「このままやらせるか!!」

 

 雄叫びとも取れる声を出しながら北斗は迫り来る腕を回避し、そのまま一気に胸の部分へと距離を詰める。既に体内にジュリウスが摂取された以上、一刻も早い取り出しが条件となる。既に北斗は自分が考えた行動ではなく、本能の趣くままの行動に出ていた。

 鍛えられた腕力がアラガミの細胞を徐々にめくり出す。開いた先に居たジュリウスをそのまま一気に引き摺り出す事に成功した。

 

 

「ヨクモ…ヨクモ…サイゴ…マデ……」

 

 悲鳴とも呪詛とも付かない声が周囲一帯に響き渡る。自身の体内に閉じ込めたはずのジュリウスを無理矢理引きずり出した事により、これまで以上の多大なダメージがアラガミを襲っていた。

 苦悶の表情を浮かべながら巨体が再び地面へと沈みこむ。先ほどとは違い、そのアラガミから生気を感じる事は無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさかこうやって会える日が来るとはな……だが、喜んでばかりもいられないようだな」

 

 ジュリウスの言葉に改めて現状がどうなっているのかを理解させられていた。既に終末捕喰が敢行され、周囲一帯は昼間にも関わらず深夜の様な色を見せている。いくら何も分からないとは言え、あまりにも異質すぎる現状に確認せざるを得なかった。

 

 

「ジュリウスがこの場に居る為に既に大よその事は分かるとは思いますが、既に特異点が消滅した事により終末捕喰が進行しています。特異点を失った終末捕喰は『再生無き永遠の破壊』をもたらすとラケル先生は仰っていました」

 

 つい先ほどまで戦った相手ではあったが、やはり自分の人生に於いてかなりの影響を及ぼしたからなのか、シエルはどこか申し訳なさそうな表情を浮かべながら話を進めていた。それはシエルだけではない。ロミオやナナ、リヴィにとっても同じ事でもある。いくら大罪人だと口にした所で、そう簡単に気持ちが切り替わる訳では無かった。

 何かしらの影響があったからこそ今に至る。シエルの表情がその場に居た殆どの人間が持った感情でもあった。

 

 

「そうか……どうりで……俺にもっと力があれば…」

 

「ジュリウス。今はそんな事は後だ。後悔なんていつでも出来る。生きてアナグラに戻ってから嫌になるだけやれば良い」

 

「ああ。北斗の言う通りだ。後悔なんて物は生きて戻ってからやれば良い。今はそんな事よりもやるべき事はあるはずだ」

 

 自身が招いた結果ではあるものの、ジュリウスにしても完全に自分だけの意志でこれまでやって来た訳では無かった。ラケルの甘言に乗った事から今に至るまでの事実は既に覆す事すら出来ない。仮に謝罪をしたいと考えても、それはこの地球が無事であればが大前提の話でしかなかった。

 2人のやりとりを見ながらも終末捕喰そのものが停止する事は無かった。

 

 

「だが、ここから挽回するにはどうするつもりだ?」

 

「それについてなんだが、ロミオ先輩の力で何とか出来ないか?」

 

 リヴィの答えだとばかりに北斗が出した言葉に全員の視線がロミオへと向いていた。ここに来るまでにも散々使った『対話』の能力がどれ程の効果を発揮してきたのかは考えるまでも無い。事実上の良案とも取れる内容に誰も意義を唱える事は無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、やるぞ!」

 

 ロミオの言葉と同時に地面にヴェリアミーチを勢い良く突き刺す。それが何かの合図となったのか、その場にいた全員が次々と神機の柄に手を乗せていた。既にこの場でやれる事はタカが知れている。だったら今出来る事をやるだけとばかりに全員の心が一つになっていた。

 それぞれが自身のオラクルを活性化させ、ヴェリアミーチへと送り込む様に力を込める。まるでそれに呼応するかの様にゆっくりと光を帯び始めていた。全員を囲むかの様に赤黒い光が渦を巻く。最後に手を添えた北斗によって赤黒い光は黄金の光へと昇華していた。

 心臓の鼓動が何時も以上に早くなるのと同時に、まるで全身の力が一気に抜けるかと思う程に脱力感が襲い掛かる。気が付けば以前の北斗が全身に黄金の光を纏っていた物がこの場全部を支配していた。

 

 

「ここ…は」

 

 北斗の視界に映った光景はこれまでに見た事が無い場所だった。白い闇とも取れる空間に居るのは自分だけ。幾ら周囲を見渡してもそれ以外の物は何も無かった。

 先ほどまでは螺旋の樹の頂上に居たはず。あまりにも違い過ぎる光景に、北斗はただ茫然とするだけだった。

 

 

「これが貴方方が出した答えですか。荒ぶる神との対話をする事により事態を収束させる。ここまでは及第点でしょう。しかし、その後貴方方はどうするのですか?人類開闢以来、歴史は繰り返されます。仮に今だけが良ければ問題無いとでも考えているのですか」

 

 どこかラケルに似た声が北斗の耳に届いていた。確かに自分達が今やっている行為によって世界が良い物に変化するのかは誰にも分からない。これが元で今後の状況すら判断出来る材料はどこに無かった。

 終末捕喰を回避したからと言って何かが大きく変わる訳では無い。事実上のラケルの残滓は北斗へと囁き続けていた。

 

 

「そんな事は俺には関係無い。決められた未来があるならばそれに従うのか、抗うのかはその人間だけが持つ特権だ。少なくとも貴様の様にただ殺戮と破壊だけが目的なのはアラガミと同じだ。所詮は自分の手の中で掴める者しか護れない。そんな大層な事は知らん」

 

 その瞬間だった。今までに無かったはずの自分の神機が右手に握られていた。存在を主張するかの様に『暁光』の純白の刃が鈍く光る。まるで自分の腕の様に声が聞こえた方向へと振るっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさかこうなるとは……」

 

 会議室のモニターを見ていた榊は思わず呟いていた。螺旋の樹の頭頂部から発せられた漆黒の光がまるで引鉄となったのか、螺旋の樹そのものを崩落させていく。周囲にまで影響を及ぼすかと思った瞬間だった。黄金色に輝く光が全てを浄化させるかの如く飲みこんでいく。先ほどまでの破壊をもたらすそれは跡形も無く消滅していた。

 

 

「どうやらあついらがやったみたいだな」

 

 気が付けばいつの間にか会議室に来ていたソーマが一人呟いていた。既に状況を確認しようにもアナグラ周辺に設置されたモニターは探索が不能となっている。詳細の確認とばかりに通信をしようにも磁気嵐が起きているのか、ノイズばかりで確認出来ないままだった。

 時間がどれ程経過したのかすら記憶していないほど映し出された光景は人類の歴史の中でも異質な物だった。人類が人類と認識出来る様になってから幾多の戦争はあったが、それはあくまでの自分達の都合の為でしか無かった。しかし、今目の前で起きた事実は紛れも無く人類そのものを消滅させようと明確な意志がある物に対する対抗措置。

 まばゆい光が広がりきったのか、徐々に収束し始めていた。

 

 

「すみません。やはり機材の故障か消滅に伴い周囲の状況は確認出来ません」

 

 光が収束に向かう頃、ヒバリの声で漸く状況が追い付き始めていた。しかし、肝心の観測機器は何も反応を見せる事は無かった。既にブラッドの生存状況すら判断出来る物がない。フランも何とか安否だけでもと色々と手段を講じているが、反応は一切無いままだった。

 

 

「あれは一体?」

 

 光が完全に収束した先はつい先ほどまで禍々しい姿でそびえ立っていたはずの螺旋の樹が完全に消滅し、まるでその周囲の物を寄せ付けない様に山の様な物がそびえ立っていた。腕輪による生体反応すら確認出来ない状況は何を意味するのか、その場にいた誰もが理解していた。

 

 

「ヒバリ君。救護班に連絡。直ぐに飛び立てる様に連絡しておいてくれたまえ」

 

「了解しました」

 

 この場で冷静な判断を見せたのは榊だった。科学者である以上、先ほどの現象が何を意味するのかは理解している。まともに考えればその場での生存の可能性は限りなくゼロでしかない事も理解している。しかし、これまでに見た極限の中での奇跡とも言える結果を知っていたからなのか、ヒバリに対して救護班の要請を出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………俺は…そうだ。皆はどうしたんだ?」

 

 北斗がゆっくりと目を覚ますと、真っ青な空が最初に目に飛び込んで来た。雲一つない青空は今の状況を表している様にも思えていた。ギリギリの中で選んだ選択肢だけでなく、あの真っ白な空間の中で聞こえた声。それが何を意味し、どんな結末を迎える事になったのかは考えるまでも無かった。

 自分の身などどうなっても良いとまで思い、渇望した力がその結果をもたらしたのであれば本望だと考えたのか、北斗はそれ以上考えるのを放棄し、今はただ目の前に移る景色を眺める事にしていた。

 周囲を見渡せば大地と川が流れ、遠くには山脈も見える。極東に来るまでに何度も見た事があったはずの景色ではあったが、どこか違う様にも見えていた。

 

 

「このまま暫く寝るか」

 

 周囲を見る事に飽きたのか、少しばかり休憩したい気持ちが勝ったのか、草原の中で横たわると同時に目を閉じていた。

 

 

「……斗。北斗、起きてよ」

 

 誰かが自分の身体を揺すっているのか、身体がかなりの勢いで動いている。

 覚醒に近づきつつある意識の向こうでは呼びかけている少女がどこか泣きそうな声で自分の名前を呼んでいる様にも聞こえる。

 夢ではなく現実なのか、それとも自分の都合の良い幻覚が引き起こした感覚なのかは分からない。疲れたから寝たいと思い寝ているだけにも関わらず、一体何がそんなに重大なのかが分からない。このままずっと揺すられると寝る事すら困難でしかない。であれば一度目を開けた方が良いだろうと目覚めた瞬間だった。

 

 

「あ……」

 

 北斗の目に飛び込んだのはナナの顔。あまりにも至近距離過ぎた為に、お互いが目を見開き固まっている。一体何がどうなったのかを考えるよりも疑問だけが先に出ていた。

 

 

「どうしたんだ?」

 

「あ……いや…その…」

 

「北斗がここで倒れていたのでナナさんが慌てて起こしたんですよ」

 

 未だに言葉が上手く出ないナナの言葉を代弁するかの様にシエルが状況を説明していた。気が付けば全員が北斗だけを見ている。自分はただ疲れたから眠っていただけに過ぎないはずが、どこか全員が安堵の表情を浮かべていた。

 

 

「そうか。俺はただ疲れたから、ひと眠りしただけだったんだが」

 

「あの激闘の中で今に至れば誰でも心配します。ナナさんだけが心配してた訳ではありませんから」

 

「そうか。すまなかったな。で、ここは一体?」

 

「ここは恐らくは螺旋の樹があった場所だろう。あの時点で終末捕喰は遂行されていた事から、ここは再生された世界だろう」

 

 ジュリウスの言葉に北斗は改めて周囲を見渡していた。先ほど目に飛び込んだ感覚はこれまでずっと見てきたオラクル細胞に汚染された世界。確かに自然の風景は綺麗ではあるが、やはり目の前に見える風景とはどこか違う様にも思えていた。事実と記憶が混同している。再生された世界であれば何となくその意味が分かった様な気がしていた。

 

 

「って事は結局は阻止出来なかったのか?」

 

「それは違う。調査した訳では無いから詳しい事は言えないが、ここから見える山は少なくとも自然界では絶対に起こり合えない様な形状をしている。これは推論だが、螺旋の樹の外縁の様な物だと思う」

 

「と言う事は、終末捕喰は限定的に遂行されたと言う事でしょうか?」

 

「あくまでも推論だが。恐らくはそうだろう」

 

 シエルの言葉にジュリウスは、あくまでも可能性である事しか告げる事は出来なかった。あの瞬間から今に至るまでに実際にどんなプロセスを踏んだのかは誰にも分からないままだった。

 いくら記録を確認しようとしても気が付けば全員の右腕にはあの黒い腕輪が消滅している。生体反応も確認出来ない今、やれる事は何一つ無かった。

 

 

「そんな事よりも、極東支部が無事だったら私達ってどうやって帰るの?腕輪に何も無いんだよ」

 

「ナナ。何か聞こえないか?」

 

「えっ?」

 

 僅かではあるが、ヘリの音が徐々に大きくなりだしていた。最初は豆粒の様にも見えた機体が時間と共に大きく成り出す。何かを勘案した結果だったのか、ヘリもこちらの人影を発見すると同時に機体の高度が下がりだしていた。

 

 

「よし、詳しい事は榊博士に任せる事にして、取敢えずは無事の報告だな」

 

 北斗の言葉に全員の視線はヘリへと向けられていた。

 

 

 


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