全てを否定せし少年の軌跡(半凍結)   作:龍賀

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誰も待ってないと思うけれど投稿。

うん。仕事に慣れなくて時間がかかったのと精神がヤバイ状態になってたので他の作品に元気もらってたのとか色々あるんだけれど、うん。
弁明しようのないほど更新遅れたからね。

きっと見捨てられているとは思うけれど最後まで頑張るよ。

では本編どうぞ。


第60話 地獄すら生温い特訓

どうも織斑 一夏です。

 

……?誰に挨拶してるんだろうか?

まぁいいや。

 

で、今現在俺の目の前には何故か静以外に龍斗さんもいるという状態。

アイエェェ!?リュウト=サン!?リュウト=サンナンデ!?

 

 

「今日は特別に龍斗さんにも手伝ってもらいます……一夏が強くなれるように」

 

「……何故呼ばれたか理解できなかったが、なるほど。そういう事ならば協力しよう」

 

 

しかも何故かノリノリなんですけど!?じょ、冗談じゃない!?今でもきついのに龍斗さんが加わったら冗談抜きで死ねる!

 

 

「さて、どれくらいの力加減で殺ればいい?」

 

 

字が違う気がするんだけどなぁ……きっと本気でそうなるんだろうなぁ(遠い目

 

 

 

「とりあえず回避能力は高いと聞いたからこれ回避な」

 

 

そう言いながら龍斗さんの周りには剣のようなものが出現して回転し始めた……って!?

 

 

「うぉぉおおおおおおおお!?し、死ぬ!?死んじゃいますって!」

 

「そう言って死んだやつはあまりいない」

 

「その少数なんですって!?」

 

 

急に回転してた剣が俺の頭上に現れたらそりゃ必死になって回避するわ!?

なんだあの技!?

 

 

「幻影剣といってな……まぁ便利な技だ。基本弾切れがない上に連射し放題だ」

 

 

そんな便利技俺にも教えてくれませんかね!

さすがに剣一本では厳しい時もあるからな!

 

 

「魔力の代わりを用意すればいけるか?……ふむ、束に相談しておこう」

 

 

やったぜ!これで俺にも武器がさらに増え……ハッ!?

 

 

「雪羅が悲しそうな感じに君を見ている」

 

「ち、違うんだ!?確かに遠距離武装ができたけど保険って大事だと思うんです!」

 

 

いや本当に!

 

 

「まぁ一理あるな……だがこの攻撃くらいなら簡単に避けるか、ならもう少し難しくするか」

 

 

え……え?

 

今でも割と辛いのにさらに上がるのか!?

 

 

「ふむ……さすがに暗黒天体創造とかしたら死ぬだろうしなぁ。創造も辛いか?ザミエルの創造辺りは死ぬかさすがに」

 

 

さらっと恐ろしい事言うなこの人。

というか恐ろしい技しかないのかこの人は!?

 

 

「なら急段?いや、さすがに終段は駄目だしなぁ……いっその事グラズヘイム出せば全力でいけるから出すか?」

 

 

龍斗さんの技は物騒な技しかないのか!?

この人だけでIS全部相手できるんじゃないのか?

 

 

「束姉さんが龍斗さん1人で世界そのものと戦っても余裕があるって言ってたよ?」

 

 

もう考えるのやめよう。

うん。きっとコレ以上考えても精神衛生上よくないな。

 

 

「とりあえずコレでいいか……Yetzirah(イェツラー)――極大火砲・狩猟の魔王(デア・フライシュッツェ・ザミエル)

 

 

ん?何か急に熱く……ッ!?

 

 

「ふむ、これくらいならば回避可能か……でなくては困る。一応加減して余技の方ではあるが、これで一応は訓練になるだろう」

 

 

ゲームとかで見る魔法陣が見えたと思ったらそこから炎が出ましたってなんの冗談だよ!

しかも速度はやいし!

 

 

「コレ以上加減が必要な程弱くはなかろう?」

 

 

 

……確かにコレ以上加減されたら俺でもプライドみたいなもんがあるんだ。

納得できないよな!

 

 

「宣言しよう……お前は間違いなく強くなれる、ゆえに努力するがいい。努力すれば報われる可能性はあるのだから」

 

「はい!」

 

 

「……あれ?一夏ってこんなに熱血だったっけ?まぁいいや」

 

 

 

静が何か言ってるけど今は関係ねぇ!俺は出来る限りの強さを手に入れて皆を護るんだからな!

 

 

 

「よく吠えた。では地獄も生温い特訓(ごうもん)を始めよう」

 

 

「あ、一夏さん死にましたね……いやぁ惜しい人を亡くしました」

 

「え?」

 

「龍斗さんは創造(手加減)しようとしてますし、形成からして多分必中な方使うでしょうし、おそらく耐久値は最強クラスになるんじゃないですかね?」

 

 

 

そしてそんな言葉が聞こえた後に何か詠唱してるような声が聞こえた。

 

 

 

    Echter als er schwur keiner Eide(彼ほど真実に誓いを守った者はなく)

 

 

    treuer als er hielt keiner Verträge(彼ほど誠実に契約を守った者もなく)

 

 

    lautrer als er liebte kein andrer(彼ほど純粋に人を愛した者はいない)

 

 

    und doch, alle Eide, alle Verträge,(だが彼ほど総ての誓いと総ての契約) die treueste Liebe trog keiner wie er(総ての愛を裏切った者もまたいない)

 

 

    Wißt inr, wie das ward?(汝ら それが理解できるか)

 

 

    Das Feuer, das mich verbrennt,(我を焦がすこの炎が) rein'ge vom Fluche den Ring!(総ての穢れと総ての不浄を祓い清める)

 

 

    Ihr in der Flut löset auf,(祓いを及ぼし穢れを流し) und lauter bewahrt das lichte Gold,(熔かし解放して尊きものへ)

 

 

    das euch zum Unheil geraubt.(至高の黄金として輝かせよう)

 

 

    Denn der Götter Ende dämmert nun auf.(すでに神々の黄昏は始まったゆえに)

 

 

    So - werf' ich den(我はこの荘厳なる) Brand in Walhalls prangende Burg(ヴァルハラを燃やし尽くす者となる)

 

 

 

 

    Briah(創造)―――Muspellzheimr Lævateinn(焦熱世界・激痛の剣)

 

 

 

 

 

 

聞こえた瞬間に分かった。

理解した。

把握してしまった。

 

 

 

これは今の俺じゃあどうしようもない。

この一撃を喰らえば間違いなく死ぬ。

けれど回避は無理だ。

何故なら周りが灼熱の世界に変化してしまっているから。

 

 

 

「理解できたようだな。そうこの空間では回避不可能だ、ゆえに喰らうのは確定だが……安心しろ、死なない程度に加減はしている」

 

 

 

は、ははは。

それは安心だ。

けれどお世辞にも頭が良いとは言えない俺では龍斗さんの意図がよめない。

何故こんな事を?

 

 

「お前に一番足りないのは何だと思う?」

 

「経験……ですか?圧倒的に戦っている数が少なすぎるとか」

 

「それもあるが、一番は死への恐怖だ。今まで確かに死にそうにはなっただろうがそれでもそれはお前に死を理解させるほどではなかった」

 

 

 

……確かにヤバイとは思ったことはあってもどうしようもないって思った事はなかったな。

どうにかしてみせるっていう気持ちもあったにはあったけど結局何とかなりそうだと思えてしまう程度ではあったって事なんだろうな。

 

 

「恐怖は過ぎればソイツを駄目にするが、無さ過ぎても駄目にする……死を感じ取れない者程早死にするからな」

 

 

無謀と勇敢は違うっていうやつか?

 

確かに俺はどちらかっていうと無鉄砲な方だとは思う。

そもそも武器が剣しかない時点である程度無鉄砲になるのは仕方ないかもしれないけど。

 

 

「ゆえにお前には死を感じてもらう。死を感じ、理解し、その感覚を覚えてしまえるように」

 

「そうすれば攻撃に対する危機感が今まで以上に持つ事が出来る……ということですか?」

 

「攻撃の脅威度をしっかり把握できるようになればこの攻撃は何処で受けても大丈夫か否かが分かるからな」

 

 

 

特に俺の場合はエネルギーの燃費がよくないから回避必須だったりするしな。

 

でも攻撃を最小限の被害で済ませる際には確かに威力が一瞬で分からないといけないよな。

じゃないと回避するべきか受けても大丈夫か判断できないし。

 

 

「ゆえにまずはこの世界で出るであろう最大火力を喰らってもらう。その後には少しずつ威力を下げて覚えてもらう」

 

「つまり今日はずっと攻撃を受け続けるって事だね」

 

 

 

うん。内容は理解できたけど本当に拷問だな!?

誰も好き好んで攻撃を受けたりしないぞ!?

 

 

「では始める……覚悟を決めろ」

 

「勿論回避してもいいんですよね!?」

 

「出来るならな……開始!」

 

 

 

うぉぉおおおおおおおおお!この一撃以外全部回避してみせる!

じゃないと本気で死ぬ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱり龍斗さんには勝てなかったよ」

 

「どうしたの?一夏」

 

 

 

あの後の事ははっきり言ってトラウマなので察して貰えると嬉しい。

一言言うのであれば、もう大抵の攻撃を喰らっても痛みすら感じなくなったとだけ言っておこう。

最後の一撃がまさかの拳なのは驚いたけどさ。

なんなの?絶拳って。

なんでただの一発でエネルギー全損させられるの?

なんでアレが最小値なの?

馬鹿なの?死ぬの?というより死ぬわ!

 

龍斗さんとの特訓は確かに確実に強くなれたとは思うけど二度とやりたいとは思わない。

 

うん。静の特訓メニューが優しく感じる。

まだアレやるくらいなら千冬姉と本気の模擬戦する方が100倍マシだわ。

 

 

「だそうなので呼んでおきました」

 

「え?」

 

「織斑、どうやらだいぶ強くなったので試しに全力で戦って欲しいらしいな?」

 

 

 

どうやら俺の死に場所はここらしい。

へ、へへ……やっぱ俺って!可能を不可能に!

 

 

 

「さぁ来い一夏!」

 

 

「うぉおおおおおおおおおお!」

 

 

 

 

一夏の力が静を救うと信じて!

 

 

 

 

 

―完―

 

 

 

死んでないからなっ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうして創造使ったんですか?」

 

「急にどうした?」

 

「いや、普通に形成で充分でしたよね?というよりあれでもオーバーキルですし」

 

 

「……まぁアイツに言ったとおりなんだがな?」

 

「死への恐怖を実感させるにしてももう少しマシな方法あったでしょうに……途中で槍出しそうになってましたし」

 

「まぁ少しハメを外してしまったのは悪いとは思うがな……めぐった世界が世界だからな」

 

 

「覇道神がいる世界や勇者系魔王みたいなノリで神を呼び出したりする人がいる世界、機械の神が存在する世界とか行ってたら確かに酷いですけどね?」

 

「最後に行ったのは何処だったか……あぁ第六天を潰しにいったのだったな」

 

「まぁもう少しでマスター死にそうだったのは焦りましたけどね……アレは規格外すぎます」

 

 

「……まぁアレで大抵の敵は何とかなるだろうさ、まさか絶拳を受けて反撃できるほどとはおもわなんだが」

 

「さすが主人公補正というやつですか?それとも……じ「そこまでだ」すいません」

 

 

「仮にそうであったのなら間違いなくこの世界に神が干渉していても織斑 一夏だけは絶対に死なないという事になる。それだけは駄目だ」

 

「周防 静という存在がいるからどうなるか分からないこの世界にコレ以上不確定要素は増やしたくないですもんね」

 

 

「だがもし彼がそうなのだとしたら……この世界は間違いなく神が問題を起こしていると言える」

 

「なら私達の敵は神ですかね?」

 

「ああそういう事になる……そう仮定した状態で進めるとしよう」

 

「では私は世界に干渉している力を探って見ます……マスターは?」

 

「俺は少しアイツ等に会ってくる……力を借りるとしよう」

 

 

「……まさかあの3人ですか!?そこまでする必要はッ!?」

 

「万全の体制で挑みたいのでな……それに最悪“流出”する可能性がある。ならその対策のためにも呼ぶべきだ……特に」

 

 

「と、特に?」

 

「第四天はな」

 

 

「……了解です。では私はこれで」

 

「ああそちらも頼む……俺も早速向かうのでな」

 

「はいっ!」

 

 

 

 

 

「まさかとは思うが……もしアイツが絡んでいるのであれば」

 

 

 

 

「俺は俺自身の理を流出してでも殺しきるッ!第六天以上に厄介な性質を持ったアイツだけは俺が消滅させるッ!」

 

 

 

 

「そのために俺は蛇の流出を使って回帰してるんだからな」




通りすがりの読者様、畏夢様、佐天様、感想感謝です。


本当に申し訳ない。
スランプもありますがどうも夜勤がしんどひ。
でも最後まで書くのは確定してますし、なんとしても更新は遅くなってでもしますのでもし「仕方ねぇな!見てやんよ!」という気持ちをもって頂けているのであれば幸いです。

それと龍斗の設定も載せようかなと思ってマス。
需要があれば……ですが。

なのでもしみたいという方がいればメッセージなり活動報告なりで教えていただけると嬉しいです。

あ、一応fate/goやってます。
IDは374,717,911です。龍賀でやってますのでよかったらフレンド申請してください。

では!また次回!
感想はこれを投稿してから返します!
次回はGW中に更新予定です!

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