これくらいを維持できればいいんですが……難しいですねぇ。
でも頑張っていきます!
今日の訓練は実戦形式パート2。
はっきり言って一夏が人外になっていくのを見るとわら……悲しくなってくるね。
でも仕方ないよね。じゃないと生き残れないし。
どこかの世界では戦っても生き残れないそうだけれど。
「静は俺をドMにでもしたいのか?!」
「そんなワケないじゃないか……セシリアさんじゃあるまいし」
「え?セシリアにそんな趣味ないよな!?信じてるぜ俺!」
「信じるものがすくわれるのって足元だけだって言ったはずだけれど?」
「一夏さんがドMになればさらに幸せが待っていますわ!」
「嘘だ!」
まぁこんな会話しながらもしっかり回避できてるからレベルが上がるんだけどね?
今は大体5かな。
もうちょっとしたら6にしてもばれないか。
「ラウラ~停止結界でミサイルのタイミングずらしたりしてて~」
「了解だ!」
「シャルちゃんはミサイル撃ちつつ隙が出来たらトッツキで」
「うん!」
「うぉっ!?ミサイルがとまっ……ぎゃあああああああああ!」
うん、楽しい修行風景だね。
「……初めて同情した気がする」
「これが日常だよぉ~?慣れって大事~」
なんと何故か簪さんとのほほんさんも同伴しているというなぞもあったりするけれどまぁいいや。
仲良くなってくれれば安心だしね。
というよりこの地獄を見て同情するだけな辺りさすがなのかな?
「そういえばはい」
「ん?」
「装備の案をまとめたデータ」
USBに入れると持ち運びが楽だけれどバレやすいというか盗られやすいよね。
まぁバレても問題ない程度の武装しかないけれど。
「なにを入れたの?」
「ビームマグナムとファ○ネル」
「……グッ」
おぉ……何故か好印象。
まぁいいんだけれど。
もう再現可能範囲ではあるしそもそもファ○ネルだってビット兵器だし。
まぁそれよりも簡単に操作できるように改良したけれどね。
「でもビームマグナムは加減が効かないのと燃費悪いから気をつけて」
どうしても一発でシールドエネルギー全部もって行きかねないほどの威力になって半分のシールドエネルギー消費にまでしか抑えられなかったんだよねぇ。
あと何かあればもう半分にはできたと思うんだけれど。
そこは束姉さんと相談かなぁ。
そういえば増えてた武装使ってないや。
あの天羽々斬とイチイバルだっけ?両方ピーキーだけれどしっかり使わないと。
ガングニール?槍と拳の2パターンはさすがにすぐには試せないかなぁ。
まぁ束姉さんいわくネタ武装だから気にしないでいいらしいけれど。
「そういえば簪さん」
「なに?」
「君の専用機は完成しそうかな?」
「……どうして知ってるの?」
「結構噂になってるからね」
なんせ一夏の所為で完成できず、今もなお完成せずにいる未完成品だけ渡されたというか受け取ったというか。
でも自分ひとりでできる事なんてたかがしれてるのにねぇ?
「まだマルチロックオンが上手く出来てない……あれは絶対に必要だから」
「手を貸そうかい?」
「いい……これは私がひとりで完成させなきゃ」
……はぁだいぶ頑固だねぇ。
というよりまわりの子みんな頑固なんだけれどなに?IS学園には頑固者しか入れないっていう選考基準でもあるの?
「それで進んでるの?きちんと完成するの?」
「……それは」
「意地があるんだろうけどさ、誰もひとりで行動なんざ出来ないよ……出来るなら馴れ合いって不要じゃないか」
不可能を可能にできるのが人と人とのつながりだと思う。
結局は誰かに頼るんだよ。
だからこそ、
「君の姉も周りに頼って完成させた」
「お姉ちゃん……が?でも1人でって!」
「それはあくまで一部だけだろうね?でも君は1人でやってるつもりなんだろうけどさ?」
そういいつつ横に居るのほほんさんを見る。
「君は本当に1人で作業をし続けたのかな?本当に誰もいなかったのかな?」
「……」
これ以上は不要かなぁ。
だってこれ以上は僕みたいな存在が語っていいものではないもの。
さぁ、修行の続きでも手伝いますか。
「せっかく慣れてきたのに!?」
「慣れた時が怖いからね……全力でぶっぱなす!」
――イチイバル起動
「ゲッ!?なんだそのミサイルの量と銃の重装備!?」
「撃ち落とすつもりで行くから全力で回避及び迎撃がんば」
「グッ!でも接近すれば!」
「残念」
――天羽々斬起動
「剣もあるのさ」
そして斬撃も飛ばせる!
――蒼の一閃
「なんでもありかよぉおおおおおおおお!?」
その後は全員(フル装備)VS一夏を一夏が疲れ果てるまで繰り返した。
◆
「ふふ~んこれでしーちゃん用の装備の1つが完成したぜ!」
これでしーちゃんもさいきょー一歩手前まで行くんじゃないかな!
是非束さんとしては見てみたいものだよ!
「面白いことをしているじゃないか」
はっ!?この声は!
「りゅーくんだ!おひさ~!」
「おぉ。ニャルもきてるぞ?」
「久々に会ったが百年目!ここで勝負と行きましょう!」
ほんとテンション高いなぁニャルちゃん。
でも勝負を挑まれたら束さん断れない!
「「勝負!」」
「終了だ馬鹿」
「「ひでぶっ!?」」
お、思わず世紀末な悲鳴をあげるレベルでの拳骨は駄目だと思うよ!?
「とりあえずお前に託すものが出来たから持ってきたワケだが?」
「おぉ!しーちゃんの森羅万象か気羅をなんとかするための
ついになんとかできそうな段階にまできた!
ここまでどれだけ待ったか!
「くく……そうだな。本当に待った」
「でもこれでなんとかなるようなやつなんですかねぇ?半信半疑ですよ?私は!」
まぁこの舞台装置は完全に魔法といってもいいレベルの存在だからね~。
だからこそこの天才である束さんでも完成できるどころか作成ができなかったんだから。
方法が分かっても実行できないってわかったときは世界を滅ぼそうかと思っちゃうくらいショックだったからね!
「この舞台装置に名前はない……俺が付けるわけにはいかんからお前がつけろ」
「ん~この束さんにセンスを求めちゃう?求めちゃう?」
「さっさとつけろってんですよ!このスカポンタン!時間があまりねぇんですよ!」
まぁそんなに慌てないがな。
「じゃあ
「希望って書いてパンドラ……ねぇ?」
まぁ間違えれば即世界が滅ぶレベルの災害が出るから間違っちゃいないか。
だからこそ希望もでかいというワケだが。
「さぁ、さっさと静にアレを渡さないとな」
「アレでなんとかなるかは彼次第でしたっけ?」
「あぁ。アイツが選択するんだ……このあとの結末を。そのための舞台装置、そのためのこのアイテムだ」
アイテムの見た目が完全に黒い箱なんだけれど……なんだろうね?
まったくわからないや。
天才である束さんにもわからないことはあるけど、ほんとりゅーくんの近くにいると不思議でいっぱいで楽しいや!
でもその前にしーちゃんを助けなきゃ!
「まぁ俺が助けるワケじゃねぇからなぁ……アイツが勝手に助かるだけだから」
「そのきっかけは用意するけれどその結果を求めるのは本人の意思のみ……ってやつだね!」
「そういう事だ」
だからこそ今の人類は腐ってる。
誰かから助けがあるのが絶対だと勝手に思ってる存在が多いからねぇ~ほんとヤになっちゃう。
そうだな。
というかさっきからりゅーくん束さんの心の声に対応したり混ざったりしたりしないでくれないかな!?
プライバシーって知ってるかな!?
「束に常識を問われるとは……世も末だな」
「ひどいよ?!」
「まぁどうでもいいのでさっさと要件終わらせますよ!」
舞台装置ってだけあってここのラボ固定になっちゃうのがアレだけど……これで本当に助かるんだよね?
「それはアイツ次第だ……アイツが選んだ未来にコレが干渉できればいけるだろうさ」
「なら……祈るしかないね」
祈るだけならタダだし!
「りゅーくんもありがとね」
「何がだ?」
「しーちゃんを助ける手伝いをしてくれて」
「……知ってるやつと同じ苗字だったから助けただけだ。特に理由はないさ」
またまた~知ってるよ?
自身が理不尽そのものだからかもしくは理不尽を被ったのかはわからないけれど、その理不尽を嫌ってる。
だからこそその理不尽をねじ伏せようとしてるんだよね。
ほんと……、
「お人好しだなぁ」
「お前ほどじゃない。ただ1人のために世界を滅ぼそうと考えそうになるほどではないさ」
そうならないための行動だけどね!
「さ!行きますよ!さっさと終わらせてイチャイチャしましょう!是非にとも!」
「……はぁ。まぁいい。さっと終わらせて傍観させてもらうよ……是非トゥルーエンド目指せよ」
「……私は天才の束さんだよ?私の前ではハッピーエンドって相場が決まってるんだよ!」
だからこそ諦めない!
たとえ可能性がゼロに近くても!0.1%でも可能性があるのならそれにかけるのが科学者ってものだしね!
◆
あぁ……本当に、人間は素晴らしい!
可能性があるから諦めない!
本当に……本当に素晴らしい。
だからこそ私は傍観し続ける。
たとえ憎悪されようと、たとえ傲慢だと言われようと、たとえ嫉妬されようと、たとえ否定されようとも。
俺が選んだ道は俺自身の道……誰にも邪魔はさせない!
「行くぞクロス!物語を最善に持ってくためにも!」
「はい……必ず成功させます!今度こそ!」
畏夢様、感想感謝デス!
次回も頑張って書き上げます!