でも本来もっと早く更新予定だったのでアレですが。
今回何故か4848文字でした。
別に狙ったわけじゃないのにこうなると嬉しい?ですね。
では!本編をどうぞ!
人は愚かだと思う。
人は唯一生きるため以外に同じ人を殺す。
無駄に発達してしまったがために。
無駄に技術が向上してしまったがために。
人は愚かだから、きっといつか同じ人を滅ぼすだろう。
それが今日か明日か……数百年後かは知らないが。
◆
答えを出すと言ってもとりあえずの答えしか出せないと思う。
答えを出すという事は難しい事だ。
流される事は簡単だ。
だが流されず、自身をしっかり表現し、しっかり相手に自分の心を伝えるのは至難の業だと思う。
なぜならそれができないからこそ人は争うのだから。
まぁ僕の周りは別の意味で争っているのだけれど。
争いは嫌いだ。
はっきりと自身と相手の優劣を決めてしまうから。
何かを得る者がいれば何かを失う者が絶対にいるから。
僕は失う事に異常なまでに恐怖している。
家族を失ったからか、はたまたもともとそういう気質だったのかは知らないけど。
でも結局は一夏も僕も千冬姉さんも束姉さんも……身内を失う事に恐怖している。
だからこそ力を、知恵を得る。
しかし人は元来恐怖するものだと思う。
だからこそ妖怪や幽霊という存在が存在するようになるのだろう。
知らないものは知らないままで、知ることのできる事は知ってしまうのが人なのだから面倒極まりないと思う。
だからこそ恐怖というものは至極『普通』な事なのだと思う。
僕はその中でも少し『異常』なまでに『普通』に恐怖してるんだと思う。
鈴が言っていた通りきっと僕は想われているのだろう。
きっと僕が死ねば悲しんでくれるのだろう、失う事に恐怖しているのだと思う。
たとえそれが一方的であってもそうでなくとも。
僕にとって、僕を必要としてくれている存在はそれだけで喜ばしい事だ。
それだけで僕は幸せになれる。
たとえ周りが君は不幸なんだねと言おうとも僕は胸を張って幸せだと言えるだろう。
だが僕からあの子達への想いはどうなんだろうか?
そういう恋愛感情について考える事がなかった。
なぜならいつ死ぬか分からないこの身でそんな感情が芽生えてしまえば余計に悲しいから。
昔からの癖で苦しみから無意識に逃げてしまうが故に。
でも逃げる事はもうやめようと思う。
これから先は前に進むことをもう少し考えよう。
たとえ1歩しか歩めなくても、今までの後ろに下がり続けるのと違って、いつかはゴールへと向かえるのだから。
◆
「メイド喫茶?」
急にシャルに頼み事があるんだと言われ何事かと思うと「メイド喫茶に来てほしい」と言われた。
僕本物のメイド知ってるからそういうところにいくのは気が向かないのだけれど。
「うん。実はラウラと一緒に出掛けてたら困ってる人がいてね。その人が経営している喫茶店がバイトの子が急に休んじゃったみたいで人が3人足りないんだって」
だから入って欲しいと。
遠回しに女装しろと?
「し、静なら似合うよ!」
「そうだぞ嫁よ。嫁ならば必ず似合う」
いや、まったく嬉しくないんだけど。
前にも言った(思った)けれどこの容姿は森羅万象が原因なのだからどうしようもないとはいえ、好き好んで女装するはずないじゃないか。
「じゃ、じゃあ執事服……アッ(察し」
「む?嫁の執事服姿か……アッ(察し」
「よろしいならば戦争だ」
何を察したのかは簡単に分かった。
僕には似合ってないと?
まぁ身長もこの年齢の女子の平均身長を下回っているし体重も下回ってるけれども。
けどそれだけで似合わないと思われるのは心外だなぁ。
いや、僕自身も似合うとは思ってないけれど。
そういえばなんで僕はシャルとラウラと会話しているのだろうか?
いや、喋りたくないとか思ってないけれども、今日は鈴と一緒にいたはずなんだけどなぁ。
「鈴は帰ったよ?まぁ僕とラウラで頼み込んだんだけどさ」
「ああ。だから私達の頼みを聞いてくれないだろうか」
頼みねぇ?
いやまぁ別にいいんだけれど……メイド服かぁ。
間違いなく命姉さんと束姉さんのどちらかは嗅ぎつけてくるんだろうなぁ。
主に勘か盗聴器で。
あ、最近だと生徒会長さんもか。
「なんで静の周りの姉は全員物騒だったり残念だったりするのさ」
「さぁ?でもまぁ……悪くはないと思う。それだけ想われているって事だろうからさ」
「……いやまぁその感情が姉としてなのか女としてなのかはすごく議論したい所ではあるけど」
「教官は間違いなくこうsy(ガシッムグムグ」
「余計な事を口走ろうとするやつはここか」
どうしてだろう。
何故千冬姉さんがいるのかとか、千冬姉さんの背後に王蛇の風格(誤字ではない)があったりするんだとかツッコミ所が満載だ……どうしよう。
「諦めるのって時には大事だよね」
これが悟りか。
でも今悟らなくても……。
「あきらめたらそこで試合終了っていうけど人生が終了するよりはマシだと思うんだ」
確かにね。
でも試合(人生)終了だったらアウトだね。
「Dead or Deadって完全に希望がないよね!?」
「うん。ソウルジ○ムが真っ黒になるレベル」
「魔女にはなりたくないなぁ」
「マゾはすでにいるけど?」
主に龍斗さんと関わっている時の邪神さん。
「どっちにしろダメだと思う」
まぁ確かに。
「さて、静がメイド喫茶でメイドになると聞いたんだが」
どうして束姉さんや命姉さんより真っ先に千冬姉さんが駆けつけるんですかねぇ。
僕まだOKだしてないよ?
「残念ながらこの流れは完全に着る流れだよ」
「うむ。まぁ嫁ならば着こなせるだろうから心配はないな!」
僕は君の頭が心配です。
「さぁレッツアンドゴー!」
「ミニ四駆は使わないよ?」
どうやら僕はメイド服を着る事から逃れられないそうです……。
◆
僕とラウラで買い物をして、食事をしていたら出会ってしまった人に頼まれて喫茶店でメイドもしくは執事が必要って言われた時はリアルでポル○レフ状態だったけれど、静と鈴に偶然会えてよかった。
だって必要な人数は3人。
僕とラウラは何とかなってもあと1人は厳しい。
だからこそ本当に静が居た時は2つの意味で嬉しかった。
あ、鈴が帰ったのはきちんと交渉したからだよ?
主に静のメイド服姿の写真を送る事を条件に。
ついでに動画も要求されたけれども。
でもいざという時のために用意していたカメラが火を噴くよ!
いやぁ……何事も準備が大事だよね!
「ねぇ」
「ん?どうしたの静」
「本当にこれ……着なきゃダメ?」
本当に静は男の子なんだろうかと疑問に思う。
だって男の子が涙目+上目遣いで僕を見て来ても本来何も思わないはずだもん。
これはきっと周りが言う男の娘だからだね!
「シャル?」
「ハッ!?な、なんでもないよ!でも着ないと駄目だよ!」
「……解せぬ」
といいつつ戻って着替える静はきっと素直じゃないだけの御人好しなんだろう。
まぁそこに惹かれた部分もあるんだろうけどさ。
人を好きになるのってやっぱり不思議だね。
「着たよ」
僕が思考している間に静の着替えが終了したらしく、静が出てきた。
が、
「どう?」
無表情ながらも顔を赤らめ、横に目線を逸らしながら訪ねてくる静を見てたら完全に思考が吹っ飛んだ。
いや、これはいくらなんでも破壊力が!
ラウラも千冬さんも完全に固まってるし……。
僕?約束のためにも死ぬ気で写真撮りましたが何か。
無論動画と写真両方で。
これできっと鈴も満足してくれるよね。
「静凄く似合ってるよ!」
本当に。
メイド服という服装が静の為にあるかのように似合う。
スカートが少し短めのせいで見えそうで見えない、日本では絶対領域だっけ?があり、白と黒のコントラストが素晴らしく、白いフリフリが沢山使用されていて、かわいらしさを圧倒的に強調している!
このメイド服装備の静から生み出される圧倒的な萌え力!
これには思わず全員フリーズせざる負えないよね!(ここまで0.2秒)
「ぅう……フリフリ嫌い」
「ッ!?」
ドンドンドンドンドン!
ラウラと千冬さんが壁ドンしているけれど仕方ないよね。
だってただでさえ短いスカートを両手で掴んで持ち上げてるからね!
これが見てたのが一夏だったら間違いなくアウトだったよ!
「シャルロットさんだったかしら?」
「え、ええ」
今回頼み事をしてきた店長さんが話しかけてきた。
「GJ!」
「はい」
いやはや……同志が増えるのは良い事だよね!
と、このままじゃあ間違いなく静から養豚場の豚を見る目並の視線を貰いそうだからやめておこう。
うん。
そう思っていると静がこっちを向いて、
「シャルもラウラも似合ってると思うよ?」
どうして静は僕が欲しい言葉を真っ先に言えるのかなぁ。
あ、僕は執事服でラウラは静と同じくメイド服だよ。
どうやらここは執事服とメイド服両方着れるみたいだね。
まぁ……メイドの方が多いのは仕方ないんだろうけどね。
「まぁ仕事頑張ろ。きっとお客さんも僕の事は気にしないだろうし」
それはないと思うよ?
だって女の子にしか見えない子がそんなメイド服を常に頬を赤らめながら着ているんだよ?
そこらへんの男なら一発でノックダウンだよ。
僕?うん、今着ているのが自分の服だったらアウトだったね。
ラウラは嬉しさのあまり気絶してるけど。
◆
「いらっしゃいませ」
あの後ラウラが復活したのでホールに出て仕事開始。
正直この格好は納得いかないのであまり表に出たくはないけど仕方ない。
だってシャルもラウラも頑張ってるのにサボる訳にもいかないでしょ?
「メニューが決まったら言ってください」
「君新しい子だね?よかったらこの後何処か行かない?」
……ナンパなのかな?これ。
いや、一応見た目は女っぽいけれども僕は男だよ?
だったらどう考えても誘わないでしょ。
……まぁ今の僕の恰好で男といってもまったく説得力がない訳ですけどね?
スク水じゃなかった事を喜べばいいんだ!きっと(遠い目
うん。命姉さんはスク水とか裸エプロンとか手ブラジーンズとか全開パーカーとか着させてきたからね。
もう何処の過負荷な先輩かと。
それに比べたらマシだと思っておこう。
一応アレよりは布の面積は広いんだし。
「お~い」
「うぇ!?あ、はいなんでしょう」
「(可愛い)」
「(結婚したい)」
「(結婚しよ)」
「(こいつら……頭の中に直接!?)」
どうしたのだろうか。
何故全員顔を真っ赤にして、そっぽを向いてるんだろうか。
「注文したいんだけどいいかな?」
「あ、はい。注文どうぞ」
「じゃあアイスコーヒー2つとモンブラン1つ、イチゴのショートケーキ1つ」
「こっちはピザの生ハム&ポテトガーリックスペシャル、オリーブ抜き2つにストロベリーサンデー2つ」
「はい」
その後、注文を復唱してからその場を離れた。
でも目線がずっとスカートの方に向かっているのは納得いかない。
というより悪魔を狩ってる人いた気がする。
◆
「シャルロット」
「うん」
「「嫁(静)のスカートを覗こうとしたやつらを〆る(よう)か」」
確かに恥ずかしがっている嫁を見るのは楽しいだろう、夢みたいだ。
だがそれを見知らぬ者にやられて黙っているほど私達も甘くはない。(何が甘いかは不明)
「ラウラは氷と水を多めに。僕はこっそり裏から回ってトレイで殺るよ」
「うむ。では準備をしてくる」
フフフ……己の運のなさを恨め。
嫁がきっかけで部隊の者たちとも仲がよくなったおかげでたくさんの情報を知る事が出来た。
これには今まで以上に感謝した。
私にも守りたいものができたと。
ついでに言うと今守るべきものは嫁の貞操だ!(ちがっ
嫁を奪いたければまず私をたおしてから行くのだな!
ただしその後に教官という裏ボスが待っているが。
開幕でHPを1にされたあげく、そのあと即奥義ぶっぱされるようなものだが。
無論ガードなど無理だ。
知っているぞ!これが俗にいう無理ゲーというものなのだな!
私やシャルはラスボスではなく中ボスだがな。
……ラスボスは嫁そのもの!
「ラウラ~準備できた~?」
「うむ。任せておけ……やつらには地獄という地獄を体験してもらおう」
嫁のスカートの中を見ていいのは嫁にすべてを見られてもいいという覚悟があるものだけだ!
「じゃあ……ばれないようにね」
「うむ。了解した」
私は氷を。シャルはトレイを準備し、今まさに地獄を体感させようとした瞬間、
銃声が1つ響いた。
佐天様、感想ありがとうございます!
今回は喫茶店で働くという話にしましたがどうでしょうか。
一応静の魅力を伝えたいとはおもうのですが、いかんせん文才のない身。
出来る限りの努力はしていきますのでしばしご容赦を。
次もなるべく早く更新できるように頑張りますのでゆったりとお待ち下さい。
……まぁ矛盾してますが。
ついでにいうと今回のサブタイは可愛いは正義です。
あってるかどうか不安ですが、まぁそこは大目にみてくだしあ。
では!また次回お会いしましょう。