訓練校と派遣、体調不良等で中々書く余裕がなかったんですよねぇ。
そ、その代わり文章はちょっと増量しております。
なので楽しんでくだしあ。
……この小説を読むときは、頭の中を空っぽにして気楽に読んでね!
少し話をしよう。
ある所に1人の平凡な少年がいた。
その少年は本当に平凡で、何をしても『普通』な結果しか残せなかった。
学力テストでも平均点丁度の点数を取り、体力測定でもその年齢の平均ぴったりの結果だけを出した。
友達の数も、多すぎず、少なすぎずを維持し続けた。
たった1度もその少年は『普通』を上回る事も下回る事もなかった。
ゆえに周りは特に気にする事はなかったが……ある2人の天災は違った。
さて、その少年のどこにその2人の天災は着目したのだろうか?
無論この文章を見ている読者の皆は理解しているはずだ。
それはあまりにも『普通』すぎる事。
少しばかりの『普通』であれば問題はないが、異常なまでの『普通』は最早『異常』だ。
周りも気づけば誰も近付く事はなくなるだろうか?
そのある意味異常な存在である『普通』の少年は孤独に悩むことになるだろうか?
答えは否。
孤独は『普通』ではない。
孤独である事が『普通』にあってはいけない。
『普通』というものは度を過ぎれば恐ろしいものだ。
狂う事もなければ大笑いする事も出来ず、大泣きする事も出来なければ、本気で怒る事も出来ないのだから……難儀なものだろう。
だがその少年は現在『普通』ではなくなっている。
その一番の原因は『森羅万象』という『異常』そのものなのだから皮肉なものだが。
◆
まずは現実を見よう。
うん。まぁこう言う僕こそ一番現実逃避しているのだけれど……まぁそれは置いといて。
気が付いたら生徒会に入れられてました。
何故?とはあえて聞かないけれども。
「聞いてくれないの?お姉さん悲しいなぁ」
悲の一文字が書かれた扇子で顔を隠されてしまっては演技としか思えない。
まぁ演技だろうと本気だろうと結局は過剰に反応すると駄目なやつだとすぐに理解したから特に反応はしないけれど。
「くっ……もうお姉さんの扱いに慣れたって顔ね」
いや、貴女みたいな人身近にいるので。(主に兎詐欺、てゐとかいう存在とは一切関係ございません)
「慣れてるって……まぁ確かにあの人だったら慣れるわな。でも俺はいまだに慣れないぞ?」
「慣れなければ死ぬだけだからね」
「あれ!?そんな物騒な人だったか?束さんって」
いやまぁ比喩表現だけども。
あながち間違ってはいないと思う。
だって僕自身メンタルがやられそうになったもの。
「あぁ~肉体的にじゃなく精神的にご臨終しちゃうやつか」
「あの人ならありえそうね。見た感じ」
まぁあの人は龍斗さんに任せるとして、で?あえて聞きましょう。
どうして僕が生徒会に入らなければいけないのでしょうか?
「ん~……まぁ簡単に説明するなら、生徒って部活動等の活動をしなきゃいけないのよ。でも静君はそんなに動けないでしょ?だったら生徒会でいいんじゃね?って事をつい最近私の独断で決めました」
圧倒的職権乱用!と書かれた……いや、まぁ文字数的におかしいけど気にしない。
扇子を広げにっこりと笑う会長。
うん。この人敵に回すとややこしいね。
それにあの試合も全力じゃなかったみたいだし。
あ、そういえば。
会長。
「何かしら」
今から鈴と一緒に出掛ける約束してるので出かけてもいいでしょうか?
門限には帰りますので。
「いいわよ~まぁ一応何かあったら連絡頂戴。番号とアドレスはすでに登録済みだからLINEでも大丈夫だろうし」
確かにLINEは便利だけどね。
まぁいいや。
というより僕声出してないんだけど会話成立するんだね。
「これくらい愛があれば当然よ?」
え?何それ怖い。
一夏ができるのはなんで?
「フッ……」
……。
「ちょっ!?無言で指向けるのはマジで勘弁してくれ!?」
いや、なぜかイラッときたから。
「まぁ理由は単純に付き合いが長いからだろうな。なんせ俺にとって静は大親友だからな!」
なんともまぁ恥ずかしいセリフをいともたやすく……D4C?
「別にえげつないことやってないぞ!?」
女の子にとってD4Cだよ。
よしじゃあ行ってくるね。
「おう。楽しんで来いよ~」
一夏の場合はセシリアさんとのデート頑張って。
「お、おう……ってなんで静がセシリアと俺が出かけるって知ってるんだ!?」
「僕の周りの事は何でも知ってるよ?」
「怖いな!?」
「まぁ一夏がもしセシリアさんを泣かしたら……分かってるよね?まぁ双方納得の行く結果が出る事を祈るよ」
「……まぁ今のままじゃあだめだよな。俺だって男だ!誠意くらい見せるさ」
おぉ……今までの鈍感っぷりが嘘のようだ。
セシリアさんの努力は無駄にはならなかったね。
「静もしっかり答え出せよ?たとえそれがどんな選択でも俺はお前の味方であり続けるからさ」
「いや、間違いは正してよ?」
「大親友なんだから当然だ!間違ってたら殴ってでもとめてやるさ」
「そして織斑君の命は彼女達によってとめられるっと」
「物騒な事言わないでくれませんかねぇ!?というより洒落になってないんですけど」
まぁ……鈴や箒ちゃん、ラウラにシャルなら間違いなく殺るね。
でもまぁ……一夏の言葉に安心した僕がいる。
きっと……僕が女性だったら一夏に惚れてるかもね?戯言だけど。
「よぉし!じゃあ逝ってくるぜ!」
「うん。逝ってらっしゃい」
「お姉さんツッコんだ方がいいのかしら?」
「ツッコミをいれた時点で負けですよ」
「デスヨネー」
一夏は最後に別の意味でフラグを建てて、セシリアさんの所にむかった。
まぁフラグはフラグでも死亡フラグであって恋愛フラグではなかったりする可能性が僅かにある辺りさすがフラグ一級建築士だよね。
フラグの多さに溺死しないかな。
「織斑君ならありえそうね~」
「ええ。まぁ一夏はなんだかんだ何とかしそうですけどね」
別名なんだかんだ先生(僕命名)だからね一夏は。
「織斑君はもう出発してるけど静君はいいのかな?」
「あ、もうそろそろ約束の時間30分前だ。急がないと」
鈴は約束の20分前にはいるからね。
しかも遅れれば遅れるほどイイ笑顔になるから確実に僕も20分前くらいにつかないと。
「じゃあね~。また生徒会室で会いましょう」
「ん。了解です」
会長に言葉を返し、僕は鈴のいる校門前にむかった。
◆
約束の時間は10時。
けれど今の時間は9時半。
実際来たのは9時だから実質1時間前にはすでに来ていた計算になるんだけど……。
「少し楽しみにしすぎたわね……遠足前の子供じゃないんだし」
静は約束厳守所か約束の20分前にくるあたしに合わせて来てくれる。
だからあと10分以内に来るのは確実。
でもそれまでの間ずっと暇なのはいただけない。
一応暇つぶし用に本(本のタイトルは「楽しかった友情ごっこ」著・ベ○ター)を持ってきてたので読んではいた。
けど、これを読んでいると人間不信になりそうね。
というよりこれの主人公鋼のメンタルすぎるでしょ。
あたしだったら間違いなくL5レベルの人間不信になる自信があるわ。
というよりなんであたしこんな本を選んだんだろ?
あ、本音が「よかれと思って用意しておきました~」とか言ってたわね。
よし、後でほっぺたむにむにしてやる。
……うん。きっと本音は嫌がるフリして実は楽しんでたりするからもっとキツめの方がいいわね。
まぁそれは静にも協力してもらうとして。
「あ、約束の時間20分前」
という事は……。
「もう来てたんだ」
静が来る時間という事。
でも時間に正確すぎるっていうかなんというか。
それより早く来ていたあたしが言うのもなんだけど、いつも静は約束をいい意味で破るのよね。
いや、あたしも守れてないけれども。
「鈴はどれくらいに来たの?」
「だいたい30分前?」
「ダウト。鈴は嘘をつく時、目が泳ぐからね。実際は……1時間ってとこかな?」
……好きな人に自分の事をよく見られているというのは恥ずかしいと思う以上に嬉しい。
それだけあたしの事を受け入れているという事なのだから。
「じゃあいこっか。どこに行くか決めてるの?」
「ええ、今日は見たい映画があるし欲しい物もあるから午前中は映画、昼から買い物の予定よ」
「成程。じゃあ今から行かないと間に合わないかもね?だって鈴が見たいっていう映画……人気な映画だし」
……何でも御見通しな気がして少し恥ずかしさが上回る。
なんで見たい映画分かるんだろ……いや、確かにあたしの好きなジャンルの映画は少ないけれども。
でもタイトルまであてられるのは少し吃驚よね。
さすがに王子様とか夢みてる訳じゃないからそういう系じゃないわよ?
どちらかというとバイオでハザードなやつとか大好きだもの。
今回のも内容はゾンビを殲滅する話だし。
リアルで怖いらしいから興味でて、今回行ってみようと思っただけだからね。
あ、でも……、
「静ってこういう系嫌いじゃなかった?」
「嫌いじゃなくて苦手……でも大丈夫。鈴が見たいっていってるから見るんだ。折角一緒に見るんだし楽しみたいからね」
もう結婚しちゃいたいくらいなんですけど。
なんなのこのかわいい生物。
無表情ながらも顔を少し赤らめながら微笑むさまはまさに至高!
この表情だけであたしはいつまでも戦い続けられるわ!
でも千冬さんだけは勘弁ね!あの人は人じゃないもの。
IS相手に生身で圧倒(静が関わった場合)できる存在を人とは言わない。
でも静もできるのよね……あれ?人ってなんだっけ?
「鈴?」
「うぇ!?な、なんでもないわよ!さ!時間もないしさっさと行くわよ!」
「お、おー」
あたしは静と2人でのデートのために最初の目的地、映画館に向かった。
◆
バイオでハザードなタイプの映画なんて滅んだらええねん。(錯乱しすぎて言葉にまで影響あり)
はっ!?僕は……何を。
「静大丈夫?」
「だ、大丈夫。問題ない」
「一番いい装備でも持ってくる?」
「そんな装備でも、僕には……無理だ」
「いろいろと混ざりすぎてるわよ~」
それだけ慌ててるとおもってもらったら。
ついでに言うと幽霊も僕は苦手です。
だってこっちの物理的な攻撃が一切効かないんだよ?恐怖しかないよ。
ゾンビはまだマシだけどね?跡形もなく消せばなんとかなるし。
でも頭や心臓撃っても動く存在は僕にとって天敵なので苦手なのですぜ……(まだ錯乱中)
「でも千冬さんなら!」
「……否定できないのが悔しい」
千冬姉さん所か束姉さんも案外ゴーストバスターズ的な事出来そうだから怖い。
でもそんな姉さんを3人も(命姉さんも含む)持てて幸せです(白目
「次、どこに行くの?」
「え?もう休憩いいの?もっと休んでてもいいわよ?」
「ん。今日は鈴にしっかり楽しんでほしいから……」
「……」
あれ?なんで鈴真っ赤なまま俯いたんだろ?
あ、こっち向いた。
「静はあたしを萌え殺したいの!?」
「急にどうしたの!?」
なんでそうなったのさ。
「静が愛しすぎて生きるのがつらいんだけど」
「僕はどうすればいいのさ」
「もう少し自重して欲しい」
「自嘲?」
「自虐はしてほしくないわね」
どうして漢字が違うというのを理解できたのだろうか。
文章にしない限り分からないはずなんだけど。
「愛よ!」
「愛かぁ……」
愛って怖い。
まぁ理解されるというのは怖くても安心できる部分があるからいいのだけれど。
「そういえば買い物はいいの?休憩はもう十分だから向かいたい所があれば向かうけど」
「あぁ~まぁ一応あるわよ?日用品とか。けど静と一緒に楽しく買い物したいっていうのもあったからね……現状特に絶対に必要っていうものはないわね」
……うん。なんだろうこのもどかしさ。
いやいやいやいや。なんでこうも僕に対して優しくできるんだ。
僕に向けて好意を向けても無駄に終わるのに……。
僕には本当に何も返す事ができないのに。
「返してもらう事が目的で静を愛してないわよ?結局人って自己満足するためだけに生きてるようなもんだし」
……。
「だから静が返そうとしなくていいのよ。あたしも他の子達も見返りなんて求めず、愛したいから愛してるだけなんだから」
「恥ずかしげもなくよく言えるね……」
「だってこの気持ちは恥ずかしくないもの。当然じゃない」
でも気になる言葉が他にあるんだけど。
他の子って何さ。
「箒とシャルロットとラウラと蘭ね。後怪しいのは千冬さんと箒のお姉さん」
なん……だと?
そんなにいたの!?
「静はどれくらい気づいてたのよ」
「……その半分くらいだと思ってた」
箒ちゃんと鈴とシャルとラウラ。
「鈍いのか鋭いのか微妙なラインね」
ほんとにね。
「でも気づいてるんならある程度決めないと駄目よ?いくら愛する事そのものが自己満足でも結局は人なんだから答えが欲しいに決まってるし」
確かにね。
そうだね……もう少し真剣にこの後の事を考えようかな。
まぁ……もうそろそろ限界だろうからどうなろうとも答えだけは出そう。
きっとそれで僕のこれからの方針も決まるから。
ガンマ様、佐天様、感想感謝です!
次回は頑張って今月中にもう1話を予定しています。
あくまで予定ですが、最低でも5月の初期に1話を投稿する所存です。
なので気楽にゆったりとお待ちください。
では!また次回!
P.S ノーゲームノーライフ見るの楽しいです。原作全部そろえるのワンチャンあるんですよね。
寧ろ二次を書くまで(ここから先は血で塗り潰されていて読めない