全てを否定せし少年の軌跡(半凍結)   作:龍賀

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はい。
今回で3巻分終了です。

では本編どうぞ!


第47話 旅行で気をつけるべきは帰る時

 

 

前回のあらすじ!

 

 

僕は戦うために来たんだ!

 

 

     ↓

 

 

対話(物理)の始まり!

 

 

     ↓

 

 

静「分かり合う気はないのか!」(対話砲という名の星を破壊するビーム発射)

 

 

     ↓

 

 

パーフェクトコミュニケーション!

 

 

 

「いや、意味わかんねぇよ!」

 

 

大丈夫。僕も分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて。福音を倒せたのはいいのだけれど……説教は勘弁してくれませんかねぇ?

いや、一応けが人なんで。

 

 

「周防は常に怪我人というか病人だろうに」

 

 

ひ、否定できない……。

現在無事帰還したら待ってたのは地獄の千冬姉さんの説教と山田先生の泣き顔でした。

というより全員命令無視で突っ走ったんだねぇ……これが青春か。

 

 

「おっさんくさいぞ静」

「一夏……どうやら死にたいようだねぇ」

「正直すまんかった」

「許される訳ないじゃないか……いよいよもって、し ぬ が よ い」

「あばばばばばばばばば」

 

 

あ、福音の持ち主は無事です。

一応検査とかあったみたいだけど、あの星を破壊するビーム喰らって大きな怪我ないって相当だよねぇ。

まぁあの元ネタ通り、非殺傷設定が息してたからこそだけども。

というより創造の範囲が広すぎて冗談抜きで使いこなせる気がしない。

 

錬鉄の人はこういう気持ちだったのだろうか?

いや、あの人の場合はもっと種類豊富だったっけ?

まぁ使いこなせない事に変わりはないのだけれど。

 

 

『創造』は森羅万象の能力+武器の精製が可能になったスキル。

単純に上位互換だね。

でも武器は知ってる武器しか創造できないし、森羅万象と同じく、単一能力は同時に2つ、頑張っても3つが限界だからアレだけど。

いやまぁ3つでも異常なのは理解してるけれども……選択肢が多いというものは必ずしも良い事とは限らないんだよね。

 

でも……まさか単一能力が変化するとはねぇ?

一応暴走時も変化してたけどまさか二次移行で変化するのは予想外だね。

ほんと……束姉さんは凄いものを発明したね。

 

 

「静?」

 

 

おぉっとまた考え事で話を聞いてなかったや。

しっかり聞かないと失礼なのにね。

というかもう帰るための準備中なのによくもまぁ考えながら行動できたもんだね。

 

 

「何?」

「一応忘れ物がないかの確認だ。忘れたら取りにこれないからな」

「そういえば一夏は小学校の頃の修学旅行で下着忘れてたね」

「お、思い出させるなよ……恥ずかしいから」

 

 

まぁ忘れたら取りに戻れないほど遠い場所に行くのがこういう行事だしね。

でも忘れ物はないよ……だって着替えと薬くらいだし。

 

 

「薬は全部持ったのか?」

「勿論」

「着替えは?」

「全部ここにあるよ」

「なら大丈夫だな……あ、これ俺の下着だ。あ、あぶねぇ……また忘れる所だったぜ」

 

 

一夏は基本何故か旅行先で下着忘れる謎の病気にかかってるから仕方ない。

 

 

「性質の悪い病気だな!?それなおせないのかよ」

「不治の病だから……気がついたら症状が悪化してるかもね」

「た、たとえば?」

「下着所か服全部忘れるとか」

「なん……だと?」

 

 

さすがにそこまでなってしまったら手の施しようがないのだけれど。

 

 

「静~」

「鈴?」

「私もいるぞ!嫁よ!」

「ラウラ」

 

 

というより全員集合じゃないですかやだー。

いや、やではないけども。

 

 

「静身体大丈夫なの?そしてついでに一夏は頭は大丈夫なの?」

「大丈夫だよ?一夏は分からないけど」

「分かってくれませんかねぇ!?というより鈴!なんで俺ばっかり弄るんだよ!」

 

そりゃあ……ねぇ?

 

 

「だって弄りやすいもの」

「弄りやすいよね」

「orz」

 

 

この一連の流れ……久々にやった気がする。

やっぱりいいねぇ……戻ってきたって気がする。

 

 

「嫁よ」

「ん?」

「この旅館には土産売り場があるのだが……一緒に選んではくれないか?部下達に渡したい」

 

 

あぁ~まぁ土産は醍醐味だからねぇ……うん。暇だし弾や蘭ちゃんにも渡したいから僕も行こうかな。

 

 

「いいよ~」

「あたしもついてくわよ?」

「無論私もだ」

「私は一夏さんと一緒に向かってますわ」

「僕も一緒にいこーかな……静と」

 

 

なんという事でしょう……瞬く間に店に迷惑のかかる迷惑な集団の出来上がりです。

……まぁ静かにできればいいのだけれど。

うん。無理ダナ。

 

 

 

 

土産選びは……大変でしたね。

 

 

 

 

 

 

 

 

「全員そろったか」

 

 

あの後普通に寝て次の日。

今日はもう戻る訳だけど……怒涛の旅行だった気がする。

というより普通は死にかけることなんてないはずなんだけどなぁ。

まぁ間が悪かっただけだろうね~。

もしくは誰かが僕や一夏を狙ってるのかも。

でも帰りまではバスなんだよねぇ……よし、全力で寝る。

誰に起こされようとも絶対におきない。

絶対にだ!

 

 

「周防 静君はいるかしら?」

 

 

バスの中で決意をした僕の耳に、聞きなれない声が聞こえた。

……誰だろう?あのお姉さん。

 

 

「あぁ、貴方がそうなのね」

「はぁ……一応そうですけど」

 

 

なんだろう……ってこの人福音に乗ってた人か。

だから僕を知ってるんだね。

自分で言うのもなんだけど一応有名人だからアレだけど。

確か名前は……、

 

 

「ナターシャ・ファイルスよ。周防 静君」

「……周防か静でいいですよ」

「なら私もナターシャでいいわ」

 

 

でもこの人なんでここにきたんだろうか?

普通保護されてるはずだから来ないと思うのだけれど。

 

 

「ここには貴方に礼を言いに来たの」

「礼?」

「ええ。あの子を助けてくれてありがとう。いやまぁ確かにあの砲撃?はやりすぎだったけど……助かったのは確かだもの」

 

 

あぁ~まぁあの時はちょっとハイテンションだったのでつい。

まぁ仕方ないよね。

何処まで再現できるかどうかの実験だったんだし。

 

 

「僕は僕のやりたいようにやっただけですので礼はいりません」

「それでもよ。あの子も望まない戦いをさせられた上に凍結させられそうになったんですもの……礼は言っても言い足りないわ」

 

 

凍結が防げたんだ……普通は暴走するISは危険という事でコアが凍結されるはずだけれど。

 

 

「それは織斑 千冬が何とかしてくれたわ……あの暴走には第3者の手が入っているって言ってね」

 

 

確かにあの暴走は微妙所かかなり疑問に思ってたし、どうせ誰かが無理矢理暴走させたんだろうとは思ってたけれど。

まさか千冬姉さんが言うとはね。

 

 

「だから織斑 千冬にはもう礼を言ったわ……後は貴方だけよ」

「……なら一応受け取っておきます」

 

 

じゃないと引き下がりそうにないし。

 

 

「ええ……それと貴方、凄く可愛いわね?」

「男なんですけどね?まぁ原因は分かってるからどうでもいいんですけど」

「気に入ったわ……私と一緒にアメリカに来ない?歓迎するわよ?」

 

 

いや、何でそうなるんですか。

つれてくなら一夏にしてください。

 

 

「だって私の好みだもの……つれて帰って愛でたいじゃない」

「ファイルス……とっとと戻れ」

 

 

あ、千冬姉さん。

 

 

「ちぇ。まぁいいわ……最低限の目的は達成したし。じゃあね静君……また会いましょう?あ、後これはもう1つの礼よ」

 

 

チュッ

 

 

「?」

 

 

気がついたら頬にキスされていた。

……なんでさ。

 

 

「織斑先生。用事を思い出したので少し出ていいですか?大丈夫です……スグニカエッテキマス」

「そうねあたしも協力するわ……大丈夫。少し猫退治するだけだもの」

「ふむ、猫退治なら私も協力しよう……今少しイラついているからな」

「僕も協力するよ……最大火力ならこの中では一番ダカラネ?」

 

 

そして後ろでは修羅になっている存在が4人ほど。

うん。怖いからあの雰囲気何とかしてよね……一夏。

 

 

「俺!?静がしたほうが「黙ってしてこい」ち、千冬姉!?」

 

 

千冬姉さんによって一夏があの4人のいる場所に投げ込まれる。

……一夏の犠牲は忘れない。

一夏は犠牲になったのだ……一夏ェ。

 

 

 

「ぎゃ嗚呼あああああああああああああああああああああ!?」

 

 

 

その後、とある少年1人の奮闘(強制)によって無事、犠牲なく帰れるのでした。

 

 

「俺が犠牲になってるぞ!?」

「気のせい気のせい」





次の本編に入る前にお気に入り300突破の番外編を投稿します。
一応前回のアンケで余った分を書こうと思いますのでのんびり待ってください。

では!また明日!

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