あれー?途中までは真面目だったのになぁ(遠い目
じ、次回こそシリアス……僕には無理だ。
と、とにかく本編をどうぞ!
――鎮魂歌。起動確認……二次移行終了。名称変更……森羅――
僕が目を覚まして真っ先に聞いたのは僕の専用機、鎮魂歌の二次移行の音だった。
どうやら二次移行したらしい。
まぁそのおかげか傷がだいぶ回復しているからオッケーなんだけども。
――森羅、エネルギー残量50%。補充のため単一能力『
……どうやら単一能力も変化したみたいだ。
創造……ねぇ?まぁ今はそんな事気にしてはいられない。
どうやら一夏達が福音と戦ってるみたいだから行かないと。
約束もあるしね。
「森羅……行くよ」
目覚めてすぐだけど……僕はすぐに福音と戦ってる一夏達の下に向かった。
◆
向かった先はまさしく地獄だった。
いや、僕にとっての地獄だった。
なんせ僕が守りたいと思った存在のほぼ全員がボロボロなのだから。
……ほんと、遅すぎるよね。僕。
でもそれでもまだ間に合うんだ。
間に合うのならそれでいい……僕が止まってしまう理由にはなりえない。
だって僕は……道がない事を、可能性がない事を否定し続けるのだから。
◆
静が戻ってすぐ、福音は暴走しながらも恐怖していた。
何故なら静という存在を正しく認識してしまったからだ。
普通の人であれば、普通のIS相手であれば自身が負ける訳がない。
しかし相手が異常な存在であれば?
可能性が出てくるのだ……負ける可能性が。
しかし福音も負ける訳にはいかない。
何故なら装備している主を護らなければならないからだ。
暴走も人為的なもので、自分も主も望んでいない結果だ。
だからこそ暴れないようにしようと行動しても結局は思ったとおりに動けない。
随分前に主は意識を無くした。
もう頼れるのは目の前の存在だけ。
しかし負けてボロボロになるのだけは駄目だ。
主が護れずして何がISか。
護れないのであれば自身の存在理由が危ぶまれる。
そうなれば……二度と主と空を飛ぶ事が出来ない。
それだけは……それだけは福音にとって一番あってほしくないものである。
ゆえに抵抗する。
しかしその抵抗も無駄となる。
それも最初に落したはずの少年によって。
それは福音にとって幸か不幸か……判断するための思考を福音は持ち合わせていなかった。
◆
あぁよかった。
大切な人を護れた。
それだけで僕はまだ存在できる。
僕にはまだ護りたい人がいるのだから……。
「さて、皆のエネルギー残量はどれくらい?」
おそらく殆ど残ってはいないだろうけど。
「全員もうスッカラカンだ。もう碌に戦えないと思う……悔しいけどな」
「じゃあ僕に任せておいて……今度は勝つ」
僕が勝つと言った事が珍しいのか、全員がポカンとしていた。
「静が"勝つ"って言うなんてなぁ……」
何で一夏は遠い目をしてるのかな?
「だってセシリアと戦った時とかラウラと戦った時くらいだぞ?その台詞」
そうだっけ?
まぁそれはどうでもいいんだ。重要な事じゃない。
今は福音を倒すチャンスなんだ!
「霧が濃くなるからそれ以上ふざけるのはなしにしような~静」
「らじゃ~」
うん。適度に緊張がなくなったところで。
「じゃあ皆は退避」
「ファッ!?」
いや、そんなに驚かないでも。
「なんでか理由をきいてもいいわよね?」
「いや、別に巻き添えになってもいいならいいけど……いいの?」
「全力で退かせてもらおう」
きゃー箒ちゃん格好悪い~。
でも仕方ないね!
「うん。これでこそ嫁だな!」
「えぇ~……僕弄られるのやだよ?」
「嫁が弄りたいというのであれば私は喜んで弄られよう!」
「ラウラが壊れた!」
というより福音さんの空気の読めという視線?がもうそろそろ大変なのでなんとかしようと思う。
うん……これが本来の僕達だからねぇ。
許して欲しいね。
「さて、森羅!行くよ」
そろそろ真面目に撃滅しようか。
◆
静のその掛け声と同時に福音は待っていたかのように接近する。
だが一夏達はここで疑問に思う。
何故福音は接近戦を選んだ?と。
先程まで一切の接近戦を行わなかった福音が何故急に接近戦を選んだのだろうかと疑問に思う。
だが同時に驚愕した。
何故なら、
「まだ武器を隠し持ってただと!?」
その翼に武器が追加されたからである。
それは先程のような盾ではなく……ありとあらゆるものを貫こうとする矛だった。
矛とは言ってもあくまで攻撃的な意味であって装備として名称をあげるのであれば……斧だ。
大きさは打鉄の標準装備の近接ブレード並だが、数が多い。
その翼1つ1つに斧がついている。
もはやそれは嵐だ。
だが斧をそれほどの数装備して振り回せるはずがない……普通であれば。
「La……」
「なっ!?」
しかし福音はあろう事かブーストを最大限行い、回転しながら突撃していた。
第三者から見れば少し間抜けかもしれないが、この攻撃を受けている側からしたらたまったものではない。
だが静はそれに対し、
「
武装を創造する事で迎え撃った。
だが数は1。数の暴力にはまだ勝てない。
「創造、創造、創造、創造、創造、創造、創造、創造、創造」
静の『創造』の掛け声と共に武装が出現する。
それは刀であったり槍であったり斧であったり鎌であったり。
ありとあらゆる武装を出現させていた。
それは間違いなくISの単一能力だと理解する。
何故ならIS自体、それ程の種類の武装を装備できないからだ。
それ程の武装が装備できるのであれば最初から装備すればよいし、シャルロットのようにしなくても問題なくなるだろう。
しかしその普通の数を超えた武装は寸分の狂いなく福音の装備している斧全てに当たった。
それを見た一夏はこんな場でこう思うのはなんだが……、
(王の財宝みてぇ……だな)
事実武器を大量に降らしているようにも見えないこともないため、そう思うのも仕方ない事ではあるだろう。
だがどちらかというと贋作者の方だろう。主に剣を出してる方法的な意味で。
「うぅん……少しばかり火力が足りない」
静は何を思ったのか、急に福音から距離をとった。
福音はチャンスが来たといわんばかりに遠距離攻撃に切り替える。
「静!」
「だいじょ~ぶ……じゃあもう一回創造!」
そういいつつ静が出したのは何処かメカメカしい杖。
だが一夏はその杖を何処かで見たような……と考え、瞬時に理解し、顔を真っ青にする。
「ま、まさか……レイジングハート?」
「一夏せいか~い」
しかしこの静、ノリノリである。
だが何故アニメの装備を再現出来るのだろうか?と一夏は考えた。
無論、この杖の元ネタを知っている鈴も考えている。
しかし『静だから仕方ない』という結論で落ち着く。
「スターライト……」
「ちょっ!?」
「皆!全力で逃げるわよ!!」
「え?え?」
「一体何が始まるんです?」
「大惨事大戦よ!」
静の攻撃の動き、台詞を聞き、鈴と一夏は全力で逃走を始める。
まるでその攻撃でこの辺りがどうなってしまうかを理解しているかのように……事実理解しているのだが。
「核より酷い攻撃が来るわよ!?」
「何で劇場版仕様なんだよ!?非殺傷設定仕事しろ!」
残念ながら非殺傷設定は休暇を取ってベガスに行っております。
「ちくしょぉおおおおおお!!あんまりだぁああああああああああ!」
「というよりさっきまでシリアスだったじゃない!?何でこうもシリアルになるのよ!」
運命とは残酷なものである。
「ブレイカー」
「Laッ!?」
補足ではあるが、この時、福音は謎の拘束によって回避出来ずに直撃したそうな。
佐天様、感想感謝です!
微妙に遅れましたが……つ、次は大丈夫です!(多分
次回である程度原作3巻は終了です。
……今のうちに原作4巻以降買おうかなぁ。
で、では!また次回!