ついてきて下さいね!
ではどうぞ!
山田先生が慌ててきた理由が軍事用IS、
現在こちらに向かってものすごい速度で向かってきているらしい。
いや、平穏はムリでもそこまでしんどくないと思ってたら予想以上にハードで笑えない。
いやまぁ問題が起きるイコール笑えないんだけども。
「現在専用機持ちで何とかしろと政府からのお達しだ」
いや、普通子供に任せますか?
まぁ力のある存在に大人も子供もないといわれたらそこまでな気がするけどさ。
でも納得は出来ないよね。
「だがこれは強制ではない。やりたくない、無理だと思う奴は素直に手をあげろ……誰も責めはしない」
遠回しに僕に退いて欲しいという事だろう。
僕の身体は長時間戦闘が出来る程丈夫ではないからね。
でも、
「僕は参加しますよ」
「周防?」
「まぁ僕しか出来ない訳じゃないですが、僕は僕のしたいように行動する。だからこそ僕は皆を護るために行動する」
それだけで僕の戦う理由には充分。
後はそれに身体が伴えばいいだけ。
それさえも難しいこの身体が少し憎い。
「無理だと判断した場合はすぐに撤退してもらう。それでいいな?」
まぁそれが妥協できるところかな?
「はい」
でもまぁいざとなったらその約束も守れないんだけどね?
なるべく守るつもりではあるけれども。
「そして作戦だが……今回の要は織斑と周防だ。一撃の火力が高い2人が重要だ」
確かに。
確か銀の福音は速度が軍用ISともあって速いんだっけ?
サラマンダーよりはやーい……やめよう、うん。
こほん。だからこそ一夏の零落白夜を使わなければならない。
だからこそ、森羅万象という単一能力を持っている僕も行動できる訳だ。
「現場に向かうのに周防の能力を使う。確か加速世界だったか?」
あぁ~あれか。
確かにあれは一時的に瞬時加速よりも速度が出るからね。
「じゃあそれで「ちょっと待ったなんだよ!」……チッ」
うわぁ……千冬姉さんが女性がしてはいけない表情でにらんでるよ。
出てこなければよかったのにとか思ってるよ。
実力で排除されちゃうよ。
「今回の作戦!断然紅椿の出番だよ!なんせあれは第4世代だからね!」
紅椿は確かに速度が出るだろうけど……いかんせん使用者が箒ちゃんだからね。
試しに動かしてる所を見るに、振り回されてるとしか思えない。
だからこそここは僕がいかないと、
「束姉さん、僕が行きます」
「駄目!折角渡したのに意味なくなるじゃないか~だからここは箒ちゃんが!」
くっ……こういうときに限ってあの性格に少し殺意が沸いてしまう。
確かにああなってしまった原因は周りだけれどそれでも……限度がある。
「箒ちゃんは専用機を得て間もありません。それでは作戦に支障をきたすかもしれません……なら少しでも可能性のある僕が行うべきです」
キツく言うようだけどこのままじゃあ箒ちゃんが殺されちゃう。
間違いなくあの福音は専用機を得てばかりの存在がまともに戦える相手ではないからね。
「箒ちゃんも戦いたいよね!」
「……はい。ですが静の言う事にも一理あります。なので……静と私の2人で一夏を運ぶのはどうでしょうか?」
「2人で~?」
「はい。1人では不安要素しかなくとももう1人いればサポートも出来ます。これなら姉さんの要望も応えられるでしょう?」
成る程。
確かに1人で行けとは言われてないからね。
なら可能性をあげるべきだ。
それにいざとなれば足止め役を決められる。
緊急時に殿がいるだけで作戦がグッと安全になる。
断る理由はないか。
「僕はそれで構いません」
「ん~まぁそこが妥協点かな~」
「束、後でお前には話がある」
「え~束さんは今ないんだけどな~ちーちゃんが言うなら仕方ない。了解☆」
そう言いながら束姉さんは何処かへ消えた。
「静大丈夫か?」
「ん?大丈夫だよ一夏。それよりも心配なのは一夏の方だよ」
なんせ初めての実戦、しかも失敗が許されないときた。
ほんと、政府ってどういう思考してるんだろうね?まぁ使えるものは使う主義なんだろうけどさ。
「静、すまないな。本当は私1人で行ければよかったんだが」
「箒ちゃんが1人で行くって言ってたら間違いなく僕は箒ちゃんの意識を奪ってたよ」
死なせないためにもね。
でもしっかり考えて行動してくれているから助かった。
これなら少しは安心かな?
「じゃあ準備しようか」
「嫁よ、無理だけはするな」
「そうよ!あたし達もいるんだからいざとなったら逃げなさい!死ななければどうとでもなるんだから」
「一夏さん……お気をつけて」
「おう」
皆が心配してくれている。
心配……してくれているんだ。
そう易々と死んではやらないよ。
「準備は出来たか?」
「「はい」」
「相手は軍用ISだ。無理はするな」
「無理しなくても大丈夫だったらそれでいいんだけどね」
無理はしないといけないだろうね。
無茶はしないつもりだけど。
「じゃあ……行ってきます」
「倒してくるぜ千冬姉」
「おう。後織斑、織斑先生だ」
ゴスッ
出発前なのにまったくしまらないのはある意味僕等らしいだろうね。
でもだからこそリラックスできる。
さぁ無理だろうが無茶だろうが生きて帰ろう。絶対に。
「箒ちゃんも行こう」
「ああ……この力で今度こそ」
箒ちゃんの最後の一言は聞こえなかったけど、嫌な予感がした。
まさかその予感が当たるとはこの時、誰も予想する事は出来なかった。
佐天様、感想感謝です!
次回はついに銀の福音戦!どうなるのかを予測しながら明日をお待ち下さい!
まぁ最後に思いっきりフラグがおいてある訳ですが(汗
次回予告風に言うなら、
静達の前に現れた福音。
力を得た箒は自分が守りたいものを守るために力を奮う。
箒は静を、一夏を守る事が出来るか!
次回『鎮魂歌、落つ』
みたいな?
いや、この予告は気にしないでください。
戯言なので。
では!また明日とか!