全てを否定せし少年の軌跡(半凍結)   作:龍賀

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今回はあまり話が進みません。

あえて言うなら一夏ェ……ですね。

まぁどうなるかは物語の中で語りましょう。

ではどうぞ!


第37話 周りは常に平常運転

人というものは支えあって生きるものだというけれど。

実際、たいていの人間は支えあうのではなく、利用し合うのだと思う。

 

たとえその気がなくても、たとえ助け合いだと感じても。

けれどそれでも最後には利用しているのだと理解してしまう。

 

何故なら人とはそういう存在だからだ。

人は自分本位でしか動かない。

他人のために動く存在は、きっと最終的には自身の自己満足のための行動になる。

でもそれのどこが悪いのだろうか?

 

きっと何処も悪くないし、誰も悪くない。

だってそれは当然の考えであり、否定すべき考えではないからだ。

 

どちらかといえば、完全に他人に依存し、他人のために自らを省みない。

そんな存在を否定するべきなのかもね。

 

 

 

 

なんでこんな事を語っているかって?

そりゃ龍斗さんに会った後で旅館につくまで暇なんだからこんな事を考えて暇を潰すしかないじゃないか。

 

この世界は物語じゃないのだから気がついたら旅館にいて、すでに一夏達と会話しているなんてご都合主義はないよ?

まぁ面倒なんでさっさと急いで到着しようとは思っているけども。

 

というよりロケットで飛んでた時は意識してなかったけれど、いざ意識するとだいぶ遠い所にいるよね。

それだけあのロケットの火力というか馬力というかが違うという事だ。

 

 

 

 

「静ぅうううううううううううッ!」

「ほ、箒ちゃんとまッ!?」

 

 

 

思考していたら急に叫び声が聞こえたのでその聞こえた方向を見たら箒ちゃんがいた。

それだけならよかったんだけど、なぜか全力で走ってきていた。

それはもう怖いくらいに。

なのでとまってもらおうと声をかけようとしたが、間に合わず直撃を食らいました。

うん。もう痛みがないからいいけれど、あったら悶絶してたね。

 

 

「だ、大丈夫か!」

「箒ちゃんの攻撃がトドメです」

「す、すまん!だが急にいなくなっては不安になるのも当然だろう!」

 

いやまぁそうなんですけどね?

けどだからといって病弱?な僕に向かって全力でぶつかってくるのはどうかと思うんだ。

イメージとしてはとあるのヒロイン、御○美琴の「無視すんなやゴラァアアアアア!」といいつつ突撃してくる所をイメージすると分かりやすいよ。

まぁ威力も申し分ない訳で。

 

 

「アンタの攻撃?で静が動かなくなったらどうすんのよ……もう少し考えて行動しなさいよ」

 

鈴も言うようになったね。

でも箒ちゃんがしてなかったら間違いなく鈴がやってたよね?

一瞬向かいかけてたのを僕は気付いているよ?

まぁ言わぬが華って言うし。

気にしないけどね?嬉しいし。

 

「嫁がいなくなった時は思わず軍を動かしかけたぞ」

 

軍て。

いやいや、軍をそんなポンポンと動かしちゃ駄目でしょ。

そんな事で動かされた軍が凄く困惑しちゃうよ。

 

「仕方ない。嫁の命には代えられん」

 

いやまぁ……嬉しいんだけどね?

 

「あ、静の顔が真っ赤だ!超レアじゃない!写真!写真撮らなきゃ!」

「フッすでに撮っている。抜かりはない」

 

……。

 

「お~い。もうそろそろそこらへんにしとけって」

「なんでよ?相当珍しいのよ?静の赤面って」

「まったくだ。私達でも数回見たかどうかなんだぞ?」

「後ろ後ろ~」

「「ん?」」

「覚悟はいいかな?」

 

人の写真は勝手に撮っちゃ駄目だよ?

ねぇ?鈴、箒ちゃん。

 

「「ハイ」」

「おぉ……これがいわゆる修羅場か」

「違うからね?ラウラ」

「これは修羅場じゃないぞ?」

「「因果応報の自業自得だから」」

 

まぁ説教は部屋に戻ってからでもできるからいいとして。

千冬姉さんとかはどうしてるの?

 

「ふむ。一応落ち着いている風に見せているが、おそらくISがあったら修羅と化してたと思うぞ」

「何それ怖い」

 

殲滅対象確実に束姉さんじゃないですかヤダー。

 

「という風になんだかんだ話してたら到着っと」

「まぁ今度からは束さんに連れて行かれても連絡くれよ?心配するから」

「ん。そのためのISだしね」

 

いやまぁそれ以外使い道あるけど。

でも現状それが最優先でもあるよね。

心配させないことの重要性は本当に身に染みてるからね。

 

 

 

 

 

 

 

「周防!大丈夫だったのか?」

「はい、束姉さんに連れて行かれましたが無事です」

「アイツに連れて行かれた段階で無事じゃないんだがな」

 

確かに。

でも特に被害が……あ、そういえばあそこ微妙にクレーターできてたからそれが被害といえば被害なのかな?

どうでもいいけど。

 

「後で束のやつには本気で攻撃を喰らわせるとして」

 

束姉さん逃げてー千冬姉さんは本気だー(棒

 

「今日はもう風呂に入って寝るといい……静も疲れているだろう」

「疲れてもいるし憑かれてもいるかもね」

 

主に兎の生霊に。

でもまぁ疲れてるのは確かだしさっさと風呂に入ろう。

 

「じゃあ俺も入ろうかな」

「織斑は別の時間だ」

「何で!?俺と静両方男だぜ?!」

「満場一致で静が危険だと判断された」

 

満場一致の中に確実に命姉さんと束姉さんと千冬姉さんと山田先生混ざってますよねぇ?

 

「ひでぇ……俺が何をしたって言うんだ」

「過去の出来事を思い出せ」

「あ……い、いや!あれは束さんの薬のせいだ!俺は悪くねぇ!」

「あの薬は少なくとも異性に対しての好意を持ってないと効かないらしいぞ?後は分かるな?」

 

……察してしまった自分が憎い。

どう言う事だってばよ。

 

「お、俺は悪くねぇ!俺は悪くねぇ!お、俺は……悪くねぇえええええええええ!」

「黙れ親善大使」

「ガフッ!?」

 

思いっきり千冬姉さんの腹パンが決まったため一夏は亡くなりました。

惜しい人を亡くした。

 

「死んでないからな?」

「うん。分かってますよ?」

「ならいい。お前はさっさと風呂に入って来い」

 

そういわれたら行くしかないのでさっさと行く事に。

しかしあの時の薬にそんな効果があったとは……これからさきどう一夏と接したらいいんだろう?

 

 

「いつもどおり接していれば気がついたらアイツの気も変わっているさ」

「だといいんですけど」

 

僕は正常に女の子と付き合う方がいいからね。

同性愛に興味はないよ。

 

「じゃあ行ってきます」

「おう」

 

 

 

その後のお風呂では何もなかった事を記す。

まぁあえて言うなら大変ゆっくりできました。




佐天様感想感謝です!

次回は明日更新予定ですので少々お待ち下さい。

次回はきちんと進ませる予定ですのでしばし余興にお付き合い下さい。

では!また次回!

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