本編は明日からとなります。
ではどうぞ!
今日はクリスマス。
きっと悲しみとか嬉しさとかごちゃ混ぜにした感情を連れてくる日だと僕は思う。
ほら……弾が「ヒャッハー!リア充は消毒だぁああああああああああああ!」とかいいながら血涙流してたし。
ワラキアさん並に。
逆に鈴や箒ちゃん、ラウラにシャル、簪ちゃんや刀奈は凄くそわそわしてるし。
うん。一夏とセシリアさんはイチャイチャしてるからいいとして。
「どうかしら静君。お姉さんちょっとだけ頑張ってみたんだけど?」
そんなこんなでなぜか僕の目の前には刀奈が何処かのクマー先輩が喜びそうな裸エプロン(ちゃっかり水着着用)してる訳ですが。
「ねぇ~スルー?お姉さん悲しい」
『悲』の一文字だけが書いてある扇子を広げて泣いたフリをする。
相変わらずバリエーションの多い扇子だね。
「そういう格好すると襲われますよ?一夏に」
「ん~静君だと大歓迎なんだけどなぁ~」
いや、枯れてるらしい僕にそんなものされてもその……なんです。反応に困ります。
それにあんまりそういうことしてると簪ちゃんに嫌われますよ?
「嫌われたら自殺するわ」
「極端じゃないですかね?」
「嫌われたら死ぬしかないじゃない!」
あなたは何処の黄色い魔法少女ですか。
どちらかというとあなたはピンクの魔法少女を助ける子でしょうに。
「いや、さすがに時止めたりできないわよ?」
「え?出来ないんですか?」
「当たり前よ?人には不可能な事の方が多いのよ?」
「いや、生徒会長は不可能を可能にする人だってのほほんさんが」
「私ヘルメットなければ即死だった……とかなるの?」
さすがにそれは困るね。
あ、そういえば。
「簪ちゃんが探してましたよ?」
「!?」
「今行かないと「行ってきます!」……逝ってらっしゃい」
瞬く間に行ってしまった刀奈。
けれど……簪ちゃんが切れてたのは言いそびれたなぁ。
まぁいいや。
「静、お姉ちゃん知らない?」
「さっきまでいたよ?簪ちゃんが探してるって言ったら全力で探しに行ってたけど」
「……まったく、お姉ちゃんは」
そうこう言ってたら簪ちゃんが来た。
まぁあの人はタイミングいつも悪いから仕方ないね。
「そういえば」
「ん?」
「今日クリスマスイブだから……静と一緒に過ごしたいなって」
「僕と?」
「うん」
どうやら刀奈への用事は後回しにするみたいだ。
まぁあの人の事だ。結局は合流できるんだろうから。
でも何故このタイミング?いや、別に一夏みたいに鈍感じゃないから好意から来る行為なのは理解してるけどさ。
「早くしないと……抜け駆けできない」
「あぁ~なるほど」
どうやら2人っきりがいいらしい。
まぁ女の子はそういうのを望むよね。
「だから「待ったぁあああああああああああああ」……チッ」
あれ?簪ちゃんから聞こえてはいけないような気がする音が聞こえたなぁ。
気のせいって事にしておこう。
「抜け駆けはなしって約束でしょ!」
「約束って……破るためにあるよね?」
「んなわきゃないでしょうが!」
「冗談」
「性質悪いわよ!ねぇ!箒!シャル!ラウラ!」
「そうだな」
「そうだね」
「うむ」
うわぁ……全員集合したよ。
こんな寒くて尚且つ寂しい場所がなぜか一瞬で暖かくて賑やかになっちゃったや。
……まぁこういう賑やかさなら苦手ではないんだけどさ。
「嫁よ!今日はクリスマスイブ!沢山楽しむぞ!」
「そうね!せっかくいろいろな問題がなんとかなったんだしパァーッとやるわよ!」
「そうだな。静が元気になった祝いでもある」
「うん。皆嬉しい気持ちは分かったけど落ち着こう?静が困惑しちゃうよ?」
まぁとっくの前に困惑してるんですけどね。
でも……この身体がまさかここまで持った挙句何とかなるなんてね。
人生、ほんとどうなるか分からないものだよ。
後は……この子達の気持ちに応えるだけか。
でもどうしてもまだこうしていたい気持ちもあるから複雑だね。
「クリスマスケーキはどうするの?」
「無論作ってある!嫁に内緒で驚かすために私と鈴と箒とシャルと簪と楯無とな!」
要は僕以外全員って言った方が早いと思うけれど。
まぁ嬉しい事に変わりはないからいいんだけども。
「じゃあ一緒に静の部屋に行こう」
「ん?何で僕の部屋?」
もっと広い場所の方がいいんじゃあ……だってこの人数だよ?
いや、入る事も出来るしある程度大丈夫だけども。
……いいか。僕も皆と一緒に過ごしたいし。
「じゃあいこっか。皆、本当にありがとう」
「「「「「「静がデレた!?」」」」」」
キレてもいいですか?
というよりいつの間に戻ってきたんですか刀奈。
「静君のいる所に私ありよ?」
『神出鬼没』という文字が書いてある扇子を広げながら、けど目をそらしながら言ってる辺り後ろめたい事考えてるね?
まぁ被害がなければ問題ないけども。
一番気になるのは僕がお礼を言うだけでデレた扱いになる事なんだけど。
「だって……ねぇ?」
「「「「「ねぇ?」」」」」
「ケーキ全部1人で食べてやる」
「ッ!?ごめんごめん!悪気はないんだよ?ただ物珍しいだけで!」
十分アレじゃないですか?
それ。
「まぁケーキどれだけあるか分からないから無理だけどさ」
「うん。でも今の静だと全部本当に食べちゃいそうで」
まぁ食欲は増えましたよ?今まで食べてない分を補給するかのように。
問題ないからいいんだけどね?
あえて言うなら体格が一切変わらないことかな?
『あなたの身体は最善に保たれてるからそうなるのよ……まぁいいんじゃないかしら?』
『いや、結構困るんだけど?というよりいきなり会話に参加しないでくれるかな?妖さん』
僕の中にある森羅万象のとある存在が妖なんだけど……まぁそれは何れ話す事になると思う。
でも急に話かけたりしてくるから心臓に悪い。
『別に構わないでしょう?私も暇なのよひ・ま。まぁこれ以上はしゃべらないであげるわ……彼女達が怖いし』
言うだけ言ってとっとと引っ込む妖。
なんでこの子はこんなに勝手なんだろうね?誰に似たのやら。
「静?」
どうやらまぁまぁ時間が経過してたみたいで、気がついたら皆に心配されていた。
……せっかくのクリスマスなんだから悲しませたり心配させたりしちゃ駄目だね。
「なんでもないよ?今日はいっぱい楽しもう?」
「「「「「「うん!」」」」」」
今の状態がいつまで続くか分からないけど……この日常がもう少し続いてくれたら僕は満足だ。
でもまぁ……変わらずにいられないんだからせめて彼女達の気持ちに応えようと思う。
◆
その頃の千冬と束
「ちーちゃん!そこをどいて!」
「どいたら貴様は静の所に向かうだろうが」
「何で駄目なのかな?しーちゃんに会いたいと思うのは当然だと思うよ!今日はクリスマスだからね!」
「……普通の格好なら見送ったさ。だが今のお前は……裸にリボンだけの状態だ!誰が通すか馬鹿者!」
「束さんがプレゼント☆ってする予定なんだよ!いいでしょー」
「よし、龍斗に電話するか」
「あ、やめてくださいしんでしまいます」
「あぁ龍斗か?今発情している兎が暴れていてな。回収を頼みたい。ん?手段は問わんヤレ」
「あぁ!?りゅーちゃん!?やめて!?死んじゃう!さすがの束さんでも月落としは死んじゃう!」
「死ねば直るのではないか?」
「イヤァアアアアアアアアア!?月が落ちてきたぁああああああああ」
「
「私には問題しかないんだよぉおおおおおおおおおおおおお」
「さよならだ……お前の事はそうだな、3日くらい頭に留めておこう」
「3日の命!?というより月を何とかしてくださいお願いします!」
「ふむ……仕方あるまい」
「ほっ……月が消えた」
「ハイパーボリア……」
「ッ!?」
「ゼロドラ「それは冗談抜きで星がやばいから駄目ですよ!?」なんだニャル、邪魔をするな」
「邪魔しないと地球が星屑になっちゃうんですよ!?」
「大丈夫だ。一応加減している……一応な」
「なら大丈夫ですね~とめてすいませんでした!続きどうぞ!」
「ちょっ!?にゃーちゃんは束さんの味方してくれないの!?」
「私は常に龍斗さんの味方です!アンタみたいなチンチクリンの味方なんてしねぇですよ!」
「にゃ嗚呼ああああああああああああああああああああああああああああああ!?」
その後、束の姿を見た者は誰もいなかった。
「生きてるよ!?」
「チッ」
「チッ」
「チッ運のいい奴ですね」
「全員で舌打ち!?泣くよ?束さん泣くよ?」
「「「泣けば?」」」
「うわぁああああああああああああん!」
こんな目に束があっている一方一夏とセシリアは、
「セシリア……」
「一夏さん……」
桃色空間という固有結界でイチャイチャしてましたとさ。
めでたしめでたし。
「めでたくないよ!?」
佐天様、感想感謝です!
束さんを苛めてますが、嫌いな訳じゃありません。
むしろ好きなものほど苛めたくなる理論です。多分。
次回はきちんと話を進めますのでどうかお許しください。
あ、後今回のifは絶対にこうならないという訳ではないのでこういうルートがあるという感じで見て下さい。
では!また次回!