全てを否定せし少年の軌跡(半凍結)   作:龍賀

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や、やっと・・・投稿・・・できました。

うん、納得いかないと思いつつずっと試行錯誤してたので時間かかりました。

あ、後アンケの結果ですが半々なので転生者はなしでそのキャラとオリキャラ扱いでもう1人を別の理由で出演させる予定です。
まぁあのキャラ達を楽しみにして下さる方もいらっしゃったので。


第5話 義姉の想い

さて、セシリアには勝ったけど・・・うん、次は一夏とセシリアの戦いを見なきゃいけないから暇なんだ。

まぁ・・・一夏がどれだけ強くなったのか見る価値はあるけどね。

あれだけ苛・・調・・鍛えたんだから少しはマシになっただろうけど。

 

「どうだった?」

「ん?それはどういう意味で聞いてますか?」

「最適化なしで相手した結果だ」

「ん~やっぱり少し動き辛かったので難しかったです」

「あの単一能力は?」

「あの兎さんが勝手につけたのでは?」

「・・・はぁ、そうか」

 

あの能力は卑怯だよね。

まぁ便利な能力にはそれ相応のデメリットがあるんだろうけど。

まぁ今は一夏の試合を見なきゃ・・・あれ?

 

「一夏が負けた」

「しかもあの顔は何故?って顔だな」

「うん」

「説明してやってくれ、私は用事ができた」

「あ、はい、分かりました・・・織斑先生」

 

うん。面倒だけど説明、その後一夏と戦うのかな?

まぁ戦うのなら遠慮なしで全力で戦うけどね。

 

「いや、一夏とは戦わなくていい」

 

あれ?一夏って呼んだ?

今は教師としてではなく1人の姉として?

 

「千冬姉さん?」

「・・・コホン、織斑とは戦わなくていい、で?代表になれるがどうする」

 

どうやら気を抜いてたらしい。

やっぱり不安だったんだろうね。

 

「いえ、辞退します」

「理由は?」

「・・・一夏はこれから先、大変な目に遭うでしょう、ならここで経験を稼ぐべきですから」

 

まぁこれが理由の1つでもう1つは純粋に僕の体がもたないから・・・まぁ面倒なのもあるけどね。

 

「・・・なるほど、ならオルコットもそれでいいか?」

「え、ええ、構いませんわ」

 

いたんだ。

まぁ・・・それは失礼か。

 

「さて、では戻れ、今日は疲れただろう」

「・・・そうですね」

 

森羅万象は疲れるからね。

万能なように見えて体力をごっそり持ってくんだよね。

もうフラフラ・・・ここまでふらつくのは気羅を初めて撃った時くらいかな?

いや、あれは血反吐吐く所じゃないから違うか。

体力だけで済んだらいいんだけど。

 

「じゃあオルコットさんもまた会いましょう」

「え、ええ・・・大丈夫ですか?」

「うん、これくらいなら平気」

「周防、早く部屋に戻れ篠ノ之はもう部屋に向かった」

「そう・・ですか」

 

なら倒れても大丈夫かな?

そう思いながら僕は部屋に戻った。

うん。もうそろそろ限界だからね。

 

<静 Side end>

<千冬 Side>

 

あの馬鹿はやはり無茶をする。

おそらくあの単一能力は自身の体を蝕むのだろう。

あいつは体力を消費しただけと思っているかもしれんが・・・それだけで済んでるのかどうか。

あの顔は御世辞にも大丈夫とは言えない顔だ。

 

「あの・・・織斑先生」

「なんだオルコット」

「あの方は・・・どうしてあんなにも自分を大事にできないのでしょうか?」

「・・・」

 

アイツは分かりやすかったか。

まぁ少しアイツに目を向ければすぐに気付く範囲か。

アイツ自身が一番理解していて治していないから性質が悪い。

 

「さぁな、自分よりも大事なものを見つけたのかもしれん・・・自身の命よりも大事なものをな」

 

だが同時にそれは人間として破綻している。

確かに私も家族を護るためなら命を賭ける。

だがそれは同時に生き残ってみせるという事だ。

やつは・・・自身の命と"引き換え"に護る、そんな考えが見える。

だが、それでは・・・、

 

「本当に護りたいものさえ護れんぞ・・・馬鹿者が」

「何かいいましたか?」

「いや・・・お前も早く部屋に戻れ」

 

誰かが支えてやらないとアイツは・・・すぐに死ぬ。

そう思えるからこそ・・・ほうってはおけない・・か。

 

「やれやれ、弟というのは・・・厄介なものだな」

 

たとえ血が繋がってなくても・・・アイツは私の大事な弟だ。

一夏同様な。

・・・本人に直接言えばどうせニヤニヤするだけだろうから言わんがな。

 

<千冬 Side end>

<静 Side>

 

おかしい。

目の前が霞む・・・生命は消費してないはずなんだけどなぁ。

気羅は最近使用してないから消費を加速させてはないはずなんだけど。

 

「静?」

「あぁ・・・箒ちゃん、よかった・・ちょっと寝るね?」

「なっ!?だ、大丈夫なのか!?」

「う・・ん・・・少し寝たら大丈夫だと・・思う」

「そ、そうか・・・ならゆっくり休むといい」

「うん・・・おやすみ」

 

僕はそう言いながら意識を飛ばした。

きっと箒ちゃんに迷惑かけちゃうだろうけど・・・後で謝らなきゃ。

 

<静 Side end>

<箒 Side>

 

部屋に静が戻ってきたと思えば、顔を真っ青になって現れた。

そして今は・・・

 

「すぅ・・・」

 

寝ている。

静は他人に甘えるのがすごく苦手であまり甘えてこない。

だからこんな姿は新鮮だ。

けど、

 

「倒れていては・・・素直に喜べん」

 

本当なら私が護ればいいのだが・・・生憎専用機がない。

だがあの人に頼むのは・・・。

 

「いや、今はこの瞬間を・・・静の寝顔を見る事に専念しよう」

 

・・・誰だ、この変態、もう手遅れだ、とかいったやつは・・・今なら怒らないから屋上に来るように。

思ったやつも同罪だ。

静に貰った刀の錆にしてやろう・・・遠慮はいらないぞ?

 

「しかし・・・初めて出会った時では想像できないな」

 

確か第一印象は最悪だったはず。

互いに避け、互いを嫌い、互いを認め合わない関係だったはずなんだが。

まぁ・・・私が一方的に避けていたんだが。

それに・・・静はあの時期は今以上に無関心だったからな。

 

「何時の間にか・・・いや、あの時か」

 

私が虐められていた時、周りは無視を決め、教師ですら関わらない中、静は、

 

「僕の目の前で不愉快な行動はやめて・・・じゃないと消すよ?」

 

今よりも無表情な顔で言っていたな。

その時の私を虐めていたやつらは全員泣いていたな。

当然か。普段ただでさえ無表情で何を考えているのか分からなかった静がさらに無表情でなおかつ殺気を向けていたのだから。

・・・その後は虐めもなくなり、私はいたって普通の学校生活を送れたんだ。

静のいない所でまだ虐めは続くと思ってたから逆に驚いたが。

 

そういえば私をどうして助けたんだと聞いたら、

 

「僕の周りで知り合いが傷つくのを見たくないんだ・・・たとえそれが嫌われてる相手でもね」

 

まるで・・・いや、確実に大切なモノをなくしたんだろう、表情は無表情でありながら、どこか悲しげな声だったからな。

それからか、静の事がほうっておけなくなったのは。

まるで今にも消えてしまいそうだったから。

だからこそ、途中で転校させられた時は激怒した。

どうして静と一緒にいてはならないのかと。

自分が支えなくては誰が支えるのかと。

だからこそあの人とどう接したらいいか分からない。

あの人が全て悪い訳じゃないと理解していながら・・・接し方が分からないのだ。

 

「う・・ん」

「む」

 

どうやら大分時間が経ったらしい。

考え事をしすぎたな。

昔の事を思い出すだけでも時間は早く過ぎるらしい。

 

「ふぁ・・おはよう?」

「あぁ、もう夜だ」

「・・・おなかすいた」

「一緒に食堂へ向かうか?」

「うん」

 

今はこの瞬間を享受すればいいんだ。

今は・・・

 

「この一瞬を噛み締めて生きていけば」

「どうかした?箒ちゃん」

「いや・・・なんでもない、さぁ、早く行くぞ・・・お腹が減ったのだろう?」

「うん、今日の定食はなんだろうなぁ」

 

無表情ながら楽しみにしているのがよく分かる。

やっぱり・・・思い人が笑顔でいるのが一番だからな。

 

「・・・」

「どうしたの?箒ちゃん、すごく顔が真っ赤だよ?」

「い、いや・・・大丈夫だ」

「そう?」

 

・・・考えるだけで真っ赤になってしまうとは・・・不覚!

静は魅力的だからな・・・恋敵がいつ現れるか分からん、注意しなければな。

まぁたとえ他のやつが静と付き合うとなるなら・・・私を倒してからだがな!

 

<箒 Side end>

<静 Side>

 

あれ?何でだろう・・・何故か寒気が。

 

「そういえば」

「ん?」

「あの大きい動物?の人形は何だ?」

「・・・あぁ」

 

あの抱き枕ね。

 

「あれは抱き枕・・・寝る時に重宝します」

「そ、そうか」

 

うん、あの抱き枕はすごく気に入ってます。

送ってくれた人には感謝です。

 

「ご飯はどれにするんだ?」

「むぅ・・・今日はお魚の気分です」

「・・・寝ぼけてるな?」

「そんな事は無いのですよ」

「はぁ、すいません・・・魚の定食を二つ下さい」

「はいよ」

 

むぅ・・・寝ぼけてないっていってるのに。

 

「静は寝ぼけていると口調が変わるからな」

「そうですか?」

「・・・あぁ」

 

むぅ?よく分かんない。

あれ?僕何を考えて・・・まぁいいや。

 

「あぁ、早く食べて部屋に戻ろう、そのままだと間違いなく寝落ちする」

「そうですね、早く食べよう」

 

その後はいたって平凡、変わりなく、食事を食べ終わり、部屋に戻って、シャワーを浴びて寝ました。

でも何で周りにいた女の子の大半は鼻血で沈んでたんだろう?

勿論箒ちゃんもだったけど・・・まぁ一夏は真っ赤になってただけだけどね。

あれ?それでも大分危ない?

 

・・・まぁ、大丈夫だと信じよう。

一夏はちょっと対話(物理)でもしなきゃだけど。




佐天様、感想感謝です!

アンケは前書き通りの結果になりましたが、どうでしょうか・・・それで大丈夫なのかすごく不安だったり。

転生者を出さないだけだったらそんなに修正に時間はかからないと思いますので今月中に後5話は投稿できたらなと思ってます。

それとこの小説のストックがきれた場合もしかしたら龍斗君の物語をこちらに暁と同時更新という事でやるかもです。

まぁなんのこっちゃって言う人の方が多いと思いますが(苦笑)

次回はそんなに時間を空けずに投稿できたらなと思ってます。

・・・・では!また次回!

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