全てを否定せし少年の軌跡(半凍結)   作:龍賀

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結構かえました。
前から見てくださってる方はどこがどう変わったのか探してみるのも楽しいかもしれません。

それと感想にて指摘がありましたので編集しました。
確認不足でご迷惑をおかけしました。
次からは気をつけます!


第1話 物語の始まり

「夢・・・か」

 

自身の家族が全員いなくなってから定期的に見てしまう夢。

自身を責め、自分を殺す夢。

たとえ家族が許そうとも自身を許せないせいで見る夢。

 

「あれから10年、普通なら割り切れてたりするのかな?」

 

周りの人間は強い人ばかりだから。

千冬姉さんも一夏も、箒ちゃんも束姉さんも。

それに比べて何と弱い事か・・・。

そう考えてしまうのも仕方ないと思う。

 

「お~い、静!早く試験を受けるぞ!このままだと遅刻だ!」

「・・・迷子の原因が何を言うのか」

「うっ・・・」

 

そんなこんなで今、受験のために試験会場に向かっています。

本来は学校でするはずなのに、カンニング対策で別会場。

ほんと・・・カンニングしたやつをぶん殴りたい。

もしくは気羅でも可。

というよりもそもそもこの会場自体がおかしいんだよ。

なんだよ、この『常識通りに作らない俺格好いい・・・』みたいな会場は。

確実に初見で迷わずに済む訳ないよね?コレ迷子になっちゃえよみたいな感じだよね?

僕もうキレてもいいよね?作った人呼んできてくれないかな?

5時間は説教する自信あるね。

 

「お、お~い?大丈夫か?」

「ん?うん、今は早く向かう事を考えよう」

「そうだな、さすがに千冬姉に迷惑かけたくないからな」

 

さすがにこれ以上は思考するだけ無駄かな?

あ、自己紹介が遅れた。

僕は周防(すおう) 静(しずか)。

こいつは織斑 一夏。

幼馴染で同時に・・・世話になってる人です。

 

「あ、ここか?」

「さぁ?入れば分かるんじゃない?」

「それもそうか・・・よし!お互いに頑張ろうぜ!」

「うん」

 

散々迷っただけあってか(一夏は勘で進もう!と言ってきたので殴っておいた)

目の前に少しだけ目立つ扉があった。

うん、何で扉は普通なんだろ。

いや、ある意味常識はずれではあるのかな?

試験会場っぽいから入ったけど・・・

 

「あぁ、君達が・・・早くこれに着替えて!時間がないから」

「あ、はい」

 

女の人が慌ててるようで僕たちの姿を碌に確認せず服だけ渡してきた。

どうやら着替えまでするみたい・・・厳重だな。

最近のカンニング対策はこんな事までするんだね。

というより一夏、僕の着替えを何でガン見してるのかな?

何で顔を赤らめてるのかな?僕にそっちの気はないよ?

 

「な、なぁ」

「何?」

「これって・・・」

「あっ」

 

着替え終え、目の前を見ると同時に理解する。

この試験会場は僕達の受ける学校の分ではないと。

何故なら・・・

 

「IS・・・」

 

目の前にISがあるから。

IS、正式名称はインフィニット・ストラトス。

宇宙空間での活動を想定し、開発されたマルチフォーム・スーツで、最初はまったく見向きもされなかったけど、誰かさんが起こした事件、「白騎士事件」によってその有用性、というよりは危険性か。

が分かり、一気に世間に広まったもの。

ここにおいてあるものはどうやら量産されてるISの打鉄の方みたいだ。

確かにISという兵器は魅力的だろう、普通ならば。

しかしこのISにも欠点があった。

 

「でも俺達は男だから動かせないよな」

 

そう、女にしか反応しないという欠点。

これが判明したため、世間は男尊女卑から女尊男卑に変わった。

世間なんて変わりやすいものだと思う。

だってIS一つでこうも容易く変わってしまうのだから。

いや・・・ISという存在が大き過ぎたのかな?

少し考えてる間に一夏はISに近づいていた。

うん、なぜか僕を引き連れて。

 

「あっ!せっかくだから少し触らせてもらおうぜ」

「駄目・・・面倒事になる可能性の方が高い」

「どうせ起動しないんだからいいって!」

 

確かに起動する心配はないんだろうけど・・・勝手に触っていい理由にはならないよね?

面倒事は2番目に嫌いなのに。

 

「ほらほら」

「あっ」

 

一夏に押され、ISの前まで移動させられる。

目の前にあるIS・・・それに触れた瞬間、

 

「あ、あれ?」

「静?」

「情報が頭に・・・」

 

ISに関する情報がずっと頭に流れてる。

まるで・・・このISが僕に伝えてるかのように。

まさか、

 

「静・・・ISが」

「起動したね」

 

男なのに何故?

男が動かせるなら今の世の中こんな事になってないはずなんだけど・・・。

 

「ま、まさか・・・」

「一夏、何か分かった?」

「静があまりにも女の子みたいな容姿だから・・・」

「つぶすよ?」

「ゴメンナサイ」

 

あまり気にしてないけど他人に言われると妙に腹が立つよね。

 

「お前も触れろ」ゲシッ

「イタッ!?」

 

一夏をIS付近に蹴り飛ばす。

 

「な、何するんだよ・・・え?」

「やっぱり」

 

どうやら一夏もISを起動させちゃったみたいだね。

後ろには驚いた顔の女の人。

はぁ・・・結局面倒事かな?

これから先・・・どうなるんだろう。

まずは一夏を思いっきり殴ろう・・・面倒事に巻き込んだんだから・・・仕方ないよね?




ここのつ返信様、NACHT様、感想ありがとうございます!
ここのつ返信様、指摘ありがとうございます。

これから先も未熟ながらもしっかり成長していけるよう頑張ります。

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