全てを否定せし少年の軌跡(半凍結)   作:龍賀

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まるっきり変わってます。
まぁ1話以降はちょっとずつ確認して、少し変えるくらいだと思います。

では!どうぞ!


本編
プロローグ


きっと僕は望んでいた。

その力を。

 

全てを否定して肯定する力。

 

一人で生きていくすべを。

 

だからこそ、僕は望んでしまったのかもしれない。

 

こんな破滅しかない力を。

だけど・・・もう得てしまった。

能力自体が悪い訳じゃない。

たった一つ。

その一つさえ叶うならそれ以外いらなかった。

家族皆で安心して過ごせる状況が欲しかった。

この世はISという一つのアクシデントで変わってしまったから。

 

なのに・・・やはりこの世界は残酷だ。

僕は自身が消える事を願ったのに・・・周りから僕という存在が消えてしまうのを望んでいたのに。

僕がいたら家族は幸せになれないと知ったから、だからこそ僕が消える事を望んだのに。

 

僕を消さずに、家族を消した。

 

森羅万象

 

全知全能のような能力。

全知全能という事は何でも可能だという事。

きっとやり直す事ができる、そう思えると同時に考える。

本当にそんなことができるのかと。

完全に僕が使いこなせるなら可能かもしれない・・・でも僕はそうじゃないから。

できず、僕が消えるだけなら別に構わない。

けど・・・またほかの人が消えるのだけは嫌だから。

また僕の目の前で誰かがいなくなるのだけは・・・ゴメンだ。

 

僕の疑問、問いに森羅万象は何も答えてくれはしない。

僕が望む時は反応せず、僕が否定する時だけ彼女は出てくる。

まるで苦しめるかのように、まるで聖母のような笑顔で。

 

そんな森羅万象によって得た力。

気羅。

自身の命を代価に対象を傷付ける力。

欲しくはなかった・・・でもきっとこれは罰。

 

なら背負って生きよう。

家族はもういない。

母と父は少し悲しげに笑いながら消えた。

兄は今にも消えそうな自分より僕を気にしながら消えた。

 

僕なんて存在・・・あっても意味はないのに。

 

だからこそこの二つ・・・森羅万象と気羅を使って生きていこうと思った。

この残り少ない命を使って・・・悔いのないように。

 

きっと周りは僕を恨んでいるだろうから。

家族はきっと許すだろう・・・「仕方ない」といって。

でも僕は僕を許さない・・・何故なら僕がいなければよかったからだ。

 

そんな僕でも友達ができた、姉ができた、家族ができた。

友達は無愛想な女の子、周りの好意に気付かない鈍感な男の子、そんな鈍感な子の友達とその妹。

さらには中国からきた子まで友達になった。

 

姉はそんな鈍感な子の姉、無愛想な子の姉、そして・・・命の恩人。

 

皆僕を肯定してくれる・・・こんな僕を、肯定して、認めてくれる。

 

それが堪らなく嬉しかった。でもどう接したらいいか分からなかった。

 

きっと僕は無愛想だっただろう。無関心でいれば傷付かなくていいと思っていたのだから。

 

別にどうでもよかったんだ・・・その時は。

でも同時に理解したんだ、僕はどうしようもないくらい寂しがりやで我侭だと。

 

そんな自分を受け入れたら世界が変わった。

何もかもが怖かった、どうすればいいのか分からなかった。

でもそんな僕を支えてくれた・・・友達が、姉達が。

 

だから僕はこの残り少ない命で彼等を護り抜きたい。

この力は護るために使えるか分からないけど、最初に思ってた感情の真逆だけど。

 

僕は否定する・・・僕の大切なモノを壊そうとする存在を。

この気持ちだけは・・・誰にも変える事の出来ないたった一つの思いだから。

たとえ恨まれ続けても憎まれ続けても僕は進み続ける・・・だってそれしか僕にはわからないから。

 

僕の気持ちを理解してとは言わないししてもらおうとも思ってない。

ただ僕がこう思っているのを知ってもらえれればそれでいいから。

きっと僕は忘れられるだろう・・・最後にはそうなるようにしてるから。

それでも誰かが覚えてくれていたら・・・凄く幸せな事だと思うんだ。

 

だから僕はこれから起こる出来事を日記・・・は厳しいから、本に記そうと思う。

だから誰でもいい・・・もしこれを読んで誰かが僕と共感してくれれば・・・嬉しい。

 

さて、今から始まるのは僕、周防 静が僭越ながらも主人公として参加する物語でございます。

この物語はハッピーエンドに向かうのか、はたまたバッドエンドに向かうかは・・・この物語を書き記している作者のみぞ知る事です。

 

ん~やっぱり僕のキャラじゃないね。

僕らしく・・・というのはどういう感じか分からないけど。

 

まぁ僕と周りが織り成す物語・・・どうぞお楽しみください。

 

 

 

これでいい?え?この最後なければ現状の最善?

って言われても・・・僕には理解できないかな?

あっ!ちょっ!?一夏?何で僕の肩を思いっきり掴むの?

え?さっさと帰らないと箒ちゃん達が止まらない?

 

はぁ・・・分かったよ、うん・・・だから先帰ってて。

コホン、じゃあね・・・またこうして語れるのを楽しみにしてる・・・かな?


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