次の投稿はいつになることやら…
2015/7/14 改稿
皆さんは今まで突然のことに頭が働かないという経験はないだろうか?その時の対応に困ったことはないだろうか?もしそんなことに慣れている人がいるならば助けてほしい。
「すまんかった!」
「…」
目の前で見たことのない爺さんが完璧な土下座をしている、周りは真っ白で何もない空間で。わけがわからない。こんな状況で俺はどうすればいいのだろう…
とりあえずは落ち着いて状況を考えてみよう。俺は専門学校に通っていて、たしか実習が終わって疲れながらも最寄り駅についたはずだ。そのまま家に向かって歩いて…。そのあたりからの記憶がないな。
「あ~、もう良いかの?」
「ん?あ、ああ」
「とりあえずいろいろ説明をしたいんじゃが、オヌシ落ち着いておるのう。普通は取り乱すものだと思うんじゃが」
「いやなんていうか、驚きすぎて一周回って落ち着いたみたいな感じなんですが…」
実際あまりにも周りの情報が理解できずに全く動こうと思えない。とりあえず話を聞かないと始まらないだろう。
「落ち着いてくれて助かるわい。とりあえずオヌシのことなんじゃが、オヌシは死んだ」
「…は?」
「だからオヌシは死んだんじゃ」
なんだろう、付き合うのがばからしくなってきた。
「…帰っていいか?」
「信じてないのう、当たり前じゃが…」
「いや、いきなり死んだとか言われて信じられる人のほうがどうかしてると思うんだが?」
「とりあえず信じてほしい。じゃないと話が進まんからの」
「はあ…」
「オヌシは本来ここで死ぬ運命ではなかった。こちらの手違いで本来よりもだいぶ早く死んでしまったのでお詫びにどこか別の世界に転生させようということじゃ」
「へー」
小説かなにかから持ってきたのだろうか、随分と凝った設定だな。にしても手違いで人一人殺すってだいぶひどい話だ。
「それに伴ってオヌシに知識を与えようと思う」
「知識?」
「そうじゃ。ほしい力をそのまま与えてその世界を壊してしまった者が何人もおってな、少しでも防止するために力そのものではなくその力を手に入れられる方法を知識として与えるのじゃ。」
「力ねえ…。別にほしい力なんてないんだけど。」
「うん?そうか、ならばくじを引いてもらおうかの。その代り何が当たっても文句はなしじゃよ?」
そういって箱を渡してくる爺さん。何でもいいけど早く家に帰りたいんだけどな。
「はいはい…これでいいか?」
「どれどれ…ほう、なかなか面白いのを引いたの」
「なんだこれ?こんなの聞いたこともないんだが…」
「あんまり時間がないからの、知識は頭に入れておくから自分で確認してくれ。では行ってくるのじゃ!」
やっと終わったか。これで帰れる…って!?
パカッ!
いきなり俺の足元に穴が開き俺は何の抵抗もできずに落下していく。
「たっしゃでのー」
「ふ、ふざけんなぁ!」
上で笑顔でこちらを見ている爺さんに悪態をつきながら俺は何もできず落ちていった。そうして俺の意識はなくなった。
「向こうの世界はなかなか物騒じゃからの。いくらかサービスとしてこれとこれの知識もつけといてやるか。ついでに体のほうもハイスペックに…」
ぼちぼちやっていきます。