FAIRY TAIL ~妖精の双竜~   作:駄文帝

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大変遅れてしまってすいません。
今回の話ですが予定していたとおりオリジナルの話になっています。
初めてオリジナルを書いたのでうまくいかなかった所があると思いますが指摘してもらえるとうれしいです。それと次の話ですがすでに9割程は出来ているので、明日には投稿できると思います。


間話
翼人の過去


マグノリアの街ルーシィの家で

 

「ごねんね。荷物の整理手伝わせちゃって」

 

「いいですよ。こういう仕事はなれてますから」

 

ルナがルーシィの新しく借りたばかりの家の整理の手伝いをしていた。

 

「そういえば、ルナって何年前にギルドに入ったの?」

 

「一年前です。最初のころは今のルーシィさんみたいに色々戸惑いました。」

 

「まあ・・・あのメンバーだしね・・・」

 

そう言ってやる事がひと段落したのか椅子に座り込むルーシィとルナ。

 

「前も聞こうと思ったんだけどさ何で翼人のルナが街にいるの?」

 

「そ・・それは・・・」

 

「い、言いたくないんなら、無理して言わなくてもいいわよ」

 

言葉を詰まらせ表情を暗くするルナに慌ててフォローをするルーシィだが・・

 

「いえ、仲間なのに黙っているのはよくないですよね・・・」

 

意を決したかのような声を出したルナが自分の過去を語りだした。

 

 

 

 

 

1年前、翼人の集落の外れの森の中

 

そこに15~18歳くらいの翼人が集まっていた。

 

「何か言ってみたらどうなんだ!!この落ちこぼれが!!」

 

「そうよ!アンタみたいなのがどうして此処にいるのよ!」

 

「あまえのせいでこの村に何か不幸なことがあったらどう責任とってくれるんだよ!!」

 

「お前なんか此処からいなくなればいいんだよ!」

 

そう言って集まった人々は17歳くらいにの少女に暴力をふるっていた。振るわれている女性を何も言わずに黙って暴力を受けていた。

 

「な、なんだよコイツさっきから何も言わねぇぞ」

 

「もしかして、死んだのか?」

 

「じゃ、試してみよぜ!!」

 

そう言うと集団の中の一人が思いっきり少女の腹を蹴っ飛ばした。蹴られた少女は、そのまま木に激突してうめき声をあげる。

 

「生きてるみたいだぜ!」

 

「よかったぜ!死んじまったら後が大変だからな」

 

「おい!誰かコイツを縄で縛りつけろ、今度はサウンドバックにするぞ」

 

そう言って今度を縄だ縛り少女を殴り始めた。

 

「おら!どうだ俺達はお前とは違うんだよ」

 

「そうだ!翼人でないお前がここにいるな!」

 

そう言って顔を殴られるが、少女の方は無言のままだった。

 

「よし。今日はこれぐらいにしといてやるか」

 

「よかったな、俺たちは優しいからこんぐらいにしていてやるよ」

 

そう言って縄をはずすと集団は村の方に行ってしまった。少女は手を払って服に付いた汚れを落とすと近くある川の方へ歩き、服を脱いで川で体を洗い始めた。

 

「なんでこんな事になったんだろう。みんな昔は優しくしてくれたのに。」

 

言いながら川の水で体を洗っていると、傷口に水が入りピクッと体を動かす。

 

「なんで・・・なんでなんだろう・・・私は・・・何も悪い事していないのに・・・そんなに私が生きててだめなの・・・」

 

そう言いながら緑色の髪をした少女「ルナ」涙を流して泣いていた。

 

 

 

 

森の中で暴行を受けたルナは村の中に入ると、どこからもなくヒソヒソ声が聞こえてきた。

 

「見て、あの子よ」

 

「ああ、あの歳になってもまだ使えないなんて本当か?」

 

「間違えないわよ。今まで一度だって見たことないし」

 

「呪われているんじゃないのか?」

 

「だったら、早く追い出し方がいいんじゃないか。俺たちに移ったら大変だぞ」

 

「ホント、何で族長はコイツを追い出さないのかしら」

 

「自分の娘だらって、こんな奴置いてどうしんだよ」

 

そんな声が聞こえた方向をルナがチラっと見ると。

 

「おい、今目があったんじゃないのか!?」

 

「まさか、本当に呪いが移ったらどうすんだよ!」

 

「早くいなくなればいいのに」

 

恐怖や憎しみの入った声を聞いたルナは、何事もなっかたかのに家の方に再び歩き出したが、そこでちょうど5歳したの弟「テラ」と会ってしまった。

 

「なにやってるのお姉さん」

 

「ちょっと水浴びに行って来ただけですよ」

 

「水浴びでそんな怪我しないだろ。村の奴等に何かされたんだろ?落ちこぼれのお姉さんにはお似合いだね」

 

「そうですか」

 

そんな事を言われるがルナは一切顔色を変えずに応える。そんなルナにテラは顔をしかめて言う。

 

「そんなことより、お母さんが呼んでいたよ今度こそこの村から追い出されるのかもね。まあ、僕のは関係のない事だし、せいぜい追い出されないようにがんばるんだね」

 

「わかりました。族長は奥の部屋ですね」

 

「そうだよ。それじゃあ」

 

テラはそう言うと興味をなくしたのか、そのまま立ち去っていった。

 

(族長が私に用が?どのように私を処分するか決まったのでしょうか?)

 

そう思いながらルナは自分の家のほうへ進んでいった。

 

 

 

 

 

「よく来たわねルナ。今回アンタを此処に読んだのは言うまでもなくアンタの処分が決またからよ」

 

「そうですか」

 

族長でもあるルナの母親「ソル」はルナのことを他人のように見てそう言っていた。

 

「それでね。アンタには、最近この集落のはずれに出た大鴉と戦ってほしいの」

 

「大鴉ですか。でも私には・・・・」

 

「ああ、言わなくていいわよ。別にアンタに倒せると思ってないし」

 

ルナの言葉を遮ってめんどくさそういった。

 

「アンタには、そいつと戦って死んでほしいの。自分の娘を処刑すると周りがうっさいじゃない。でも戦って死んだなら別になんともないでしょ。だからそいつと戦ってきなさい」

 

「そ・・そうですか・・・」

 

「もし戦って勝ったら、この村にさえ戻ってこなかったらアンタの自由にしていいわ。ま、十中八九死ぬと思うけどね」

 

ソルがそう言うとルナは・・

 

「わかりました・・・では明日までに準備してきます・・・」

 

「ちょっと待ちなさい」

 

ルナが立ち去ろうとするのを、ソルが呼び止める。

 

「な、なんですか?」

 

「これを付けてから行きなさい」

 

そう言うとソルは首輪を取り出してルナに渡した。

 

「こ、これは・・・」

 

「早く付けなさい」

 

「はい・・・」

 

ルナは首に首輪を付けて部屋を出っていった。

 

 

 

 

翌日、森の中にルナの姿があったがその表情は明るいとはいえないものになっていた。

 

(族長は勝ったらって言ったけどそんな可能性がまったくないことを理解してるんでしょうね)

 

そう一応勝ったら彼女は自由になれるがそんな可能性はまったくなく、実際は死地に行くのと同じことだったからだ。

 

(この首につけられた首輪さえなければ、そのまま逃げ出せるのに)

 

今、彼女が付けている首輪には術式が施されており、一定の距離を離れると爆発する仕組みだ。この首輪をはずすには大鴉を倒すしかない。

 

(ここで私は・・・)

 

そんな事を考えていると、ヒュと音がしたと思うと上から人と同じくらいの大きさの鳥・・・大鴉が襲ってきた。

 

「な!?」

 

突然のことにびっくりするが大鴉の体当たりを何とか回避するが。

 

「ガァァァァァァ!」

 

「は、早い!・・・・・っ!」

 

空中で旋回して再び体当たりをする大鴉が、予想以上に早く今度は回避することが出来ず、腹の辺りに嘴があたって吹き飛ばされてしまう。

 

「・・・・・!!」

 

そのまま木に激突し、嘴に貫かれ血を流している腹にてをあて、苦痛の声を上げる。

しかし再び体当たりしようと大鴉が飛んでくる。

 

「ウ、ウインドメイク〝(スワロー)〟」

 

ルナはすぐにそう叫び風で出来た無数の燕が襲い掛かるが・・・

 

「うそ!?」

 

大鴉は何事もなかったかのように飛んできた。

 

「ガァァァァァァァ!」

 

「くぅ!」

 

何とかその場から離れ直撃を回避する事には成功するが・・・

 

「!!」

 

足の付き方が悪く足を挫いてしまう。そんなルナに対して大鴉は容赦なく体当たりしようと飛んでくる。

 

「ガァァァァァ!!」

 

(足が・・・飛ぶのも間に合わない・・・)

 

そんな事を思っているとだんだん大鴉が近づいてきて・・・・

 

「やだぁ・・・死にたくないよ・・・」

 

ルナが涙を流して呟いた瞬間、どこからか声が聞こえてくる。

 

「火竜の・・・」

 

「え!?」

 

茂みの中から手に炎を纏った青年が大鴉の方に飛び出していき・・・

 

「鉄拳!!」

 

そう叫び、大鴉を殴りつける。殴られた大鴉は地面に叩き付けられ動かなくなる。

 

「う、うそあれを一撃で・・・」

 

ルナその光景に驚愕していると。

 

「どうだ!!ハッピー見たか!?」

 

「あい!さすがナツです!でもコレは子供だよ」

 

「なにぃぃぃっ!!これ子供なのか!?」

 

「親は別の所にいるはずだよ」

 

羽の生やした猫までやってきた。

 

「ナツ少し早い」

 

「わりぃレイ」

 

「今度からは気をつけて」

 

今度は、ナツが飛び出して来た所から水色の髪をセミロングにした、無表情な顔した少女「レイ」が来た。

 

「あの~~~」

 

そんな中、ルナが声をあげる。

 

「お、おまえどうしたんだ!?怪我してるじゃねぇか!!」

 

「さっきのにやられた?」

 

「大変だ!早く治療しないと!」

 

この出会いが彼女の人生を大きくかえる事になることは、ここにいる誰もが知らないことだった。

 


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