ナツたちはマカオを助けるためにハコベ山に馬車で向かっていた。
「でね!あたし今度ミラさんの家に遊びに行く事になったの~♪」
「下着とか盗んじゃだめだよ」
「盗むかー!」
ハッピーの言ったことに突っ込むルーシィ。
「てか何でルーシィが居るんだ?」
「何よ、何か文句でもあるの?」
「でも危険ですから帰ったほうがいいと思いますよ」
ハッピーの当然な疑問に答えるルーシィに心配そうな顔をしたルナが言った。
「大丈夫よ。それとせっかくだから何か
((自分の株をあげたいんだ)ですね)
ハッピーとルナの心の声が重なった。そんなふうに思われている事を知らないルーシィはナツの方を向き。
「それにしてもあんた本当に乗り物ダメなのね。何か・・いろいろかわいそう。」
「は?」
乗り物に酔っているナツを見て涙を流すルーシィ。
「マカオさん探すの終わったら、住む所見つけないとなぁ」
「オイラとナツと今は居ないけどレイの家に住んでもいいよ」
「ハッピーさん今は女性のレイさんが居ないですから、女性に対してそれは失礼ですよ」
ハッピーの発言にルナが注意しているとガタンっと言う音と共に馬車が止まり。
「止まった!!」
「着いたの?」
ナツとルーシィがそう言うと外から声が聞こえてきた。
「す、すいません。これ以上は馬車じゃ進めませんわ」
そう言われたので外に出ると、そこは一面が雪で覆われ猛吹雪が吹き荒れていた。
「何コレ!?いくら山の方とはいえ今は夏季でしょ!?こんな吹雪おかしいわ!」
「ハコべ山は一年中雪で覆われているんですよ。知りませんでしたか?」
そんなルーシィの疑問に答えるルナだが・・・
「さ、寒っ!!」
軽装のルーシィが寒さの自分の体を抱く。
「そんな装備してっからだよ」
「あんたもに似たようなモンじゃない!!」
「そんなに怒らないくださいルーシィさん、この毛布貸しますので」
そう言って取り出したルナの毛布をもらうルーシィ。
「そんじゃオラは街に戻りますよ」
「ちょっと!!帰りはどーすんのよ!!」
「あいつ・・・本当にうるさいな」
「あい」
「ナツさんもハッピさんもそんな事言わないであげてください」
馬車が見えなくなった後、ナツたち四人がマカオを探し始める。
そんな中ルーシィが銀色の鍵を取り出し。
「ひひ・・ひ、開け・・・ととと・・時計座と扉、ホロロギウム。」
そういって置時計の形をした星霊をよびだす。
「おお!」
「時計だ!」
呼び出したホロロギウムの中に入るルーシィ。
「「あたしここにいる」と申しております。」
「何しにきたんだよ」
「ルーシィさん、無理なら帰りますか」
そういってルナは翼を出してそれを広げる。そんな中ルーシィはナツの言葉に反応して。
「「何しに来たと言えばマカオさんは、こんな場所に何の仕事をしにきたのよ!?」と申しております」
「知らないで着いてきたんですか?」
「凶悪モンスター〝バルカン〟の討伐だ」
「!!!」
ナツの言葉を聞いたルーシィが驚愕で目を開いた後。
「「ルナ様おねがいします」と申しております」
「別に様付けしなくても運びますよ。少し待ってくださいね」
そんなやり取りをしてる中ナツはマカオを探していた。
「マカオー!いるかー!バルカンにやられてまったのかー!!」
ナツがそう叫んで探していると。がけの上から現れた何者かが、そのまま飛び降りてナツに攻撃するがナツはそれをバック転でかわす。
「バルカンだー!!」
どうやらそれがマカオの討伐しようとしていたバルカンらしい。
「ウホ」
「ぬお」
バルカンはナツを通り過ぎると飛び立とうとしていたルナとルーシィを乗せたホロロギウムに近ずく。
「な、ウインドメ・・・」
ルナがホロロギウムから手を離し、両手を合わせ攻撃する準備をするが。
「オデ好みの人間の女、うほほーーー♪」
そう言うとホロロギウムごとルーシィを連れ去るバルカン。
「え!」
いきなりの事に驚いてなのも出来ずに居るルナと・・
「じゃべれんのか」
そう言うナツにルーシィは・・・
「「助けなさいよォオオオ!!」と申しております。」
ホロロギウムごしに悲鳴を上げていた。
そのままバルカンに連れさらわれてしまったルーシィはバルカンの家と思われる場所に連れてこられた。
「「なんでこんなことに・・・なってる訳~~~!?」と申されましても」
「ウッホ、ホオオ、ウホホホ~」
「なんかあの猿、テンション高いし!!」
ホロロギウムの中で叫ぶルーシィにその周りで奇妙な踊りをして喜ぶバルカン。
「ここってサルの住家かしら。てかナツたちはどうしちゃったのよ~~」
「女♪」
そういってバルカンがルーシィのことを見つめていると、ポゥンと音が鳴ってホロロギウムが消えルーシィとバルカンの2人っきりになる。
「ちょ、ちょっとォ!ホロロギウム!消えないでよ!」
「時間ですごきげんよう」
「延長よ!延長!ねぇ!!」
必死に叫ぶルーシィだがホロロギウムからの返事はなく、興奮して鼻息を荒くしたバルカンが近づいてくるが・・・
「うおおおお!!やっと追いついたーっ!!」
「ルーシィさん大丈夫ですか!?」
「ナツにルナ!!」
ナツとルナが到着した。
「おい、サル!マカオはどこだ!」
「ウホ?」
「言葉わかるんだろ?マカオだよ!人間の男だ」
「男?」
「そーだ!」
そんなやり取りしている間にルーシィはさっさっとバルカンからはなれる。
「どこに隠した!?」
「ナツさん証拠も無いのに決め付けるのはよくないですよ」
バルカンが犯人だと決め付けるナツに突っ込むルナ、そんな中ルーシィは一人考え込み」
(ま、まって!冷静に考えたら・・マカオさんてまだ生きているのかしら・・もしかしてマカオさんはもう・・)
そんな事をルーシィが考えていると、バルカンはナツを笑みを浮かべながら、穴のほう指して・・
「どこだ!?」
「ナツさん危な・・・」
「あ」
穴に身を乗り出したナツを手で押し出した。
「ああああぁぁぁぁぁぁ!」
「ハッピーさんお願いします!」
「あい」
ナツが叫び声をあげて落ちていく中、羽を出して追いかけるハッピー。
「男いらん、男いらん、女~!女~!ウッホホホ~!」
「女!女!!ってこのエロザル」
「少しお仕置きが必要ですね」
そう言って、ルーシィは鍵を一つ取り出し、ルナは両手を追わせる。
「開け・・・金牛宮の扉・・・タウロス」
「MOーーーっ!」
そう言って巨大な斧を背負った牛が出てきた。
「牛?」
「あたしが契約している星霊の中で一番パワーのあるタウロスが相手よ!!エロザル!」
そうバルカンに言い放つルーシィだが・・・
「ルーシィさん!相変わらずいい乳していますなぁ。MOーステキです」
「ルーシィさん・・・」
「そうだ・・コイツもエロかった・・」
バルカンとあまり変わりなっかた。
「ウホッ、オデの女の取るなっ!」
「オレの女?」
バルカンの言葉にタウルスがピクっと反応した。
「それはMO聞き捨てなりませんなぁ」
「そうよタウロス!あいつをやっちゃって!」
「「オレの女」ではなく「オレの乳」と言ってもらいたい」
「ルーシィさん、このエロ牛ごと吹き飛ばしてもいいですか?」
「もらいたくないわよっ!!それとルナは落ち着いて!」
的外れな言葉と、怒りに満ちた言葉に、突っ込むルーシィ。
「タウロス」
「MO準備OK」
「ウホォ」
こうして牛と猿が衝突すると思ったが。
「よ~く~も落としてくれたなァ・・」
そう言いながらナツが戻って来た。
「ナツ!よかった!!」
そう言ってナツの無事を喜ぶルーシィだが。
「ん?なんか怪物増えてるじゃねーか!!」
「きゃああああああっ」
「ウホ」
「よし」
タウロスをナツが蹴っ飛ばし、その光景を少し喜ぶルナ。
「MO・・・だめぽいですな・・・」
「弱ーーー!人がせっかく心配してあげたってのになにすんよー!」
そうルーシィが叫んでいるとバルカンは・・・
「ウホホォッ!!」
そう言いながらナツめがけて突っ込んでくるがとうのナツは・・
「いいか?
そんな事に気にさず背を向けルーシィに話かける。
「じっちゃんもミラも」
「ナツさん、来てますよ!」
ルナの叫び声も聞かずナツは話を続ける。
「うぜェ奴だがグレイもエルフマンも」
「わかったわよ!わかったから!後ろ!!ナツ!!」
「ルナもレイもハッピーもルーシィもみんな仲間だ。だから・・・」
そう言うとナツはバルカンの方に振り向き・・・
「オレはマカオをつれて帰るんだ!!」
そう言ってバルカンを吹き飛ばした。バルカンはそのまま壁まで吹き飛ばされて気絶する。
「ナツさんバルカンにマカオの居場所聞くのに気絶させてどうするんですか?」
「あ!そうだった!!」
「完全に気絶しちゃってるわよ」
そんな会話をしているとバルカンが急に光だし・・
「な・・何だ、何だ!?」
中年の男性になった。
「猿がマカオになったーーっ!」
「え!?」
その男性がマカオらしい。
「バルカンに
「
「体を乗っ取る魔法ですよ」
そんな事を言っているとナツの攻撃で出来た穴からマカオが落ちってしまう。
「あーーーーっ!」
しかしパシッという音と共にルナが空中でマカオを掴む。
「ひとまずコレで一件落着ですかね?」
その後、マカオの治療を行なっていたのだが。
「接収される前に相当激しく戦ったみたいだね」
「酷い傷だわ」
「マカオ!しっかりしてください!」
「バルカンは人間を
「脇腹の傷が深すぎる・・・持ってきた応急セットじゃどうにもならないわ」
そんな会話をする間も脇腹からは血が絶えず流れる。そんな中ナツが手に炎を纏その手をマカオの傷口に当てる。
「ぐあああああっ!!」
「ちょ・・・なにしてんのよっ!」
「今はこれしかしてやれねえ!ガマンしろよ!マカオ!!」
「あぐああああっ!!」
「ルーシィ、ルナ!!マカオを押さえろ!!」
「は、はい」
マカオが叫び続ける中、ナツの言葉に反応してすぐに手を押せえつける、ルナとルーシィ。
(そっか、火傷させて傷口をふさぐのね!確かに止血にはなるわ・・・)
「死ぬんじゃねえぞ!ロメオがまってんだ!!」
ナツの叫び声に対してマカオ意識を取り戻した。
「ハァハァ・・くそ、な・・情けねえ・・19匹は倒ししたんだ」
「え?」
先ほどの
「20匹目に
「わかりましたからもうしゃべらないで話さないでください!傷口がまた開きます!!」
「ムカツクぜ・・ちくしょう・・これじゃ・・・ロメオに・・会わせる顔が・・ね・・・」
「黙ってての!殴るぞ!!」
己の不甲斐なさを嘆くマカロに叫ぶナツ、一方のルーシィは・・
「すごいなぁやっぱり・・・かなわないなぁ・・」
夕日が沈みかけたマグノリアの街でロメオはたった一人でマカオの帰りを待っていた。そんな中ナツが肩をマカオに貸して帰ってきたのだった。
そのことに喜ぶが、次の瞬間少年たちにバカにされすごい仕事に行ってほしい言った結果このようになってしまた罪悪感のロメオは駆られてしまう。
そんなロメオにマカオは・・
「心配かけたな。スマネェ」
そういってロメオに抱き締める。
「いいいんだ、俺は魔導士の息子だから・・・」
マカオはロメオに笑みを見せ。
「今度クソガキ共にからまれたら言ってやれ。テメェの親父は怪物19匹倒せんのか!?ってよ」
それを聞いたマカオを涙を流しながら笑顔をみせ。そのまま帰ろうとするナツたちに視線をむけて。
「ナツ兄ーーー!ルナ姉ーーー!ハッピーーー!ありがとうぉーーーー。それとルーシィ姉もありがとうぁっ!!」
ロメオのお礼の言葉に笑いながら四人は立ち去っていった。