FAIRY TAIL ~妖精の双竜~   作:駄文帝

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遅れてしまいすいません。
大学の補講が入ったため書く時間が取れませんでした。
来週も入っているため今週と同じ用になると思いますがお許しください。


妖精たちは風の中

「こっちは妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強チームよ!覚悟しなさい!!」

 

そう言ってルーシィ鉄の森に指をさす。

 

「後はまかせたぞ。オレは笛を吹きに行く。身の程知らずの妖精どもに、鉄の森(アイゼンヴアルト)の力を思い知れせてやれぃ」

 

そう言ってエリゴールは窓を突き破って、どこかへ行ってしまう。

 

「逃げるのか!エリゴール!!」

 

エルザが叫ぶがエリゴールからの返事は一切ない。

 

「くそっ!!向こうのブロックか!?」

 

 

「ナツ!グレイ!二人で奴をおうんだ!!」

 

「「む」」

 

「お前たちならエリゴールにだって負けるハズがない」

 

「「むむ・・」」

 

ナツとグレイは互いの顔を見つめる。

 

「ここは私とレイ、ルナとルーシィでなんとかする」

 

「何とか・・ってあの数を女子四人で?」

 

エルザの言葉に驚くルーシィ。

 

「エリゴールは呪歌をこの駅で使うつもりだ。それだけはなんとしても阻止せねばならない。」

 

「ナツ、グレイ、言って」

 

「「ちっ」」

 

レイにもお願いされてようやく二人はエリゴールを探しにいった。

 

「二人逃げた」

 

「エリゴールさんを追う気か?」

 

「まかせな」

 

そう言うと両手から黒い鞭のような物を伸ばして、鉄の森の「レイユール」が何処かへといった。

 

「こっちも!!あの桜頭だけは許さねぇ!!」

 

そう言ってカゲヤマは影の中に潜っていく。

 

「あらあら、レイユールとカゲは好戦的だのう。あんなの放っておいてお姉ちゃんと遊んだほうが楽しいだろうに」

 

「作戦の為だよ。オマエよりずぅーっとエライ」

 

ビアードの呟きの「カラッカ」が答える。

 

「こいつ等を片づけたら、私達もすぐに追うぞ」

 

「はい」

 

「「うん」」

 

エルザの言葉に頷いた後、戦闘態勢を取る。

 

「女四人で何ができるやら・・・それにしても四人ともいい女だなぁ」

 

「殺すにはおしいぜ」

 

「とっつかまえ売っちまおう」

 

「待て待て妖精の脱衣ショー見てからだっ」

 

鉄の森は四人に卑猥な言葉をぶつける。

 

「下劣な」

 

「ルナ、こいつ等殺していい?」

 

「レイさん、殺すのはだめです」

 

「かわいすぎるのも困りものね」

 

「ルーシィかえってきてー」

 

後ろでルーシィが酔いしれていた。そんなことはお構いなしに、エルザは手を握って前に突出した。

 

「これ以上妖精の尻尾(フェアリーテイル)を侮辱してみろ。貴様らの明日は約束できんぞ」

 

「そのとうり」

 

エルザの手には剣が握れれ、レイは冷気を両手に纏い始める。

 

「剣が出てきた!魔法剣!!」

 

それを見たルーシィは驚愕する。同じくそれをみた鉄の森は・・・

 

「珍しくもねぇ!!」

 

「こっちにも、魔法剣士や能力系魔導士はぞろぞろいるぜぇ」

 

「その鎧ひんむいてやるわぁ!!」

 

特に驚いた様子もなく襲いかかってくる。

 

「いくぞ」

 

「うん」

 

エルザとレイはそれぞれ右と左に分かれ集団にむかっていく。

 

右に向かったエルザは剣で次々と敵を倒していく。

 

「チィッ、遠距離魔法でもくらえ」

 

それを見たエルザは剣を槍に変え、魔法を放とうとした敵を倒す。

次にエルザは槍を双剣に変えて周りの敵を切り倒し。そして双剣を斧に変えて敵をなぎはらった。

 

一方、左に向かったレイに方は・・・

 

「ふんっ」

 

敵を冷気を纏った拳で次々と殴り飛ばしていた。殴り飛ばされた敵は・・・・

 

「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」

 

「手がぁ手がぁ!!」

 

殴られた箇所が凍りつき、苦しんだいた。

 

「こ、この女なんて速さで〝換装〟するんだ!?」

 

「こっちの女もやべぇぞ」

 

「換装?」

 

聞きなれない言葉にルーシィは首を傾げる。

 

「魔法剣はルーシィさんの精霊と似ていて、別空間に収納されている武器を呼び出すんですよ」

 

「その武器を持ち換える事を換装っていうんだ」

 

「へぇ~すごいな」

 

ルーシィの疑問にルナとハッピーが答えた。

 

「エルザとレイのすごい所はここからだよ」

 

「え?」

 

「エルザにレイ?」

 

ハッピの言葉にルーシィだけでなくカラッカも反応した。

 

「まだこんなにいるのか・・・レイ、面倒だ一掃するぞ」

 

「わかった」

 

エルザがそう言うと鎧が剥がれていき、レイは大きく息を吸い込む。

 

「おおっ!!なんか鎧がはがれていく!」

 

「うひょー」

 

その光景に敵がエルザに視線を注ぐ。

 

「魔法剣士は通常〝武器〟を換装しながら戦う」

 

「ですがエルザさんは自分の能力を高める〝魔法の鎧〟も換装しながら戦います。それがエルザさんの魔法・・・」

 

「「騎士(ザ・ナイト)」」

 

ハッピーとルナの説明が終わる頃には、エルザは別の鎧「天輪の鎧」を着ていた。

 

「うわぁ!」

 

「あああっ!!」

 

「エルザ・・・!?こいつまさか・・・」

 

カラッカの額に汗が浮かぶ。

 

「舞え。剣たちよ」

 

エルザがそう言うと、多数の剣が現れ空中に浮かぶ。

 

循環の剣(サークルソード)

 

円を描いて回転する剣に敵はなすすべなく倒される。

 

「だったらコッチはどうだ!!」

 

そう言って残った敵がレイの方へ向かう。

 

「あ、危ない!!」

 

「大丈夫ですよ」

 

「そう、氷竜の冷気は全てを凍らせる」

 

「え?」

 

「氷竜の咆哮」

 

レイに口から出た冷気が敵を飲み込む。そして・・・

 

「な、なにこれ・・・」

 

ルーシィは言葉を失う。なぜならそこには・・・

 

人、柱、床、ありとあらゆる物が凍りついた銀世界が広がっていたからだ。

 

「レイこっちも間違いねぇ!!」

 

「このヤロォ!!オレ様が相手じゃあ!!」

 

カラッカが動揺している中、ビアードがエルザ目がけて突っ込むが・・・

 

「こいつ等、妖精の尻尾最強の女候補、妖精女王(ティターニア)のエルザと氷竜のレイだ!!」

 

カラッカがそう叫んでいる間にビアードが一撃でエルザに倒される。

 

「ビアードが一撃かよっ!!ウソだろ!?」

 

「すごぉーい!!」

 

カラッカが驚愕、ルーシィが歓喜の声を上げる。

 

「ひーーーーーー!」

 

二人の実力を見て怖くなったカラッカがその場から逃げだす。

 

「エリゴールの所に向かうかもしれん。レイ、ルーシィ、追うんだ」

 

「わかった」

 

「えーーーっ!?あたしがっ!?」

 

それをを見たエルザがレイとルーシィに指示する。

 

「頼む!!」

 

「はいいいっ!!」

 

エルザはそういって抗議していたルーシィを従わせる。

 

ルーシィとレイ、そしてハッピーはいなくなった後、エルザはいつもの鎧に戻った。

 

(やはり魔道四輪をとばしすぎたか・・・)

 

「エルザさん大丈夫ですか?」

 

あらい息をするエルザにルナが質問する。

 

「大丈夫だ。私は一般人の避難誘導をする、ルナは、こいつ等を縄で縛っておいてくれ」

 

「はい!わかりました」

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃、ナツとグレイは・・・

 

「「ムゥ」」

 

分かれ道の前にいた。

 

「どっちだ?」

 

「二手に分かれればいいだろーが」

 

そういって二手に分かれて進もうとするが・・・

 

「いいかナツ」

 

「あ?」

 

グレイが急に話かけてきた。

 

「相手はあぶねぇ魔法ぶっ放そうとしているバカヤロウだ。見つけたら叩き潰せ」

 

「それだけじゃねぇだろ?妖精の尻尾(フェアリーテイル)に喧嘩を売ってきた大バカヤロウだ。黒コゲにしてやるよ」

 

そう言う二人ニッと笑いお互い見るが・・・

 

「ふん!!」

 

すぐ顔そむけてしまう。

 

「死ぬんじゃねーぞ」

 

グレイは小さく呟く。

 

「ん?」

 

「何でもねぇよ!!さっさっと行きやがれっ!!」

 

そう言って走りだすグレイ。

しばらく道なりに進んでいると、スピーカが目に入る。

 

「チィ。呪殺の音色があんなモノで流されたら、たまったモンじゃねぇぞ。!!流す!?」

 

ピタっとグレイの動きが止まる。

 

「そうかっ!!呪歌(ララバイ)を放送するつもりなら、エリゴールは拡声装置のある部屋にいるハズじゃねぇかっ!!」

 

そう言って放送室に向かうグレイ。

 

見えてきた放送室のドアを、グレイは蹴破って中に入る。

しかし中には誰もいなかった。

 

「なぜいねぇ?放送するならココからしかできねぇだろ?ま・・・待てよ・・・ココにいねぇのはおかしい・・・放送が目的じゃねぇのか?」

 

するとグレイの後ろから黒い紐がかかってきた。

直撃する寸前の所で、グレイは飛びのく。

攻撃をされた方向には紐を使って天井にぶら下がったレイユールがいた。

 

「オマエ・・・勘が良すぎるうお。この計画には徐魔だな」

 

「やっぱり何か裏があるって事か?まったく・・・仕事もしねぇでなーにしてんだか・・・」

 

 

 

 

所変わってクローバの街、此処では現在、地方ギルドマスター連盟の定例会が行なわれていた。

 

「マカロフちゃん。あんたんトコの魔導士ちゃんは元気があっていいわぁ~♪」

 

そう言って喋っているのは、魔導士ギルド青い天馬(ブルーペガサス)のマスター「ボブ」だ。

 

「きいたわよ。どっかの権力者コテンパンにしちゃったとかぁ」

 

「おーっ!!新入りのルーシィじゃあ!あいつのいいぞぉっ!特に胸がいいっ!!」

 

酒のせいか、マカロフはセクハラじみた発言をしている。

 

「元気があるのはいいが、てめぇんトコはちぃとやりすぎなんじゃないか?」

 

そう言って声を掛けてのは、魔導士ギルド四つ首の番犬(クワトロケルベロス)のマスター「ゴールドマイン」だ。

 

「てめぇんトコの双竜がこの前に街一つ吹きとばして、評議会に怒られたばかりじゃねぇか。評議会の中じゃいつか妖精の尻尾が街三つぐらいをまとめて潰すんじゃねぇかって懸念している奴もいるらしいぞ」

 

そんなゴールドマインの忠告にマカロフは・・・

 

「うひょひょ潰されてみたいのう!!ルーシィのおっぱいで~」

 

「もう♪だめよ!自分トコの魔導士ちゃんに手ぇ出しちゃ」

 

真面目に取り合わなかった。

 

そんな時一羽の鳥が手紙を待ってマカロフの前に現れた。

 

「マカロフ様、ミラジェーン様からお手紙が届いています」

 

「ん?」

 

手紙を受け取りそれを開くマカロフ。

すると手紙からミラジェーンの立体映像が現れた。

 

総長(マスター)、定例会ご苦労様です』

 

「どうじゃ!!こやつがウチの看板娘じゃ!!めんこい~じゃろぉ!!」

 

そう言って他のギルドマスターに自慢するマカロフ。

 

『実は総長(マスター)が留守の間とっても素敵なことがありました』

 

「ほぅ」

 

そして、ミラは満面の笑みでとてつもない事を言った。

 

『エルザとあのナツとグレイ、そしてレイとルナがチームを組んだんです。もちろんルーシィとハッピも。ね?素敵でしょ。私が思うにこれって妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強のチームかと思うんです。一応報告しておこうと思ってお手紙にしました♪』

 

ミラは笑顔でそう言うが、マカロフを滝の用に汗を流している。

 

『それでは~』

 

ミラの映像が消えるとマカロフはパタッっと倒れる。

 

「マカロフ!!」

 

「きゃー」

 

「ど・・どうしたんだ」

 

その様子に騒ぎ出す、他の人々。

 

(な・・なんて事じゃあっ!!本当に街三つを潰しかねんっ!!定例会を今日終わるし明日には帰れるか・・・それまで何事もおこらずいてくれぇぇぇっ!!頼むっ!!)

 

 

 

 

その頃、駅の前には大勢の野次馬がいた。

 

「一体、中で何が起きているんだ?」

 

「軍隊が突入したけど、まだ戻ってきてねぇぞ」

 

「まさかテロリストたちにやられてしまったのか?」

 

「それにしても風が強いな・・・」

 

「見ろ!誰か出てきたぞ」

 

一人の男が指さした先にはエルザがいた。

 

「き・・君さっき強引に中に入った人だね。中の様子はどうなんだね」

 

エルザは駅員の質問にはこ答えず、駅員から強引に拡音器を奪い取った。

 

「命が惜しい者は今すぐこの場を離れよ!駅は邪悪なる魔導士どもに占拠されている!そしてその魔導士はここにいる人間全てを殺すだけの魔法を放とうとしている!出来るでけ遠くに避難するんだ!!」

 

エルザがが世間だ後、一瞬のあいだ静寂につつまれる。

しかしそぐに恐怖のあまり人々はその場を駆け出した。

 

「き、君!なぜそんなパニックになるような事を!!」

 

「人が大勢死ぬよりはマシだろう。それに今私が言った事は本当の事だ。もちろん私たちは全力でそれを阻止するつもりだが、万が一という可能性もある。君達も避難したほうがいい」

 

エルザの言葉を聞いた駅員は、慌てて逃げ出す。

 

(しかしこれだけ人がいなければ呪歌を放つ意味もあるまい。さて・・奴は動くか・・・)

 

エルザが後ろを振り返ると、目を見開いた。

 

「こ、これは!?」

 

 

 

 

その頃、放送室ではグレイとレイユールが退治していた。

 

「計画の邪魔をする奴は全て殺す」

 

「計画もくそもねぇだろ、呪歌を放送してぇならこの場所からしかできねぇ。その呪歌を持ったエリゴールがここにいねぇんじゃ、何の為に駅を占拠したのかわかんねぇぞ」

 

レイユールは地面を足でつくなり、攻撃をはじめた。

 

「はぁ!!」

 

「おっと」

 

右手の黒い紐を振るって攻撃するが、グレイはそれをかわす。

そして紐はグレイの後ろにあった放送機器を破壊する。

 

(放送機器を躊躇なく破壊しやがった・・・!!やはり呪歌は放送する気ねぇぞコイツ等!!)

 

そんな事を考えていると、紐が向きを変えグレイに向かう。

 

「!!」

 

それに気づいたグレイは目の前に氷の壁を作ってそれを防ぐ。

 

「氷!?へぇ」

 

「テメェ等の本当の目的はなんだ?」

 

「そろそろエリゴールさんの魔風壁が発動する頃だな」

 

「魔風壁?」

 

グレイが首を傾げる。

 

「貴様等をここから逃がさねぇ為の風のバリアさ」

 

「何!?」

 

 

 

 

その頃、エルザは驚きで目を見開いていた。

 

「こ、こんな事が・・・」

 

エルザの目の前には・・・

 

「駅が風で包まれている!!」

 

そう、風に包まれた駅であった。

 

「ん?なぜ妖精(ハエ)が外に一匹・・・そうか・・・ヤジ馬どもを逃がしたのはてめぇか」

 

「!」

 

エルザは声を掛けられた方向に振り返ると・・・

 

「女王様よぁ」

 

「エリゴール!!」

 

そこにはエリゴールが空を飛んでいた。

 

「貴様がこれを!?」

 

「テメェとは一度戦ってみたかったんだがな・・・残念だが今は相手をしている暇がねぇ」

 

そう言うとエリゴールは手をかざす。

 

「中でじっとしてな」

 

「くっ」

 

強い勢いの風がエルザを吹き飛ばし、風を纏った駅にまで突き飛ばされる。

 

「エリゴール!!」

 

エルザはすぐに体勢を直し、エリゴールの方に向かう。

しかし右手が風に触れると、バチィッと音がして跳ね返される。

右手は風で切り刻まれ血が流れている。

 

「やめておけ・・この魔風壁は外からの一方通行だ。中から出ようとすれば風が体を切り刻む」

 

「これは一体何のマネだ!?」

 

「鳥籠ならぬ妖精(ハエ)籠ってところか・・・にしてはちとデケェがな。ははっ」

 

エリゴールはバカにしたように笑う。

 

「テメェ等のせでだいぶ時間を無駄にしてまった。オレはこれで失礼させてもらうよ」

 

「どこに行くつもりだ!?エリゴール!!話は終わってないぞっ!!」

 

エリゴールからの返事はない。

 

「一体・・・どうなっているんだ・・・・この駅が標的じゃないというのか!?」

 

 

 

 

放送室では、グレイがレイユールの顎を膝を決めていた。

 

「ぐほぁ」

 

「ややこしい話は嫌ぇなんだ。何がどうなってやがる!」

 

「計画に想定外の妖精(ハエ)が飛んで来た。だから閉じ込めたってだけの話さ」

 

そう言ってレイユールは血を拭う。

 

「本来この駅を占拠する目的はこの先に終点、クローバー駅との交通を遮断する為だ」

 

「!?」

 

「あの街は大渓谷の向こうにありこの列車以外の交通手段はない。エリゴールさんのように空でも飛べれば別だがな」

 

呪歌(ララバイ)はそっちかっ!?」

 

「クローバーには何があるかよーく思い出してみるんだなっ!!」

 

レイユールの両手から伸びた紐が、グレイを傷つける。

 

「まさか・・・!そんな・・・!!クローバー・・・あの街は・・・」

 

グレイは驚愕している。

 

「じーさんどもが定例会をしている街だ!!本当の狙いはギルドマスターかぁっ!!」

 

「ははっ!!」

 

その様子をみてレイユールは声を上げて笑う。

 

「強力な魔法を持ったじーさんども相手に思い切った事するじゃねーの」

 

「何も知らねぇじじい相手に笛を聞かせるなんて造作もねぇさ。エリゴールさんならきっとやってくれる。そして邪魔するテメェ等はこの駅から出られない。そうだ・・・もう止められないって事だ」

 

レイユールは話に集中するあまり、グレイの左手に冷気が集まっている事を知らない。

 

「今まだ虐げられてきた報復をするのだっ!!すべて消えてなくなるぞぉ!!」

 

次の瞬間グレイがレイユールの顔面を左手で掴む。

 

「止めてやるよ」

 

 

レイユールの顔が凍りつき始める。

 

「そして俺達の〝親〟を狙った事を後悔しやがれ」

 

「がっ、は・・・」

 

完全に顔が凍りついたレイユールは倒れる。そして・・・

 

「闇ギルドよりおっかねぇギルドがあるって事を思い知らせてやる!!」

 

怒りを露にするグレイだけが残った。


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