英雄伝説・空の軌跡~銀の守護騎士~   作:黒やん

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『弱いこと』

「…で、待ち合わせの時間になっても俺が来ないか らツァイス中を探し回ったと」

 

「ゴメンナサイ…」

 

どうも皆さんおはこんばんちわ。ケイジです

 

現在…説教中です

 

「で、街中探し回ってもいないから俺が迷子になっ たと思って嬉々としてZCFの中に探しに入ったと」

 

「ゴメンナサイ!!」

 

「何でそんなに涙目なんだ?俺は別に怒ってないぞ ?わざわざ人に聞き回ってカルデア隧道まで来させ られたなんてきにしてないぞ?」

 

「だったらなんで私の膝の上に石畳を乗せ続けてる んですかー!!」

 

「はっはっは…お仕置きに決まってんだろうが」

 

今のリーシャの状況を説明しよう

 

下から…地面(凸凹。小石もそこらに転がっている )、リーシャ(正座)、そしてその膝の上に石畳× 4(一個2キロ)

 

つまり…OHANASHI中である

 

「はっはっは、ケイジくん。そのくらいにしてあげ たまえよ。そして僕も解放してくれないかい?」

 

「黙ってろ逆さ吊りの変人。

 

…リーシャ、俺が怒ってんのはなぁ…何でこのバカ でナルシな演奏家気取りの諜報員拾って来てんだァ ァァァ!!」

 

「ゴメンナサイぃぃぃぃぃ!!」

 

リーシャの仕置き完了…さて、

 

「さぁ…キリキリ吐いて貰おうか。情報的にも物理 的にも」

 

「やだなぁケイジくん。僕と君の仲じゃないか。ほ ら、世界はラブ&ピースでまとまるんだよ?」

 

「そうか、喉渇いただろ。水をやろう」

 

「ちょっと待ってちょっと待っ…痛っ!いった!何 コレ懐かしい感覚!昔ミュラーと水遊びした時に溺 れた時の感覚!」

 

ミュラーって誰だよ

 

――――――

 

「…なるほど、お前庶子の皇子だったのか」

 

「はい。その通りでゴザイマス」

 

「嘘吐け」

 

「いや、本当!本当に皇子なんだって!皇位継承権 は無いに等しいけど皇子痛っ!いった!何コレn(r y」

 

「…とにかくお前は『鉄血の子供達』じゃねぇんだ な?」

 

「むしろ敵対関係…かな?」

 

…嘘は吐いてないみたいだな

 

「…うん、ちょうどいいか。オリビエ、お前割と頭 回ったな?」

 

「自分じゃそれなりに回ると思っているけど…どう したんだい?」

 

「何、ちょっとした遊撃士の真似事だ

 

――亡霊事件とその調査ってな」

 

――――――

 

「――と、言う訳で、亡霊の目撃者は4人。それぞ れ飛び去った方角が違うくらいしか違いはありませ ん」

 

オリビエの尋問中、リーシャに情報収集させていた が、想像以上によく集めていた

 

…流石元暗殺者

 

「…オリビエ、何かわかったか?」

 

俺こういう謎解き苦手なんだよな。軍事関係の推理 なら頭回るんだけど

 

「ふむ…どうやら亡霊はジェニス王立学園から飛ん で来ているようだね」

 

「?なんでですか?」

 

「亡霊の飛び去った方角さ。それを線にすると…ほ ら、王立学園で交わるのさ」

 

あ、本当だ

 

「…王立学園に亡霊の噂なんてあったっけなぁ…」

 

よくクローゼとジルに集められて怖い話してたけど 聞いた事も無いんだが…

 

「あれ?ケイジさん王立学園に通ってたんですか? 」

 

「ちょっと前までな」

 

…何かリーシャがキラッキラした目でこっち見てる んだが

 

………なんか照れる

 

「とにかく、早く行こうじゃないか!花も恥じらう 乙女達が咲き乱れる、嬉し恥ずかし青春の学び舎へ !!」

 

野郎もちゃんといるっての…てか

 

「「オリビエ(さん)来んの(来るんですか)?」 」

 

「流石にちょっとひどすぎやしないかい!?」

 

――――――

 

「何かあるとしたらこの旧校舎だと思うんだが…」

 

その後なんだかんだで学園に潜入しました

 

ちなみにリーシャとオリビエは運悪くエステルとク ローゼがいたので遊撃士の協力者って言って合流さ せた

 

…一応認識阻害かけといて良かった。学園に入った 瞬間クローゼと鉢合わせるなんて誰が予想できただ ろうか

 

で、とりあえずエステル達の後から旧校舎に入った んだが…

 

「見失ったな…」

 

結局はぐれてとりあえず学園祭の時にレーヴェがい た場所に来た

 

…校舎に入る前に何か音がしたから何か見つけたん だろうが…

 

「とりあえずリーシャが戻ってから何があったか聞 き出すか…?いや、それだとイマイチ…」

 

「もう遅いと思うぞ?」

 

小さな、本当に小さな殺気を感じてすぐさま刀で首 と心臓を守る

 

すると、まさにガードした瞬間に小さな氷のナイフ が刀に当たって砕け散った

 

「あれ?バレちまったか」

 

「…何者だ?」

 

「何者って…そりゃ敵だよ。見ての通り」

 

構えてすぐさま敵の姿を探すが、どこにも見当たら ない

 

いや、今はそんな事より…

 

「…どうやって俺の認識阻害を…」

 

俺は認識阻害を解いていなかった。ゴスペルの気配 も感じない

 

つまりどこにいるかはわからないが今俺が対峙して る奴は自力で認識阻害を破ったってワケだ

 

「さぁな。わざわざ敵に手の内晒すバカはいないっ ての」

 

「ごもっともだな」

 

…ヤバいな。会話で何とか位置を特定しようともし てみたがエコーがかかったような響き方をしていて 全くわからない

 

写輪眼も使ってみたが四方八方に同じくらいの導力 があって本体がわからない

 

「ははは!会話で俺の位置を探っても無駄だ!お前 とは認識妨害の年季が違うよ!」

 

「………」

 

やっぱり…バレてたか

 

「先輩のよしみだ。一つ教えてやる。お前の認識妨 害は素直すぎんだよ」

 

「…ご忠告どうも」

 

「何だよかわいくねぇなぁ。まぁいいか。今回は挨 拶がわりだしな」

 

「………」

 

「俺は執行者NO,ⅩⅣ“

 

るいひょう 涙氷”だ。“影奏”共々よろし く頼むぜ?」

 

「できればアンタとはよろしくしたくねぇな」

 

「まぁそう言うなよ。…そろそろ向こうも終わった 頃だ。じゃあ今日はこの辺で失礼するわ!」

 

“涙氷”がそう言った瞬間、周りに充満していた殺気 が一気に消え去る

 

しばらくは警戒したままだったが、ほんのわずかな 殺気も感じなくなっていたので警戒を解く…どうや ら寝首をかくタイプじゃないみたいだが…

 

「…っざけんな…執行者であのレベルの奴がいんの かよ…」

 

レーヴェと対峙した時は強い奴がいると思っただけ だった “影奏”の時は姿を見つけられれば勝てるとも思えた

 

「…執行者で勝てねぇと思ったのは初めてだな」

 

俺は…まだ、弱い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

PS)オリビエにライバルができました

 

変態仮面がクローゼに惚れたそうです

 

シャルとエステルは幽霊がめっちゃ苦手らしいんや …

 

 


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