『G』の日記   作:アゴン

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スパロボT、取り敢えず男主人公でクリアしました。

その上で言いたい、何故サラリーマン枠で彼等を出さなかったのか。

サラリーマンだって平和を守れるんだ!


その207

 

 

 

『ガァァァッ!!』

 

最後の打ち合い、最後の勝負、極限に高めた気力を振り絞りヴィルダークは吶喊する。自我を失い、意識を失くした状態で、ただ勝利への執着のみで活動する戦士。

 

この闘争を避けて回避に徹すれば、ヴィルダークは力尽き、シュウジの勝利は揺るがないモノになるだろう。しかし、そんな選択肢はシュウジの中に存在しない。あるのはヴィルダーク同様、目の前の相手を完膚なき迄に打ち倒して勝利を得ること。

 

負けない、負けたくない、勝つのは俺だ。互いに拙い意地の張り合い、しかしこの意地の張り合いの果てに待つのが勝利だと言うのなら、尚更引くわけにはいかない。

 

吶喊するヴィルダークをシュウジは跳躍して蹴りを放つ。両手を交差して防ぐヴィルダークだが、その瞬間無防備になる脇腹へ続く第二擊が蹴り込まれる。

 

押し出されるヴィルダークだが、しかして堪えた様子はない。距離を開けて狙いを定めるかのように双眸を見開いて睨む、彼の手の内には凝縮されたエネルギーの塊が内包されている。

 

『オオォォォォォッ!!』

 

雄叫びと共に放たれるエネルギーの奔流。大地を掠め、衝撃だけで地表を抉るエネルギーの奔流をシュウジは滑るように避け、沿うように翔ぶ。

 

エネルギーを放ち、無防備となったヴィルダークへ拳を叩き込む。一発、二発、数を重ねる毎に威力を増しながら、人体の急所となる箇所へ打ち込んでいく。

 

それでもヴィルダークは退く事はない。どれだけ打ち込まれても耐える次元将に焦りを覚えたシュウジは、ここへ来て自身も最後の勝負に出た。腹部を撃ち抜き、大きく仰け反らせて距離を開けたシュウジは震脚を以て力を溜め、その反動で再び駆けていく。

 

ならばとヴィルダークも力を溜める。拳を掲げて溜めに溜めたその一撃はシュウジの拳と激突し、その衝撃は大地を貫いていく。

 

この多元世界の地球は度重なる時空振動により、本来有り得る事の無い稀有な事象を体現している。隣り合わせの二つの日本がその最たる例であり、幾つもの次元が重なっている地球は通常の層の他に次元断層と呼ばれる時空の壁によって守られている節がある。

 

しかし、宇宙に匹敵するエネルギー同士のぶつかり合いはそんな時空の壁でも耐えられる筈は無く、幾度と無く放たれる力の残滓によってゴリゴリと削られてしまっている。許容範囲を超え、遂に耐えきれなくなった地球の大地、ひび割れ、亀裂となっていく地表は二人を中心に捲れていく。

 

ぶつかり合う二つの力、耐えきれなくなったのは───ヴィルダークの方だった。声を上げて吹き飛び、姿勢を崩された彼の下へ再びシュウジが飛翔し、何度もその拳を叩きつけていく。

 

だが、これでは終わらない。ヴィルダークもそうだがシュウジにももう後がない。勝負に出て全ての力を出しきるつもりでその身に纏う輝きを強めて決めにいく。

 

「ハァァァァッ!!」

 

『ぐ、アァッ!?』

 

全身に纏った光を拳に集めて、ヴィルダークの腹部にめりこませる。これ迄とは違う衝撃に 彼の口から苦悶の声が漏れる。そんな彼を逃がさんとシュウジはバク転の要領で蹴りあげる。

 

ふと、ヴィルダークは気付いた。身動きが取れない、見ればヴィルダークの肢体を光が包み込み拘束している。不味い、本能的に悟ったヴィルダークは必死に自身を包み込む光から逃れようと藻掻く。

 

その時、彼は見た。両手を前で組んで抑えるように力を溜めるシュウジの姿を。

 

「ンンンンン─────!!」

 

溜める。溜めて溜めて溜めて溜めて溜めて充分すぎるほどに溜め込んだエネルギーを。

 

「ダァァァァァッ!!」

 

放出。両手を広げて溜めていた全てのエネルギーを解き放ち、それをヴィルダークに叩き付けた。天を貫く光、それは軈て特大の爆発となって天地を震わせる。地球が揺れるような衝撃、遠くで眺めていたZ-BLUEは言葉を失いその様子を眺めていた。

 

────遂にヴィルダークは膝を突く。度重なる攻撃のエネルギーをマトモに受けて遂に耐えきれなくなった次元の将が膝を突く。遠くで戦いの行く末を眺めていたエルーナルーナが息を呑み、尸空が目を伏せる。

 

此処までか。力尽き、銀色の体から力が霧散するように解れていく。もうヴィルダークに勝ち目は無い。後は勝利者であるシュウジが最後の一撃を決めるのみ。

 

「………行くぞ、ヴィルダーク」

 

シュウジの拳に力が集まる。光が、粒子が、彼の掲げる拳に集まり集約していく。

 

それはシュウジがガモンに師事して教わった基礎にして窮極の一撃───“絶拳”。残された総ての力を込めて今放とうとするその一撃は………。

 

「あ、………がっ」

 

放たれること無く霧散する。

 

「ち、チクショウ。此処へ来て時間切れかよ……」

 

シュウジの纏っていた光も消え、ヴィルダーク同様総ての力を使いきってしまい、搾りカスとなったシュウジは悔しさを露にしながら膝を着く。

 

血を流しすぎた。一度は止まったかと思われた血は再びシュウジの下で池を作り始め、それに比例してシュウジから活力を奪っていく。

 

戦いは、勝負の流れは完全にシュウジに傾いていた。しかし、次元将として永年戦い続けてきたヴィルダークの意地と耐久力がシュウジの猛攻から耐え抜いて見せたのだ。

 

「────勝負はお前の勝ちだ。事実、俺は途中で自我を失い、スフィアから受ける力の衝動でのみ動いていた。そういう意味では、もう既に俺の敗北は決定していたのだろう」

 

声がする。血を流しすぎて意識もぶつ切りになってきたシュウジが、それでも自我を保とうと声のする方へ目線を向ける。見ればそこに立つのは次元将としてのヴィルダークではなく、人間の姿をした皇帝が複雑な表情でシュウジを見下ろしていた。

 

「シュウジ=シラカワ、お前は強い。ヴァイシュラバを倒し、アンチスパイラルすら屠った貴様は確かに最強の戦士だった。認めよう、貴様は一人の人間としてこのヴィルダークに勝利したのだ」

 

「く、くぅぅぅ………」

 

「だが、それでも俺には譲れないモノがある。約束だ。地球とリモネシアの人々は解放しよう。その代わり───」

 

「貴様の魂を俺にくれ」

 

ヴィルダークの手が手刀に変わる。総ての力を使いきり、マトモに動くことは出来なくとも身動きすら出来なくなったシュウジを仕留めるには十分な力がある。このままでは殺される、なけなしの力を振り絞り何とかヴィルダークの手刀を回避するが、今ので完全にシュウジの活力は途絶えた。

 

「ぶはー、ぶはー、げほ、ごほ、」

 

「尚足掻くか。見苦しいが………成る程、貴様らしい。最後まで抗うその姿、嫌いではない」

 

確かな足取りで座り込むシュウジに歩み寄る。動けないシュウジとそうでないヴィルダーク、勝敗はヴィルダークの言うようにシュウジの勝利かもしれない、けれど皇帝としてサイデリアルを纏め上げる長として“結果”を求められる立場としている以上、最低限の末を見出ださなければならない。

 

地球から手を引こう、リモネシアの人々も解放し、自分達は銀河の中心部へ引き返す。その見返りとしてシュウジの魂を頂く。それがこの完全な決着とはいかなかった戦いに対するせめてもの禊だと信じて……。

 

(ふざ、けるな。まだ勝負は、戦いはまだ、終わっちゃいねぇ!)

 

対するシュウジはまだ戦いは終わっていないと必死に抗っていた。血を大量に失い、意識は遠退くばかりで手足の感覚も殆ど無い、気だるさと血を流しすぎた脱力感で一杯なのにそれでも彼の闘志は微塵も揺らいでいなかった。

 

まだ戦える。死ぬわけにはいかない。僅かな意識を頼りに必死に藻掻くシュウジの下へ……。

 

「まだだ、まだ勝負は終わっちゃいないよ!」

 

「なに?」

 

(…………え?)

 

声が、聞こえた。今まで遠く聞こえていたシオとは違う力強く聞き慣れたあの人の声が、まさかと思い振り返るシュウジの視線に入り込んできたのは……。

 

「ラトロワ………さん?」

 

其所にはボロボロのドレス姿を身に纏ったフィカーツィア=ラトロワが其処にいた。いや、彼女だけではない、彼女の背後から追い縋るように彼女の子供達であるジャール大隊やリモネシアの人々が現れる。その中には当然シオニーの姿もあった。

 

「全く、さっきからドッカンドッカン煩いから外に出てみれば。何だいこれは、コロニーでも落ちてきたのかい?」

 

「爆風は凄いし、熱気はヤバイし、お陰で体のアチコチが火傷と擦り傷で一杯さね。これでもまだ女を捨てたつもりは無いんだよ」

 

それはヴィルダークとシュウジが戦っているなか、生身で此処まで来ていた事を意味している。何度も爆発があった筈だ、絶え間なく衝撃と爆風で周囲は荒れ狂っていた筈だ。その中をただひた走ってきたと言うのか、一体何の為に……。

 

「────立ちな、アンタはまだ納得してないんだろ? 負けたくないんだろ? だったら最後まで貫きな」

 

《────勝てよ》

 

「っ!」

 

腕を組んで叱咤するラトロワの後ろに店長の姿を幻視した。生真面目で、優しくて、義理堅い、死んだ筈のあの人の不敵な笑みを浮かべた姿が目に浮かんだ。

 

「シュウジ、こんなことを私が言うのは間違っているのは分かってる。でも、願ってしまったの。また皆と一緒にリモネシアで過ごしたい、何処までもありふれていて、それでも眩しかったあの日に還りたい。筋違いなのは分かってる、貴方に縋るのは可笑しいのも分かってる。でも、でも………お願い、シュウジ!」

 

 

 

 

“勝って”

 

 

 

 

「────嗚呼、俺って奴は本当に単純だ。限界だと思ってたのに、もう体が動けないってのに、たった一言、それも女の子からの声援を受けただけで………ほら、立てちまう」

 

血が噴き出す。膝は震え、手足に力が入らない。満身創痍、限界に限界を超え、その反動で動けなくなった体。

 

しかし、それでも立ち上がれた。立ち上がれと、打ち勝てと、ここにそう呼び掛けてくれる人がいるだけで剰りにも簡単に更なる限界を超える。単純な自分に笑いたくなったが、それ以上にシュウジは嬉しくなった。

 

リモネシアの人達が後ろにいる。ここまで来るのに大変な労力だったのに、自分を置いて逃げることも出来たのに、それなのに自分の為にここまで来てくれた。自分に言葉を伝えるために、怪我を負ってまで駆け付けてくれた。

 

もう、負ける理由は見当たらない。震える膝でふらつきながら、それでも力を込めてシュウジはヴィルダークに歩み寄る。

 

「そう言う訳だ。悪いな、一対一のつもりだったのに結局こうなっちまった」

 

「構うものか、俺もサイデリアルの全軍を預かる身。そういう意味では、こうなることで漸く我等は対等となった。ただそれだけの話だ」

 

自分にも背負うものがある。そう暗に語るヴィルダークにシュウジは不敵に笑う。真面目な奴だ、あのガイオウと同僚なのが不思議に思える位生真面目な男、次元将ヴィルダークにシュウジは内心感謝した。

 

もう、自分達に戦える余裕はない。あるのはただ一度、ありったけの力を込めた一撃のみ。

 

互いに相手の間合いに入る。静まる空気、何もかもが静止し、心音すら静まり返った………刹那。

 

「「っ!!」」

 

拳を放つ。互いに総てを乗せた拳、しかしその勢いは体格的に勝り打ち下ろす形となったヴィルダークが僅かに速い。

 

ヴィルダークの拳がシュウジの顔にめり込む、誰かが息を呑んだ。次の瞬間起こる悲劇を前に───しかし、シオニー達はそれでも決して目を背ける事はなく。

 

そして、シュウジはそれを超えた。めり込んだヴィルダークの拳はシュウジの頬を切り裂くだけに終わり、その拳は空を切る。

 

流れる体、崩れる姿勢、無防備を晒したヴィルダークの顔面に迫るのは、力を溜めたシュウジの拳。

 

「俺のォォォォォォッ!」

 

 

「勝ちだァァァァァァァアッ!!!」

 

 

振り抜かれた拳はヴィルダークを捉え、彼を体ごと地面に叩き付けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(────あぁ、これで終わりかぁ)

 

自分は、これまで立派に戦って来れただろうか。死んでいった仲間達に顔向け出来る戦いをしてこれただろうか。

 

(なぁ、ヴァイシュラバ、俺は、最後まで戦えたか? 無様を晒していなかったか?)

 

《相変わらずクソ真面目だなぁテメェは。んなもん当たり前だろうが。いい加減肩の力を抜けって言ったの忘れたのかよ》

 

───嗚呼、よかった。

 

脳裏に浮かぶ盟友の笑み、それを前にして。

 

《お前は凄ぇよ。ホントお前が俺達と同じ次元将で、良かったよ》

 

(そうか、ならそれに少し甘えて………)

 

少しばかり、休むとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仰向けに倒れるヴィルダークとそれを見下ろすシュウジ、決着は遂に着いた。辺りは静まり返りシオニー達は言葉を漏らさずに二人の様子を見守っている。

 

軈て自身の勝利を告げる様にシュウジは己の拳を天に向けて突き立てる。それは戦いの終焉、サイデリアルとの戦いの終わりを意味していた。歓声が沸き立ってくる、背後でリモネシアの人々が喜びの叫びを上げている中……。

 

(あ、もう無理……流石に、限……界……)

 

ボタボタと血を流し、遂に立っているのも限界となったシュウジは力を失い倒れようとして………それをさせまいとシオニーは横から抱き付く形でシュウジを支える。

 

「ちょ、駄目だってシオさん。今の俺血だらけなんだから……その、汚れちまうよ」

 

「うっさいバカ、こんなにボロボロになってまで戦って、立っていることも出来ない癖に強がるんじゃ無いわよ」

 

「い、いやでも、そんな悪いって」

 

「いいから、これくらいさせなさいよ。そうやって何でも一人でやりきろうとするの、貴方の悪い癖よ。こんな時くらい……少しは頼りなさいよ」

 

その目に涙を滲ませてシュウジを支えるシオニー。自分の体重を必死に受け止めながらも懸命に強がって見せる彼女に、これ以上は言っても無理だなと早々に諦めたシュウジは素直に彼女の好意に甘えることにする。

 

「……ありがとう、シュウジ。助けてくれて」

 

「──ヘヘ、どういたしまして」

 

小さな声で、しかしハッキリと礼を口にするシオニーにシュウジは満面の笑みで受け止めた。向こうからリモネシアの人々が駆け寄ってくる。ラトロワやジャール大隊の子供達、元リモネシア大統領やお年寄りの方々が二人に向かって歩み寄っていく。

 

別方向からはZ-BLUEの艦も視認できている、向こうも向こうで無事に突破出来た様だ。これで地球での戦いも終結する。長きに渡るクロノによる束縛も解放され、今度こそ人類は正しい成長を遂げる足掛かりを得ることになる。

 

「………シュウジ=シラカワ」

 

誰もが歓喜に震える中でシュウジの前にヴィルダークが立ち上がる。途端に警戒するシオニーだが、その心配は要らないとシュウジは首を横に振る。

 

「見事だ。貴様との戦いは俺の経験した中で最も得難く、そして糧になる一時だった」

 

「そうかよ。で、これからどうするつもりだ?」

 

「無論、地球から手を引く。残った軍も引き上げさせ来るべき真戦に備える事にする。………次は本来の貴様、グランゾンと雌雄を決する事にしよう」

 

そう言って不敵に笑うヴィルダークにシュウジは呆れた様に溜め息を吐く。あれだけやり合ってまだ戦い足りないとか、一体どこの戦闘民族だ。

 

「良いのかよ、言っちゃ悪いが俺達は強いぞ? 何せ味方から本気になるのは駄目だって出禁扱いされてるんだ。幾らお前でもただではすまねぇよ?」

 

「フン、ならば今度は此方が挑む番、と言うことだな。だが、その前に少し休むとしよう、今回は流石に俺も疲れた」

 

『ヴィルダーク……』

 

「済まんなエルーナルーナ、尸空よ、負けた」

 

『気にするな、お前が生きている以上次がある。その時に務めを果たせば良い』

 

電子モニターを開き、仲間達に詫びを入れる。申し訳なく顔を伏せるヴィルダークとは対照的に二人の反応は好印象だった。

 

『いやぁ、凄いの見せてもらったよ。こりゃあZ-BLUEとやり合う時が楽しみだ。次やるときは宇宙、そこはアタシ達の独壇場さ、今回の様にはいかないよぉ?』

 

獰猛な笑みを浮かべてリベンジを誓うエルーナルーナ。彼女の相手はスフィアの相性的にランドが相手をするので、取り敢えずシュウジはスルーする事にした。

 

「では、俺達は去るとしよう。敗者となった以上地球に留まる事は出来んからな、早々に立ち去るとしよう」

 

「ヴィルダーク」

 

そう言って立ち去ろうとするヴィルダークをシュウジが呼び止める。振り返らず、足を止める彼にシュウジは一言言葉を口にする。

 

「………納得、出来たか?」

 

それは、一体何を意味しているのか。この戦いになのか、それとも()と同じ次元将としての道を往く事になったヴィルダーク自身に対してなのか。

 

軈てフッとヴィルダークから笑みが溢れる。背にしているシュウジには分からないが、その表情はとても晴れ晴れとしていた。

 

全て、出しきった。気力を振り絞り死力を尽くし、限界に限界を超えた結果の敗北。その結果に意義は唱えない。受け入れ、糧にして次の戦いに活かすのみである。

 

二人は全力だった。全開で、遠慮なく、手加減なしに戦った二人は正しく満身創痍、そこに他者が意見を割り込ませる余地などない。

 

そう、二人は全力だった。限界を超え、総てを出し切った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────故に、気付くのが一手遅れてしまった。

 

 

 

「後ろだヴィルダーク!!」

 

 

 

瞬間、鮮血が辺りに散った。

 

「────あ?」

 

口から漏れる血、見ればその胸元には細く白い手がヴィルダークの血で濡れていて。

 

「嗚呼、申し訳ありません。二人が余りにも初々しいもので、私ったらつい」

 

それは愉悦と喜悦に満ちた淫蕩に塗れた顔で其処にいた。

 

 

 

 

 

 

 

 




今回でスーパー生身大戦は終了。

次回からは比較的オリジナル路線になるかと思います。

本来ならば出てくる筈の無い機体が一機、出てくる予定です。


それでは次回もまた見てボッチノシ



追記。

地球「一体何時から精神コマンドはパイロットだけだと錯覚していた?」(鉄壁不屈ド根性)



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