ブラック・ブレットー白き少女ー   作:虚無龍

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 私は補講を終わらせたぞジョ⭕ョー!


 …………とまあ、そう言うことで、補講などを全て終わらせたので、投稿ペースは上がると思います。

 え? 課題? 

…………………………………………………………………………何を言ってるのかわからないなぁ


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「白狐さん! 準備完了しました!」

 

 アリスは狐のお面をかぶった状態で影胤が用意したヘリに乗っていた。

 

 アリスが用意した人員とは、勿論、五翔会の一枚羽根の者である。

 

 ちなみに、アリスの名前は一枚羽根の者達には知られていないし、アリスの素顔は五翔会の中でも本の一握りの者しか知らない。

 

 理由は特にないが、「顔バレしてないほうが仕事しやすそうだから」と一応言っている。

 

「はいよー」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「うわぁ、蓮太郎も延珠もヘリから飛び降りるとか無茶するなぁ」

 

 SVDドラグノフ狙撃銃のスコープを覗きながら、アリスは状況を観測していた。

 

 すると、丁度蓮太郎と延珠がモデル・スパイダーのガストレアを倒した所だった。

 

 

 ブゥゥゥン ブゥゥゥン

 

 

「影胤からのメールか」

 

 ヘリの中は以前のヘリと比べると格段に静かになってほいるものの、こうした場所では、音が聞こえない可能性もないではないので、電話ではなく、メールがきたのだった。

 

『そろそろ始めてくれ』

 

 それだけ言うと電話は切れてしまった。

 

「へいへい」

 

 そう言うとアリスは、急に無表情になり、まるで感情がない様になった。

 

「…………狙い撃つぜ」

 

 まあ、危険なネタを呟いたのだが。

 

 

ーーーーーーーーー民警sideーーーーーーーーー

 

 

「速くしろ! あっちから音が聞こえてきた!」

 

 ガストレアの目撃情報を元に続々と民警は集まっていた。

 

 そんな中、蓮太郎がモデル・スパイダーのガストレアを倒した(他の民警はまだ倒されたとは思っていない)音が聞こえてきたのだから、当然の如く民警達はその方向に集まっていた。

 

 このままでは蓮太郎のいる場所にたどり着くのも、時間の問題だと思われたが、

 

 

 チュインッ バァン

 

 

「ぎゃあ!」

 

 一番前を走っていた民警ペアのプロモーターの右の腿が撃ち抜かれた。

 

 だが、大人数の民警達が驚いた理由は、

 

「おい! 今、完全に着弾してから銃声が聞こえてきたぞ!」

 

 それもそのはずだ。

 

 スナイパーライフルの弾速は秒速1000m近くまで達するものも存在するのだ。

 

 アリスが現在使用しているSVDドラグノフ狙撃銃の使用している弾薬である7.62×54mmR弾でも、およそ秒速約850mほどもあるのだ。

 

 完全に音速を越えている。

 

 そして、アリスが狙撃している地点は約1km離れている地点である。

 

 だから着弾の後に銃声が聞こえてきたのだった。

 

 そのため、民警は世界でも一握りの達人でもない限り不可能な芸当に直面し、パニックで思考能力が鈍ってしまっていた。そのため、遠くに小さく見えるほどにしか見えないヘリを見つけることは出来ず、何処から撃たれるかわからないという恐怖に、イニシエーターが錯乱してしまったりと、動くに動けない状態になってしまっていた。

 

 しかし、アリスはそれを残念そうにしていたのであった。

 

 

ーーーーーーーーーアリスsideーーーーーーーーー

 

 

「はぁ、つまんなーい。幕切れが呆気なさ過ぎ。2点」

 

 状況は早くも動けなくなった者、逃げ出した者ばかりになっており、それは与えられた仕事を既に完遂したことを表していたのだが、アリスはとても不満げで、民警に対して酷評をつけていた。

 

「熱血系のそれでもなんとかする! とか言うのは流石に引くけど、誰一人として立ち向かわないって、仮にも聖天子からの直依頼を受けた者とりてどうなのよ」

 

「白狐さん、どうしますか?」

 

「いい、興醒めだ。帰ってくれ」

 

 そう五翔会の一枚羽根の者に伝えて帰投しようとしたとき、アリスは狙撃銃のスコープで興味深い物を見た。

 

「あれは…………蓮太郎? 殺したって影胤から連絡きたんだけどな」

 

 アリスが見たのは川に流されていく蓮太郎の姿だった。

 

「あれは…………まだ生きてるっぽいな。全く、蓮太郎は見てて飽きないな」

 

 フフフ、と笑いアリスはその場を後にした。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「二日後ステージⅤガストレアの召喚を実行する。なにか障害になりそうなものに心当たりあるかい?」

 

 集合地点にて合流すると影胤はそう言ったのだった。

 

 アリスは少し考えた後、

 

「…………蓮太郎だね」

 

 と答えた。

 

 その答えに影胤は意表を突かれた様で、

 

「…………彼は確かに死んだはずだ」

 

「脳天撃ち抜いた? 首を切り落とした? 心臓を破壊した? 死んだことを確かめた?」

 

「いや、だが出血多量の状態で川に落ちたんだ。助かる確率なんて0%に等しいだろう」

 

 すると、アリスは懐から携帯を取り出して、

 

「さっき、蓮太郎のイニシエーターの延珠から泣きながら電話がかかって来てね。生死の境をさまよっている状態らしい。そして、多分もう一度立ち向かって来るだろうね」

 

 影胤は神妙な顔をしてから、首を竦めて「用心するとしよう」とだけ言った。

 

「それで? 後は何をすればいいんだ?」

 

「いや、今回はもうここまででいい」

 

 そう言うと、影胤は去っていった。

 

「ふむ、この事件どう転がっていくのかな? 蓮太郎が影胤勝てる確率なんて0%に近いどころか0%そのものなんだけど。…………まあ、明後日私も行って見るとしようか。」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 外周区の某所

 

 そこは地下に存在していて、とても高度な研究所だと一目で分かる様な立派な機材があった。

 

 それ以外にも特殊な金属加工が可能な設備まであったのだった。

 

「ふう、そろそろ研究も行き詰まってきたかな」

 

 そこに一つだけあるデスクにアリスはいた。

 

 恐ろしく難解なデータや一般人はおろか、民警ですら見たこともないような武器を無造作に机の上にぶちまけて。

 

「殺傷武器の開発は粗方終わったし、非殺傷の物はこれから作って行くとして、問題はガストレアウィルスの研究か」

 

 アリスはイスに座ったまま机に足を上げ、一塊になっていた紙を取り、読み始めた。

 

「いくら私の体(実験材料)にはこと書かないからと言っても、四賢人ですら作れなかったワクチンの開発は不可能か。実験の過程で私の体の中のガストレアウィルスを変化させることに成功した(・・・・・・・・・・・・)とは言え、これを使っても(・・・・)成功確率一桁だしね」

 

 アリスは頭をフル回転させるが、特に打開策などは思いつかなかったのだった。

 

「…………寝よう」

 

 一時間ほど考え込んでいたアリスだったが、眠くなってきたのか、そのまま寝てしまったのだった。




 頭のランキング

グリューネワルト>その他四賢人>アリス

 といった感じで、アリスは相当頭いいです。まあ、菫とかには勝てないけど、ガストレアの肉体などを大量に用意出来るので、それに近い成果を上げられてるのです。

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